「コミュ障」とは「コミュニケーション障害」の略で、ネットスラングとして使われる言葉です。本来の「コミュニケーション障害」とは違って、「コミュニケーションが苦手」という程度の軽い意味です。
「コミュ障」つまり「会話するのが苦手」という人は、予想以上に多いものです。コミュ障の人は自分の悩みを打ち明けることもできず、独りで悩み、自分の殻に閉じこもります。
医学的な「コミュニケーション障害」は「コミュニケーション症群」「コミュニケーション障害群」と呼ばれる、疾患群です。
コミュ障の特徴とその治し方、コミュニケーション障害との違いをお伝えしますね。
コミュ障とは?
「コミュニケーション障害」とは、言葉により感情・思考・意思を伝え合うことが、妨げられてうまくいかない状態です。「コミュ障」は、インターネット上でよく使われる言葉で、ネットスラングの1つです。本来の医学的な観点から見た「コミュニケーション障害」よりも軽い感じで使われます。
「コミュ障だからメールが苦手」とか「コミュ障だから美容院トークが苦痛」とか、「会話することが苦手で、人間関係がうまくいかない」という意味で使われることが多いようです。
[コミュ障の特徴]
コミュ障の人の特徴は、とにかく人と言葉を交わすのが苦手です。口から言葉がスムーズに出てきません。他人と雑談を交わすことに苦痛を感じます。
コミュ障の人は、会話そのものよりも人と関係することが苦手なのです。
コミュ障の人の特徴は、次の通りです。チェックリストにもなりますので、自分でチェックできます。
①重度の人見知り
初対面の人(知らない人)を嫌がり、避けるようにします。初対面の人に恐怖感があります。警戒心が強すぎるのです。
初めての人とは会話が続かないので、なかなか友達ができません。
②人と付き合うのが苦手
人と親しくなるのが苦手で、深く付き合おうとしません。親友と呼べる友達がいません。悩みを打ち明ける相手がいないので、独りで悩むことになります。
誘われても、断ることが多い
人とワイワイ騒ぐのが嫌いで、独りでいる方が気楽です。飲み会などに誘われても、断ることが多くなります。
なかなか彼氏や彼女さんができない
特に異性と付き合うのが苦手で、会話が続きません。親しくしないので、彼氏や彼女さんがなかなかできません。
③言葉がスムーズに出て来ない。どもることがある。滑舌が悪い
コミュ障の人は、言葉がなかなか出てきません。どもったり、しゃべっている最中に舌を噛んだりします。スムーズにしゃべれないと、動揺し、会話終了となります。
幼少期にどもる癖があると、無口になる傾向がある
子供の頃、どもる癖があって笑われた経験があると、話すことが怖くなります。言葉を発することをためらい、よけいスムーズに話せなくなります。
話すことが苦手なので、人に話しかけられることを嫌う
話すことが得意でないと、人に話しかけられることを恐れ、人を避けるようになります。
人と目を合わせない
目が合うと、話しかけられそうに思えるので、人と目を合わせないようにします。
④会話が続かないので、気まずい思いをする
コミュ障の人は会話が続きません。自然な言葉のやり取りができず、会話が広がっていきません。突然会話終了となり、お互いに気まずい思いをします。コミュ障のひとは沈黙を恐れるので、よけい居心地が悪くなります。
事務的な会話はできるが、雑談ができない
コミュ障の人は、ニュースなど世の中の出来事や他人のことに興味・関心がありません。必要なやり取りはできますが、雑談・世間話となると、話題についていくことができません。
会話に反応しない
コミュ障の人は、会話に反応しません。相槌(あいづち)を打ったり、うなずいたり、話の先を促したりというリアクションがありません。あまり無反応だと、会話の相手は話す気を失い、会話を続けなくなります。
⑤相手の表情やその場の雰囲気が読めない
コミュ障の人は、相手の表情・しぐさ・態度・声の調子から、相手の言いたいことや気持ちを読み取ることが苦手です。表情やしぐさ、口調もコミュニケーションの手段です。コミュ障の人は、表情や口調の変化、しぐさの意味に気づきません。
その場の雰囲気を読むことも苦手です。全く場違いの話題を持ち出して、いっしょに居る人たちをしらけさせます。しかし、本人は気づかないことが多いようです。
文章では理解できるのに、会話になると、わからなくなる
文章を読めば理解できるのに、会話だと、相手が何を言いたいのか、わからなくなり、時にはパニックを起こします。
あいまいな表現は理解できない
