機能不全家族とは?原因や問題点を紹介!チェックする方法を知っておこう!

米国では機能不全家族が、一般の家庭の85%~90%という高い数字を示しています。日本も戦後の家庭は、負けず劣らす80%~85%の数字を出していて、日本の横一列の考えを尊重する社会では、機能不全家族は特別の家族ではありません。

機能不全家族とは特別に、大きな問題を抱えた家族ばかりでなく、家庭の中の権力を持った者が、日常的にコントロールすることによって、育てられる子どもたちに、どんな影響が起こるのかというと、虐待行動や不登校、引きこもり、依存症などの問題行動を起こしてしまいます。機能不全家族のことについて、詳しく見てみたいと思います。

機能不全家族とは

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機能不全家族とは家庭が崩壊していたり、または家族崩壊になっている家庭で、機能不全家庭ともいわれ、家庭としての機能ができていない家族です。

機能不全家族の定義

機能不全家族の定義とは

  1. 家族の誰かが何時も緊張状態にある
  2. 家族の誰かが「別の自分にならなければいけない」状態にある
  3. 家族の誰かが「被害者」「加害者」「傍観者」「脅迫者」の役割についている

引用:機能不全家族から脱出!克服までの3ステップとは

機能不全家族で育つ子どもたちが、その環境が当たり前となり、社会と健全な関係が築けないアダルトが、生産される弊害が出てきます。

しかし全ての機能不全家族で育ったチルドレンたちが、社会不適合な人間になるとは限りません。機能不全家族は、一般に家庭に存在する、家庭の団らんや子育て、地域との関わりなどについて、機能が健全に働いていない家庭のことです。

機能不全家族で育った子どもは、それが当たり前にかじるので、地域との関わりや、他人との関わりが脆弱になってしまいます。

人間形成が行われる一番大事な幼少年期において、正しい愛情を受ける事が非常に乏しく、機能不全家族で育った子供には、自己愛、自尊心、他者への共感、他者への苦しみに対する、理解に欠ける人間として、成長することが多いです。

定義以外のACの人たち

そればかりでなく、子供や弱い者が自分の言いたいことが、言えない状態の家庭も、機能不全家族になっています。家庭内に対立や不法行為、身体的虐待、性的虐待、心理的虐待、ネグレクトなどが恒常的に存在する家庭で、特に弱いもの、子供にそのしわ寄せがいっています。

機能不全家族とは親と子の、価値観のズレに気が付くもので、親を決して責めているのではありません。ですから機能不全家族と認めるのも、機能不全家族だと決めつけるのも、自分自身で、アダルトチルドレン(AC)を克服したい人が、決める事なのです。

戦後の日本の8~9割の家庭が機能不全家族の要素を含んでいて、町で5人あった1人が健全な家庭環境で育った子供だという事です。

現代の大家族から核家族になった日本においては、人間関係も複雑に絡み合い、正常に機能している家庭が10~20%というのは、嘆かわしい事ですがそれが現実の社会です。

機能不全家族のルール

機能不全家族には一つのルールがあります。社会心理学者のアダルトチルドレンの概念を産み出した、クラウディア・ブラック氏によれば、機能不全家族には3つのルールがあります。

そのルールとは

  1. 問題について話し合うのは良くない。話してはいけない。
  2. 感情を表に出してはいけません。感じない事です。
  3. 人を信じてはいけません。たとえ家族でも信頼してはいけません。

というのが機能不全家族の、ルールです

機能不全家族から生み出されるAC

ACとは機能不全で育った子供が、大人になり生きづらさを感じて、親から子供時代に受けた心理的傷や、精神的虐待や物理的虐待が癒されないまま、何時も不安や自信がないまま、成人した大人の事です。

機能不全家族は世代間連鎖を引き起こすことがあり、親のやり方に洗脳されて、異常性に気が付かないまま子育てをするケースや、または反面教師で子育てをしたつもりが、結局は根本の原因の解決を、しないまま子育てをしたケースなどあります。

ACという言葉は、自分が自分で「アダルトチルドレンだから変えたい」と思うときに、アダルトチルドレンを、克服したいと思う人が使う言葉です。

機能不全家族から生みだされる毒親

毒親とは過干渉やネグレクトなどの、児童虐待により子供に対して、一種の毒の様な存在の親の事をいいます。

これは子どもから見た親ですが、親は子供のために一生懸命尽くしていることが、子供にとって毒母になる事があるのです。特に母親は自分のお腹を痛めた子供ですから、可愛くない訳はないのですが、そこには過剰な愛情や、感情のはけ口として、自分の持ち物のように扱う母の事を、毒親、毒母といいます。

毒親というのは、機能不全家族で育った子供たちの、父親や母親のことです。毒親育ちで育った子供は、アダルトチルドレンになり易いのです。

機能不全家族の原因

家族

原因は様々ですが、機能不全家族は、不健康な家族文化、歪んだ家族システムを持つ家庭です。機能不全家族を産み出す原因は、

  • アルコール依存症、ギャンブル依存症、薬物依存症、
  • 親の死亡、親の自殺、親の浮気、親の再婚、親の離婚、親から見捨てられる行為(ネグレクト)兄弟の死亡
  • 肉体的な児童虐待、精神的な児童虐待、性的な児童虐待
  • 家庭内暴力、家庭不和
  • サラ金地獄
  • 生活困窮、生活苦を伴う家族の病気、
  • 望まれない出生、不遇な里子体験
  • 親が宗教にのめり込む

この様な特殊な家庭ばかりでなく、ご近所からはとても良い家庭と、思われている家庭でも、機能不全家族が存在しています。例えばあなたの家庭の中でこのような、事は無かったでしょうか?

