結膜炎の原因は?種類や症状、治療方法について!

ピース又吉さん、ロンブー淳さん、オリエンタルラジオ藤森さん…テレビで大活躍のこの方々の共通点はなんでしょうか? 答えは「結膜炎にかかったことがある芸人」です。

といっても結膜炎は、いわゆる「よくかかる病気」でえす。すぐに失明するという病気ではありませんが、人からうつされたり、人にうつしたりする可能性があります。「原因」がたくさんあるのも特徴です。自己防衛と被害拡大防止の観点から、結膜炎の原因をしっかり押さえておきましょう。

結膜炎

結膜とは

結膜は「眼球の白目」と「まぶたの裏側」の表面を覆っている膜です。結膜のお蔭で、眼球とまぶたが連結しているのです。結膜からは「粘液」という液体が出ていて、眼球を保湿しています。

結膜炎は結膜が炎症を起こす病気です。結膜が炎症するのは、細菌やウイルスに感染したり、アレルギー反応のためです。

細菌性結膜炎

細菌性結膜炎について紹介します。

細菌性結膜炎の症状

目

細菌性結膜炎の症状の特徴は、目やにです。結膜からは粘液という液体が出ているのですが、これが異常に粘りっこくなってしまいます。悪化すると目やにが濃い黄色になります。頻繁に理由もなく涙が出ることもあります。また眼球の白目の部分が充血する現象もみられます。

細菌性結膜炎の原因

ブドウ

細菌性結膜炎は、細菌に感染して発症します。菌の名称は「黄色ブドウ球菌」や「表皮ブドウ球菌」などが知られています。黄色ブドウ球菌がやっかいなのは、この菌は、多くの人が普通に感染していることです。感染していても健康なときは、黄色ブドウ球菌が細菌性結膜炎を起こすのを防ぐことができるのです。

ところが、他の病気にかかっていて体調がすぐれない人や、お年寄りやこどもは、抵抗力が弱いので黄色ブドウ球菌の活動を抑制できず、この病気を発症してしまうのです。

細菌性結膜炎の治療

治療は薬物療法になります。抗生物質を含む目薬をすることで、早ければ数日で症状が治まります。

細菌性結膜炎の症状に似た症状が現れたら、すぐに眼科にかかってください。目を擦ることは厳禁です。

ウイルス性結膜炎

ウイルス性結膜炎について紹介します。

ウイルス性結膜炎の症状

ウイルス性結膜炎の症状は、感染したウイルスによって異なりますが、詳しいことは後述します。ただ共通した症状もあって、それは、充血や目やに、涙が出るという症状です。

そうなんです、細菌性結膜炎と同じです。違いは、痛みが出てくることです。「目がごろごろする」と訴える患者もいるそうです。細菌性結膜炎では、痛みが出ることは稀です。

ウイルス性結膜炎の原因

「ウイルス」と「細菌」は、厳密にはたくさんの「違い」があるのですが、私たちは「ウイルスの方が細菌より小さい」と覚えておけばよいでしょう。医療の専門家ではない人にとって重要な知識は、「両者の違い」ではなく、ウイルスも細菌も「外からうつる=感染する」ということです。

つまり、ウイルスも細菌も、「自分の体の中で発生したモノ」ではない、ということです。

どういうことかというと、ウイルス性結膜炎も、細菌性結膜炎も、誰かにうつされて発症するのです。ウイルス性結膜炎は、特に簡単に他人にうつります。家族内や学校で集団感染を引き起こします。

ウイルス性結膜炎を引き起こすウイルスは複数存在します。そのうち、「流行性角結膜炎」と「咽頭結膜炎」について解説します。

流行性角結膜炎

「ザ結膜炎」と呼ばれるほど、感染力が強い病気です。流行しやすいため「はやり目」と呼ばれることもあります。

流行性角結膜炎の症状

かゆみがなく、痛みが大きいのが特徴です。耳の前やあごの下が腫れることがあります。これは皮膚の下にあるリンパ節が腫れているからです。子供よりも大人に発症しやすいです。

片目ずつ異常が出てきます。数日すると、もう片方の目にも違和感が出てきます。症状のピークは10日程度です。

症状が悪化すると、眼球の黒目の部分である「角膜」に濁りが生じます。この濁りの症状は長引き、数カ月消えないこともあります。詳しくは、はやり目の症状は?感染経路や対策法も紹介!の記事を参考にしてください。

