Cracking(クラッキング)とはネット用語です。悪意や悪戯などで、他人や企業等のプログラムやデータなどを盗んだり、破壊したり、改ざんしたりする行為の意味があるが、それとは別の意味も存在しています。
それが今回取り上げる。首を鳴らす等の関節を鳴らす行為。Cracking(クラッキング)と言葉にします。関節のどの部位を鳴らすかによって表現が変わります。首ポキ、肩ポキ、指ポキ、顎ポキなど、関節の部位の名前が前につき、その後に擬音語の言葉でパキ、バキ、コキなどその人の耳に聞こえる感性によって表現が違います。また日本語では関節内轢音などとも呼ばれています。
関節を鳴らすクラッキング行為には諸説あり、関節を研究しています。科学者や医療関係者もはっきりとした原因や人体に関わる影響は分かっていないが、医療やそれに人体に携わる整体師など関係者の意見や研究が一部発表されているので、それに基づいて記事を書いていきます。
関節は何故鳴るのか?
実ははっきりとした、これという根拠はまだ分かっていません。下記の四つほど説があります。
- 関節内でキャビテーション、空洞原理と呼ばれる。液体の流れの中に、圧力の力の掛け具 合により泡の発生と消滅が起きる物理現象が関節内で起きている可能性
- 関節や靭帯が急激に伸びたり、曲げたりで擦れる為
- 関節内に出来た癒着(細胞の膜だったり、骨の一部)の剥がれることによるもの
- 関節腔内の空気が弾けたり、移動したりすること、電化製品とかの緩衝材で使われるプチプチを潰すのと同じ原理
この上記の中で、考えられてる有力な説としては、1.項目である関節内のキャビテーション説が有力です。人間の関節の組織には、関節包と呼ばれる関節を覆う膜のような袋のような存在があると、認識してください。
そこには関節液と呼ばれる液が関節を正しく、可動するように潤滑液の役割をするように関節包内に満たされて、働いています。
ですから、我々人間が関節を伸ばしたり、曲げたり、捻ったりすると、関節内で、潤滑液として、機能している関節液の一部に急激に負荷が掛かります。すると、関節内で減圧が生じ、関節内で気化した一部が空洞状態になります。
そして、関節を動かし元の可動に戻すため、空洞状態側ではない関節内から関節液が一気に流れていき、残りの空洞が埋まります。すると、我々が、人生で一度は聞いたことのあるポキ、パキ、バキ、コキなどというクラッキング音が鳴るという原理であるとされています。
クラッキングに関しての物理的証明は未だに謎に包まれており、この時鳴る音は帰化した成分の二酸化炭素、窒素だと言われているが、実際には不明です。
ストレッチや、柔軟体操などをして、関節を伸ばした時に鳴るのはいいのですが、自分から意図的に鳴らす行為は人体に悪影響を及ぼします。
関節を鳴らすと危険なリスク
クラッキングが可能な部位に足首、肩、膝、指、首、背中、顎などがあるが、その全てが意図的に長い期間、関節を鳴らすと関節にとって大きく悪影響なことがあります。
一つ目は、関節の音を鳴らすことによって、関節に強い衝撃を与え、関節包や靭帯が伸びてしまう可能性があります。
二つ目は、関節の音を鳴らすことによって、関節液が衝撃波が生じ、関節や、軟骨、靭帯を損傷する可能性があります。
下記の項目では部位ごとに今現在考えられている脅威を説明していきます。
首の関節
イギリスのブルネル大学リハビリテーション研究センターのニール・オコーネル医師によると、首を自分でポキポキ鳴らすことで、脳卒中などになる可能性があると警告を出したのが始まりです。脳卒中とは脳の血管が詰まる脳梗塞と、血管が敗れる脳出血と二つあります。
平成25年度の全国の死亡者数が1268436人、そのうち脳卒中が原因で死亡した人数は118 347人の全体の約9.3%で全体の死亡順位の四位という高い順位となっている為、首の関節を鳴らすという行為は今考えられている節では一番の危険な行為ですので、癖になってる方は今すぐ辞める事を推奨します。
足首の関節
関節を鳴らすということは、軟骨、靭帯を損傷させる行為です。その行為を続けていると、変形性足関節症になりやすいリスクが存在します。
変形性足関節症とは、足首に存在する軟骨がすり減ることで、足首の関節の隙間が狭くなってしまいます。
その結果関節が擦れあい、腫れや痛みが生じます。最悪の場合、関節の形が変してしまい、関節の可動に制限されてしまい、階段や、上り坂、坂道などを歩行する時、足首の関節が干渉しあって歩行に苦労することになります。
この変形性足関節症は主な原因は加齢方が多い症状です。歳をとるとどうしても、軟骨が欠けたり、靭帯がゆるんだりして発症することが多いです。ですが、足首を鳴らす行為を続けることで、靭帯や軟骨がすり減り、若年層で変形性足関節症、引き起こす可能性があるので注意が必要です。
膝の関節
