お母さんになる人たちにとって、流産ほど辛い経験はありません。たとえ、すでにお子さんがいたとしても、悲しみが大きいことには間違いありません。
実は流産は、全妊娠の約15パーセントを占めています。思いのほか、多いのが事実です。流産のなかでも、胎児が子宮内に留まって死亡するケースを、繋留流産といいす。自覚症状がなく、つわりが続く場合もあるため、検診時まで気づかない人がほとんどです。
今回は、この繋留流産とつわりの関係についてご説明します。
この記事の目次
繋留流産とはなにか?
繋留流産とはなにかを、ご説明します。
繋留流産が起きやすいのは?
繋留流産は、妊娠6週から9週の間によく起こります。胎児が子宮内に留まったまま死亡しているケースです。このとき検診では、胎児が確認できない、心音が確認できない、心音が止まっていたなどと診断されます。
自覚症状が現れにくい
胎児が子宮内に留まった状態で死亡しているので、自覚症状がない人がほとんどです。次の検診時まで気づかなかったという人は、大勢います。
しかし、なかには少量の出血を伴っていたり、ひどかったつわりが急におさまった人などもいます。妊娠過程でこれらの症状が現れたら、次回の検診を待たずして、産婦人科を受診しましょう。
胎児側に原因があって起こるもの
流産をしてしまうと、お母さんは自分を責めてしまいがちです。予防ができたのではないか、無理をしたのがいけないのではないか、仕事をしていたのがいけないのではないかなどです。
しかし、流産のほとんどは胎児側に原因があるとされています。先天的な遺伝子異常があり、流産してしまうのです。だから防ぎようがなく、自分を責める必要はありません。
流産と診断されたけどつわりが続いている
ここでは、流産後のつわりについて説明します。
流産後もつわりがある
つわりは、早い人で4周目あたりから始まります。繋留流産は、子宮内に胎児や絨毛などが残ることから、体が妊娠を継続していると思ってしまうのです。ですから、流産をしてしまっているのに、つわりが続く人もいて、なかなか事実が受け入れられないこともあります。
ひどいつわりが急に治まる人もいる
つわりは妊娠経過が順調な証拠?
妊娠時のつわりについて説明します。
流産後もつわりが継続されるケースがある
そもそもつわりを感じない人もいる
流産後のつわりはいつまで続くの?
繋留流産後のつわりの継続期間を説明します。
すぐに治まる人もいる
昨日まではひどかったつわりが、次の日にはピッタリ治っているという人もいます。繋留流産の時期は、まだ胎動は感じられないので、つわりの突然の終了には気をつけましょう。産婦人科で受診をしてみてください。
流産手術をするまで続く人もいる
胎児が子宮内に留まっているのだから、つわりが続いても当然です。手術をして胎児がいなくなって初めて、つわりが治る人もいます。
この場合、つわりがなくなったことで、より流産を実感してしまい、悲しみも余計に増すお母さんも多いです。
繋留流産後もつわりが続く場合がある
ここでは、流産後もつわりがあるケースを説明します。
つわりが始まる人もいる
検診時に、流産の可能性を診断される人もいます。この場合は、心音が確認できてもいい時期に確認できないとか、胎児の成長が遅いなどです。ただし、はっきりと流産を診断されたわけではなく、あくまで可能性です。お母さんとしては、希望を持ちたいと思うのは、当たり前の心理でしょう。
さらに、そのような診断後につわりが始まる人もいます。なおさら、流産の可能性を受け入れ難いはずです。これは、おそらくつわりの感じ方の違いによるものでしょう。
早く感じる人もいれば、遅く感じる人もいます。子宮内に胎児がいるのですから、つわりが始まってもおかしくはありません。その後に流産に至ったというケースもあります。
つわりがひどくなる人もいる
流産の可能性を診断される、もしくは流産と診断されてから、つわりがひどくなる人もいます。これは、繋留流産の特徴によるものの可能性が高いと思われます。つわりのメカニズムは、未だはっきり分からないのが事実です。つわりの有無が、その後の出産に至るまでとは、関係ないことも多いのです。
だから、流産後にも胎内に胎児がいることで、つわりが進行する場合もあるのです。体は妊娠が継続していると判断するため、手術をするまではつわりが続く人もいます。これが、繋留流産の判断の難しさ、気持ちの切り替えの難しさではないかと思います。
繋留流産をつわりで判断するのは難しい
繋留流産の判断の難しさを説明します。
つわりの判断の難しさは繋留流産の特徴にある
繋留流産は、胎児が留まっているという状態により、自覚症状が出にくく、判断はとても難しいと言えます。つわりの症状も、人によって様々です。元々つわりを感じない人、つわりが続く人、始まる人などがいて、気持ちが振り回されることが多いでしょう。赤ちゃんがお腹にいるのに、流産と思いたくない、そう感じるお母さんも多いはずです。
つわりだけで流産を判断するのはとても難しいですが、今まであったつわりが突然なくなった場合には、流産を疑ってみてもよいでしょう。胎児を胎内に留まらせたままにすると、今度は母体にも影響を及ぼしていきます。とても辛いことですが、病院で適切な対応をしてもらうことが大切です。
まとめ
繋留流産に限らず、流産そのものはお母さんたちにとって、非常に辛い出来事です。その中でも繋留流産は、お腹に赤ちゃんがいるだけに、簡単に納得できるものではないでしょう。つわりが始まったり、続いていてはなおさらです。つわりの症状も人それぞれで、つわりがあるから妊娠は順調ともいえません。
また、つわりがないから異常ともいえなく、つわりだけの判断は難しいのが事実です。ただ、ひとつの目安にはなるときもあるので、妊娠中は自分の体を注意深く観察するのも大切です。
繋留流産は、お母さんに責任のあるものではありません。悲しい気持ちは簡単には癒えないと思いますが、少しずつ前向きになり、また赤ちゃんを迎えられるようになりましょう。気持ちをリラックスさせていくことが、流産を経験したお母さんには、一番必要なことです。
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