携帯電話やスマートホンの普及で、ますますソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)の利用者は増えています。昔は、一部の人が使っていたSNSも今では、誰でもが参加していて、一人で複数のSNSに登録し、複数アカウントを持っている人が大勢います。そして、仕事や友達づきあいで、不可欠な物となりつつあります。
そのため、余り興味がない人やSNSが好きではない人までが、半ば強制的に参加せざるを得ない状況もあります。しかも、SNSのやっかいなところは、参加したら、何らかの反応をしなければならないことです。そんな、暗黙のルールやしばりに、疲れてしまう人が続出しています。
今回は、SNS疲れについて解説していきたいと思います。
SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)とは
SNSとは、ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略で、インターネット上で、いろいろな人とのつながりが持てるサイト、またはサービスのことです。日記やメッセージ、写真などを通じて、友人知人に限らず、知らない人たちとも交流が出来るのが魅力です。
具体的には、フェイスブック(FB)やライン(LINE)、ミクシィ(Mixi)、グーグルプラス(Google+)、インスタグラム(Instagram)、ツイッター(Twitter)など、その他にも数え切れないほどのSNSがあります。
SNSの魅力
SNSの魅力は、メッセージ機能や写真、日記などを使い、他人とコミュニケーションや交流をして、つながりを持てること。
LINEのように、連絡手段としてとても便利だということがあります。遠く離れていて、なかなか会えない人ともまるで近所にいるかのように、頻繁に気軽に連絡が取れます。
知らない人とも交流できる
また、友人知人だけでなく、知らない人でも共通の趣味や同じような考えを持つ人たちとつながりを持つことができ、SNSがなければ知り合わなかったであろう人たちとも知り合えたり、仲良くなれたりします。
さらに、長い間、会っていない古い友人や、音信不通で今どこにいるかもわからなくなった友人と再び出会えたという声もたくさん聞きます。
人見知りでも、気にならない
SNSだと、人と面と向かって話すわけではないですし、文章が一般的ですので、言葉による会話と違って、公開する前に見直すことができます。人見知りで見知らぬ人や初対面の人とうまく話が出来ない人でも、SNSでは、普通の人と同じように会話が出来たり、中には、饒舌になる人もいます。
SNSによって、コミュニケーションが円滑に進むようになる魅了もあるわけです。
世界中の人と瞬時につながれる
SNSのメリットの一つに、世界中の人と一瞬でリアルタイムでつながれると言うことがあります。
距離の問題、時差の問題、国交の問題や宗教の問題など、一部例外を除いて、全てに関係なく自由に交流できるのは、SNSの大きな魅力でしょう。
SNSのデメリット
このように、SNSは大変便利で楽しくて、魅力あふれるサービスです。そのため、SNSを使いこなしている人、楽しんでいる人はたくさんいます。
しかし、その反面、コミュニケーションツールであるSNSで、逆に人間関係が壊れてしまったり、親しかったのに疎遠になってしまったりすることもあります。メリットが多いSNSには、デメリットもたくさんあります。
個人情報流出のリスク
SNSを使い込めば使い込むほど、自分の日常生活や個人情報をさらしていっていますので、個人情報流出のリスクがあります。
男女問わず、ストーカーなどに情報を悪用される危険だってあり、トラブルへと発展するリスクがあります。
炎上のリスク
SNSで投稿したふとした発言や写真が、一部の人の感情を刺激してしまったり、誤解を生んで、炎上騒ぎなどにつながることがあります。
また、炎上までいかなくても、複数の友人たちから否定的な意見や言葉を浴びせられれば、いやな気持ちになったり、憂鬱になったりします。
犯罪に巻き込まれたり、中毒症状も
SNS上のやりとりで、犯罪などに巻き込まれたりすることがあります。気軽にパソコンやスマートフォンから参加出来るので、特に未成年が犯罪などに巻き込まれる危険があります。
また、長時間いろいろな人とやりとりをして、画面を使い続けて、中毒状態になってしまう人もいます。
SNS疲れも
楽しくて便利なSNSですが、いちいち反応しなければならなかったり、誤解を生んでしまったりすることもあります。
そのため、SNS疲れをしてしまっていたり、SNSにストレスを感じてしまったり、ひどいときは、SNSのせいで病気になりそうな人、うつ病になってしまった人までいます。SNS疲れについて、詳しく見ていきましょう。
SNS疲れの原因
SNS疲れとは、なんでしょうか。SNS疲れとは、SNSを利用することにより、そのコミュニケーションによる気疲れや長い時間パソコンやスマホでSNSを利用することによる精神的、身体的に疲れてしまうことです。
男女ともに、SNS疲れとなる可能性があるのですが、圧倒的に女性の方がSNS疲れをしてしまうことが多いです。これは、女性グループの方が、反応を求めたり、つながりを求める傾向が強いからでしょう。
嫌いな人から友達申請が来る
SNSは、どこにいようが、誰であろうが、つながりを持つことが出来ます。そこがSNSの魅力の一つですが、その魅力がデメリットにもなります。どんな社交的な人でも、苦手な人、嫌いな人、あまり関わりたくない人は多かれ少なかれいるでしょう。そんな苦手な人からも、SNS上では、友達申請などが来ることがあります。
