耳抜きができない原因は?解消法や病気の可能性について

車で高い峠を越えたときや、トンネルに入ったとき、高層ビルのエレベーターに乗ったとき、飛行機に乗っていて上昇・下降したときなどに、耳が詰まったような違和感を感じるときがありますよね。ときには耳がキーンとするような痛みを感じることも・・・。

そんな違和感を解消してくれる方法が「耳抜き」です。

しかし、うまく耳抜きができないという方もいます。ここでは、耳抜きについての基本的な方法と、うまくできない人に向けたコツを紹介します。

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耳の違和感の原因と解消法

耳ー1

まずは、耳に違和感を感じる理由紹介します。

なぜ耳に違和感を感じるのか

耳が違和感を感じるのには、「気圧」が関係しています。

地上にいるとき、私たちは1気圧の空気で暮らしていますが、地上よりも標高の高い場所は地上よりも気圧が低くなります。そのため、気圧の低いところへ移動したとき、体の中の気圧と外の空気の気圧が違ってしまいます。その気圧差によって、鼓膜が外から押され、耳が詰まったような違和感を感じるのです。

また、気圧の差によって、耳の中の空気の通り道(耳管)が狭くなり、耳がボヤー・・とするような感じがします。

気圧差によって「鼓膜が押される」「耳管が狭くなる」ことが、耳に違和感を感じる原因といえます。

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違和感の解消法「耳抜き」

笑顔 女性

耳の違和感は、体の中と外の空気との気圧の違いによって起こりますので、この気圧の違いをなくしてやれば、違和感は解消されることになります。

具体的には、耳を通して、体の中から外へと空気を出してやります。耳から空気が抜けることで、体の中と外の空気の気圧が同じになります。これが一般的に「耳抜き」と呼ばれる方法です。

耳抜きにも色々な方法があります。ここでは、3つの方法をご紹介します。正しい方法で行わないと耳を傷める恐れがありますので、最後まで読んで注意点を確認してから行なってください。

ここでご紹介する方法はダイビングで使われている方法ですが、ここでは日常の生活シーンで耳抜きをする場合を想定して説明します。日常生活ではなく、ダイビングで耳抜きをしたい、という方は、ダイビングの講習やインストラクターの説明をよく聞いて行なってください。

バルサルバ法

  1. まず息を吸い、口を閉じます。空気が漏れないように、口はしっかりと閉じます。
  2. その状態のまま鼻をつまみます。鼻からも空気が漏れないように、しっかりとつまみます。
  3. やさしく、ティッシュをかむように鼻に空気を送ります。逃げ場を失った空気が耳の方へ流れるように意識して行います。

空気は、鼻・口という出口を塞がれてしまい、耳から抜けようとします。

注意してほしいのは、力いっぱい勢いよくやりすぎないようにすることです。勢いよく、思い切り鼻をかむようにしてしまうと、内耳や鼓膜を傷つける恐れがあります。十分に注意して、やさしく、でもじっくりと空気を送るようにしましょう。

うまくできない、という方は、口と鼻だけではなく、目も閉じてやってみましょう。

目は口・鼻と細い管で繋がっています。目から空気が漏れてしまっていて、耳抜きがうまくいっていない可能性もあります。うまくできないと焦って、勢いよく、強く鼻をかむようにする前に、まずは目を閉じて行なってみましょう。

フレンツェル法

  1. まず、鼻をつまみます。
  2. 鼻をつまんだまま、舌の奥を上に持ち上げます。舌の奥というか、根元の方を、上あごの方向に持ち上げる感じです。

耳管(耳の中の空気の通り道)が開き、耳が抜けたような感じになります。

少し難しそうに感じるかもしれませんが、やってみると意外と簡単に耳が抜けることに驚くでしょう。

トインビー法

  1. まず、鼻をつまみます。
  2. 鼻をつまんだ状態のまま、ツバを飲み込んだり、あごを動かしたりします。

ツバを飲み込んだり、あごを動かしたりすることで鼻腔内の圧力が上がり、同時に耳管が開き、耳が抜けたような感じになります。

簡単で耳への負担も少ない理想的な方法ですが、できない人も少なくありません。

耳に違和感を感じてお困りの方は、以上の3つの方法を試してみましょう。耳を傷めない方法としては3のトインビー法が最も優れていて、次に2のフレンツェル法、次が1のバルサルバ法の順です。

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耳抜きができないときは?

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耳抜きができないのには、いくつかの原因が考えられます。ここではその原因と対処法をご紹介します。

空気が漏れている

耳抜きをするときにどこかから空気が漏れているから、耳抜きが成功しないのかもしれません。口、鼻をしっかりと閉じて耳抜きを行いましょう。

口から空気が漏れないようにするコツは、口を「ん」の発音をするときのようにします。口の中で舌を上あごにつける感じです。それでも口から空気が漏れてしまう場合は、前歯で舌先を軽く噛んでみましょう。

耳に空気が通りにくくなっている

風邪をひいていたり、アレルギー性鼻炎だったり、花粉症だったり、幼少期に頻繁に中耳炎を起こしていたり、副鼻腔炎(ちくのう症)だったりする方は、耳管やのどにある耳管開口部がむくみやすくなり、そのために耳から空気が抜けにくくなっているとも考えられます。