例えば

  • 誰かが帰宅したら、テレビのチャンネルを変えたりすることはありませんでしたか?
  • 誰かが帰宅したら家庭内の雰囲気が、重たくなったりしたことはありませんでしたか?
  • 誰かが帰宅したら誰かが自分の部屋に閉じこもるようなことはなかったですか?
  • くつろいでいると嫌味をいわれたりしませんでしたか?
  • 想いや考えを大切にしているものを、否定する人がいませんでしたか?

親が子供に対して反論を許さず、価値観を植え付けようとすると、それは機能不全の状態でギャンブル依存症や、アルコール依存症などの様な家庭ばかりではありません。

子供が親の顔色を見ながら生活し、自分の意見が言えない状態は、もはや機能不全家族なのです。また何時も別の自分に、ならなければならない子供がいる、場合も機能不全家族の特徴です。

また機能不全の家族の役割に、4種類の役割があります。「被害者」「加害者」「傍観者」「脅迫者」で家族の中で、誰かがストレスを感じている場合は、機能不全家族なのです。

機能不全家族の要因

機能不全家族になる要因としては、アルコール依存、虐待、共依存、賭け事依存などがありますが、機能不全家族になっている家庭は、両親や祖父母などがそのような、機能不全家族で育った経歴がある事が多いです。

もっとも被害を受けるのは、機能不全家族で育った子供ですが、生活能力のない子供はそこから脱出もできません。

子供としての時期に、学ぶべき社会規範や愛情を、学ぶことができないまま、親の奴隷やペットの様な存在となり、歪んだ思想や観念を全身に受けながら生活し、子供社会での適応もできないまま、他者とは異なる価値観や・思考・行動パターンなどが原因で、いじめの対象にもなってしまいます。

また親たちから虐待を受けた子供は、大人になった時に年老いた親をことさら冷遇し、暴力的支配に及んだり、親への復讐を始めるケースも見られます。

また歪んだまま親だけでなく、老人全てに虐待の矛先を向けて、老人虐待という行動に出る事もあります。

機能不全家族の問題点

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機能不全家族の問題点は、依存症や虐待ばかりでなくて、その過程で育った子供たちが、機能不全家族の、家で育ったとは気が付かないまま、大人になった時に自分の配偶者も、同様な歪んだ、価値観を持ったパートナーを、選んでしまうことが多いのです。

また親はすべて正しく、子供は間違いであるという、子供が泣き寝入りをしなければ、ならないケースの家族において、機能不全家族の問題点としてあげることがあります。

脅迫犯罪などにおいても、家庭や育ての親の思考、家庭教育が非常に歪んだものが多く、親が絶対に正しいという風潮が原因で、起こる事が脅迫犯罪においてもあります。

機能不全家族の長期化の理由

機能不全家族が何故長期化するのかというと、機能不全家族の強い権力を持った者が、弱い者に恐怖を与えていることを、認識できず気が付かないままに、被害者の子供はただ堪えているため、長期化していきます。

また大人となって、子供を育てる親となった時に、親として悪気ではなく子供への無意識のコントロールが行われ、コントロールしていることに、親として気が付かないところに、問題点があるのです。

機能不全家族で育った子供の役割

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機能不全家庭で育った子供の役割には、様々なパターンがあります。機能不全家族で育った子供は、生き延びるために、数々の役割を演じながら、自分の感情を押し殺して、傷つきながら生きていく事になり、病的な家庭で育った子供には、以下の役割パターンが見受けられます。

人形としての役割

親から溺愛され人形のように、自分の意志を無視して成長します。親にとって都合の良い人格や、意志を持つこと以外は許されることは無く、常に人格を否定される存在です。

自由に子供の活発な行動はとりにくい状態で、親の望んだとおりにしないと、嫌われるという脅迫観念にとらわれています。

良い子としての役割

親からとても良い評価を受け、信頼され頼られるため、「優等生」「しっかりした子」というレッテルを張られて、目標を達しても、またその上の目標を期待されるので、何時も不完全な不全感や失敗感が付きまとって、本人としての苦しみが見えます。

子供としての活発な行動は見られません。

親の面倒を見る子の役割

家の中の問題を何とか解決しようと、古今奮闘し奔走し「優しい子供」「思いやりのある子供」として、親の愚痴を聴いたり、面倒をよく見ます。

混乱の中でうまく調整しますが、自分の事はそっちのけで、家族のために何とかしようと常に考え、自分の感情やしたいことが、認知することができなくて、自分を失っている状態です。