自分がどのSNS利用をしているか教えたわけではなくても、検索したら出てきますし、SNSによっては、検索しなくても勝手に知り合いの可能性がある人をピックアップする機能がついているサービスがあります。
そして、仕事のつきあいや人間関係のことを考えると、それを無視したり、拒否したりは気をつかって出来ません。
いいねや返事を書くのに追われる
フェイスブックのいいね!やコメントやラインの返事を書くのにも、結構結構時間かかりますよね。
自分が既読スルーしているのかどうかがわかってしまうサービスがあるために、気分が乗らなくても、相手の発言に反応したり、何らかの行動をしなければならないという気持ちになります。未読スルーとするために、あえて開かない人もいるそうで、フェイスブック離れ、SNS離れにつながる利用者がいます。
しかし、SNSを離れれば、友人との話題について行けなかったり、LINEグループに入れず、生活に支障が出たり、フォロワー数が減るからという理由で、完全にはつきあいを切れないというのが実態です。
SNSへの投稿が義務的になる
SNSで投稿していれば、投稿内容にかかわらず、少し投稿間隔が開いただけでどうしたのかと心配されたりします。
そのため、価値のない投稿でも定期的に関係を保っておかなければなりません。SNSとの距離をおきたいと思っても、すぐには難しいのが実情です。
他人のリア充投稿が気になる
友人知人の更新頻度や内容を気にしてしまい、SNS疲れをする人がいます。他人のリア充に嫉妬を覚えたり、自分と比較して、落ち込んだりする人もいます。そのため、SNS映えを重視した写真などを取るためだけに、イベントに出かけたり、食事をして写真をアップしたりする人がいるのです。
特に、女性の間では、彼氏との写真や家族や子供の自慢、収入などお金に関する話題、高級レストランでの食事やブランド物の購入の投稿は、劣等感だけでなく、いらっとする気持ちが起きやすいという調査もあります。
SNSの方が大切になる
友達や彼氏など入るけれども、SNSにはまりすぎて、SNS上でのコミュニケーションがメインとなったり、ひどいときはSNSに依存してしまい、コミュニケーションを取らなくなることさえあります。
実際にあって会話したり、電話したりと言ったことが極端に少なくなっていくのです。しかし、顔が見えない分、真意が伝わらず、トラブルに発展してしまうことも少なくありません。
人の行動をSNSで調査する
SNSを見れば、相手の行動や日常生活がある程度調べられます。女性に多いのですが、彼氏や知人の行動をチェックしてしまうのです。
男性は、女性に比べるとSNS依存になりにくいのですが、女性の中には気になり出したら調べずにはいられなくなる人がいます。それにより、スマホ依存症になってしまう人さえいます。
フォロワーや友達の人数が気になる
SNSでは、自分や他人のフォロワー数や、いいね!の数が公開されています。そのため、フォロワーの数が少ないと恥ずかしいと感じたり、もっと気を引くコメントなどを投稿して、がんばらないとと思ってしまいます。
そして、がんばってみても、なかなか友達の数が増えなかったり、いいね!が増えなかったりするものです。そういったときに、うまくいかない自分に自信をなくしたり、どうして、増えないのかと常に気になって、スマホを手放せなかったり、パソコンから離れられない状態となってしまったりします。
いくつになっても、他人と比較して、劣等感を抱いたり、スマホ依存やSNS疲れの原因となってしまうのです。
他人の言葉が気になって仕方ない
SNSでは、相手の顔が見えない状態で、更新や投稿をするため、ちょっとした意見の違いやメッセージの誤解から、SNS利用者が不快に感じたり、行き違いがおきたりします。そして、本意とは違うそういったすれ違いにより、時に、とんでもない大きな問題やトラブルになることがあります。
そういった面を知っているために、他人の言葉を必要以上に気にしてしまったり、いつもびくびくして他人の顔色をうかがうようなSNS活動になってしまうことがあります。これでは、楽しくSNS投稿をするどころか、怖くてストレスを抱え込んでしまうのは当然です。これが続いて、SNS離れとなったり、、心を病んだり、うつ病になってしまったりする人さえ出るのです。
SNSでの反応が半ば強制になる
SNSのいいね!やコメント、メッセージや、リツイートなどの反応が半ば強制的になってしまうことがあります。みんな、自分の投稿への承認欲求が高まってしまい、会社や学校の仲間から、そういったアクションをしてくれ、といわれたり、無言のプレッシャーを受けたりするからです。
そんな、要請やお願いなんかほうっておけばいいという人もいるかもしれませんが、仕事のつきあいや友達つきあいなどで、なかなか全部無視することは出来ません。そのため、SNSでのリアクションが半ば強制となってしまうのです。コミュニケーションツールであるはずのSNSが原因で、人間関係が悪くなったり、仲間内での扱いが悪くなってしまうことも起こりえるのです。
SNS疲れにならないための対策
上であげたように、SNS疲れになる原因はたくさんあります。どの原因もなるほどなと理解できる物でした。
もはや、生活の一部になっていると言っても過言ではないSNSですが、それにより疲れてしまったり、やる気が起きなくなってしまったり、病気になってしまったりしてはどうしようもありません。SNS疲れにならないための対策をまとめてみたいと思います。
いやな相手、いやな事はきちんと断る!
