子宮筋腫に妊娠中なった時の影響は?対処方法や予防について

女性の腫瘍の病気の中でも、最も頻度が高い病気といわれる子宮筋腫は、特有の自覚症状が殆どなく、妊娠と同時に子宮筋腫も発覚する場合が多くあります。そんな妊娠の喜びと同時に、子宮筋腫の不安も抱えてしまう事もあるのではないでしょうか

。子宮筋腫は、場所や大きさ、数によって、不妊の原因や妊娠中に影響を与える事もあります。ここでは、女性に多い病気である子宮筋腫についての情報と、妊娠中の子宮筋腫についてまとめてみました。

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子宮筋腫とは?

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子宮筋腫とは、子宮に良性の腫瘍が出来る病気をいいます。

良性の腫瘍なので、命に影響を及ぼす事はありませんが、子宮筋腫は女性の腫瘍の病気の中で最も多い病気で、成人女性の5人に1人、妊婦さんの100人に2、3人はいるといわれています。子宮筋腫になる明確な原因は分かっていませんが、エストロゲンという女性ホルモンの影響が大きいといわれています。

筋腫の場所、数にもよりますが、小さく症状が無い場合は、妊娠や出産に影響は少ないといわれています。

子宮筋腫の予防法

子宮筋腫の明確な原因が不明なので、医学的根拠のある予防法はありませんが、子宮筋腫が女性ホルモンと大きく関係がある事から、ホルモンバランスを整える事と、血行を良くする日常生活を心掛ける事が大切だといわれています。

子宮筋腫の治療法

年齢や妊娠を望んでいるかどうか等の環境、筋腫の大きさや数、場所等によって治療法は異なります。一般的には、日常生活に影響を及ぼさない限り、経過観察で様子を見る場合が多くなります。妊娠の妨げになったり、日常生活に何等かの影響を及ぼす時は、手術療法で治療を行う場合もあります。

子宮筋腫の症状

自覚症状には個人差がありますが、生理痛が酷く、出血量が多い、生理不順、生理が長引く等の月経異常が出る事があります。

生理が長引く事で貧血になってしまい、疲れやすさ、目まい、息切れ等の症状を伴う事もあります。他の婦人科系の病気でも、同様の症状が起きる事もあり、子宮筋腫と気づかれにくい理由でもあります。

不妊の関係性

必ずしも子宮筋腫が不妊に影響する訳ではありませんが、子宮筋腫の大きさや場所、数によっては、子宮の形に歪みが生じたり硬くなる原因になり、受精卵が着床しにくい子宮の環境になる事もあります。子

宮筋腫の状態が不妊の原因になっている時は、ホルモン治療や子宮筋腫を摘出する手術等の治療が必要になる事もあります。

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子宮筋腫の種類とは?

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子宮筋腫には、場所や大きさ等様々な種類があります。

粘膜下筋腫

粘膜下筋腫とは、子宮内膜に形成され、子宮の内側に向かって育つ筋腫で、子宮に歪みが生じやすくなります。

子宮筋腫の中でも発生率が少ないタイプですが、子宮の粘膜の中で育つ為、子宮内膜に影響を及ぼしやすく、月経過多や月経痛等の症状を起こす事もあります。粘膜下筋腫は子宮内膜にも影響を及ぼす為、受精卵が着床しにくくなったり、受精卵が育ちにくい子宮の状態になり、不妊の原因になる事もあります。

筋腫の状態によっては、妊娠の確率が10%程度まで低下する場合もあります。

筋層内筋腫

筋層内筋腫は、子宮壁を作っている平滑筋の筋層内にできる筋腫で、子宮筋腫の70%の割合で、一番多いタイプの筋腫です。

筋腫が小さい時は症状が無い事が多く、筋腫が大きくなると、月経過多や頻尿、便秘、下腹部痛等の症状が出る事があります。筋層内筋腫は、子宮の筋肉の層の中で育つ筋腫なので、筋腫が大きくなると子宮内膜が引っ張られた状態になり、下腹部にしこりを感じる事もあります。

筋腫の場所や大きさによって、不妊症や流産の原因になる事もありますが、大きさが4cm以下の筋腫であれば、妊娠に及ぼす影響は少ないといわれています。

漿膜下筋腫

漿膜下筋腫は、子宮壁の外側にできる筋腫で、症状は軽い場合が多く、子宮壁から外側へ飛び出るように大きくなります。

漿膜下筋腫の特徴は、普通の筋腫に比べて成長しやすく、大きくなると1~2kg程になる事もあり、場所によって膀胱や他の臓器を圧迫して影響を及ぼす事もあります。漿膜下筋腫が大きくなると、外側から触れると分かる事もあります。

漿膜下筋腫は、子宮壁の外側に向かって育つ為子宮内に影響を及ぼす事が少なく、妊娠に及ぼす影響は少ないといわれています。

子宮頚部筋腫

子宮頚部筋腫は、全体の5%程度の発生率が少ない筋腫ですが、子宮の頸部の出入り口にできる筋腫で、出産時の妨げになる程大きくなると、帝王切開が必要になる場合もあります。

子宮頚部は膀胱に近い場所でもあり、筋腫が大きくなると膀胱を圧迫して、排尿障害等に影響を及ぼす事もあります。筋腫の大きさにもよりますが、妊娠に及ぼす影響は少ないといわれています。

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子宮筋腫合併妊娠とは?

