耳がこもる、とは耳がふさがっている、何か詰まっているような感じがすることをいいます。あまりこのようなことはないと思いますが、これを放っておくと、重い病気にかかることもあるので、注意してください。
主な原因は耳垢が詰まっている、耳にある管が狭くなること、逆に管が広がってしまうこと、ストレス、といろいろな理由があります。
以前もある有名歌手が突発性難聴になったことを公表していましたが、これなどはストレスからの影響です。ストレスで聞こえなくなるなどとは想像もできないと思われがちですが、かなりの人がその影響を受けていることが確認されています。
また、耳はかなり繊細なところなので、例え耳かきで垢を取る場合であっても、慎重にしないと重大な病気や、怪我の元になるに恐れもあります。
ある専門医は、耳かきは絶対にしないと言っていました。その先生は未だかつて耳掃除をしたことがないそうです。それはそれで、いかがなものかとも思いますが、人それぞれ考えがあるので、否定はできません。ただ、普通にしていても、呼吸に合わせて鼓膜なども動きますし、空気などの移動がされているところには、多少といえども埃などが入り込んでしまうこともあるとは思うのですが…
耳がこもるってどんな症状?
耳がこもり、詰まった感じがして聞こえにくいのは、いろいろな原因があります。そして、痛みなどはないのが、ほとんどです。仮に痛みが発生するときは、風邪をひいた際に鼻をすすり、耳に余計な圧力がかかったときです。その影響でばい菌が入り、外耳炎や中耳炎になります。この場合は膿がでることもあり、抗生物質での治療となります。
その他の症状として、めまい、耳鳴り、頭痛などが伴うケースがあります。この場合は他の病気の可能性もあることから、医師の診断を受けることが望ましいと思います。
耳がこもるのは耳管狭窄症?
耳管狭窄症により耳がこもっている可能性があります。
耳管狭窄症の原因
耳と鼻は管でつながっています。この管が狭まり、耳が詰まる状態がこの耳管狭窄症です。原因としては風邪や鼻炎などによるものが多い傾向にあります。風邪や鼻炎により、この管が炎症を起こしていることが原因です。実際、耳が詰まっているような状況でも軽いものですと、本人も気付かずに、時間が経つと、治っているケースもあります。
飛行機に乗ったりエレベーターで高層階に行くと、耳が塞がる感覚があると思いますが、これは軽い耳管狭窄症になっている状態です。この程度ですと、つばを飲み込めば治るものなので、ほとんど問題はありません。
耳管狭窄症の対処法
特にこれといった原因があるわけではないようです。一説によると、ストレスによるものと考えられています。炎症によって、この症状を起こす場合もあります。
この場合は原因の場合は、薬による治療で完治しますが、風邪等が長引く場合は、注意が必要です。風邪を引くと、鼻をすするとそれが原因の元となりやすいようです。
耳がこもるのは耳管開放症?
耳管開放症により耳がこもっている可能性があります。
耳管開放症の原因
これは耳管狭窄症と同じ管が、逆に開きっぱなしということになります。この場合は、飲み食いするその音などが、直接中耳の部分に伝わりやすいので、こもった感じがするのです。原因としては、ダイエットなどで管の回りの脂肪が落ち、管が開いた状態になるケースが多くあります。
耳管狭窄症は少し難聴気味になるように聞こえにくいのですが、耳管開放症は、逆に自分の声が反響するような感じがするのが特徴です。
耳管開放症の時に鼻を強くすすると、管が開いている状態なので、直接耳に響く上に菌などが入りやすくなるので、別の症状を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
また頭を下げると、血がうっ血して管に血流が増えることで管が狭められ、この耳管開放症が良くなることも特徴的です。
耳管開放症の対処法
これといった、治療法がないのが実情です。ダイエットなど思いあたる節があるのであれば、しばらくダイエットを控える等の対応をしてください。そのようなケースがほとんどのようです。かなりの度合いで放置している場合がほとんどです。
耳がこもるのはメニエール病?
