腕の血管が浮き出ていると悩んでいる人は、たくさんいますね。「前はなかったのに」とか、いつからか分からない時もあります。よく言われるような、血液の流れが悪いだけなのでしょうか?男性なら気にならない人もいるかもしれませんが、女性にとっては本当に悩みます。
なにか解決できる方法があると嬉しいですよね。今日は、そのあたりを含めて調べてみましたので見ていきましょう。
腕の血管が浮いている症状と原因
手や腕に浮き出る血管の状態を「ハンドベイン」と呼ぶそうです。日本語から離れると、病名もおしゃれな響きと勘違いしそうですが、女性なら恥ずかしいと感じて悩んでしまいます。しかし、ちゃんと解決できますので大丈夫ですよ。1つ1つ症状と原因別にお伝えいたしますね。
女性の腕に血管が浮いてしまう原因
今までは気にしたこともなかった腕の血管が浮き出ている状態は、どうなってしまったのでしょうか?この状態を見ると、必ずしも血行不良が原因とは限らないというのが答えになるようです。
- 皮下脂肪が少ない
- 加齢によるもの
- ストレスによるもの
このように女性の場合には、上記の原因が組み合わされた複合型が多いようです。一人の女性としてはもちろん、母親としてや、お仕事、近所づきあいなど、いろんな役割をしている女性は、知らないうちに上記の条件を満たしてしまうことが多いようです。
それから、現代の日本社会では、肥満ではない女性の「ダイエット」が深刻な問題になっています。食べ物を制限することで、必要な栄養が摂れないばかりか、そのこと自体がストレスになってしまう場合もあります。
また、過度なダイエットによる冷えも原因になる場合もありますので、女性は自分の身体の状態を客観的に見ていく必要がありそうです。
では、一般的な症状と原因について、次は身体全体の問題としての「血行不良が原因の場合」を見ていきますね。
血行不良が原因の場合(身体の重大な問題)
「血行不良を起こしている原因」として腕の血管を浮かせているといった時には、その「血行不良を引き起こしている原因」を更に追究していく必要があります。腕の血管が浮いている原因を深く追求していくと中には重大な病気にかかっている可能性があるのです。その可能性は大きく分けて3つあると言われているのですが1つずつご説明いたしますね。
ストレスが原因
ストレスでも、血管が浮き出ることがあるのです。ストレスと言っても、過度のストレスを放置しておくことは、生命を危険にさらしてしまうことになるのです。
過度のストレスを感じている、または疲労感がある時の腕というのは、「腕全体へと血液が大量に流れている状態」といえます。身体を酷使していることを自覚しているのであれば、出来るだけ身体を休めることが重要となります。
下肢静脈瘤が原因
下肢静脈瘤で血管が浮き出ている場合には、下肢静脈瘤の原因となっているものを出来るだけ避けるように努めましょう。
下肢静脈瘤とは、静脈の弁が壊れてしまい、足の静脈血が逆流してしまうために血管が太くなることです。
これは、健康な状態だと血液が流れる血管内には、弁の働きによって、立った状態でも重力に逆らい上の方向にだけ一方通行で流れることが出来ます。しかし妊娠・出産や、立ち仕事などにより足の静脈の弁に負担が過度にかかると静脈の弁が壊れてしまうのです。
そのため、弁が壊れると立った状態では静脈は逆流してしまいます。その時に、下肢の静脈には圧が掛かってしまい、蛇行する形で静脈瘤ができてしまうのです 。
心臓病が原因
心臓を構成している心筋に栄養がいきわたらなくなって起こるものです。
心臓は、「疲労しない」性質の臓器なのですが、冠動脈に栄養を運んでもらって支えられています。その冠動脈にコレステロールや血栓が蓄積されると、動脈が狭窄を起こしてしまい、心臓に送られる栄養が不足してしまいます。
その結果、心筋の組織が弱っていく病気なのです。この場合には、治療はもちろん病院で行いますが、予防としては狭心症と同じように、生活習慣病の対策が有効です。動脈硬化や狭窄が原因であることから、適度な運動や食事の見直しでコレステロールを悪玉から、善玉に変換していく効果が期待できます。
腕の血管が浮いてくるという問題でも、こんな重大な病気が潜んでいることが含まれているのは驚きました。では、血行不良が原因ではない場合を見ていきましょう。