そのような場合に役立つ方法をご紹介します。耳抜きとあわせて試してみてください。

1.鼻水をかんでから耳抜きをしてみる

鼻水をかむことで鼻の中の空気の通りがよくなり、耳抜きができやすくなります。

2.点鼻薬を使う

点鼻薬をさすことで、鼻が詰まった状態が解消されて、鼻に空気が通りやすくなり、耳抜きができやすくなります。アレルギー性鼻炎の市販薬でも、効果が出ます。

3.飴を舐める

飴を舐めることで、耳管が広がりやすくなり、耳抜きがしやすくなります。メンソール系の飴だと、鼻の通りをよくする効果も期待できます。

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耳抜きをすると痛みがある時は病気かも?

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風邪をひいたときにも耳が詰まったような感じになり、耳抜きをしたくなることもあります。しかし、耳抜きをしようとしたときに耳に痛みを感じる場合は、耳の病気が起きている可能性もあります。

また、耳が詰まったような感じが長期にわたって続き、耳抜きをしても効果がないという場合も、耳の病気が考えられます。

中耳炎

中耳(鼓膜の奥)に風邪やインフルエンザの細菌が入って、炎症を起こします。中耳に膿がたまり、鼓膜が腫れてしまうのが、中耳炎です。

症状としては、耳の痛み、発熱があります。耳漏(みみだれ)で気づくこともあります。

中耳炎の最大の原因は、風邪です。また、風邪で鼻やのどに炎症があるときに、強く鼻をかんだり、ダイビングをしたり、飛行機に乗ったりしたときにも起こりやすい病気です。

治療は、まず風邪の治療をするのが一番です。細菌を殺すための抗生剤を使います。抗生剤で効果が出ないときや、発熱が続くとき、痛みが強いとき、全身状態が不良なとき、合併症の危険があるときには、鼓膜切開を行います。全身状態が良好でも、中耳腔に滲出液が長く残るとき(滲出性中耳炎/しんしゅつせいちゅうじえん)にも、鼓膜切開を行うことがあります。

中耳炎を放っておくと、慢性中耳炎になったり、滲出性中耳炎で難聴を起こしたりすることがあります。

中耳炎については、中耳炎が大人に現れるとどんな症状?治療方法も紹介!を読んでおきましょう。

耳管開放症

耳管は普段は閉鎖されていますが、この耳管が開いたままの状態になるのが、耳管開放症です。

症状としては、耳閉感、自分の声が大きく聞こえる、自分の鼻呼吸の音が耳に響く、などがあります。低い音が聞き取りにくい、ふわふわとしためまいがある、といった症状が出ることもあります。前屈みの体勢や横向きの体勢をとったときに、これらの症状がなくなることがあります。

この病気のはっきりとした原因はわかっていません。ストレスが原因になっている場合が多いとも言われます。誘因として報告されているものには、放射線照射、頸部自律神経異常、顎関節症、妊娠や経口ピル、体重減少(ダイエット)、睡眠不足、体調不良、中耳炎、運動、吹奏楽器演奏があります。この病気は女性に多いとも言われています。

症状が軽い場合は自然経過でよくなることもあります。軽度の場合は生活指導を行ったり、精神安定剤を使用したりする場合もあります。効果が出ない場合は、外科的な治療を行ったり、漢方薬を使用する場合もあります。

詳しくは、耳管開放症の治療方法は?原因や症状も紹介!を参考にしてください。

耳管狭窄症

耳管の働きが悪くなり、換気機能が低下するのが耳管狭窄症です。

症状は耳管開放症とよく似ていて、耳閉感があります。また、軽度の難聴、滲出性中耳炎を起こす場合もあります。誤って耳管開放症と診断されることもあります。

主な原因は、鼻炎や副鼻腔炎などによって起こる耳管口付近の粘膜の腫れです。上咽頭にある耳管の入り口が、腫瘍やアデノイドなどによって物理的に塞がれてしまって起こる場合もあります。

基本の治療方法は、耳管を塞いでいる原因を取り除くことです。粘膜の腫れの場合は炎症を治し、物理的なものである場合はその原因となっている物質を取り除きます。鼓膜を切開し、鼓膜換気チューブと呼ばれるものを差し込むこともあります。

このチューブを通して内耳の換気ができるようになります。また、耳管を塞いでいる原因を取り除いた後、耳抜きがうまくできれば自然と治癒することもあります。可能であれば耳管通気療法を行います。

このように、耳抜きをしようとして痛みを感じるときは、耳の病気が考えられますので、無理に耳抜きをしようとせず、早めに耳鼻咽喉科を受診しましょう。

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まとめ

一口に耳抜きといっても、方法は一つではありません。まずは耳を傷めない方法から試してみましょう。耳抜きのコツを使ってもなおできない、という場合には、オトヴェントという器具を使って耳抜きの練習することもできます。

また、耳抜きをすることで耳の病気を発見できる場合もあります。耳抜きをすると痛みがある、長期にわたって耳が詰まったような感じがある、というような場合には、無理に耳抜きをせず、早めに医療機関を受診しましょう。

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