コタール症候群とは?症状や原因。治療方法を理解しておこう!

コタール症候群という病気を知っていますか。この病気は重度のうつ病の1つであると言われている精神疾患です。

特徴的な症状としては「自分は既に死んでいる」と思い込み、食事を取らない、お風呂に入らないなどの死人のような生活をしたり、墓場で1日過ごすなどの死を連想させるものに近づくことで安心する奇病の1つです。

今回、この病状の原因や解決方法、予防策についてご紹介します。

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コタール症候群について

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ここでは、コタール症候群の概要や症状、原因についてご紹介します。

コタール症候群とは?

コタール症候群とは、1788年に初めて報告された症例であり、現在は全世界に100名ほどいるといわれる重度の精神病の1つです。1880年にフランスの精神科医の名前からとって、コタール症候群と呼ばれるようになりました。

うつ病の症状の中には、自分には価値がないと思い込む症状や、自分に罪があると自分を責めすぎてしまう症状などがみられます。コタール症候群は、この2つの症状が極端に強くでてしまった重度のうつ病の1種として捉えられています。

また、「神が私に罰を与えている」や「悪魔に取り付かれている」などの言葉を口にしている患者さんも多く見られる為、若干宗教的な要素を含んでいると思われがちですが、無宗教の国と呼ばれる日本でも症例があります。

患者の大半は、中年層から高齢者世代で、特に高齢者にこのような症状が見られることが多いといわれています。

コタール症候群の症状

コタール症候群の患者さんは、体の中に臓器がない、体が動かない、私は死んでいるなどの特殊な妄想を抱くことが特徴で挙げられます。患者さんは自分は既に死んでいるといったことを心の底から思い込んでいます。その為、一般の人が日常でやっているようなことを拒否し、食事を取らなかったり、風呂に入らないなど、死人のような生活を始めます。

また、墓場の前に1日中座って過ごしたり、死人のようなメイクをしたり、ゾンビの映画をみたりと死人に近づくことで心が安らぎます。

コタール症状郡の患者さんは、下記のような強い思い込みの症状や行動が見られます。

■思い込み症状

  • 自分は死んでいると心底信じている
  • 自分が今いるのは死後の世界
  • 自分は死ぬことが出来ずに、ずっと苦しみ続けなければいけない
  • 自分は価値のない人間
  • 腸が腐敗しているので、食事が取れない
  • 消化器官が機能していないので、食事を取る必要がない
  • 血管部分が破損している為、点滴などの治療は効果がない
  • 体内の臓器が破損している
  • 体の中に臓器がない
  • 神が私に罰や試練を与えている
  • 悪魔に取り付かれている

■行動症例

  • 墓場の前で1日中過ごす
  • ゾンビの映画を好んで見る
  • 死人のような顔(白塗りなど)のメイクをする

自分が死者だと思い込んでいる為、死者と近づくような、上記に挙げた行為をすることで、家族といるようなリラックスした気分になると言われています。

またその他の症状として、火の体験症状が見られます。これは、暗い中に火が燃えているのをみたことがあるという妄想の症状が現れます。

コタール症候群の原因とは?

コタール症候群の多くの症例から脳の「顔から人の心を読み取る」部分に異常があることが分かっています。これが原因となり、患者さんの多くは自分の顔や体を見てみると違和感を覚えてしまい、最終的には自分が死んでいるのだと決定付けたり、自分の体は破損しているなどの妄想に取り付かれていきます。

また、コタール症候群はうつ病の重度のものと言われています。その為、なぜうつ病が発症するかを知ることが原因を知る1つの方法でもあります。うつ病は脳内にある神経系の情報伝達の機能が低下し、異常をおこすことで、気分が沈んだり、無気力になる、思考力が低下するなどの状態が2週間以上続く状態を言います。

うつ病は、急に発症するのではなく、時間をかけて徐々に発症するといわれ、主な理由はストレスや薬の副作用、遺伝など様々な要因が挙げられています。その為、これらのうつ病の主な原因がコタール症候群を招く原因になっているとも言えます。

コタール症候群は気付きにくい病気?