日常生活において、トラブルを避けるために、あいまいな言い方をすることが多くなります。関西人の「ぼちぼちでんな」「考えときます」とか、会議などで「まあ、大筋合意ということで」「善処します」というような言い方を、コミュ障の人は理解できません。
⑥自己主張ができない。本音が言えない
コミュ障の人は、話すことが苦手で、自分に自信がないので、自己主張することが苦手です。なかなか本音が言えず、独りで不平不満を抱え込みます。
⑦自分に自信がない。自分が嫌い
コミュ障の人は、自分に自信がなく、自分自身を嫌う傾向があります。コンプレックスを持つ人が多いようです。自分という存在の重要性を認める「自己重要感」が満たされていません。
人に嫌われることを、常に恐れている
自分に自信がないので、「自分は人に好かれない」「人に嫌われやすい」と思いがちです。雰囲気が読めないのに、雰囲気を必要以上に気にします。「こんなことを言ったら、相手がどう思うか?不愉快に思うのではないか?自分を嫌いになるかもしれない」など、常に不安です。
周囲の目をいつも気にする
周囲の人たち(会社の同僚・上司、学校友達など)が自分をどう思っているのか、いつも気にしています。
⑧自分からあいさつしない
コミュ障の人は自分からあいさつをすることが苦手です。
相手から「おはようございます」と挨拶されても、口の中で、モゴモゴつぶやくだけです。
[コミュ障の原因]
コミュ障になる原因は、いろいろあります。人によって異なります。
大きく分けると、①イジメ ②挫折した経験 ③恐怖体験 ④モラルハラスメント ⑤思い込み です。どれも深層心理に大きな影響を与えます。
①イジメ
イジメは小学校から高校までの学生時代だけではありません。会社などに就職して社会人となってからイジメを受けることがあります。職場のイジメは生活に関わるだけに、学校のイジメより陰湿で深刻かもしれません。
イジメを受けると、人間が嫌いになります。深く付き合おうとしなくなります。
話し方を笑われる
吃音(どもり)や滑舌の悪さ、言葉の訛りなど、話し方を笑われて動揺した経験から、人間嫌いになり、話すことが怖くなります。
②挫折した経験
入試や就職試験に落ちたり、失恋したり、離婚したり、挫折を経験すると、自分に自信を失います。「他人が自分をどう思うか?」「自分は嫌われているのではないか?」という不安が強くなり、人と付き合おうとしなくなります。
職場などの人間関係に疲れ果てる
職場などの人間関係のトラブルに悩み疲れると、自分に自信を失い、人付き合いが嫌になります。
③恐怖体験
事故や事件に巻き込まれ、恐ろしい体験をすると、家から外に出ることが怖くなります。家に引き籠って、人と関わらなくなります。この場合は、コミュ障というより、精神疾患に近くなりますから、心理カウンセラーや精神科医など専門家の力が必要です。
④モラルハラスメント
モラルハラスメント、いわゆるモラハラとは、精神的虐待・精神的暴力です。言葉や動作、行動、態度によって、人を威圧し、恐怖感を与えて苦しめます。モラハラは実に巧妙に行われるので、受けている本人も周りの人も気づかないことが少なくありません。
モラルハラスメントを受けると、自分自身に嫌悪感を覚え、自信を失い、人に不信感や恐怖感を抱くようになります。人付き合いを避けるようになります。
パワハラもセクハラもモラハラの同類
パワーハラスメントやセクシャルハラスメントも、モラハラの同類です。パワハラやセクハラを受けたために、人付き合いが嫌になることがあります。
⑤思い込み
親や教師などから言われために「自分は内気で、おとなしく、人前ではろくに口もきけない」と、思い込んでいる人がいます。理由もなくコミュ障と思い込む人もいます。実際は、会話能力も高く、語彙も話題も豊富なのに、「会話下手で、人付き合いが苦手」と思い込むのです。
実は、私も「陰気な性格で、会話下手。人に好かれない」と思い込んでいました。しかし、実はおしゃべり好きで、何事にも興味津々ですから、今は会話の盛り上げ役です。
コミュ障と思い込んでいる人が、案外人気者
思い込みは怖いです。自分が描く自分自身のイメージと、他人が受ける印象が大きく異なることがあります。自分はコミュ障と思い込んでいる人が、「もの静かで、よく人の話を聞いていくれる」という人気者である可能性が少なくありません。
コミュ障の克服法
前述のコミュ障の特徴つまりチェックリストにあてはまる場合は、何らかの対処法が必要になります。
コミュ障の克服法・対処法は、自分で努力する方法と、会話トレーニングなどで会話テクニックを向上させたり、心理カウンセリングを受けたり、専門家の力を借りる方法があります。
[コミュ障は克服する必要があるの?]
