妊娠超初期の頭痛の原因は?薬は飲まない方がいいの?

「妊娠超初期症状」の一つに頭痛があります。妊娠すると、赤ちゃんを育てるためのメカニズムとして、ホルモンバランスが変化し、頭痛が起こるのです。とくに妊娠超初期では、周囲やご本人さえ妊娠に気づきにくいため、つらい時期が続いてしまいます。

体にどんな変化が起きているのか、正しく知っておきましょう。また、頭痛改善のために行うとよい習慣や、妊娠中に飲める頭痛薬についてもご紹介していきます。

そもそも妊娠超初期とはいつのこと?

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女性のホルモンが大きく変化するのは、受精をし子宮に胎盤を形成する時期で、この時期を俗に「妊娠超初期」と呼びます。受精~約2か月の期間であり、ご本人がまだ妊娠と自覚していないことが多いですが、妊娠検査薬によって判定することができます。なお、「妊娠超初期」は医学用語ではありません

妊娠超初期はホルモンバランスが変化する

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妊娠超初期とはどういったものなのかを紹介します。

頭痛の主な要因はエストロゲン

妊娠超初期の頭痛は、胎児を発育させるためのホルモン「エストロゲン」が大きく関わっています。エストロゲンは、子宮内の赤ちゃんのたんぱく質を作る重要なホルモンで、卵巣や胎盤から作られます。黄体ホルモン(プロゲステロン)からも生成されます。

・エストロゲンの生理的な作用

エストロゲンは血管を拡張させる作用があり、また、動脈硬化を防ぐ働きもあります。子宮にいる赤ちゃんには血液を介して栄養を送っているので、栄養を滞らせないための働きであると考えられます。

エストロゲンにより血管が拡張すると、血液の流れは遅くなり、血圧が下がります。ホースに流れる水を思い浮かべていただくと、わかりやすいかと思います。血圧が下がると、頭部に送る血液の量が少なくなるため、脳が酸素不足になり頭痛が生じます

・エストロゲンが分泌されるしくみ

妊娠により作られた胎盤は、ヒト絨毛性性腺刺激ホルモン(hCG)を分泌します。実は妊娠検査薬は、尿中に排出されたhCGの有無を調べるものです。hCGは妊娠7~8週に盛んに分泌され、胎盤からのエストロゲンの分泌を促します

妊娠超初期の頭痛を改善する方法

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頭痛をできるだけ軽い状態にとどめるために、日頃の生活習慣を改めるとよいでしょう。

適度に体を動かす

血液は体を循環していますが、全身に行き届いた血液を心臓に戻すのに筋肉が役立っています。筋ポンプ作用といい、適度な運動で筋肉が収縮し、血管が引き締まります。よって血液の循環が良くなると、脳の酸素不足が解消されやすくなり、頭痛が改善されることがあります。

一日中じっとしていると、血液が滞ってしまい循環が悪くなり、頭痛がひどくなりやすいので、無理のない範囲で運動をする方が良いでしょう。運動と言っても、特別に新しいことを始める必要はなく、仕事や家事、趣味などをできる範囲で続けるのが良いです。

・休んだ方がいいとき

強いストレスや疲れを感じるときは安静にしましょう。妊娠超初期は刺激に敏感になりやすいので、部屋を暗くしたり、テレビを消して静かな環境を整えたりするよう気をつけます。

体を冷やさないように注意

体が冷えると、余分な熱を逃がさないために血管は収縮します。頭痛の原因は血管の拡張ですが、冷やせばよいというわけではないのです。二次的温熱作用と言って、冷やした後は体を温めようとする働きが起こるので、一時的に良くなったとしても、再び頭痛が起こります