コタール症候群は、食事を取らないで栄養失調になったり、水分を取らずに脱水症状を起こす、また栄養が足りなくなり免疫力が低下し別の病気にかかるなどをして、病院に運ばれるケースが多く、なかなか気付かれにくい症状の1つです。

病院で最終的に、うつ病と疑われて精神科にまわされ、ようやくこの症状が発見されることが多いです。思い込みの症状を言葉で精神科医に伝えられれば、症状の発見も早くなりますが、この症状は高齢者に多く見られる為、中には認知症を患い、言葉でうまく症状を伝えられない方もいる為、病状の発見が遅れる場合もあります。

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コタール症候群の治療方法は?

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コタール症候群の治療方法は、うつ病の治療方法と同じで内服薬や電気けいれん、心療治療の3つの方法を用いて行われます。

内服薬の投与

治療はうつ病と同じように、抗うつ薬、抗精神病薬といった内服薬で治療が一般的です。

1種類だけの内服薬だけ効果が得られない場合は、複数を混ぜ合わせ投与します。この内服薬を投与することで、うつ病の症状を和らげたり、精神状態をコントロールできます。

電気けいれん療法(ETC)

コタール症候群の人は死への欲求が強すぎ、自殺を図る患者も少なくありません。その為、時間的に余裕がない場合は電気けいれん療法(ETC)を使用することがあります。

このETCとは、頭のこめかみ部分に装置をつけ、電極を通して電流を脳に流し、けいれんを起こさせます。同時に麻酔薬や筋肉の緊張を緩める薬も使用し、慎重に治療は行われるので患者さんが怪我をすることはありません。

うつ病などの精神疾患の原因は脳の神経伝達物質の異常が引き起こすことが確実な原因であると言われています。ETCから脳に伝わる電流は、脳にある全ての神経細胞を刺激し、興奮状態にさせ、神経伝達物を放出させます。

この神経伝達物を放出することで、うつ病の症状を和らげ、精神状態をコントロールする効果が期待できます。しかし、この方法は心臓や血圧に影響を与えたり、頭痛や嘔吐などの副作用や、短期・長期の記憶喪失などが発生するので、重度のうつ病患者さんのみ対応される治療方法です。

1回の治療は約30分~40分ほど行われ、週に多くて2、3回ほど行います。効果が現れるまでには、4、5回のこの治療が必要だといわれています。

心療治療(カウンセリング)

精神科医と対話を行う精神療法(カウンセリング)も治療の1つです。しかし、コタール症候群は重度のうつ病と診断されている為、心療治療のみで改善させることは難しいです。内服薬の投与や、ETCなどと組み合わせて行われることが多いです。

イギリスでは、精神科医によるカウンセリングとディズニー映画をみて、コタール症候群の状態から、正常さを取り戻したという治療例も報告されています。

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コタール症候群の予防方法

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コタール症候群は重度のうつ病の1種の為、うつ病の予防がコタール症候群の予防につながります。うつ病にかからないためには、ストレスをためない心身の健康づくりが重要になります。

細かいことを気にしない

楽観的で、細かいことを気にしない人はうつ病になりにくいといわれています。うつ病のなる原因は様々ありますが、最も多い原因は人間関係によるストレスによるものです。

これは良い、これはダメと判断するのではなく、こういう考え方もあるというような寛容な捉え方をすることが、気持ちを楽にします。何事も完全主義にならずに余裕をもった考え方をすることが重要なポイントです。

例えば「結婚して子供を持つことが人生の幸せ」だと決め付け、周りからの目を気にしたり、思い悩んでいた場合は、「結婚するのは人それぞれである。これは1つの選択肢にすぎず、他にも幸せに生きられる道がある」などといった幅広い考え方をすることが、ストレスの軽減に繋がります。

人に話しを聞いてもらう

深く思い込んでしまい、自分の考えや思いを固めてしまうのは、ストレスに繋がります。特にどうしても上手くいかないという気持ちになった場合は、専門科や身近な人に話しを聞いてもらいましょう。特に医療職では、守秘義務があるので、もし身近な人に打ち明けられないような悩みを抱えている場合は、一度心療してみるといいと思います。