血行不良以外が原因の場合
血行不良以外の原因で、腕の血管が浮き出ている場合についてをお伝えいたしますね。実は、この場合には腕の血管が浮き出ていても生命に別状ないことから、過度な心配をする必要はないようなので安心してください。
では、血行不良以外が原因の場合には、どのような原因が考えられるのでしょうか?代表的なものを3つ挙げていきますね。
皮下脂肪が少ないことが原因
手首から腕の付け根くらいまでが、青筋のように血管が浮き出ているような場合は、あまり心配する必要はなさそうです。
痩せている人は、皮下脂肪が少ない傾向にあります。腕の血管が浮き出ているのは、血行不良ではないのですが、痩せているということで別の健康上の問題がある可能性は出てきます。皮下脂肪が少ないということは、痩せすぎて血管が浮き出ている状態になります。
女性だけでなく、誰にでも見られる状態です。極度のダイエットをしたり、もともと痩せている人の場合には、特に栄養のバランスが良い食事をして、健康的に過ごすようにしましょう。
筋肉が発達していることが原因
筋肉がモリモリの人は、腕の血管が浮き出ていることがあります。それは、筋肉が発達するために筋肉が酸素や栄養を必要として、たくさん運ぼうとするので血管が太くなるからです。 過
過度の筋力トレーニングをして、無理に腕の筋力をつけようと腕立て伏せなどをすると、腕の血流が盛んになります。これは、身体の仕組みだけの話であり、体に不都合なことはありませんので、あまり気にしなくても大丈夫です。
加齢が進んでいくことが原因
年齢を重ねれば、血管が浮き出てしまうことがあります。加齢により皮下脂肪が少なくなり、
腕の肌もハリや弾力が失われます。このように皮膚が老化することで、腕の血管が浮き出るようになります。この場合には、心配がいらないといっても美容上の悩みが発生することが考えられます。
この場合には、お顔と同じようにコラーゲンや、ヒアルロン酸、セラミド不足があることが多いので、化粧品やサプリメントなどで補うようにしましょう。また、体内からの水分も非常に大切です。ミネラルを豊富に含んだ飲み物を摂ったりするのも効果的です。
綺麗な女優さんの手を見てもわかるように、どんなに気を付けていたとしても多少は、加齢による変化は起こってしまいます。出来るだけ、こまめにUVケアを毎日していきましょう。
また、尿素配合のハンドクリームを使って、軽いマッサージを行うことも緩和させることに効果があります。
腕の血管がすでに浮いてしまった場合の対処を今度は見ていきましょう。
腕の血管と生活習慣との関係
腕の血管が浮き出ている原因は、様々なようでいて実は「生活習慣」が同じキーワードと言えるようですね。今度は、どうして関係があるのかという部分を、冷えと心臓のお話をしながら腕の血管が浮く理由について考えていきます。
冷えと血流の関係
冷え性の人も多いと思いますが、特に女性の方が冷え性で悩んでいるようです。なぜ、女性の方が冷えが多いのかという問題ですが、それには平均してみると「女性の場合は、男性よりも筋肉量が少ない」ことが影響しているのです。
体内で100wの熱量を作る部位は、筋肉なので、どうしても筋肉量が少ない人ほど、熱を作ることが出来にくくなるのです。また、熱が作れないということは「余分なカロリーを燃やせない」ことに繋がり、隠れ肥満と言われるように内臓にも脂肪や老廃物が溜まりやすくなってしまうのです。
すると、血管内には「コレステロール」などの不要物が少しづつ付いてしまい、血管が詰まりやすくなるのですね。そのような理由で、血管が酸素や栄養を送ることが難しくなってしまうのです。
血管を強くして守る、血液をきれいにするということは、血管が浮いてしまうビジュアル的な問題よりも、心臓を守るという生命に関わる問題になるのです。血液がきれいに流れると、体内温度もあがり、血行不良の理由で「腕の血管が浮き出る」ということも解決へと導いてくれそうですね。
次は、冷えで注意をする簡単なチェックについて見ていきます。
腕の血管と心臓
血行不良と聞けば、つい手足の先ばかりを気にしてしまいますが、自分のふくらはぎを触ってみましょう。冷たいですか?温かいですか?