問題児としての役割

スケープゴートとなる問題児として、家でも学校でもトラブルを起こし、家庭外においてもいじめの対象になり易い子供です。

家族の本来の問題点から目をそらそうと、攻撃的な存在や振る舞いを主張して、自分が問題児として、傷つき罪の意識を背負いながら、家庭の問題点をぼかします。

金魚の糞てき役割

家族の争いがあっても、火の粉が自分にかからない様に防ぐため、前面には何時も出なくて、陰に隠れていて、また自分が受ける注目や愛情を、他人に回してまで家族を安心させますが、自分の心には孤独感を味わっている子供です。

親のペットとしての役割

親のペットのような存在で、情緒不安定な感情を持って、落ち着きのない行動をとり、おどけて家族の緊張を和らげたりします。家族の問題の分散化させる、役割を担っています。

機能不全家族から抜け出す方法

家族

機能不全家族から抜け出す方法はあるのでしょうか?機能不全家族と気が付いたときに、アダルトチルドレンを克服したいと感じた時の気持ちを大事にして、今からでも遅くはありません。気が付いたときから次の事をしてみては如何でしょうか?

  1. 家族の間で何らかのコントロールが存在したでしょうか?再認識してみます。
  2. もし現在親の立場にある人であれば、コントロールがあればコントロールを手放します。
  3. コントロールを開放するために、無料の無料カウンセリングなどを、受けてはどうでしょう?

機能不全家族から抜け出す方法

1.自分が何時も悪いと言われたり、態度で示されているので、悪いと思い込んでいることを再認識して、勘違いを確認し解放を繰り返します。

2.何時までも親からコントロールを受ける必要はない、と理解し自分が悪いと思う心の癖を手放せる流れを作ります。自分を許すことができない性格になっているので、自分を許すことを体験し、生きずらい思いを軽くします。

3.機能不全家族の中で暮らすと、親元を離れても、親が他界して暮らすようになっても、親から与えられた価値観や考え方に苦しみ、その共依存から抜け出られなくなっています。

機能不全家族と決めるのも自分、アダルトチルドレンとして、変えたいと決めるのも自分で、根本的な治療を必要とするなら、症状により違いがありますが、カウンセリングを受けるのも良いでしょう。

機能不全で育った兄弟

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機能不全家族で育った家庭で、兄弟姉妹がいる場合と一人っ子の場合では、状況は可なり違いが出てきます。

一人っ子

一人っ子の場合機能不全家族で育つと、問題が密室化しやすく、深刻化して危険な状態に陥りやすくなり、全ての役割を一人の子供が、背負わなくてはなりません。

また一人っ子の場合、離婚や金銭問題、過剰に厳しい教育を、一人に集中させるために、結構問題が多くなります。

親の自分たちの老後を見てもらうため、また世間体を気にして子供を一人産む家庭が多く、子供を産む前から、機能不全を起こしている家庭が多いです。

家庭の中で大人と子供の比率が圧倒的に大人が多いので、一人っ子の場合は大人の無茶な要望や、幻想、矛盾を一挙に受け止めなければなりません。

機能不全家族において、子供を追い詰める原因となるのは、周囲の固定的な価値観の押し付けや偏見で、一人っ子の場合は子供に対する被害が、直接的で激しいものとなって、窒息状態になってしまいます。

兄弟姉妹のいる場合

機能不全家族に兄弟がいる場合は、兄弟姉妹でその役割を受け持つことが多く、一人っ子より役割が分散される分、一人っ子より良いことがあります。

姉妹がいると兄弟の中で、比べられたり差を付けらる事が多く、別の悩みがあり子供の中でも弱い立場にいる子どもは、一人っ子より惨めになる事もあります。兄弟においての差別がアダルトチルドレンになります。

まとめ

家族

如何でしたでしょうか?機能不全家族について見てみました。機能不全家族は特別な家族ではなく、一般の家族の中にも多く存在し、アダルトチルドレンタイプの人も、多数見受けられるのが、今の世の中のようです。

結局は自立していないアダルトチルドレンが結婚し、子供を産んでまた同じ繰り返しをしているのが、今の日本のようにも思われます。

アメリカは小さなうちから自立心を、養わせる国であるにもかかわらず85%の家庭が、機能不全家族に陥っています。

現代の難しい人間関係において、家庭環境が子供たちに与える影響が、ACを作り出す傾向にある事は、大人が人間としての自立心がなく、結婚し子供を産み、その子供が自分の持ち物のように、錯覚をしている親たちが多いという事なのでしょう。

自分がアダルトチルドレンか?また自分の育った家が機能不全家族だったのを、チェックしてみるのは、他人ではなく自分自身なのです。

自分がACではないか?と感じたときに、無料カウンセリングを利用して、相談者に相談して、ACを克服し、傷のコントロールをすることは、将来の子供たちに対しての嬉しい財産になるのかも知れません。

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