毛細血管拡張症の原因とは?治し方や対策方法を紹介!

いわゆる「赤ら顔」だと、どうしても気になりますよね。暑がりだと思われたり、緊張しやすい人と間違われたり……あらぬ誤解をされることも多々あります。

特に顔の赤みは意外と目立つもの。人前に出るときなど、メイクで隠す努力をされている女性も多いことでしょう。それでも、ふとしたことで目立ってきてしまうのがやっかいなところ。美容の大敵と言っても過言ではありません。

赤ら顔のせいでイメージが悪くなるのは避けたいところです。今のうちに治しておきたいですよね。実はそれ、「毛細血管拡張症」かもしれません。実は多くの人が悩まされている症状なのです。

現代人の肌を悩ませるこの症状、いったいどんなメカニズムで起きるのか気になりませんか?

今回はそんな毛細血管拡張症の謎に迫ります。

毛細血管拡張症の仕組み

血液

毛細血管拡張症のメカニズムを紹介します。

そもそも毛細血管とは

動脈と静脈を結ぶ、微細な血管のことです。蜘蛛の巣のように全身に張り巡らされており、細胞に栄養や酸素を与え、老廃物を回収する大切な役割を担います。

さらに、収縮と緊張を繰り返して血液量を操り、体温の調節を助ける働きもあります。そんな大切な毛細血管ですが、直径はわずか5~10㎛(1000㎛=1㎜)で、物質のやりとりをするために壁はとても薄くなっています。とても細かくて柔らかい血管なのです。

肌は1層目の表皮と2層目の真皮からなっており、厚さは合計わずか2㎜しかありません。毛細血管は2層目にあたる真皮に集中しているため、通常は皮膚表面から見ることはできないはずなのです。

どうして肌が赤くなるのか

結論から言うと、毛細血管が拡張することが理由です。血管が拡張すると、血液が毛細血管に滞り、赤く目立ってしまうのです。

高速道路に例えると、車線が広がって交通量が増えた状態でしょうか。車が増えると、
渋滞が始まってしまいますよね。

これが毛細血管で起きると、赤く浮き出てしまうんですね。よって、交通量=血液の流れる量を正常に戻すことが、基本の対策となります。

どの場所が赤くなりやすいのか

厄介なことに、主な場所として挙げられるのは、毛細血管が集中している両頬や鼻の周辺です。特に頬には腹部の5倍近くの密度の毛細血管があるので、赤くなりやすい場所として有名です。
また、腕や太ももに大規模に発生する人もいます。丈の短いパンツやシャツを着る際、やはり人の目が気になってしまいますので、とても厄介です。

もちろん、カバーメイク化粧品で隠すこともできますが、カバーメイク化粧品は通常より高価ですし、塗る手間もかかります。

毛細血管拡張症は、決して顔だけの問題ではなく、全身の問題であると覚えておきましょう。
どこが赤く目立つのかは人によって大きく異なりますが、全身どこでも赤くなることを想定する必要があります。

皮膚の炎症やステロイド剤による赤み

多すぎる皮脂やステロイド剤の多用により炎症が発生し、赤くなるのは厳密には毛細血管拡張症ではありません。

皮脂は毛穴から分泌され、肌の保湿の役割を持っています。しかしこの量が多すぎると、毛穴を広げたり、酸化して皮膚を刺激したりして肌のトラブルを引き起こします。

刺激された肌が炎症を起こすと、赤っぽく見えるのです。皮膚の炎症は、症状が進むと化膿したり、炎症が慢性化したりするため、外見の問題以上に深刻な症状です。早急に皮膚科を受診されることをおススメします。

その一方、ステロイド剤とは本来炎症を鎮めるためのものです。ステロイド(=副腎皮質ステロイドホルモン)が含まれており、炎症抑制・免疫抑制の効果が期待できます。

どんな薬もそうですが、使い方を誤ると毒になることがあるのはご存知でしょう。過剰なステロイド剤は、毛細血管を拡張させ、皮膚を慢性的に赤くすることがあるのです。

使用するなら、医師からきっちりと説明を受けたうえで、量を守って使ってくださいね。もし異状があるようなら、すぐに再受診することをおススメします。

毛細血管が拡張する原因

赤い顔2自律神経には交感神経と副交感神経があり、前者は緊張しているときや活動的なとき、後者はリラックスしているときや休息しているときに働きます。

両者に共通するのは、刺激や情報に反応して無意識に働くことです。血液の循環ももちろんこれに含まれます。

交感神経が働くと、心拍数が増え血管は収縮します。それに対し、副交感神経が優位になると、心拍数が減り血管が拡張します。

拡張の原因は、人によって様々です。ここでは代表的な例をご紹介しますが、中には体質的な理由もあり、治療や対策が難しいこともあります。

温度差のある移動

毛細血管には拡張・収縮により皮膚温度を一定に保つ役割があります。体温が外気温に関わらず37℃前後に保たれているのは毛細血管のおかげです。

この機能のために、激しい温度差を伴う場所の移動を伴うと、拡張したままになってしまうことがあります。

北海道、東北、北陸などの寒冷な気候で生まれた方や、寒暖差の激しい地域で育った方によく見られます。これらの方々は肌が白い傾向にもあるので、余計に目立ってしまいます。