温かい人は、体内がしっかり温まっていると思いますので心配はないでしょう。反対に冷たい人は、心疾患について気を付けてほしいですね。場所は離れていますが、実は、ふくらはぎの筋肉と心臓とは密接な関係があるのです。
ふくらはぎは、動脈から全身にいきわたった血液を心臓に戻す「ポンプ」の役割をしています。ポンプの役割である、ふくらはぎを労わったり、動かしたりして、心臓にしっかりと血液を戻せるようにしましょう。
そのためには、朝と夜に5~10回程度、つま先を上げたり、下げたりの運動が効果的なようです。時間もかからないので試してみる価値がありそうです。ついでに足首まで引き締まる効果や、むくみも解消できる効果も期待できますね。
血管が浮いてしまう時の診療科
腕の血管が様々な理由から浮き出ていた場合には、どの科で受診するといいのか悩んだりしませんか?
出来れば一般の内科よりも血液や血管に詳しい血管外科や、心臓を中心とした血液等の循環器外科があれば安心ですね。もしも、該当の診療科がない場合は、一般の外科や皮膚科で対応が可能なようですので、一度相談したうえで受診するといいですね。近年では、一般の皮膚科でも治療が出来るようになっているようです。
しかし、「腕の血管が浮き出る」症状にプラスして、手の平に異変を感じるとか、しびれや痛みがある時には、重大な病気が隠れている場合があるので専門の診療科を受診した方が安心です。
その反対に、症状が軽度の場合には、ゆっくりと静養してみましょう。一時的なことなら、身体を休めるだけで改善することもあります。
腕の血管が浮かない工夫と予防
マッサージや、お風呂に入ることなど生活を工夫することで軽減できる場合もあります。
次にあげる方法で試してみる価値は、ありそうです。
身体を温める
血流を良くするために、お風呂に入った状態で肌に刺激の少ないタオルを用意しておきます。
お風呂で温ためた腕を先ほどのタオルでマッサージしてみましょう。肌もツルツルして、血流がよくなります。この時に、一緒に手の指の間までマッサージします。こうすると今まで滞っていた血流が流れやすくなる効果を期待できます。
そして、お風呂上りには、尿素配合のボディークリームを使って軽く手のひらで、腕や身体をマッサージしてみましょう。肌にビタミン類が配合されているものを使うと、より効果が高まる期待が持てます。
その時に注意が必要なのですが、決して強い力で行うのは避けましょう。気持ちいいと思えるくらいの加減で行ってください。
血液をきれいにする
ドロドロした血液になっている可能性は、現代では避けにくいのかもしれませんが、出来るだけ血液をサラサラにするように努力していきましょう。そのためには、食生活の乱れを正していきましょう。
インスタントに頼ってしまい、野菜不足になっていませんか?血流を良くする食材を取るようにしましょう。血流を良くする素材としては、玉ねぎ類、海藻類、豆腐類、青魚などがあげられます。
また、合わせて肌の弾力を良くする食材も摂るようにすると相乗効果を得られやすいです。肌の弾力を良くする食材としては、先ほどの食材にプラスして、鳥の手羽先、軟骨、豚足、ふかひれ、ウナギ等があります。
体を冷やすコーヒーなどは避けて、出来るだけ体を温める飲料水を飲むか、果汁100%のものを選んで飲みましょう。
日常生活の改善をする
腕の血管に負担を掛けないように塩分を控える食事にしていきましょう。血圧が正常な人の塩分の目安は一日10g以下といわれています。
カリウム・ナトリウムは血圧や筋肉の収縮を調整しているものです。カルシウムは一日600mg程度で、マグネシウムは一日300mgくらい摂れるのが理想ですね。しかし、神経質になりすぎると継続しにくくなりますので、牛乳やホウレン草、魚介類などをバランスよく摂ることが大切です。
タバコもアルコールも出来るだけ控えるようにしましょう。
フルーツも効果的なので、サプリメントよりもキウイなどビタミンの多いフルーツを摂るようにしたいですね。
今日のまとめ
では、今日のまとめです。
- 女性の場合には、様々な原因が組み合わされた複合型が多い
- 腕の血管が浮き出る原因は「血行不良が原因の場合」とそうでないものがある
- 血行不良が原因の場合には、重大な病気にかかっている可能性がある
- 血管外科、循環器外科といった診療科がない時には、外科や皮膚科でも受診可能
- 血液をきれいにする生活習慣を見直して、食事を変えていくとよい
自分で出来るお手軽な予防法としては、食生活から少しずつ改善するのが良いようです。生命に別条はないといっても、決して危険がないわけではありませんので、少しでも異常を感じた場合には、病院で受診いたしましょう。