メニエール病により耳がこもっている可能性もあります。
メニエール病の原因
耳がこもる感じがすると同時に、めまいを伴うのがメニエール病です。原因はストレスもさることながら、睡眠不足や、過労も引き金になります。症状はめまいの他、頭痛、耳鳴りがします。ただ、このメニエール病の判断基準として、めまいがほんの数回程度であれば、メニエール病と断定しません。メニエール病は頻繁にめまいを起こすからです。
そのほとんどは薬による治療になりますが、ストレスが原因の場合は薬による治療はあまり効果が認められません。むしろ、精神が安定しリラックスするといった、対処法が必要になります。
メニエール病も発生する場所によって、いろんな種類があります。蝸牛型、前庭型、両側性型、レルモワイエ型などです。これらの型は複合的に絡むケースもありますので、医者の診断を慎重に仰ぐのがよいでしょう。
メニエール病の対処法
根本的な治療法がないのが実情です。主にステロイドなどの薬による治療となっています。また、内耳にリンパ液が溜まることによることも、一つの原因ともいわれています。
他にもストレスによる影響も否めません。睡眠、栄養等に気をつけ、ストレスを極力受けない状態に保つことが重要です。
耳がこもるのはストレス?
ストレスが原因となり耳がこもっている場合も考えられます。
原因は?
何か普通でない時に心に負担がかかり、それが原因で耳が聞こえにくい、詰まった感じがすることがあります。これは自律神経の働きが正常でない時に起こるのですが、自律神経は交感神経と副交感神経のバランスが悪くなっていることが原因です。常に緊張状態にあるようなストレスを感じていると、交感神経がきちんと働くなります。
また、ストレスが原因とされる、低音難聴や突発性難聴があります。低音難聴は低音の耳鳴りがしたり、逆に低音が聴きづらくなる症状です。突発性難聴は、ある日突然、片方の耳だけが聴こえなくなる、もしくは聴こえづらくなる症状で、音域は関係なく聴きづらくなります。この場合、耳鳴りなどはないのがほとんどです。
双方とも、主に20代~30代の女性が多いというのが特徴的で、女性ホルモンのバランスが影響しているものと思われています。
対処法
ストレスが原因となると、その症状のみを解決させようとしても、おそらく無理かと思います。その人のストレスに絡んでいる精神的な要素から判断し診断しないと、根本的な解決にはなりません。一時よくなっても、その後にまた発症する可能性は高いでしょう。
ただストレスというものは、どんな時も必ずかかってきてしまうものです。例えば、耳がこもる以外に、胃潰瘍やめまいなどもストレスの影響が大きいといえます。逆に、そのストレスがあるおかげで、脳を活性化させたりもします。そういう意味では、ある程度のストレス耐性は、必要ということになります。
その他、まれな症例
その他に考えられる原因を紹介します。
耳垢
耳の中に垢が溜まれば、聞こえにくくなるのは当たり前です。実はこのケースは意外に多いものですが、取り方を間違えないようにしないといけません。基本は綿棒で取りますが、先が丸まっているものですと、逆に奥へと耳垢が入り込んでしまいます。
なるべく先の尖ったものを使いましょう。それと、奥にやってはいけません。これは、垢を奥に入り込ませないようにすることと、鼓膜に傷をつけないようにするためです。
また、ベビーオイル等のすべりをよくするローションを使うと、垢も取りやすく、後々溜まりにくくなります。
耳硬化症
耳の中の音を伝えるアブミ骨が硬化することにより、聞こえにくくなったり、耳鳴りがする症状のことで、理由は年齢による老化とされています。
つまり老化により、最悪手術による治療になるとのことですが、症例としては少ないようです。あのベートーベンはこの症状で耳が聞こえなくなったといわれています。
まとめ
いかがだったでしょうか。耳がこもる原因というのは意外にもたくさんあり、その症状から判断するには医師の診断に任せるのが一番いいようです。異変を感じたら、医師の判断を早急に仰ぐことが、後々の症状を悪化させない手段と思います。
風邪の時は、鼻水を強くすすらない
過度なストレスをためないようにする
清潔感を保ち、耳掃除はやりすぎない
無理なダイエットは控える
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