アルコールなどの刺激物

アルコール・香辛料などは血管を拡張する作用があるので、血液の滞留の原因になってしまいがちです。多量摂取は控えましょう。

お酒を飲むと顔が真っ赤になるのは、アルコールの成分によって毛細血管が拡張しているからなんですね。

生まれつき薄い表皮

皮膚1層目の表皮が薄いと、2層目の真皮に集中している毛細血管が透けやすくなってしまいます。これについては体質に依存する部分があるので、治療の難しい問題です。

極端な例ですが、唇が赤く見える理由は毛細血管にあります。表皮がとても薄いため、真皮の毛細血管が透けて赤く見えるのです。

生活習慣やホルモンの乱れ

心と体のバランスがくずれると、自律神経の働きが不安定になります。これは血行の悪化や体温の異常につながり、結果的に毛細血管拡張の原因になります。

毛細血管拡張症は、不調のサインと考えることもできるのです。ぜひ、日々の生活を見直してみましょう。

以上が原因として考えられています。あなたにあてはまるものはありましたか?
もしあてはまっていたのなら、生活を変えてみましょう。

毛細血管拡張症の対策法

赤い顔1

毛細血管拡張症の対策方法を紹介します。

病院での治療

最近はレーザー照射によってヘモグロビンを破壊し、毛細血管の働きを弱める治療が普及しています。痛みや施術時間が少なく、特別なアフターケアも必要ないため、注目されています。

デメリットとしては、施術後特有の赤みが残ることが挙げられます。赤ら顔の治療で赤くなるのはちょっと矛盾している気もしますが、赤みが引いていくのを待つしかありません。

病院によって、施術時間は数十分~1時間、料金は1回あたり数千円~数万円と様々です。場合によって保険が適用されることもありますが、基本的には自由診療になります。

お金はどうしてもかかってしまいますが、早く治したいという方は怖がらずに受診してははいかがでしょうか。肌の治療と言うと女性の悩みのイメージがありますが、最近は男性の受診者も増えているようです。男性だからといって遠慮する必要は全くありません。

光線の種類から期間・料金に至るまで病院により異なるので、しっかり納得したうえで治療を受けてくださいね。

頭寒足熱を心がける

頭寒足熱とはその名のとおり、「頭を冷やして足を暖める」ことです。しかし血行が悪くなると、逆に顔に血液がたまり、足は冷えていることがよく起きます。この状態では自律神経が不調をきたしやすくなりますし、頭部により多くの血液が集中する原因にもなります。

足が冷えは冬に限った問題ではなく、夏でも冷房で足が冷えることはありますので、しっかりと対策をとりましょう。

冷房が効きすぎていることを常に想定し、ひざ掛けにも使える上着を持っておくのが重要です。

食習慣を改善する

アルコールや香辛料など、血管の拡張を促す刺激物の多量摂取は控えましょう。血管は。拡張が続くと収縮しにくい状態になってしまいます。服の襟が一度伸びると戻りにくいように、血管の収縮性には注意が必要なのです。

他にも、カリウムやマグネシウムなどのミネラルに血管拡張効果があります。ミネラルを多く含む食品を食べすぎるのは控えましょう。具体的にはキノコ類や大豆、海藻類などです。

もちろん、これらは他の大事な栄養素も多く含んでいます。重要なのは過度に気を遣うことではなく、特定の食品の食べ過ぎを防ぐことでしょう。

まとめ

以下、今回のまとめです。

  • 毛細血管の拡張により肌が赤く見える
  • 拡張の原因は体質から生活習慣まで
  • 生活習慣を改善しよう
  • レーザー治療の選択肢もある

生活習慣や食習慣を改善することは、肌本来の美しさを目指すことに他なりません。

生活習慣を原因とする他の不調と同じく、毛細血管拡張症は、日々の積み重ねで治していける症状なのです。少しの意識が、赤ら顔に悩む多くの時間から解放してくれます。しかも肌そのものの改善につながるというおまけつき。

これを読んだ今から、少しずつ対策してみてはいかがでしょうか。もちろん、レーザー治療を受ける選択肢もありますよ。どのように治したいか、どのくらい深刻な症状なのかで打つべき手は変わってきます。

自分に合った方法で毛細血管拡張症とおさらばしながら、肌の芯から美しくなりましょう!

  
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