世の中には、無駄ばかりしているように見える人もいれば、あらゆる無駄をそぎ落とした生活をしている人もいます。もちろん、無駄ばかりの人生はもったいないですが、あまりにも無駄のない人は、それはそれで窮屈に見えてしまうこともありますよね。
無駄はしないに超したことはありませんが、人によっては、それが度を超している場合があります。人生において、時には無駄な時間を過ごしたり、無駄な買い物をしたりすることで、心の充実を得ることもあるでしょう。
しかし、世の仲には無駄を徹底的に嫌う人がいるのです。そのような人たちは、一体なぜ、そこまで無駄を嫌うのでしょうか?
無駄が嫌いな人の特徴
では、無駄が嫌いな人の特徴を見ていきましょう。あなたの周りにも、このような人がいるかも知れませんね。
理屈っぽい
無駄が嫌いな人は、物事を理屈で判断する傾向にあるため、理屈っぽい特徴があります。
時には否定的なことでも理屈が正しいと思えば口にしてしまいますし、無駄を省こうと細かい指摘をするため、周りからは面倒がられてしまう可能性もあります。
時間の使い方が上手い
時間に限りがあることは誰しも知っていますが、無駄が嫌いな人は、特によく理解しています。そのため、少しでも時間を有効活用しようとするので、結果的に時間の使い方が上手くなるのです。
現実的である
夢やロマンも人生を楽しく生きていくためには必要かも知れませんが、無駄が嫌いな人は、現実を見ています。
そのため、ギャンブルなどに手を出す可能性が低く、堅実に生きている人が多く見受けられます。ギャンブルは人生を崩壊させることもあるので、そうしたものに興味を示さないという意味ではよい面かも知れません。
管理能力が高い
無駄が嫌いな人は、とにかく効率化を図りたがるので、ものごとを管理するのが上手いという特徴もあります。
時間の使い方に限らず、料理をするにしても掃除をするにしても、きちんと計画を立てて実行することができ、無駄がありません。
判断能力が高い
また、無駄が嫌いということは合理的であり、現実的であることにもつながりますから、物事を冷静に判断できる力も備わっています。
過去の結果から反省や改善もきちんと行えるため、最短のルートで物事を進めながら、しっかりと必要な判断もできているわけですね。
息を抜けない
普通、仕事の時にどれほど優秀な人や真面目に働いている人でも、仕事から離れればそれなりにリラックスしてすごしたいですよね。普段、完璧に仕事をこなしていたり、仕事のスケジュールをきっちり管理していたりすればするほど、休みの時はだらだらとすごして息抜きをする人もいるでしょう。
しかし、無駄が嫌いな人は仕事とプライベートの切り分けができず、常に本気モードですごしてしまいがちです。仕事も本気、息抜きも本気というわけですね。たとえば一人旅で心を休ませようと思っていても、実際には時間や効率を考えて動いてしまうため、少しものんびりできないのです。
これでは、リラックスするどころか、かえって疲れが溜まってしまったり、ストレスが増えてしまったりすることもあるでしょう。仕事も息抜きも等しく本気で取り組んでしまうのが、無駄が嫌いな人の特徴と言えます。
無駄が嫌いな人の心理
ここまで、無駄が嫌いな人の特徴を紹介してきました。それでは、無駄が嫌いな人の心理状態はどのようになっているのでしょうか?
損をしたくない
無駄を嫌う理由の1つに、損をしたくないという想いがあるようです。自分の行動に無駄が発生することで、罪悪感を抱いたり、余計な手間や出費がかかったりします。
つまり、現実的に損をするわけですね。無駄な買い物をすれば、買った分だけ損をするわけですし、せっかく買った食材を腐らせたり、買った洋服を着なかったりしたら、それだけお金を捨てているようなもの、と捉えてしまうわけですね。
もちろん、実際にもったいないことではあるのですが、無駄を気にしない人に比べて、無駄に対して神経質な部分もあるため、精神的ダメージを受けてしまうのです。だからこそ、初めから無駄を避けているわけですね。
後悔や罪悪感を抱きたくない
せっかく買った食材を腐らせたり、買った服を使わなかったりした場合、それは自分の管理が悪かったからだという後悔につながります。お金をかけて手に入れた物を十分に活用できなかった、上手くコントロールできなかったと、自分の管理能力のなさを責めてしまうわけです。
後悔や罪悪感を抱いて生きることは嫌なものですし、気分も良くないですよね。ですから、できる限り無駄を省こうとするのです。
無駄は人生において意味のないものだと考える
無駄というくらいですから、人生において無駄をすることにあまり意味はないでしょう。しかし、あえて無駄なことをやってみることで、人生が楽しくなる場合もありますよね。人生を楽しんでいる人の中には、無駄ばかりしているように見える人もいます。
しかし、無駄を嫌う人は、無駄が多いことをよしとしません。生きていく上で邪魔なものだと考えているのです。ですから、いつ使うか分からないストック品をおいておくことも嫌がります。