また、企業によっては、メンタルヘルスサービス機関に業務を委託しているところもあり、無料の電話相談やメール相談を受け付けていることもあります。まずはこのような手軽なサービスを利用してみるのもいいかもしれません。

人に話しを聞いてもらうことで、いいアドバイスを受けたり、多角的な意見をもらえたりしてストレス軽減に繋がります。

バランスの良い生活

仕事、休息、運動、遊びなどの要素をバランスよく生活することはとても重要です。過度な仕事は心身ともに疲れさせ、ストレスの基になりやすいです。その為、過労やストレスを発散するには、十分な休息が必要です。心身ともに少し疲れたなと感じたら、無理せずにゆっくり体を休めましょう。

また、少しイライラしているなと思ったら、スポーツや趣味、アウトドアなどのアクティビティを積極的に取り入れてみてください。体を動かすことはストレス解消にも有効的です。

バランスの良い食生活

糖尿病や生活習慣病が脳に悪い影響を与えているのではないかと言われています。その為、バランスの良い食事やうつ病予防に効果的な栄養素を取り入れることが、うつ病の予防に繋がります。

うつ病予防に効果的な栄養素

■ビタミンB1(チアミン)

ビタミンB1が不足すると、心の混乱や情緒不安定、無気力、うつ病、疲労、騒音に対して敏感になるなどの傾向が見られます。ビタミンB1は豚肉、たらこ、いくら、グリンピースなどに含まれています。

■ビタミンB6(ピリドキシン)

ビタミンB6はセロトニン、ノルアドレナリン、アドレナリンなどの抗うつ性の伝達物質を作り出します。その為、このビタミンB6が不足すると、気分が落ち込むといわれています。ビタミンB6は、にんにく、鶏肉、鶏肉レバー,まぐろ、いわし、牛肉、鮭などに含まれています。

■ビタミンB12

ビタミン12が不足すると、頭痛や集中力の欠如、うつ病になる可能性があると言われています。ビタミン12が多く含まれている食材は、しじみ、あさり、いわし、ほっき貝、かき、牛肉などに含まれています。

■ナイアシン(B3)

ナイアシンと呼ばれる成分は、実際にうつ病患者にも投与されていて、海外では治療法に役立っていると多く報告があります。ナイアシンが含まれている食材は、たらこ、まぐろ、かつお、牛肉などに含まれています。

■パントテン酸(B5)

パントテン酸はホルモンやアミノ酸、伝達物質を作り出すのに、必要な要素の1つです。こちらが不足すると、うつ病や不安障害、慢性のストレス状態になります。パントテン酸が多く含まれている食材は、レバー(鳥、豚、牛など)、納豆、まつたけ、モロヘイヤ、あわびなどです。

■葉酸(ビタミンM)

抗うつ剤の効果を高める効果があるといわれ、不足すると、うつ病、イライラ、疲労感や無気力の症状がでます。葉酸を多く含む食材葉、レバー(鳥、豚、牛など)、ほうれん草、ブロッコリー、えだまめなどに含まれています。

■マグネシウム

マグネシウムには、神経の興奮状態を鎮める働きがあります。マグネシウムを多く含む食べ物は、なまこ、納豆、いくら、かきなどに含まれています。

■カルシウム

カルシウムには、神経の興奮状態を鎮める働きがあります。カルシウムを多く含む食べ物は、チーズや牛乳などの乳製品、しらす、モロヘイヤ、ごまなどに含まれています。

ストレスやうつ病対策によいといわれる上記に挙げた栄養素を上手く日常生活に取り入れて、バランスの良い食生活を心がけましょう。

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まとめ

コタール症候群は、世界中に100人程度しかいないといわれる奇病で、特に高齢者に多く現れる為、この病気を発見するのも大変だと思います。その為、この病気にかからない為には、予防することが、とても重要です。この病気はうつ病の1種といわれている為、うつ病を予防することがこの病気の予防に繋がります。

規則正しい生活やバランスの良い食事を心がけ、ストレスフリーな生活を心がけるにはどうしたらいいかを真剣に考え、日常生活に取り入れることが、うつ病などの精神病にかからない重要なポイントです。

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