「コミュ障は『会話下手』『会話力が低い』だけなのだから、放っておいてもいいではないか?」「コミュ障を克服する必要などない」という人もいます。
コミュ障でも食べていける
最近では、企業の就職試験でもコミュニケーション力が重視されますから、コミュ障は就活で不利になります。会社に入ってからも、同僚・上司との人間関係に悩むことが多くなります。
しかし、「職人芸」と言われるように、会社など組織に入らず、自分の才能・能力を伸ばして独りで食べていくこともできます。作家・画家・音楽家・様々の職人など、自由業に就けばいいのです。また、組織の中でも、職人芸は認められます。
コミュ障は放っておくと悪化する
コミュ障でも生活することはできます。しかし、コミュ障は放っておくと、悪化します。自然に改善することはありません。自分で克服しなければ、良くなりません。
負のスパイラルに陥る
コミュ障は会話が苦手なので、人と会話することを避けます。そのため、会話力が低下し、ますます苦手意識が強くなります。会話力が低下するので、人間関係のトラブルが生じやすくなり、さらに会話を避けるようになります。こうして、負のスパイラルに陥り、コミュ障が悪化します。独りぼっちのオタクになりやすいと言えます。
恋愛ができない
コミュ障の人は、特に異性との会話が続かず、自分の気持ちを伝えることができません。なかなか彼氏や彼女さんができず、恋愛がうまくいきません。
結婚しても、妻や子供と気持ちを伝え合うことができず、トラブルが起きやすくなります。
引き籠り・うつになる可能性がある
人との接触を避けていると、ついに家から出ることを嫌うようになります。コミュ障が重くなり、うつや引き籠りになる可能性が高くなります。
コミュ障を克服すると、人生が明るくなる
コミュ障を治して、人とスムーズに会話ができるようになると、人付き合いの輪が広がり、友達が増えます。思いがけない経験や知識を得る可能性も高くなります。毎日が面白くなり、人生が明るくなります。
[自分でできるコミュ障の克服]
自分の考え方や自分自身の見方を変えたり、日常の行動や習慣を改めることで、コミュ障を克服することができます。
まず「コミュニケーションは言葉だけではない」ことを理解します。
自分の気持ちや考え、思いを伝える手段は言葉だけではありません。昔から「目は口ほどにものを言う」といいます。表情や姿勢、動作、態度で、十分コミュニケーションを行うことができます。
何よりも「相手を理解しよう」「相手に自分をわかってもらおう」という気持ちを持つことが大事です。そうした気持ちは、言葉にしなくても、相手に伝わります。
①自分からあいさつする
あいさつは良い人間関係の基本です。日本の稽古事は全て「あいさつに始まり、あいさつで終わる」と言われます。
「おはようございます」「ありがとうございます」「失礼します」「すみません」のオアシスは、ビジネスマナーの基本です。この4つの言葉を、きちんと声に出して言うようにします。
自分からあいさつすると、印象が良くなる
じぶんからきちんと挨拶する人は、周囲に明るい印象を与えます。
食事したレストランでは「ごちそうさま」「とてもおいしかった」、バスやタクシーを降りる時、コンビニなどで買い物した時に「ありがとう」「お世話様」、職場では外回りから帰って来た人に「お疲れ様でした」と、声に出して言うようにします。
必ず「お疲れ様」と言ってください。うっかり「御苦労様」と言うと、相手を怒らせることがあります。「御苦労様」は、目下の人に言う言葉です。
声に出して言うことに慣れる
言葉を声に出すことに慣れると、人に話しかけられても慌てず対応できるようになります。自分から話しかけることが楽になります。
あいさつする時は笑顔で
あいさつは笑顔でします。笑顔の方が気持ちが伝わりやすくなります。
会議の席や深刻な場面に笑顔は禁物です。しかし、普段は「いつも静かに笑っている」と、周囲に与える印象が明るく爽やかになります。
②ゆっくり話すようにする
どもったり、滑舌が悪かったりして、話すことが苦手になり、コミュ障になった人は、ゆっくり話すようにします。
どもったり、滑舌が悪かったりする人が、カラオケなどに行くと、朗々と歌うことが珍しくありません。リズムに乗って、ゆっくり声を出すと、スムーズに言葉が出てきます。
会話する時は、できるだけゆっくり、はっきり話すようにします。ゆっくり話すと、考えながら話しますから、言い間違いをしたり、うっかり相手を傷つけたりしなくなります。
吃音でもゆっくり話せば座談の名人
