妊娠初期のつわりは終わって落ち着いたのに、後期になってからの吐き気ってどういうことなの?よくあること?心配なことってあるのかな?そんな不安が頭をよぎりますね。
注意するべき点と、過ごし方など、対処方法をご紹介しましょう。
もしかして妊娠高血圧症候群(妊娠中毒症)かも?
症状は吐き気でも危険な場合もありますので、ご紹介しましょう。
妊娠高血圧症候群とはどんな病気?
以前は妊娠中毒症と呼ばれていましたが、2005年に妊娠高血圧症候群と改められました。症状がでやすいのは妊娠後期(妊娠8ヶ月)以降で約10%程度のママが発症されると言われています。
妊娠高血圧症候群はママの身体と赤ちゃんの両方に危険な影響があり、とても重要なことですので、日々の様子には気を付けてください。
妊娠高血圧症候群の症状は?
どの様な症状があるのかを紹介します。
高血圧
妊娠中は赤ちゃんにたくさんの栄養を送っているために元々、血流量が1.3~1.5倍になり血圧が高めになります。検査の結果、最高血圧:140mmhg~。最低血圧:90mmhg~の状態を高血圧と判断します。
そうなると胎盤の血管に圧力がかかってしまう為、赤ちゃんに血液が届どきにくくなり、成長に影響が出てくるため注意が必要です。
尿たんぱく
尿を作っている腎臓の機能が低下するためにタンパクが尿に流れやすくなります。検査で尿タンパクが30mg/dl~は陽性と判断されますので要注意です。そうなると吐き気の他に頭痛や、めまい、胃痛や痙攣などが起こる事もあります。
検査は試験紙に尿をつけてどれくらいタンパクが漏れているかをチェックします。
むくみ
むくみは妊婦さんの30%が起きる為、それだけでは判断できません。(現在は定義からはずされていますが、反対する専門家も多いことから、ひとつの症状として記載します)むくみの症状が通常のものとは違って1日たっても取れなかったりします。
ご自身の足が判断しやすいので、ご自身でも確認してくださいね。スネの部分を押して中々戻らない状態が1晩たってもそのままの時は注意が必要です。そういう時で上記の症状も当てはまる時はお医者さまに相談し検査するなどして判断してもらいましょう。早期に発見する為にも定期的に検診にいくように心がけましょう。
妊娠高血圧症候群の原因は?
まだまだ不明な点が多いといわれる妊娠高血圧症候群の原因ですが、塩分の取り過ぎや子宮や胎盤の血行不良、アレルギー、過労・疲労などと言われています。またママの身体が妊娠による身体の変化に適応できない中毒症と考えられており、主に妊娠後期から発症されると言われています。
なりやすい人
高血圧や腎臓・糖尿病、甲状腺疾患の人や、高齢出産や若年出産、又は太り過ぎの人などが言われています。
ママの身体へのリスク
妊娠高血圧症候群はママの身体に大きな影響を与える場合があり、時には生命にもかかわる症状を引き起こします。
・子癇(しかん)
・肺水種
・常位胎盤早期剥離
・脳出血
・失明
などや、出産後も高血圧の症状が続くなどの後遺症が残る可能性もあります。出産後、赤ちゃんより長く入院しなければならないようなこともあります。
赤ちゃんへのリスク
早産・子宮内胎児死亡・未熟児・死産などがあり、リスクを避けるために帝王切開での出産となることもあります。
予防・判断・治療方法
現在では予防のできない症状といわれていますが、先程も紹介したように、高齢出産や太り過ぎやストレスが発症しやすいといわれています。
妊娠8ヶ月以降~臨月の時、吐き気や下痢があり、脱水症状になった場合は要注意です。下痢になると感染症の疑いがあったり、脱水症状は赤ちゃんに栄養が届いていない可能性もありますので、自身で判断せずにお医者さまの指示に従いましょう。
ほとんどの場合は食事面や生活習慣の改善ですが、症状が重い場合は薬物療法になる場合もあります。ママを安静にし、胎盤の血液循環を改善するようにします。
ですので早期に発見して、お医者さまの指示に従い適切な処置を行う事が大切です。
とても怖い妊娠高血圧症候群ですが、そうならないように普段から塩分を控え、良質のタンパク質である大豆や豆腐・魚など、血圧を下げる効果があるカルシウムを取りましょう。そしてストレスをためずに睡眠を十分とるような生活を心がけましょう。
妊娠後期にも吐き気がする原因は?
妊娠後期になると、妊娠高血圧症候群以外でも吐き気に悩まされるママも多いのです。
原因には胃痛やホルモンバランスがあります。そんな症状、原因やその状況をうまくコントロールできる方法をご紹介しましょう。
どんな症状なの?
吐き気以外にも、実際吐いてしまったり、げっぷ、胸やけ、胃痛などがあります。妊娠初期の症状に似ていることから後期つわりとも言われています。初期症状によく似ていますが、違うのは初期の頃にはなかった胃痛があるということです。
吐き気の原因
臨月になるとホルモンが分泌し、お腹がより大きくなってきます。そのホルモンはエストロゲンというものですが、胎児の成長には欠かせないものです。
ただ急激な成長の為、ママの胃腸を圧迫するために胃酸が逆流して食事した物を消化できずに吐き気を催すと言われています。
もうひとつの原因は出産が近いということも考えられます。出産の不安などから、精神的に不安定になり具合を悪くされるママもいるようです。
吐き気の対処方法は?
では、なるべく吐き気を感じないようにするにはどうすれば良いかを紹介します。
食事の量を少しづつ摂る
一度に今までと同じ量を取ると、どうしても胃が圧迫されて苦しくなります。少量のものを何度かに分けてとりましょう。1日4食、5食取るようなことになっても大丈夫です。それよりも栄養が不足するということの無いようにしましょう。
消化によい食材で温かいものを摂る
温かいものは心身をリラックスさせ、味も薄味でも気になりにくいものです。お粥やうどん、豆腐、こんにゃくゼリーなどを取り、胃の負担を和らげましょう。
刺激物は控える
刺激の強い辛いものや、コーヒー、そして炭酸飲料も口あたりがいいし、スッとしますが気持ち悪さを助長し、お腹の張りにもつながるので控えたほうがいいでしょう。
乳製品であるヨーグルトは良さそうなイメージがありますが胃腸に負担がかかりますので、控えたほうがいいでしょう。
食後は身体を休めてゆっくりできる環境を作る
すぐに後片付けをしたい気持ちを押さえてゆっくりしましょう。ただ食後30分ほどはすぐに横になると胃酸が逆流しやすくなります。横にならずに椅子に深く腰掛けるような態勢でリラックスしましょう。
このようなことを気をつけるだけでも、随分と緩和されるでしょう。ムリせずにパートナーや周りの方たちにも理解していただき、ゆっくり過ごせる環境を整えましょう。
まとめ
いよいよあと少しで赤ちゃんとご対面ですね。大きなお腹で大変な上、胃痛や吐き気で辛い思いをされるかもしれません。ただ、こういう事もあるんだと知っていただき、早めに対応をされていると辛さも少しは楽になるかもしれませんね。
食欲が無くなって赤ちゃんに栄養がいかなくなるのは大変です。あまりに辛い場合はお医者さまにも相談し、指示に従いましょう。妊娠が分かってからは我慢の連続でしたが、お腹の中で赤ちゃんを育てた日々も後から考えるととてもいい思い出です。後少しですので、リラックスしてマタニティライフのラストスパートを快適に過ごせるようにしましょう。