妊娠中 便秘

子宮筋腫には、女性ホルモンの働きが大きく関係しているといわれています。妊娠すると、女性ホルモンが活発になります。

このホルモンの影響を受けて、妊娠中には赤ちゃんを守る為に子宮が大きく厚くなってきます。同時に、筋腫もホルモンの影響を受けて大きくなりやすい傾向があります。特に妊娠初期は急激に女性ホルモンが増える時期なので、それに伴い筋腫も急激に成長しやすくなります。

その為、妊娠が分かったと同時に筋腫も発見される事が多くなります。子宮筋腫がある妊娠の状態を、「子宮筋腫合併妊娠」といいます。

子宮筋腫合併妊娠の症状

子宮筋腫のできる場所にもよりますが、筋腫が大きくなってくると、下腹部にしこりを感じる事があります。大きくなった筋腫が、膀胱を圧迫するようになる為、頻尿、動悸、息切れ等が起こる事もあります。

子宮筋腫の種類が、粘膜下筋腫や筋層内筋腫の場合は、月経過多や生理痛が酷くなり、貧血が起きやすくなります。筋腫の影響で子宮内の血行が悪くなると、下腹部痛が起きたり、子宮収縮が起きやすくなります。

しばらく安静にしても治まらない時は治療が必要な事もあるので、受診するようにしましょう。

子宮筋腫合併妊娠の胎児への影響

子宮筋腫があっても、妊娠が出来た状態の筋腫であれば、基本的には胎児への影響は少ないといわれています。

妊娠中期になると筋腫自体も柔らかくなり、子宮と一体化してきます。柔らかくなった筋腫は、胎児の成長に影響を及ぼす事は少ないといわれています。粘膜下筋腫や筋層内筋腫の場合は、子宮の形に変化が起きる事もある為、流産や早産の原因になる事もあります。

病院によって判断基準は様々ですが、筋腫の数が10個以上あったり、5cm以上の大きさがある等、胎児への影響が大きいと判断された時は、筋腫を摘出する手術が行われる事もあります。

注意点

通常の妊婦さんよりも、お腹が張りやすくなったり、子宮収縮が起こりやすい傾向があります。その為、流産や早産のリスクも高くなります。

お腹が張ってきたら無理をせず安静にする、長時間立っている時間を減らす、下腹部痛やお腹の張りが治まらない時は受診する等、注意するようにしましょう。筋腫の大きさや場所によっては、妊娠週数と共に成長した筋腫が子宮内を圧迫して、胎児に影響を及ぼす事もあります。

普段と違う痛みや出血、お腹の張り等に気を付け、強い症状がある時は、すぐにかかりつけ医を受診するようにしましょう。

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子宮筋腫合併妊娠の治療方法は?

産婦人科 選び方

子宮筋腫の状態や場所等によって治療法は異なります。子宮筋腫合併妊娠の主な治療法を紹介します。

経過観察

子宮筋腫合併妊娠の場合、まずは経過観察で様子を見ます。

妊娠の経過や子宮筋腫の状態の変化に応じて治療が必要になる事もありますが、一般的には妊娠中期を過ぎると筋腫も柔らかくなり、妊娠の経過の妨げになる事が少なくなる為、経過観察で様子を見ていきます。

鎮痛剤による治療

子宮筋腫がある事で子宮内の血行が悪くなり、下腹部痛が起きやすくなります。

痛みが強い場合は、治療が必要になる事もあります。安静にしても治まらない強い痛みがある時は、鎮痛剤で痛みを抑える治療を行います。

子宮収縮抑制剤による治療

子宮筋腫がある事で、子宮収縮が起きやすくなります。安静にして治まらない時は、子宮収縮抑制剤による治療が必要になる事もあります。

手術療法

流産や早産の危険性を考えて、殆どの場合は妊娠中の摘出手術は行いません。しかし、子宮筋腫の状態によって母子共に危険性が高い場合は、摘出手術を行う場合もあります。

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子宮筋腫合併妊娠の分娩方法や産後の注意点とは?

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子宮筋腫合併妊娠の分娩方法や産後の注意点をまとめました。

分娩方法

子宮頸管筋腫の場合は、子宮の出入り口辺りに筋腫ができるので、大きさによって分娩時に妨げになる場合は、帝王切開による分娩になります。

一般的には、陣痛が起きて赤ちゃんの頭の下がり方を見て、筋腫が妨げになっていないようなら、普通分娩になります。よって、分娩方法の多くは、実際に陣痛が起こってから判断されます。帝王切開の場合は、出血が通常よりも多くなる危険性も考えられます。

分娩方法については、ご自身の筋腫の状態等も含めて担当医に相談しておくと良いでしょう。

産後の注意点

出産後は、子宮筋腫に感染症が起こりやすくなります。出産後に必要無くなった胎盤が剥がれ落ちて、その部分が修復するまでの間、血液を含んだ悪露という分泌物が出始めます。

悪露の量が多くなったり、悪臭が出るようになったり、腹痛、発熱等の症状がある時は、感染症の可能性が考えられる為、すぐに受診するようにしましょう。

また、帝王切開での手術後は、子宮の収縮が悪くなったり、出血量が多かった場合の貧血も注意が必要です。子宮筋腫合併妊娠の産後に起きやすいトラブルに対しては、症状に応じて子宮収縮剤や貧血の処置等が対応される為、必要以上に不安になる事はありせんが、不安な事は医師に相談するようにしましょう。

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まとめ

検診

子宮筋腫は、女性に多い病気でありながら気づきにくい為、進行させてしまう可能性が高い病気です。

妊娠を望まれている場合には、定期健診で早期発見する事が大切です。子宮筋腫合併妊娠の場合は、不安な妊娠生活を送らない為にも、信頼できるかかりつけ医を見つける事も大切です。近年は医学も進歩しており、子宮筋腫合併妊娠の出産や産後のケアも十分な処置がされます。とはいえ、病気を抱えた妊娠は、不安が尽きないと思います。

穏やかな妊娠生活を送る為にも、不安な事は医師に相談するようにしましょう。

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