土踏まずがつる原因は?治し方や対処法を紹介!

足は体のなかでもよくつる部位のひとつです。なかでも土踏まずやふくらはぎは誰もが一度はつった経験があるのではないでしょうか。

ひどい人になると、毎日のように土踏まずがつるという人がいます。場合によっては、車の運転中や階段の上がり下りの時などにつってしまいます。状況によってはひとつ間違えてしまえば、大きな事故が起きてしまわないとも限りません。

また土踏まずが夜中につり始めると間隔をおいて数時間継続することもあり、気になって寝付けず救急病院に駆け込む人も多く報告されています。急性症状としては命に関わるほどではありませんが、痛みや不快感は個人差があるため、もしかすると重症化する可能性があるのではと考えて、不安になる人もいるようです。

では、足をつる症状の中でも土踏まずがつる場合の原因や解決法について紹介していきたいと思います。

「足がつる」と「足がしびれる」の違い

土踏まずがつるまず正しく理解したいことは、「足がつる」ことと「足がしびれる(痙攣する)」ことは別の症状だということです。足がしびれる(痙攣する)場合には、心臓疾患や脳疾患に関わるサインとして症状がでている可能性があるため、自分の足がつったのか、しびれているのか、はっきり症状を把握して下さい。

ちなみにつるというのは、筋肉が短時間のうちに急激に収縮し続けていて、つった部位の自由が効かなくなった状態です。あくまでも筋肉が機能的に硬直したまま元に戻らず、自分の意志とは関係なく筋肉が引っ張られたままになります。

他方でしびれる(痙攣する)場合には、ぴりぴり、びくんびくんと継続的に神経性のマヒのような状態が起こります。人によってしびれている部位の感覚がある場合と、感覚が鈍くなる場合があります。
特に下肢においては、正座をしたり、あぐらをかいて長時間座ることで、ぴりぴりとしたしびれに襲われます。これがしびれ(痙攣)です。原因としては長時間の同一姿勢を取っていることで血流が阻害される(阻血)場合に、感覚障害が起こります。

足がつる原因は?

足がつる原因

では、どうして足はつるのでしょう。現在分かっていることとして、以下の原因があります。それは、運動、脱水、冷えなどです。
つまり、これらは「足への過度の負担」を意味しています。短時間、長時間のうちに、過度の負担があったことで疲労が蓄積し、筋肉が収縮するのです。

疲労が激しい運動をした場合

激しい運動を続けていると、その時の体の状態によっては運動に必要な酸素や栄養が、体の隅々まで届かなくなります。

筋肉疲労が過度に進むと炎症も起こるため、脱力した上に痛みを伴います。このような状態でケアをせず放置したままいると、土踏まずがつるわけです。

また、筋肉のトレーニングを行った後に筋肉をほぐさずに居ると、筋肉が固くなることで筋肉が収縮しやすくなったり、柔軟性が無くなることでつりやすくなります。

筋肉が疲労した状態では筋繊維の中にある神経の運動神経末端という部分が正常に働かなくなります。これによって、脳への筋肉の状態の信号が上手く働かず、過剰に脳から筋肉を収縮させる信号が送られて、筋肉が暴走してしまいます。筋肉の疲労が溜まると、このセンサーの機能が鈍ってしまうので結果足がつりやすくなるということが一つの原因です。

水分不足、脱水症状の場合

水分不足は軽視されがちです。人によっては一日の間にペットボトル一杯も水を飲まないという人がいます。人の体の作用として、水分が不足してくれば、腎臓からの命令で、水分補給が促されるようになっています。

しかし、腎臓の機能が低下していたり、口渇があるのに習慣として水を飲まない癖がついている場合には、本来必要な水分が足りない状態を放置していることになります。

脱水症状になると、血液はドロドロになります。血液がドロドロになるというだけで体にとって良くありませんが、栄養や新鮮な酸素を送り届けることも難しくなります。そうしたことで、初期段階は土踏まずがつるだけかもしれませんが、倒れてしまったり、発熱したり、体全体の調子が悪くなります。

足下が冷える場合

氷などでわざわざ冷やしたりしなくても、冬場にフローリングの部屋の中にいるだけで足下は冷えます。また会社でデスクワークをしている時も、部屋の中の上部分だけが暖まり足下が冷たいと、知らないうちに冷えが進行しています。

特に末端の足の裏は冷えやすい部分なので、それによってつりやすい場所とも言えます。加齢が進むと末端までの血流を送る働きが弱まることで血流が悪くなりがちになります。

女性や老人に冷えが起きやすいのは、筋肉量が少ないことや、もともと血の量が少ないことなどが原因としてあります。夜は特に冷えの症状が出やすい時間帯でもあります、睡眠時などによくつると言う人は冷えが原因かもしれません。