膝の関節という部位は、私達人間の体重を支えている大切な部位です。我々が仕事やスポーツなど身体を動かすとき、膝関節はその衝撃を吸収しています。歩くとき体重の二倍、階段の昇り降りで三倍、マラソンなどは5倍の負荷が膝関節にかかると言われています。
つまり、膝関節の身体的役割は、身体に掛かる体重腰、太もも、足首に掛かる全ての体重の緩衝材として衝撃を吸収してくれる大切な部位です。
膝関節を鳴らすということは、緩衝材として機能している膝関節を邪魔する行為で、膝の関節、靭帯、軟骨、半月板、関節包の各部位を損傷する可能性があります。そこから変形性膝関節症という病気にかかる可能性があります。
変形性膝関節症は、関節の軟骨がすり減り、摩耗していくことで生じていく病気です。病状が進むと、軟骨と半月板が骨と直接干渉しぶつかり合い強い痛みが発生します。日常生活に大きな負担が掛かります。
膝関節が損傷した場合、初期症状などの膝の違和感や、痛みなど自覚症状がありません。痛みに強い人ですと、膝関節の損傷がかなり進行した状態で病院や整体院で診断されることも有ります。
この膝関節を意図的に鳴らすという行為もリスクしか存在しません。膝は体重を支える大切な部位で、我々の身体を支える縁の下力持ちの存在です。日常生活の歩行から負荷が掛からない気をつける事が肝心です。
顎の関節
顎関節はとても構造が複雑です。それは、顎は、頭と首の骨と直結しており、その働きも連動しているからです。
簡単に構造を説明しますと、顎の骨の構造は、口の上部にある上顎骨と、上顎骨を支える下顎骨があります。顎関節は何処にあるのか、両耳の前辺りを手で触れてみます。
すると、口を閉じたり、開いたりしていると、両耳の前の部分が動くのが分かると思います。そこが顎関節がある場所です。
顎関節は我々の生活で、どのような機能を果たしているのか、大きな機能として、顎関節にある咀嚼筋、顎の上下の噛み合わせを助ける筋肉が正常に機能しないと、食事を取るのにも、会話をするのにも一苦労することになります。
顎関節を鳴らすという事は、この顎関節の骨と咀嚼筋などを損傷させる可能性があります。顎関節が損傷すると、顎関節症などの症状を引き起こすリスクがあります。
顎関節症は、顎が痛み、口を大きく開けなくなったりして、食物を食べようとすると激痛が走る症状がそうです。顎関節症は科学的に研究した論文では、発症してほっといても三割の患者が自然に治り、そこまで、重い症状の病気ではないです。一度発症すると完治するまで時間が掛かり、他の病気を併発している可能性もあります。
つまり、顎の関節は我々人間が、生きる為に必要な食事を取るために機能している関節です。
指の関節
一人の研究者カルフォルニア出身のアメリカ人、ドナルド・L・アンガー氏が、左手の関節を鳴らし続け、右手の指関節は鳴らさないと、指の関節炎の原因が指を鳴らすことで発症するのかという事を研究した。結果、60年間どちらの手にも関節炎の症状は出なかったという。
ただ、これも一事例の研究報告であるため、実際に指の関節炎を発症し、危険な行為なのかは具体的には分かっていないです。
指の関節を鳴らして、病気になるということはないようですが、指の関節を鳴らして指が太くなるのは本当のようです。
指関節を鳴らすと、指の関節が太くなるという根拠には、指の関節を鳴らすと、指の関節には我々が想像する以上に指関節に衝撃が行き、損傷します。すると、指関節は損傷した部分の指関節を修復、強化しようと身体の神経が命令を下します。
指関節を鳴らし続ける事によって、この修復活動を繰り返すことによって指が以前より太くなるということでしょう。
自傷行為という事を自覚しよう
関節を鳴らすという行為を、自分の身体を傷つけているという認識を持ち、自覚することが大切です。
解説した、首、足首、膝、顎、指の関節も、人間が身体的な動作する為には欠かせない機能を担っています。
関節が損傷する。科学的根拠や、そういった事例がある訳ではありませんが、関節包内でのキャビテーション説等の、関節が損傷している可能性があるという仮説がある限りは、そのリスクを回避するべきです。
特に首と膝の関節の損傷は、首は脳卒中などの生命の危険、膝は、変形性膝関節症等の身体的活動。歩く、走るなどの日常生活に支障を来す可能性があります。
関節を鳴らす=身体を傷つけているという事を今一度理解することが肝心です。
まとめ
関節を鳴らすという事は危険な行為という事をまず、世間一般的に認識することが大切だと思います。関節は、身体的機能で、腕を動かす、足を動かす、腰を動かすなど、身体を活動させる為の可動を担っています。
どうしても各部分の関節を鳴らしたいと癖になっている方は、各部位を手で揉んでマッサージしたり、ストレッチなどをする方法に変えるの勧めます。
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