流行性角結膜炎の原因

アデノウイルスというウイルスに感染すると、流行性角結膜炎を発症します。感染してもすぐには発症せず、大抵は10日程度潜伏します。

流行性角結膜炎の治療

流行性角結膜炎と診断されると、副腎皮質ステロイド薬が処方されます。

咽頭結膜熱

「咽頭結膜炎」と呼ばれることもありますが、「咽頭結膜熱」という名称の方が正しいとされています。「結膜炎」を引き起こすことは間違いありません。

咽頭結膜熱の症状

咽頭結膜熱の症状の特徴は、充血や目やにが流行性角結膜炎より弱いことです。しかし、流行性角結膜炎にあまりみられない喉の痛みが出ます。ときに39度の熱が出ることもあります。呼吸器の異変が現れることもあります。

咽頭結膜熱の原因

プール

咽頭結膜熱の原因となるウイルスは、実は流行性角結膜炎と同じく、アデノウイルスです。なぜ同じウイルスによって違う症状が現れるのかというと、流行性角結膜炎のアデノウイルスの型は「8、19、37、54型」なのに対し、咽頭結膜熱のアデノウイルスの型は「3、4、7型」だからです。

インフルエンザと同じですね。インフルエンザウイルスにも「型」があり、「ある型」のインフルエンザワクチンを注射しても、「別の型」のインフルエンザに感染すると、ワクチンの効果は発揮されません。

潜伏期間は流行性角結膜炎と似ていますが、咽頭結膜熱は夏に起きることが多いです。それで「プール熱」と呼ばれることもあります。

咽頭結膜炎の治療

副腎皮質ステロイド薬が処方されます。

アレルギー性結膜炎

杉

アレルギー反応とは、体の過剰な防御反応によって体が傷つけられることをいいます。

「体内に異物が入った」としても、物質によっては健康にまったく影響しないものもあります。しかし体がその物質を「危険な異物」と間違って判断してしまい、防御反応を過剰に出してしまうのです。あまりに防御反応が強すぎるため、体を傷つけてしまうのです。

例えば花粉症では、体内に花粉が入っても健康は害されません。しかし過剰に防御してしまい、鼻水や涙が止まらなくなったり、強いかゆみが生じるのです。

アレルギー性結膜炎の症状

目やに、充血、まぶたのかゆみが代表的な症状です。細菌性結膜炎の目やにが黄色く粘っこいのに対し、アレルギー性結膜炎の目やには白っぽくて涙のようにさらさらしているのが特徴です。

アレルギー性結膜炎は、アレルギーを引き起こす物質が存在しますので、その物質に近づくと症状が出ます。例えば花粉は毎年ほぼ決まった時期に発生しますので、花粉によってアレルギー性結膜炎を発症する患者は、毎年決まった時期に発症するのです。

鼻炎を併発することも珍しくありません。特徴は、目の症状が出てから、鼻の症状が出ることです。それは結膜は外界に直接触れることが多いからです。また、原因物質が涙に溶けてしまうと、結膜が長時間にわたって原因物質にさらされるからです。

アレルギー性結膜炎の原因

ダニ

アレルギー性結膜炎を引き起こす原因物質は、たくさんあります。

ダニ、カビ、家のホコリ、カンジダ、スギ花粉、ヒノキ花粉、イネ科の花粉、キク科の花粉などです。

中でも患者数が多いのが、花粉によるアレルギー性結膜炎です。アレルギー性結膜炎の患者は国内に2000万人いるとされていますが、その85%が花粉によるものというデータもあります。

最近では、コンタクトレンズが原因となる人もいるそうです。

アレルギー性結膜炎の治療

アレルギー性結膜炎と診断され、かゆみが強い場合、かゆみを抑える抗アレルギー点眼薬が処方されます。これは、ヒスタミンという「かゆみ物質」が出るのを抑制する効果があります。

それでも症状が治まらないとステロイド薬が処方されることがありますが、ステロイド薬をアレルギー性結膜炎の治療で使うと、緑内障や白内障という重大な副作用を引き起こす可能性があるので、医師は慎重にこの薬を使います。

こうした対処療法と並行して、原因を取り除く必要があります。アレルギー反応を引き起こしている物質を特定して、それを体に近づけないような生活を送らなければありません。生活が不便になることもあります。

まとめ

眼科

結膜炎は薬がよく効く病気なので、我慢しない方がよいでしょう。すぐに眼科にかかり、診断をくだしてもらい、薬を服用すれば恐くない病気です。

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