手の甲の痛みの原因を紹介!腫れや内出血に要注意!

手の甲に痛みがあると、何をするにも不自由ですよね。最近どうも手が痛い、痺れのような違和感がある。そんな痛みをうったえる人が増えているそうです。

それは現代病といわれるあの症状が隠れているのかもしれません。どうして手の甲が痛くなるのか。原因とすぐにできる予防法をご紹介します。

手の甲の痛みをセルフチェック

手2

どれかに当てはまったら、その痛みは腱鞘炎のサインかもしれません。

・手をグーパーグーパーしたときに、ポキポキと音がしたり、ひっかかるような感じがする

・パソコン作業やスマートフォンを長時間使っている

・楽器の演奏や筆記用具を使うことが多い

パソコンやマウスを使っていて、指が一瞬ひっかかるような「ばね指」という症状も腱鞘炎の典型的な症状の一つです。

最近は特にパソコンやスマホを酷使して、親指が腱鞘炎になる人が増えています。このような症状は一般的に女性に多く見られます。

手の甲の痛みが出る症状

手3

セルフチェックで当てはまるものはありましたか?
今からでも遅くはありません。日頃から気をつけたいポイントを見ていきましょう。

バネ指

指というのは腱の存在によって指を曲げ伸ばしすることが可能になります。手での強い握力などを発揮する筋肉は腕の前方のあり、その力を腱が伝えることによって発揮できます。

その指を曲げ伸ばしする屈筋腱が浮き上がってしまわないように上から押さえるのが靱帯性腱鞘(じんたいせいけんしょう)というものです。その構造は例えるならベルト通しとベルトとの関係によく似ていると言えます。
この靱帯性腱鞘は指に部分に位置していますが、その付け根の部分に炎症を発生させやすい部分があります。この部分により腱鞘や腱が腱鞘炎を起こし、さらにそれが進行したものが、指に引っかかりが生じて指がパチンと跳ねるような現象が起こります。これをバネ指というふうに呼びます。

症状

指の付け根あたりで靱帯性腱鞘と屈筋腱の間で炎症が起きてしまうと腱鞘炎になり、指の動きがだんだんスムーズに動かなくなります。ともに指の付け根あたりに痛みや、腫れ、熱を帯びてきます。特に朝方、寝起きに症状が強くなり、日中手を使用しているとだんだんと症状が穏やかになっていくケースもあります。

バネ指はさらに悪化すると指が動かない状態になってしまいます。

治療法

行える保存的療法を紹介します。痛む箇所の安静(シーネ固定など)や腱鞘内ステロイド注射(特にトリアムシノロンが有効)投薬、などの方法があります。この注射をする方法は有効です。およそ3ヵ月程度は無症状なことが多いですが、完治する訳ではなく再発する可能性もあります。その方法でも症状が改善しないまたは再発を繰り返す危険性がある場合は、腱鞘の中にある鞘を切開する手術(腱鞘切開)を行うことがあります。切開する際は腱鞘一部分のみですので、傷はほとんど残らず目立ちません。

腱鞘炎予防ストレッチを行うことも効果的です。

狭窄性腱鞘炎(ドケルバン病)

いわゆる“腱鞘炎”といわれる症状です。

指を動かすための筋肉と骨をつなぐ「腱」とそれを支える「腱鞘」が動くたびにこすれて炎症を起こす病気です。特に親指の腱に起こるものを「狭窄性腱鞘炎」といいます。

親指は他の指と違い、複雑でさまざまな動きができます。そのため、たくさん使われすぎてしまい、負荷がかかることが原因です。最近は特に、スマホを操作するために親指を酷使してしまい痛みが出るといった「スマホ病」ともいわれる症状を訴える人が増えています。

症状

親指のつけ根にあるふくらんでいるところ・拇指球(ぼしきゅう)があるおかげで、親指はとても複雑な動きをすることができます。ここに疲れが溜まると強い痛みや、腫れ、灼熱感などがあらわれます。特に、指を動かすときに痛むのが特徴です。

利き手だけに症状があらわれる場合と、利き手じゃない方にあらわれる場合があり、どちらに症状が出るかは人によって違います。

治療法

痛めるきっかけとなった動作をやめて、親指を休めることが何よりの対処法です。ストレッチをしたり、痛みが強い場合は痛み止めを飲んだり注射で痛みを和らげます。症状が改善しない場合は手術を行います。

腱鞘炎を確認する方法

アイヒホッフ テストといわれる一般的な検査方法です。

1:手を手刀のように縦にして、親指を内側に曲げる
2:親指を握りこむように他の指も曲げる
3:そのまま手首を小指側に曲げる

親指の筋が伸びた状態で、親指側の手首に痛みを感じたら腱鞘炎と判断されます。エコーなどの画像診断を行えば、腫れの場所などが確認できます。腱鞘炎については、腱鞘炎に湿布は有効?それともテーピング?適切な処置とは!の記事を参考にしてください。

骨折による手の甲の痛み

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強い衝撃を受けた際や、手の使いすぎ、疲労などで手の甲の骨が、気づかないうちに骨折していることがあります。