日常生活でもSNSでもそうですが、いやな相手や嫌なことに関しては、きっちり嫌と意思表示をしましょう。仕事などで、我慢すべき時は我慢すればいいのですが、SNSは基本的にプライベートの世界です。プライベートの世界でまで我慢して、ストレスをためる必要はありません。
何も、嫌な相手を無視しろと言っているわけではありません。自分のペースで、自分の仲のいい友達だけで、SNSを楽しみたいので、ごめんなさいと謝ってしまいましょう。そこまで、言ってもわかってもらえない相手は自分勝手な人でしょう。自分のことしか考えられない人ならば、余計プライベートではつきあいたくありませんから、しっかり断るべきなのです。
他人と違うことを怖がらない
特に日本人はそうなりがちですが、他人と違うと浮いてしまうのではないかとか、変に目立っちゃうのは嫌だと考えて、他人と同じようにしていることに安心感を感じます。人それぞれ、いろいろな価値観、生活、考え方、生き方があるのです。
それをしっかりと心に刻んだ上で、みんなと同じにした方がいいかなって思うときは同じにしたらいいし、ここは、私のやり方でやりたいと思うのであれば、周りを気にせずにマイペースを貫くべきです。
他人と違うことにいちいち感情反応していては疲れてしまいます。一度、そう思えるようになれば、すごく楽になります。
SNSと現実を一緒にしない
ママ友やPTA関係、毎日会社で顔を合わす人たちとは、極力深くつながらない方がいいです。SNSでつながっているのはいいとしても、そういう人たちとは、顔を合わせて話が出来るのですから、いちいち、相手の投稿やメッセージに返答や反応をする必要はありません。
なんなら、実際あったときに、その返事っぽいことをしたらいいだけです。いいね!をパソコンやスマホでしなくても、顔を合わせたときに、あの写真良かったねとか、どこどこのお店言ってたんだねくらいで流していまいましょう。
深くつきあい出すと、ママ友なんかだと、SNSいじめがあります。そんなことなら、SNSを一度やめてしまってもいいのです。それくらいの気持ちでいることが大切です。
他人と比較しない
SNSで他人の生活が垣間見えると、相手と自分を比較してしまいます。しかし、どんな相手であれ、自分と同じ生活、考え方、環境、価値観、経済状況など全てが違います。比較してもしょうがないのです。
隣の芝は青く見える物ですし、いいところしか、SNSには出しません。ブランド物の写真を投稿していても、家計は火の車だということもあります。あまり、他人のことを気にせず、自分は自分と考えることが大切です。
悪いコメントに過剰に反応しない
ネット上では、実際に顔が見えない分、はっきりとした反対意見や、強い口調の批判などがたくさんあります。SNSでも同様にあるでしょうが、そういった自分とは違う意見の人たちのコメントやメッセージなどに、いちいち過剰に反応していては、きりがありません。
自分と違う意見の人たちはたくさんいますし、それが当然なのです。どちらが正しいとか、間違っているという問題ではありません。読み流していればいいだけです。気にしすぎないようにしましょう。
反応がなくても気にしない
SNSでの投稿に、いいね!やコメントなどが来るとうれしい物です。しかし、なかなか何の反応もない時があります。それは、別にあなたが嫌われているわけでもなく、あんたが無視されているわけでもありません。
忙しくて、反応できない人もいるでしょうし、特に他意もなく、読んだけどスルーしている人もいるでしょう。反応がないことを、深く考えても仕方ありません。期待せず、投稿したいときに投稿したいことを発信して、楽しめばいいのです。
まとめ
SNSは、正しく利用し、楽しんでつかっていれば、とても便利ですし、いろいろな人と仲良くできるコミュニケーションツールの一つです。そんな、よくできたツールなのに、考えすぎたりストレスを感じてしまい、しんどくなるのは、本末転倒だと言えます。
SNSには好きなことを書いて、反応がなくても気にせず、人の意見に左右されず、人の意見に反応したければすればいいし、面倒であればする必要もありません。自分のペースで、楽しんで使っていれば、SNSはとても有効なアイテムとなるでしょう。
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