ミネラル不足

筋肉の運動を制御している神経の働きを正常にするためには、ミネラルをしっかり摂取する事が重要になります。

ミネラルは、運動を行うことで汗として流れてしまったり、尿から排出されたり、下痢や嘔吐でも失われます。運動を良く行う人や、水での水分補給を行う人では不足してしまいがちな栄養素です。

さらに食事だけでは十分なミネラルの補給は難しいことも原因の一つです。ミネラルはマグネシウム、カルシウム、カリウム、ナトリウム、亜鉛、鉄、銅、電解質などの栄養素のことです。

肉や貝類、魚、海藻、果物などに豊富に含まれていますが、加工食品にはあまり含まれていないのが不足になる原因です。

ミネラルが不足すると、筋肉の回復が遅くなったり、神経の働きが鈍くなる為に足などの筋肉がつりやすくなるのです。夏場汗をかきやすい時期や、妊娠中の女性や嘔吐下痢の症状が出ている時は十分注意しましょう。ミネラルはサプリメントでも摂取できるので摂りづらい栄養素はサプリメントで補う事もおすすめです。栄養不足にならないように気をつけましょう。

加齢によるもの

加齢が進み、筋肉の老化が起こると、同時に血行の悪化や冷えの症状の悪化や脱水症状になりやすくなるなどの障害がいくつも重なって引き起こりやすくなります。

筋肉も柔軟性を失い、神経の働きも弱くなるためつるなどの障害が起きやすくなります。また関節の機能が弱まっている場合でも、運動の機能が低下し、筋力の低下や可動域の狭まりで筋肉が凝り固まりやすくなります。

いくつかの状態が重なって起こっている場合は、一つでも症状を解消し原因を取り除きましょう。

40〜50代以降に筋肉や関節の機能低下の症状は一気に加速するため、早い段階からの予防対策を行っていきましょう。

もう土踏まずはつらない!対処方法

つりを防止する対処方法

主な原因として最も多いのが筋肉疲労によるものとされています。立ち仕事が多かったり、重たい荷物の持ち運びなどで過度に力を入れているなどです。つまり、そうした疲労状態を事前に保護し、またケアできればいいことになります。

靴を見直す

一番効果の高い対策が、クッション性の高い靴にしたり、インナーソールを衝撃に強いもの変えることでしょう。普段からハイヒールを履いているような人はそれだけで足下に負担が大きいため、できるだけスニーカーなどを履く時間を作るように努力しましょう。

また、靴の履き替えが難しい場合には、足まわりのサポーターを活用するのも手です。靴下やズボンの下に装着することができるので、目立ちません。しかし、サポーターをすることでかえって血流を阻害してしまうと、逆に足のつりを促進しかねませんので、薬局や医療機関に相談をして血流を滞らせないタイプのサポーターを利用して下さい。

まめに水分補給をする

仕事中や生活の合間に水分補給することが、足のつりを防ぐ手段のひとつになります。簡単なことですが、忙しいこともあって普段から水を飲まないという人は水分不足が習慣化されてしまいます。そういう人の場合は、一日1リットル必ず飲むなどの自分ルールを作りましょう。500ミリリットルのペットボトルを朝2本買っておくなど、目に見える形にするといいでしょう。

また仕事を終えて帰宅、入浴後には水分が思った以上に体外に出ていることが考えられます。お風呂上がりにコップ一杯から二杯分の水を飲む習慣を作りましょう。この場合、人によっては栄養補給の観点からもスポーツドリンクやミネラルウォーターを飲むのも、体に吸収されやすくいいと思います。

必要ミネラルを摂取する

食べ物や飲み物でケアをする場合、何よりもカルシウムを摂取することをおすすめします。普段からヨーグルトやチーズ、牛乳などを食べるように心がけるといいでしょう。飲み物が手軽でいいのですが、もしも乳製品が苦手、アレルギーがあるという人の場合には、その代わりにエンドウ豆や水菜、小松菜などの野菜や、「いわし」や「ししゃも」などの魚類をとるようにして下さい。

また栄養補給食材(栄養剤)などを利用して、タウリンを補うことも効果的です。タウリンは、筋肉の疲れやすさを改善して、長時間動ける体を維持してくれる心強い味方です。
タウリンをとるには栄養剤が手軽ですが、海老や蟹などの甲殻類に豊富だとされています。料理が好きな人は、海老や蟹を使ったレシピで摂取するようにしましょう。

糖尿病によっても土踏まずはつる

糖尿病

運動による疲労でない場合にも足はつります。よく言われるのが、生活習慣病である糖尿病による神経障害です。糖尿病になると、体が全体的に麻痺したような状況になります。食べ物や飲み物の管理など、生活習慣に対するルールや制限が多くなるなど、精神的に追いつめられる人もいて、閉塞した気持ちで暮らすうちに神経障害は進行していきます。

糖尿病は難病のひとつとされていて、速攻的に改善・回復する方法が今のところありません。長い付き合いの中で、生活習慣や食習慣を整えていき、状態が悪くならないように努めなければならないのです。

また糖尿病だと言われたことはないけれど、最近よく土踏や下肢がつるという人は、できるだけ早めに近医にかかってみましょう。知らないうちに糖尿病になっている場合もあります。検査を受け糖尿病だと分かれば、それ以降は病院で治療法を行いましょう。

土踏まずがつると命にかかわる場合もある!