中手骨骨折

手の甲を構成する骨を中手骨といいます。各指に対して1本づつ、両手で計10本あります。

手を強くぶつけたり、転んで手をついたときに骨が折れることがあります。ぶつけたときは打撲程度と思っていても、時間が経つと目に見えて腫れてきたり、痛みが止まらないようなときは、骨折している可能性があります。左右を見比べて痛みのある方が明らかに腫れてきたら、すみやかに病院へ行き、治療してもらいましょう。

中手骨基部骨折(中手骨骨幹部骨折)

中手骨のなかでも手首に近い側の部分(基部)が骨折することを「中手骨基部骨折」といいます。骨折していても指は動かせるので骨折と気づかなかった、打撲じゃないかと思っていた、というケースがあります。

手の腫れや痛み、内出血などの症状はあるので、気になるようなら早めに病院に行きましょう。治療は早ければ早いほど回復も早くなります。

複雑な骨折などを除き、通常はギブスで固定し、治療には約3〜4週間ほどかかります。

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症状別、手の甲の痛みの対処方法

ここでは痛みのや原因の種類別で手の痛みに対する応急処置方法を紹介していきます。

自分ですぐできる処置を正しい方法で行うことで、より早い症状の回復、完治につなげましょう。

手の甲が痺れて痛い

手のひらや甲全体に痺れが現れる状態の時には手根管症候群である場合があります。

手根管症候群の初期症状としては、中指や人差し指の痛みや、痺れが現れ、最終段階まで進むと指の半分から全体にわたりこの症状が出てくるようです。主に朝方に痛みや痺れといった症状が強く現れ、手を動かしたり、運動を行っているとだんだんと症状が馴染んでいきます。

ですが、次第に症状が進むと、細かいものが掴みにくくなっていき、OKサインや3ピースなどもできなくなっていきます。

原因が多岐にわたり、突発的に症状が現れた際は、原因を特定することが難しく、妊娠や出産期、または更年期に差し掛かる女性期多く症状がみられます。女性ホルモンの乱れが原因で滑膜性腱鞘がむくんでしまい、手根管周辺の血圧が上昇することが原因で正中神経に影響を与え、扁平化してしまうことになり、症状が現れるといわれています。

それ以外には、事故で怪我をしてしまった場合や職業病などで手を酷使する場合、一定の動作を繰り返すことで痛みや、痺れを引き起こしてしまう場合もあります。

対処法

手根管症候群の症状の危惧がある場合には、ティネル様サイン(打腱器というハンマーを使用し手関節を叩く)を行い、手根管症候群なのかどうか判断します。

他にもファレンテストと呼ばれる手法もあり、これは、手首を内側方向に曲げて、手の甲を合わせ、その状態を維持します。動作を固定した状態で1分間以内に痛みや、痺れがひどくなる場合は、手根管症候群の可能性があるとして判断します。

自己診断にやってこの症状があるのであれば、自己治療で済ませず、大事になる前に整形外科に行くことをお勧めします。そこで医師の診断により、改めて手根管症候群と診断されれば、ビタミンB12や痛み止め、湿布薬を処方されるでしょう。他には、手の使用を抑えるように宣言されるでしょう。そこでシーネと呼ばれる固定器具やギプス固定を使用して腱鞘炎予防につなげ、患部を強制的に安静させる治療方法を行います。その他、保存的療法として手根管内腱鞘内注射を行い患部の炎症を抑えたりします。保存的療法の結果が得られなかったり、母指球筋がやせたもの、難治性のもの、腫瘤があるものは手術が行われるケースがあります。

打撲で手の甲が腫れる時

打撲をした後の早い段階では、それがただの打撲なのか手根骨を骨折しているのかを識別することが難しいです。打撲により骨折してしうケースは多く、特に中手骨骨幹部は名称がついてあることからも、その状態になってしまうことが多いことが想像できます。我慢できない強い痛みや、感覚の麻痺、違和感を感じた時は早めに病院に行ってレントゲンによって検査してもらいましょう。

打撲と骨折の痛みは似ているので、我慢しすぎず医師にしっかりと治療してもらいましょう。

対処法

痛み、痺れの原因が打撲によるものだと思われる場合の対処法は患部を温めることです。一般的には打撲をしてしまった時最初にとる行動は、患部を冷やすことを行うでしょう。ここまでは正しい対処法と言えるのですが、その後もずっと患部を冷やし続けると、患部の腫れが引いていかなくなってしまいます。なぜかというと、炎症が和らいだ後もずっと冷やし続けることによって血管が収縮し症状の回復が遅れることが考えられます。

炎症については2~4日程度でだんだんと引いていきます。打撲により内出血が起こると、患部に送られる血液が減少し酸欠状態になります。血行が悪い状態が続くともちろん回復が遅れます。

なので逆に、炎症がおさまってからは、患部を温めることで血行を良くし酸欠状態を改善し回復を促してあげることが大切と言えるでしょう。お風呂に入り患部をマッサージしたり、温感湿布やカイロを使用して温める方法もいいでしょう。