ある会社の社長さんは、子供の頃から大学頃まで、かなりひどい吃音でした。でも、経営者一族の1人ですから、取引先や従業員と会話しないわけにはいきません。ゆっくり話すように心がけた結果、今は業界のリーダーとなり、座談の名手・スピーチ上手で知られています。
③聞き上手になる
会話は言葉のキャッチボールです。あるいは、言葉のバトンの渡し合いです。話し手が投げた言葉を、聞き手が上手に言葉を受け止めて投げ返せば、会話はスムーズに続いていきます。話題も広がります。自分から話すことが苦手なら、人が話すのを聞くようにすればいいのです。
聞き上手な人とは話しやすいので、会話の仲間に入れようとします。口下手でも聞き上手な人は、人気があります。
相手の話に、しっかり反応する
相手の話を聞く時は、「聞いていますよ」という態度をしっかりと示すことが大事です。顔と身体を相手に向け、前向きの姿勢で、うなずいたり、首を横に振ったり、リアクションを示します。
話の合間に相槌を打ち、話の先を促す
「それは大変でしたね」「驚いたなあ」「そんなことが、あったのですか」などと、話に合わせて相槌を打つと、相手は話しやすくなります。また、「それで、どうなりましたか?」「それから?」などと、話の先を促します。
相手が話しやすい雰囲気を作るようにすれば、会話は自然に広がり、続いていきます。
何事にも興味・関心を持つ
ニュースなど世の中の出来事や自分の不得意なこと、知らないこと、何にでも興味や関心を持つようにします。すると、相手の話を面白く聞くことができます。興味や関心があると、もっとくわしく知ろうとして、相手に質問します。相手は喜んで応えます。
④相手の気持ちを思いやる
「相手が自分をどう思っているか?」「相手が自分を嫌っていないか?」を、気にすることはやめます。
それよりも、「相手がどんな気持ちでいるのか?」を思いやるようにします。その人は何を悩んでいるのか?何を苦しんでいるのか?何を喜ぶのか?どのような時に幸せを感じるのか?そうしたことを、気にするようにします。
相手・周りの人の気持ちを思いやるようにすれば、その場の雰囲気を壊すような言動をしなくなります。
思いやりは一言で足りる
悩んだり、苦しんだりしている人に、長々話しかける必要はありません。「何か私にできることはない?」「私でよければ、話してみて」という一言、声をかけるだけで十分です。
幸せいっぱいな人には、満面の笑顔で「良かったね」「おめでとう」「やったね!」というだけで、ちゃんと気持ちが伝わります。
大事な人を大事にする
だれにでも大事にしたい人が1人か2人はいます。その1人2人を、心から気遣い、大事にします。大事な人と喜びや苦しみを分かち合うようにし、少しでも助けになろうとします。
1人2人を大事にしているうちに、友達の輪が広がっていきます。
⑤会話力を上げる
最後に必要なのは会話力・会話能力です。①から④までができるようになったら、自分から人に話しかけるようにします。
無難な話題で会話の口火を切る
イギリスで、最も一般的な話題は「天気」です。日本でも、無難な話題は「木戸に立ちかけし衣食住」です。
- き 気候・天気 「暑いですね」「雪になりそうだ」
- ど 道楽・趣味 「海釣りは面白いそうですね」
- に ニュース 「○○事件の犯人、逮捕されましたね」
- た 旅 「夏休みはどこへ行くのですか?」
- ち 知人 「○○さん、二人目が生まれたそうです」
- か 家族 「お母様はお元気ですか?」
- け 健康 「肩こりがひどい時はどうしたらいい?」
- し 仕事 「最近、お忙しそうですね」
- 衣 ファッション「いつもオシャレですね」「その服、ステキ」
- 食 グルメ 「料理のうまいビアホールを見つけたよ」
- 住 住まい 「近頃は都心も住みやすくなりましたね」
日本語力・語彙力を上げる
日本語力・語彙力を上げるには、読書がオススメです。電子書籍でもかまいません。美しい日本語を正しく使っている作者の文章を読むようにします。
話しかけることを恐れず、場数を踏む
スポーツでも何でも、場数を踏むうちに上達していきます。話しかけることを恐れないで、自分から声を出すようにします。「今年は超猛暑らしいよ」などという天気の話題で会話の口火を切ると、たいていの人が乗ってきますよ。
⑥自分を好きになる
自分を好きになる「自己肯定感」を持つことが、コミュ障克服には何よりも大事です。だれにでも短所と長所があります。自分の欠点・弱点をありのままに受け入れるとともに、自分の良さや能力を認めるようにします。
ありのままの自分を、自身で受け入れれば、他人が自分をどう評価しているかなど、気にしないでいられます。ありのままの自分を受け入れると、自信も湧いてきます。他人の目を恐れることなく、人と付き合えるようになります。
[専門家の助けでコミュ障を克服する]
