生まれつきほくろが多いことや、自分でも気付かないうちにできていたほくろに、悩んでいる人もいるのではないでしょうか?他人から見れば、チャームポイントとして、魅力的に見えるほくろでも、本人にとって、コンプレックスの要因になっていることは、少なくありません。
とくに、女性の場合、身体にある場合ならばまだしも、顔にほくろがたくさんあると、鏡を見るたびに気になってしまいます。
そこで、ここでは、そもそもなぜほくろができるのか、増えるのかといった根本を見直しながら、ほくろを取るために知られている民間療法、さらにはほくろにまつわる面白いお話などをご紹介します!
ほくろができる(増える)理由
ほくろとは、簡単に言ってしまえば、メラニン色素の集まりです。医学的には、色素性母斑、または母斑細胞性母斑と呼ばれています。皮膚にメラニン色素をつくる、母斑細胞が集まってできたもので、「良性の腫瘍」という位置づけになります。
また、ほくろは思春期までにできる先天性のものと、それ以降に増える後天性のものとに分かれているようです。さて、なぜ、ほくろができるのか、早速見ていきましょう。
遺伝<先天性>
まだ、科学的に解明されているわけではありませんが、生まれてから、思春期くらいまでの間に出てくる先天性のほくろは、遺伝によるものだと考えられています。家族内で似たようなところにほくろがあったり、親子で肌質が似る、といった例を見ると、納得できるのではないでしょうか。
しかし、「生まれつき」ほくろがある赤ちゃんは珍しく、多くの場合、生まれてから、早くても1か月ほど経って、ほくろができることの方が多いようです。どのタイミングで、なぜ、ほくろが出てくるかということは、未だ不明のままです。
紫外線<後天性>
思春期以降にできるほくろの原因のほとんどが、紫外線によるものです。ほくろ自体がメラニン色素の集合体であることを考えると、頷けます。
紫外線を浴びると、母斑細胞(メラノサイト)が、ほくろの色素やシミのもとであるメラニン色素を大量に発生させます。
さらに、紫外線を長時間浴びたら、特別な運動をしていなくても、何となく体が疲れたような、だるくなる感じがしたという経験はないでしょうか?紫外線は、私たちの無意識のうちに、身体を疲労させています。
このようにして疲労した身体は、新陳代謝も落ち、皮膚のターンオーバーも正常に行われなくなるため、通常ならば排出されていくメラニン色素が肌に残り、ほくろに変わってしまうのです。
これ以上ほくろを増やしたくない人は、紫外線対策をしっかり行い、紫外線を浴びた後の肌のお手入れも忘れないように気をつけましょう。
ホルモンバランスの乱れ<後天性>
「妊娠中にほくろが増えた」「妊娠したら、ほくろが濃くなった」というようなことを、聞いた人もいるのではないでしょうか?妊娠中や、生理前などは、ホルモンバランスが乱れやすくなり、黄体ホルモンであるプロゲステロンが盛んに分泌されます。
このプロゲステロンは、子宮内で赤ちゃんを守るために大切な役割を果たしているのですが、母斑細胞を活性化させるという働きもあるのです。プロゲステロンの分泌によって刺激された母斑細胞は、メラニン色素を発生させ、ほくろとなります。
妊娠中の人のみではなく、ホルモンバランスが不安定になりやすい人も、同じようなことが考えられます。
ストレス<後天性>
これは、上であげたホルモンバランスにつながります。とくに女性の場合は、ストレスを溜めると、ホルモンバランスが崩れるため、ほくろを発生させやすい環境をつくってしまいます。
ストレスによって生理が遅れたり、PMS(月経前症候群)などの症状が出やすい人は、生理のタイミングに合わせて、ストレスを溜めない工夫をするのが良いかもしれません。
寝不足<後天性>
人間は、眠っている間に、身体の様々な不調や疲れを回復させています。睡眠不足が肌荒れにつながるのと同じように、成長ホルモンが分泌される時間を十分に取っていないと、古い細胞や角質を新しく入れ替える、肌のターンオーバーが正常に行われなくなります。
すると、肌に溜まったメラニン色素が排出されず、肌に溜まり、ほくろができてしまうというわけです。
また、「時間」をしっかり取るというより、睡眠の「質」を上げることがポイントです。眠りについてから約2~3時間後に、成長ホルモンが盛んに分泌されると言われていますので、その時間帯には深い眠りにつけるよう、お風呂に入るタイミングや、就寝前の過ごし方に気を付けましょう。
病気(メラノーマ)
ほとんどのほくろは、良性のもので、放置しておいても問題はないのですが、まれに「悪性黒色腫」と呼ばれる皮膚がんの場合があります。
母斑細胞がメラニン色素を含み、悪性化し腫瘍になったものです。別名「メラノーマ」と呼ばれ、病気の進行が速いのも特徴です。原因は不明ですが、今のところ、過度な紫外線がメラノーマを引き起こす一因とも考えられていますので、紫外線対策はしっかりと行いましょう。
ほくろを見つけて、短期間のうちに「色が変わる(濃くなる)」「大きくなる」「形がギザギザになった」「硬くなっている」という変化が見られたら、早めに皮膚科を受診してください。
顔だけでなく、足の裏や爪にもできやすいので、足指のネイルケアと一緒に、皮膚を観察する習慣をつけておくのも良いでしょう。
ほくろは取るための民間療法
新たなほくろを生み出さないための、紫外線対策や生活習慣の見直しといった予防策はありますが、できてしまったほくろはどうすれば良いのでしょうか?