命にかかわる

最後に、筋肉疲労や糖尿病だけでなく、短時間に命を失ってしまうような重病に至るサインが出ているケースを紹介します。そのひとつが「閉塞性動脈硬化」です。

閉塞性動脈硬化は、下腹部の股間の辺り鼠径部を流れる動脈が硬化することで起こるとされています。本来なら上半身から下半身へと滞りなく血が流れています。しかし、閉塞性動脈硬化の場合、動脈からの血流が滞っているわけですから、鼠径から下方が鬱血(うっけつ)したような状態になっています。この状態を長らく放置した場合、下肢に重度の障害が発生し(いわゆる壊死のような状態になる)、切断を余儀なくされるケースも報告されています。

またこの状態が続くことで、栄養や酸素がうまく行き届かなくなり、心臓や脳への負担が増します。血圧の異常変化も起こり、体全体のバランスが崩れていき、足下だけの問題でなくなっていくことが分かります。

「閉塞性動脈硬化」の見分け方

運動疲労によってつっているのか、また閉塞性動脈硬化でつっているのかを見分けるポイントは、まさに血流にあります。つまり血流が阻害されているので、足は冷たく、内くるぶし付近、足首からふくらはぎにかけても冷たい。

また足の甲の脈(足背動脈)や、くるぶしの後側の脈(後脛骨動脈)で脈をとろうとしても、脈拍は触れず、消失している場合がほとんどです。この時、つっている片方だけでなく、健全なもう片方でも同じように脈をとって下さい。

また病院での所見などでは、患者をベッドに横たわらせ、つっている足を斜め45度にしばらく上げておくと、血流が失われて蒼白することで見分けます。

こうした様子が観察される場合には、迷っている間に病院へと行きましょう。近医が空いている時間であれば内科へ、もしくは夜間救急などにかかって下さい。

その他の症状

足がつる事が頻繁に起こるとその他にもいくつかの怪我に繋がり、激しい痛みに襲われる可能性があります。

肉離れ

繰り返し足がつる障害を繰り返すことで筋肉が炎症を起こし肉離れを起こす可能性があります。肉離れとつる症状の痛みはよく似ています。

特に気をつけたいのは足がつってしまった時に強くマッサージをしたり、強く揉む、いきなり筋肉を動かす、強い力で筋肉を伸ばす、放置するなどの行為です。

また、つった時に足を冷やすなどの行為もさらにつりやすい環境を作ってしまい、逆効果です。足指をいきなり引っ張ることや、無理に伸ばす行為は絶対に避けましょう。

睡眠障害

睡眠中に何度もつる障害が起こることで睡眠障害が発生します。この様な悩みを抱えている人は少なくないはずです。特に睡眠中に足がつりやすい人は、足の冷えの症状がひどかったり、足の筋肉の柔軟性がない場合が多いです。

また、膝を完全に伸ばした状態での睡眠は足がつりやすくなります。布団の重みなどで足がピンと張ってしまわないように、膝の下に枕やクッションなどを置いて寝ると改善されるでしょう。さらに足が冷えないように靴下を履いたり、湯たんぽを使って足の末端、足先や足底を温めるなどの対処法をおすすめします。

足底筋膜炎、足底線維腫

土踏まずあたりの足の裏が痛む病気に足底筋膜炎、足底線維腫と言うものがあります。

足底筋膜炎、足底線維腫は主に土踏まずからかかとにかけて、痛みが発生したりイボのような腫瘍が出来る病気です。治療も難しく、痛みの中でも厄介な病気でもありますので、早めに病院へ行って治療を行いましょう。

まとめ

土踏まずまとめ

土踏まずがつる場合、多くは筋肉疲労が原因となっていることが分かりました。足に負担の少ない靴に履き替えるなどが最も効果の高い対策だと思います。また忙しい仕事の合間、入浴の時などにできるだけ足下のストレッチを心がけてみましょう。

立ち仕事が多い接客業などでも状況が許せば休憩の時、トイレの中で様式便器に座りながら足を腰と同じ高さの水平にしばらく保ったり、反対側の膝上に乗せて足首をマッサージするなど、できるだけ足下に血が滞らないように血流を調整してみましょう。

また、命に関わる動脈が閉塞しているケースもあるので、長時間違和感を感じたり、下肢の脈がとれない、また足下がずっと冷たいままなどの場合には病院にかかりましょう。

運動のあとは疲労回復に努める

下肢の疲労蓄積をケアする

水分補給・栄養補給をする

永続的な異常を感じたら病院にかかる

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