手の甲の血管に痛み、しびれがある時

手の甲の血管が痛い場合、末梢神経障害を引き起こしている器具が考えられます。末梢神経は

二つの種類に分けられます。己の意思によって運動を行い、熱や冷感を感じる体性神経。そして、自意識ではなく内臓機系統の働きをする自律神経です。

この末梢神経系が異常をきたし、痛みやしびれなどの症状が出ている状態を、末梢神経障害もしくはニューロパチーと呼びます。

原因としては、糖尿病、アルコールを取りすぎたり、尿毒症、また薬剤や重金属による中毒の可能性やビタミンBの不足、遺伝によるものなどが挙げられます。

対処法

対処法としては、冷やす、温めるといった簡単な処置法では解消できません。神経系の痛みなので刺すような痛みが走ります。糖尿病を患っている方が末梢神経障害を発症させないためにはしっかり通院を行い、治療を行うことが大切です。

末梢神経障害になってしまう原因は、体内で血糖コントロールが正常に行われないことであるそうです。しっかりと医師の指示を聞き薬物療法を行うことが大切です。

手の痛みが女性に多い理由

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手指に痛みや変形などの症状が出るのは、圧倒的に女性が多いといわれています。女性は男性に比べて手が小さく、骨が細い、関節や靭帯が柔らかいので手指に負担がかかりやすいからです。

また、女性ホルモンのバランスも大きく影響していると考えられています。まだ明確なメカニズムなどは解明されていませんが、腱鞘炎や指の変形の原因の1つが女性ホルモンなのではないかといわれています。

手首の腱鞘炎は、妊娠・出産期や更年期の女性にとても多く見られます。出産後のホルモンバランスが崩れているときに、長時間赤ちゃんを抱っこしていて腱鞘炎になってしまうケースは多いです。

更年期の女性もこれまでとホルモンのバランスが変わって、骨が弱くなったり、腱の弾力性が失われてしまうので、今まで通りに家事を続けていると腱鞘炎になるリスクが高くなってしまいます。

そうかといって、女性が家庭の仕事をしないとなると、日常生活に影響があるご家庭も多いのではないでしょうか。そこがこの腱鞘炎の治療の難しいところです。痛みがあるときはご家族のサポートがあると心強いです。手首の痛みについては、手首の痛みが起きる3つの原因と3つの対策を紹介!の記事を読んでおきましょう。

手の甲の痛みの対処法

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手の甲に痛みを感じたときに、すぐにやっておきたい簡単な対処法があります。症状を出さない、悪化させないことが大切なので、痛みが出る前から予防的にこまめにやっておくことも重要です。ぜひ今すぐやってみてください!

休憩する

手の甲に痛みを感じたら、最も大切なことは手を休めることです。何かの動作をしていて手を酷使したから痛みが出ているはずなので、その原因になった動作をやめてみましょう。パソコンを使っていた人ならタイピングをしていたでしょうし、スマホを長時間操作していたなら、一旦休憩しましょう。

歩いているときや食事をしているときまでスマホを見ていませんか?そのような時は少し控えた方がいいかもしれません。

手のストレッチをする

手をしっかりと「パー」の形にしてよくストレッチします。手や指先が伸びるのを感じてください。気持ちがいいと感じる程度に開いて閉じてを繰り返します。コリやむくみが取れて指先がスッキリしてきます。血行がよくなるので指先がホカホカします。

ついでに姿勢を正したり、深呼吸したり、腕や肩の方まで動かしてリラックスします。手がこっているということは肩や首などにも疲れが溜まっているのではないでしょうか。

ただし、やや炎症がひどく、熱を持っているようなら、冷たい水や保冷剤などでアイシングをして安静にましょう。

病院に行く

しばらく様子を見ても改善しない場合は、整形外科を受診します。テーピングやサポーターなどの使い方を相談できます。鎮痛剤や抗炎症剤の処方や注射などで症状を抑えます。

病院で治療を受けた場合も、手の酷使や使いすぎを避け、定期的なストレッチは欠かせません。痛みの原因を取り除かなければ、病院の処方を受けてもいたちごっこになってしまうからです。

それでもよくならない場合は手術することになります。

まとめ

手の甲の痛みの原因と対策をご紹介しました。

・手や指先のトラブルは女性に多い。
・骨や筋肉などの構造的に華奢であること、女性ホルモンが関係していることなどが原因。
・手の甲の痛みは腱鞘炎かもしれない。
・パソコンやスマホの使いすぎで手の甲に痛みが出ている人が増えている。
・繰り返し続けている同じ動作をやめる。
・手の甲に痛みや疲れを感じたら、よくストレッチをして安静にする。

女性は仕事や家事で手を使う場面が多く、何もするなといわれても困ってしまいますよね。しかし、悪化させてしまうと赤ちゃんを抱っこできなくなったり、バッグすら持てなくなってしまうこともあります。なんとかご家族に協力してもらって、回復を優先させられるようにしてみてください。

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