レーザーで除去する、大掛かりなイメージが強いですが、民間療法の一つとして知られている方法でも、ほくろを目立たなくする程度まで改善することができるようです。
人から見たら、「かわいらしさ」や「セクシーさ」の象徴であることも多いのですが、どうしても気になってしまう場合は、まず、紫外線対策などの予防策に加え、民間療法から始めてみてはいかがでしょうか?
手作りカソーダ
カソーダとは、ひまし油と重曹を混ぜたもので、アメリカで開発された商品です。ほくろやニキビ、シミなどにも効果的で、肌をつるつるにしてくれることで、一時期話題になりました。
実は、このカソーダは、成分もシンプルなので、手作りすることもできます。材料も、ドラッグストアや、手作りコスメのお店で簡単に手に入るものばかりです。
作り方は、『重曹:ひまし油=2:1』の比率で混ぜ合わせるだけ。ただ、手作りのため、作り置きには向きません。洗顔前に、パパッと混ぜて作りましょう。
洗顔後、ほくろがある部分に乗せます。カソーダが取れてしまわないように、絆創膏をふんわり貼っておくのも良いでしょう。最初は、少しヒリヒリしたり、熱く感じる場合もありますが、徐々にかさぶたのようになって、剥がれ落ちます。
かさぶたを無理に剥がすと、肌を傷めて痕になる場合があるので、自然にかさぶたが剥がれるまで、じっくり待ちましょう。
また、念のため、小さな子供への使用は避け、使用した際にあまりにも強い刺激を感じた場合は、洗い流し、使用をやめてください。市販のほくろ除去クリームに比べると、安全性は高いですが、「ほくろが薄くなるだけだった」「赤みが残った」といった声もありますので、様子を見ながら使うのが良いかもしれません。
お灸
古くから中国で親しまれてきたお灸。肩こりや、腰痛などに使用するイメージがありますが、ほくろを除去するための民間療法としても使われていたようです。
ただ、お灸をほくろの上に乗せるのは、ちょっと勇気がいるかもしれません。実際に、お灸でほくろを除去した人からも、「やっぱり熱い」という声が多くあがっているようです。
お灸をした後、ほくろが少し膨らんで、それを2~3回続けていくうちに、カソーダと同じようにかさぶたのようになってほくろが落ちます。カソーダ同様、民間療法の一つですので、リスクは承知のうえ、自己責任で行ってくださいね。
ほくろにまつわる面白い話
人間は、はるか昔から、皮膚に現れる黒い物体に何らかの意味を見出そうとしていたようで、ほくろにまつわる様々な言い伝えが残っています。
根拠のわからないものから、なるほど、というものまであり、自分のほくろと照らし合わせてみると、話の種にできそうなものばかりです。ほくろを消すことばかり考えるのではなく、楽しむことも忘れたくありませんね♪
ほくろの位置と人相判断
【眉毛の中:芸術や学問の才能がある】 【右目尻:浮気っぽいが、異性にモテる】
【瞼:恋愛体質】 【鼻の舌:飽き性、心配性】 【口角:お金持ちになる】
【バスト:愛情深い、良妻賢母】 【二の腕:親孝行】 など。
根拠は明確ではありませんが、なぜか「確かに…」と頷けることもあるのではないでしょうか。あなたの周りの、モテる人の右目尻に、ほくろがないか、要チェックです。
顔のほくろの数と意味
顔にほくろがある人は、数えてみても面白そうです。1~3個の人は、同性との巡り合わせは良いものの、異性関係にはトラブルが多く苦労しやすいと言われ、4~6個ある人は、金運が非常に強いと言われています。さらに7個以上ある人は、人だけではなくすべての物事に一途に向き合うなどと言われています。
幸福の毛?
お年寄りで、ほくろに生えた毛を、わざと伸ばしている人を見たことがありませんか?実は、昔から、身体や顔から生える長い毛は、「福毛」と呼ばれ、幸運のしるしとして、親しまれてきたようです。
女性の場合は、さすがに顔に生えている毛を伸ばすわけにはいきませんが、身体のバレにくいところにあるほくろに、もし、毛が生えてきたら、こっそり試してみるのも楽しそうですね。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ほくろが多いのは、確かに気になるものですが、イギリスやフランスでは、ほくろの多い人は、DNAの関係で、肌年齢が通常よりも7歳ほど若いという研究結果も出ています。
忌み嫌うだけではなく、ほくろのある肌の、いいところも探してあげたいものですね。
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