洗剤のストックや食料のストックなど、あれば便利なものでも、それによって場所を取られることに無駄を感じてしまうのです。もちろん、ストックしすぎても意味がありませんが、いざという時のストックさえも無駄と捉えてしまうところは少々考え物ですね。
無駄が嫌いな人のデメリット
無駄を避けることは、コストダウンにもつながり、プライベートでも仕事でも、余計な出費や手間をかけなくてよいという意味では素晴らしいことです。しかし、あまりにも無駄であることに対しての抵抗感が強すぎるために、損をしてしまうこともありますよ。
薄情な人だと思われやすい
無駄が嫌いな人は、人情や感情に流されず、その時必要なことをしっかりと遂行できる傾向にあります。そのため、効率化を図れる一方で、薄情な人だと思われてしまうのです。
人間関係は、時としてお世辞を言ったり、無駄だと思えることに時間をかけたりすることも大切です。義理人情やその時の感情に流されることが人間らしさだとするならば、いつでも淡々と物事をこなす人が薄情だと思われてしまうことにも納得がいきますね。
すぐに無駄と決めてしまう
無駄が嫌いなために、あらゆることを合理的に、理屈で考えて判断してしまうのが無駄が嫌いな人の特徴です。しかし、合理化だけを考えると、世の中は無駄だらけですよね。
特に、過去のデータなどを参考に、すぐに無駄なことだと判断してしまうため、人に合わせることができず、協調性のない人だと思われてしまうこともあります。中には、無駄に思えることでも感動したり、行ってみたら有意義な時間になったりすることもたくさんあります。
データや合理化ばかりに気を取られて無駄だからと切り捨てていると、気づいたらひとりぼっちになってしまっているかも知れません。
マイペースな人が苦手
マイペースな人は、自分のペースで物事を行うため、周りの人は振り回されがちです。特に無駄が嫌いな人にとっては、自分に興味のないことや無駄と思えることに時間を使われることもあり、気が合わないこともしばしばです。
自分の決めたルールできちんと計画的に行動できないので、ストレスが溜まってしまうことでしょう。
待つことが嫌
また、待つことも苦手です。待つことは、時間の無駄とも言えますから、耐えられないのですね。たとえば行列のできるラーメン店や、人気のアトラクションなどに長時間並ぶのも苦痛でしょう。
しかし、目的のために待っている人にとっては、待つ時間は無駄ではありませんから、意見の食い違いから、人間関係が悪化してしまいやすいのです。
無駄が嫌いな病気もある?
このように、度が過ぎると人間関係にさえ亀裂を生じさせてしまいかねない無駄嫌いですが、実は、単なる性格だけが原因とは言い切れない面もあります。
アスペルガー症候群との関係
無駄を徹底的に嫌う人は、単純に性格ではなく、何かの疾患である可能性も考えられます。無駄が嫌いなものとして知られている疾患に、アスペルガー症候群があります。
アスペルガー症候群の人は、ショッピングを楽しめないという特徴があるようです。ショッピングについては、男性は女性に比べてだらだらと見て回ることが苦手だと言われていますが、アスペルガー症候群の場合には、別の理由があります。
人混みが苦手
まず、アスペルガー症候群の人は、人混みが苦手です。人混みというのは多くの刺激で溢れているため、気持ちが乱れやすく、ストレスを感じてしまうようですね。
ショッピングをする場所というのは基本的に活気に満ちあふれていますから、人も多く集まっています。そのため、アスペルガー症候群の人にとって苦手な場所なのです。
時間への苦手意識が強い
また、ショッピングの最大の特徴とも言える、時間についても苦手意識を持っています。ショッピングにかける時間を無駄だと感じてしまうのですね。特にウインドウショッピングは、目的がはっきりせず、時間をかけてうろうろしますから、最大の無駄とも言えるでしょう。
意味を理解できない
また、アスペルガー症候群の人は相手が望んでいるものが分からないウインドウショッピングは非常に苦手です。ただぶらぶらと見て回るだけですから、何を目的に見ているのかや、何がほしいのかなどがまるで理解できず、苦しんでしまうのです。
自分が興味のないものに興味を示せない
の興味のあるものにしか関心を抱かないという特徴もありますから、そういう意味でもウインドウショッピングは苦痛でしょう。自分にとってどうでもよいものを長時間にわたって見続けると言うのは、アスペルガー症候群でない人にとってもなかなか辛いものだと思います。
それでも相手に賛同したり、自分なりに楽しみを見つけたりして付き合うものですが、それができないアスペルガー症候群の人にとっては、買い物は地獄でしかないのでしょう。
合理性を好む
また、アスペルガー症候群の人は合理性を好む傾向にあるため、無駄を嫌います。物事を順序立てて考え、少しでも無駄をなくするように行動しているため、周りにいる人は疲れてしまうかも知れませんね。
