妊娠が分かってから、いろいろと体調の変化とお付き合いをしてきましたね。つわりがあったり、胃がもたれたり、お手洗いが近かったりと頑張ってきました。そして臨月に入ったら、ラストスパートです。赤ちゃんとのご対面ももうすぐです。
しかし、気を抜いてしまってはいけません。出産にむけて身体が最後の変化をしている時でもあります。おちついてその時が迎えることが出来る様に、今回は臨月のおりものの変化についてご紹介しましょう。
この記事の目次
臨月っていつから?
妊娠36週、10ヶ月になると臨月というようになります。出産が近づくとだんだんと子宮が下がっていきます。そのため、今まで心臓や肺を圧迫されていた状況から解放されて食欲が増してきます。だからといって食べ過ぎには注意しましょう。
子宮が下がっていき、心臓などの圧迫からは解放されますが、脚の付け根や恥骨に痛みを感じるようになります。膀胱が圧迫されますので、頻尿などの症状は今まで以上に多くなりますが、出産が終わるまで、あと少しの我慢です。
臨月になると、ママの身体も出産に向けて変化していきます。女性ホルモンが多く分泌されるようになり、赤ちゃんが産道を通りやすいように産道は柔らかくなり、骨盤の関節も柔らかくなります。その変化のひとつとしておりものの変化もあります。臨月に入ったらお腹が下に下がっていくのと同じように子宮内やおりものも変化し、産道を通りやすくしているのです。
そもそもおりものって何?
おりものとは子宮頸部・膣からの分泌物やはがれ落ちた古い細胞などが混合したものなのです。通常は無色透明及び少し白っぽかったりします。生理前後や排卵日の日におりものの量が増えて、少し臭いがする場合もあります。
おりものの役割は自浄作用です。おりものは弱酸性で、細菌(大腸菌やカンジダ真菌)が膣内に入り込むのを防いだり、繁殖しないようにしています。その為、膣の中はpH4.5~5.0の弱酸性で保たれています。そして排卵期には受精をサポートする役割もあります。膣内に入ってきた精子を包み込み、卵子までの移動を助けたりしています。
皆さんご存知の様におりものは生理周期にも関係しています。生理修了後から量が増え、排卵期には透明なゼリー状になって、とても粘り気のあるものになっています。こういう変化で生理の日が近いな…という具合で目安にしている人も多いのではないでしょうか?
臨月に入るとおりものに変化があるのはなぜ?
先程、ご説明しましたようにおりものは子宮頸部などからの分泌物ですが、臨月に入るとエストロゲンという女性ホルモンが急増するので、おりものも同様に量が増えていきます。
その為、色や臭いなども気がつきやすくより変化したように感じるのでしょう。ただ、これはホルモンの関係での量の増加なので、あまり気にしすぎないようにして、お手洗いに行く際におりものシートを交換するという具合で大丈夫でしょう。
臨月のおりものの症状
臨月に入ってからおりものがどのように変わるのかをご説明しましょう。ただ個人差があるので、あまりおりものの変化に気がつかないまま、出産を迎えたという例もありますので、あまり気にしすぎないようにしましょう。
・量が増える
女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が増えるのですが、それは赤ちゃんがスムーズに産道を通ることができるようにするためでもあります。時にはドロっとした塊のようなものが出る場合もありますが、出産が近いのだと理解して、心の準備をするようにしましょう。
・色味が変化する
通常のおりものの色は白っぽいものから透明であるものです。臨月に入ってから黄色・茶色などに変化したというお話もありますが、血が混じったようなものでなけれな気にしなくても大丈夫です。
ただ、赤やうすいピンクなどの血が混じっているような場合はおしるしの可能性が高いです。そんな場合ならすぐにお医者さまに連絡し、指示を仰ぎましょう。
・水のようなもの
尿漏れパッドが水分でぐっしょりになるほど、水のようなおりものがでることもあります。破水と間違われやすいですが、水っぽいおりものが出た数日後に、破水が起こるというパターンが多いと言われています。水っぽいおりものが出たときは注意して過ごしましょう。
・粘り気・臭い
個人差ではありますが、先程の水っぽいおりものとは逆に、粘り気が強くなったり、ドロッとしたものになるという人もいます。おりものの量が増える為、甘酸っぱい臭いがキツくなるという人も多くいます。この甘酸っぱいというのは膣の中で分泌された乳酸菌が原因です。乳酸なので甘酸っぱいのだそうです。
破水とおりものの違いは?
水っぽいおりものが多くでるようになってくると出産が近いというしるしです。ただこの水っぽい大量のおりものは破水と間違いやすいのです。初めての出産ならなおさら分からないですね。破水・おりものの見分け方がありますので、簡単ですがご紹介しましょう。
・臭い
おりものの臭いは甘酸っぱい臭い、破水の場合は生臭いような独特な臭いがします。
・止められない
破水の場合は水にようなものがダーッと出てきて、自分自身で止められません。おりものとは全く違う感覚なのだそうです。とはいえ、初産の場合は自分では中々判断しにくいものです。迷ったら慌てずにお医者さまに連絡し、指示を仰ぎましょう。
臨月のおりもの対策は?
さすがに下着だけでは、急激にふえたおりものを受け止めることは難しいでしょう。女子なら生理用ナプキンが使い慣れているとは思いますが、「おりものライナー」はおりものを受けることを基準に作られていますので、安心して使用することができます。
それでも量が増えて吸収が追いつかないような時は「尿漏れパッド」を使用するのもいいでしょう。破水も少しは受け止めることができますし、おりものの量を日々注意して観察し、徐々に「おりものシート」から「尿漏れパッド」へ変えていくといいでしょう。
ただし蒸れた状態では不衛生なので、こまめにシートは交換して清潔にするようにしましょう。
こんな症状は病院へ相談しましょう
鮮血のような真っ赤であったり、血が混じった様な薄いピンク色など、血が混じったような色ならばおしるしの場合が多いでしょう。血が混じるようなおりものの場合は生理用ナプキンを使用して、様子をみましょう。
ただ、血が全然止まらないような場合はおしるしやおりものではない場合があります。そういう状況だと体内で出血している可能性もあります。ただ妊婦検診で内診した場合は膣の中での摩擦で出血することもあるように、健診後の出血はよくあります。
そういう可能性も考えた上で、出血が止まらないような時はお医者さまに相談して指示を仰ぎましょう。原因を調べてもらったり、時には赤ちゃんの為に消毒をしたりする場合もあります。
まとめ
臨月に入ると思った以上に体調に細かい変化が多くあらわれます。出産も近いということで過敏に反応しがちですが、あわてず、落ち着いて行動しましょう。
破水が起こったらびっくりしますが、あわてて転んだり、その拍子でお腹を打ったりしたら大変です。出産する人が皆、体験する事だと考えて気持ちを大きく持ちましょう。その為にもおりものの変化にも注意しておくようにしましょうね。
そしていよいよ出産も近いので、いつ破水しても大丈夫なように入院の準備も怠り無くしておきましょう。
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