また、身体が冷えていることで血行の悪い状態が長く続くと、血液で養分を送っている赤ちゃんの成長にも良くありません。服装や室温の管理に注意しましょう。

・夏も知らないうちに体は冷える

クーラーをつけて毎日過ごしていると感じにくくなりますが、実際には体が冷えています。さらに、アイスクリームや冷たい飲み物をとることで内臓が冷えます。すると頭痛だけでなく、消化不良による腹痛が起きたり、せっかく食べた食物の栄養を吸収できないなどの問題が起こります。たまには外の空気を取り入れることも必要です。

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食事で鉄分をしっかり取る

貧血は頭痛を悪化させる要因になります。血液中のヘモグロビンは、鉄分と結合することで周囲の酸素を集め、必要な場所に来ると酸素を離します。鉄分が足りないと、十分な量の酸素を脳に運ぶことができないため、頭痛になりやすいのです。

・鉄分の多い食材

鳥レバー、あさりや牡蠣、ほうれん草、きな粉などが鉄分を豊富に含んでいる食材です。これらの食材を毎日バランスよくとると良いでしょう。日常的に、日本人が食事から摂取する鉄分は不足しがちだといわれています。意識して取り入れましょう。

・重篤な貧血は病院へ

また、妊娠前から貧血だったという方は、鉄分だけでなくヘモグロビンの量が不足している可能性があります。これはご本人の努力だけでは解決できないので、早めに産婦人科などで相談した上で、血液検査を受けることをおすすめします。貧血で起立性低血圧(立ちくらみ、ひどい場合は卒倒)が起きることもあります。妊婦の貧血については、妊婦が貧血になった時の症状は?対策方法も知っておこう!の記事を読んでおきましょう。

生活リズムを整える

睡眠不足により体に疲れがたまると、筋肉が凝り固まってしまいます。すると血行が悪くなり、頭痛に繋がってしまうのです。決まった睡眠時間をとっていても、睡眠の質が悪いと疲れは取れません。就寝前にスマホやパソコンなどの強い光を浴びると、深い眠りを妨げます。

できる限り、就寝2時間前はスマホやパソコンの使用を控えましょう。お風呂にはいったり、アロマを使ってリラックスすると、質の良い睡眠ができます。

・適切な睡眠時間はどのくらいか

睡眠時間は毎日7~8時間が良いといわれます。寝だめはかえって疲れの原因となるので控えた方が良いでしょう。できる方は、10~15分ほど昼寝をすると疲れが取れ、かつ夜眠れなくなることもありません。

・朝すっきり起きる方法

予定のない休日はつい朝寝坊をしてしまいがちですが、毎日同じ時間にまず起きることが生活リズムを整えることにつながります。起きて朝日を浴びると体内時計がリセットされ、副交感神経よりも交感神経が優位になるので頭がすっきりと冴えるでしょう。

さらに一日20分ほど日光を浴びるとビタミンDが生成されるというメリットがあります。

妊娠超初期に頭痛薬は飲んでよいのか

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頭が痛くなるとついつい薬に頼りたくなりますが、妊娠しているときは薬の使用をためらってしまいますよね。

薬は赤ちゃんの成長を妨げることもある

妊娠超初期から胎児の成長は始まっています。市販の頭痛薬を服用することで、赤ちゃんの体の器官がうまく作られない可能性があります。頭痛がひどくなりそうだと思ったら、まずは産婦人科で妊娠しているかもしれない旨を伝え、相談しましょう。

病院ではカロナールが処方されることが多いようです。しかし胎児に全く影響がないかどうかは明らかになっていないので、医師の説明を理解した上で服用しましょう。

まとめ

妊娠超初期の頭痛はホルモンバランスの変化が原因です。赤ちゃんを作るための正常な反応なので、過度に心配する必要はありませんが、辛い場合は医師に相談しましょう。市販薬を自己判断で服用することは避け、赤ちゃんの成長に影響が少ないとされる薬を選びましょう。

また、妊娠超初期の頭痛は日頃の生活習慣を改めることで改善することがあります。食事、運動、睡眠に気を遣いながら、妊娠生活を楽しく送りたいですね。

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