ほとんどのコミュ障は、自分で克服できます。しかし、重いコミュ障は、専門家の力を借りる方が長く苦しまないで済みます。
極度の人見知りは対人恐怖症の症状
極度(重度)の人見知りは対人恐怖症の症状の1つです。精神科医や心理カウンセラーの治療が必要です。
話し方教室などで会話トレーニングをする
「話し方教室」などを受講して、会話トレーニングをするのも、コミュ障克服の良い方法です。会話のコツや会話テクニック、会話術を教えてくれるだけでなく、心理カウンセリングも行う「話し方教室」もあります。
メールによる「コミュ障克服講座」もあります。しかし、コミュ障の人は、言葉を声に出すことが苦手、見知らぬ人と接するのが嫌いです。それに対処するには、やはり実際に人と触れ合うことが必要です。メール講座より教室に通うことをオススメします。
「話し方教室に通って会話力をつけた」という自信があると、学校でも職場でも積極的に人に話しかけられるようになります。
コミュニケーション障害とコミュ障の違い
「コミュニケーション障害」とは、対人関係を必要とされる場面で、言葉を使って他人と十分なコミュニケーションをとることができない障害です。
「コミュニケーション障害」は精神疾患の1つで、「コミュ障」よりも深刻です。小児科医や精神科医による診断と治療が必要です。コミュ障が重い場合は、精神科医や心理カウンセラーに相談することをオススメします。
[コミュニケーション障害には5種類ある]
コミュニケーション障害は、聴覚や発声器官の異常によって生ずる場合と、精神障害・発達障害として生じる場合があります。コミュニケーション障害は、通常5つに分類されます。
①語音障害
聴覚や発声器官の異常のために、言葉をうまく発音できません。そのため、周囲の人は何を言っているのか聞き取れず、コミュニケーションができません・
②言語障害
話したり、読んだり、書いたりするための言語を習得することが困難です。語彙が乏しく、主語と述語の順番が入り乱れ、相手に自分の気持ちや思考を伝える表現ができません。
③小児期発症流暢障害・吃音(きつおん)
2~7歳頃に発症することが多く、どもったり、会話の途中でいきなり離せなくなったり、単語を不自然に区切ったりします。話す時に、過度の身体的緊張が見られます。
④社会的コミュニケーション障害
「語用論的コミュニケーション障害」ともいいます。社会生活においてコミュニケーションをとることが困難な状態です。重度のコミュ障と似ています。小児期に発症しますが、大学や会社に入ってから気づくことが多いようです。
⑤特定不能のコミュニケーション障害
上記4つにあてはまらないコミュニケーション障害です。
[コミュニケーション障害は幼小児期に発症する]
コミュニケーション障害は幼児期・小児期に発症し、青年後期にいきなり発症することはめったにありません。ただし、社会人になってから障害に気づく場合があります。
コミュ障は大学に入る頃から悩むことが多くなります。
コミュニケーション障害は知的発達の遅れをともなうことがありますが、コミュ障は全く関係ありません。
[コミュニケーション障害は他の疾患の症状になる]
コミュニケーション障害はアスペルガー症候群や自閉症、口蓋裂、脳性麻痺による構音障害などの疾患の症状になります。これらの疾患は専門医による診断と治療が必要です。
まとめ コミュニケーションは言葉だけではない
「コミュ障」とは、人と会話することが苦手で、人付き合いがうまくいかない状態です。事務的な会話はできますが、雑談・世間話ができません。特に異性との会話が続かず、恋愛もうまくいきません。
コミュ障は放っておくと悪化して、周囲から孤立し、引き籠りやうつになる可能性があります。でも、コミュ障を克服するのは、それほど難しくありません。
まず、声に出して笑顔で挨拶するようにします。話す時はゆっくり、はっきり話します。自分から話すことが苦手なら、聞き上手になります。聞き上手な人は、人気があります。聞き手が良いと、話も弾みます。何事にも興味や関心を持つようにすると、自然に話題も広がります。声を出すことに慣れたら、自分から話しかけるようにします。
コミュニケーションは言葉だけに頼るものではありません。相手を思いやり、相手の感情や心理、言いたいことを理解しようという気持ちがあれば、それは、自然に表情や態度に現れます。また、自分自身をありのままに受け入れると、対人関係もうまくいきます。
コミュ障克服の基本は、ありのままの自分を受け入れ、相手を尊重し、思いやることです。
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