アスペルガー症候群の人は秩序を守ることにもこだわりますから、ルールや自分で決めたことなどに対しても非常に厳しく、何としても守ろうとします。なあなあになったり、時と場合によって対応を変えるなどはできませんから、頑固に決まりを守っているように見えるかも知れませんね。
もちろん、極端に無駄が嫌いだからと言って必ずしもアスペルガー症候群であるわけではありません。ただ、そういう病気もあるということは理解しておきましょう。
合理主義について
無駄が嫌いという意味では、合理主義の人の当てはまります。合理主義は病気ではありませんが、その特徴故に付き合い方が難しい場合もあります。
では、その特徴を見てみましょう。
綿密に計画を立てる
合理主義者は買い物ひとつとっても無駄が嫌いで、事前に綿密な計画を立てたがります。
思い立って出かけることやウインドウショッピングなどでブラブラすることに意味を見出せないため、決めておいた予定を変更すると機嫌を損ねるという、扱いづらい一面もあります。
ついでの用事も済ませようとする
また、出先でついでの用事を済ませてしまうこともあるため、デートなどで同じことをされると興ざめしてしまう可能性もありますね。
特に女性は目的もなく店を見て回ることが好きなので、合理主義の人とデートしたり出かけたりしても、面白くないかも知れません。
計画が狂うことを嫌う
もちろん、行列のできる人気店などは時間が読めず、計画が大幅に狂う可能性があるため並びません。
あくまで、限られた時間をいかに有効活用するかということに重きを置いているので、人気のアトラクションに並ぶワクワク感や、行列のできる名店に並ぶ喜びを共有することは難しいでしょう。そうした場所を楽しみたいのなら、合理主義でない人を誘った方が賢明です。
ドライな面がある
また、合理主義の人は、その性格故に、恋人でさえ一緒にいる意味や、結婚を含めた将来を思い描けないとあっさり別れを告げるケースもあるので要注意です。付き合う上では覚悟が必要となるでしょう。ですから、合理主義者と恋人関係になった場合にも苦労が絶えないでしょう。
合理主義者は時間内で通勤から帰宅、その後の家での過ごし方まで、無駄のない計画を立てています。そのため、急に会いたくなって連絡をしても飛んできてくれることはないと考えた方がよいでしょう。恋人同士ならば、理由などなくとも会いたいと思うものですが、合理主義の人にはそうした感覚が薄いのです。
ただし、合理主義の人は危機回避能力に長けていますし、その場の状況に合わせて冷静に判断することは得意ですから、緊急事態などには頼もしい一面を見せることも期待できます。合理的で冷静であることが必ずしも悪いこととは限らないので、大きな心で受け止めることが大切です。
そっけなく見える
また、合理主義であるが故に。態度がそっけなく、愛情がないように感じても、付き合っていることに意味を感じている内は別れを切り出してきませんから、諦めないことが大切です。
求められていないと不安になりますが、別れを告げないということは必要とされていると考え、前向きに向き合うようにしましょう。
駆け引きをしない
そして、合理主義の人は恋の駆け引きのようなまどろっこしいことはしないので、気持ちを伝えるときは率直に伝えることがポイントです。そうすれば互いの気持ちを勘違いすることもないので、すれ違いが起こりにくくなるでしょう。
合理主義の人は本心をはっきり言わず、頭の中だけで考えている傾向にあるため付き合うのが難しく思えますが、言わないということは問題がないというふうに受け止めることで、意外と良好な関係を築くことができるかも知れません。付き合い方次第でよい関係を作り上げることは十分に可能なのです。
まとめ
このように、世の中には極端に無駄を嫌う人がいるものです。そうした人が周りにいると、些細なことで不穏な空気になったり、相手の機嫌を損ねたりして、付き合っていくことが難しい局面も多々あるでしょう。しかし、無駄を嫌う人には嫌うなりの理由があります。もちろん、そのすべてを理解することは難しいですから、割り切れる関係なら「そういう人だ」と割り切り、必要以上に関わらないことも大切です。
しかし、家族や恋人など、切っても切れない関係にある相手の場合には、付き合い方や考え方を変える必要があります。たとえば、ウインドウショッピングは別の人と楽しむとか、行列のできるような店には、並ぶことに文句を言わない相手を見つけて出かけるのもよいでしょう。
また、アスペルガー症候群の場合には、適した治療法や対処方がありますから、専門機関を受診し、医師の判断を仰ぐようにしましょう。大切なのは、一方的に我慢をしてストレスを溜め込まないことです。特徴を理解し、上手く付き合っていきたいものですね。
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