あなたは、頭が固いと言われたことはありませんか?また、周りに頭の固い人がいて困っていませんか?
頭の固い人は、仕事でもプライベートでも、ルールや固定概念に縛られて、柔軟な考え方をできない人が多いです。本人は感じていなかったとしても、周りはそんな人に、大きなストレスを感じているかも知れません。特に、社長や部長のように、逆らえない立場の人間が頭の固い人だと苦労しますよね。
「どうして分かってもらえないのだろう」「どう接したらよいのか分からない」そう悩んでしまう前に、頭の固い人の特徴を知り、上手く付き合っていく方法を探すことが大切です。頭が固いと言われている人は、改善方法もご紹介しますので、参考にしてみてくださいね。
頭が固い人の特徴
では、頭が固いと言われる人には、どのような特徴があるのでしょうか?
人の意見を聞かない
頭が固い人の特徴として、他人の意見を聞き入れないというものがあります。自分に大きな自信を持っているため、他人の意見を聞き入れたり、自分の考えに取り込んだりしようとしないのです。
人と話をしていても、一方的に自分の意見を伝えるだけなので、聞いている方は浸かれてしまいますし、話す気がなくなってしまいますよね。当然、話し合いも成立せず、ただの自己主張だけで終わってしまいます。
先入観や固定概念に囚われがち
物事に対して、「~とはこういうものだ」というような固定概念や先入観は、誰しも持っているでしょう。頭の固い人は、そうした先入観や固定概念が非常に強いのが特徴です。何でも初めから決めてかかってしまうのです。
「ステーキの味付けは塩コショウにするべき」「女性は家事ができて当然」など、自分の中で凝り固まった考えに縛られているので、その沸くから外れたものを受け入れることができないのです。
自分の経験則に頼りすぎる
頭の固い人は、過去の成功例を基準に物事を考えるので、その時々、相手に合わせて柔軟に対応することができません。たとえば、ある商品を顧客に売る仕事をしているとして、ある1つの方法で販売に成功したとしましょう。
それ以降、その人はたった1つの方法に頼って販売を成功させようとします。人に物を売る場合(販売に限りませんが)、人によって言い方や態度、提案の仕方を変える必要があるということを理解せず、常に同じ方法にこだわるのです。
しかし、人は十人十色で、どんな言い方や売り方をすれば成功につながるかは、相手によって違います。それを理解せずに1つの方法でごり押しするので、当然、上手くいかないこともたくさん出てくるでしょう。常に成功への筋道が1つしかないというのが、頭の固い人の特徴なのです。
新しいものが嫌い
新しい商品や新しい制度、新しいやり方など、生きていく上で、新しいものが登場する場面は多くあります。折りたたみ式の携帯電話を使うのが主流だった時代に比べると、スマートフォンの登場もそうでしょう。これまでとはまったく違う形や機能で、初めは「本当に便利なの?」と半信半疑だった人も、いざ使ってみるとその便利さに魅了され、今ではスマートフォンの方が主流になっています。
しかし、頭の固い人はこうした変化を嫌います。新しい商品、新しいスタイル、新しいルールなどを煩わしく思い、「今まで通り」を好むのです。仕事などでやむを得ない場合を除いては、自ら新しいものに挑戦するようなことはしないでしょう。
柔軟な発想ができない
たとえば、A案とB案があり、どちらかの案を採用するという会議があったとしましょう。よりよい案を決めるには、双方の案を比較検討し、よい面と悪い面を知る必要があります。
しかし、話し合いの途中で、思いがけずC案が生まれることもあるでしょうし、A案とB案のそれぞれよい面を取り上げたD案が生まれるかも知れません。スタート地点では二者択一でも、そこから選択の幅が広がるというのはよくあることです。
しかし頭の固い人は、新たな発想が苦手なので、A案とB案どちらかを選ぶ、というところから抜け出すことができません。柔軟な発想が苦手なので、スタート地点から離れることができないのです。
ゼロイチ思考である
ゼロイチ思考というのは、「好きか嫌いか」「アリかナシか」「成功か失敗か」のように、物事をゼロかイチでしか考える思考のことです。言い換えれば、双極人間のようなものでしょうか。
自分1人で行動できる場面ならそれでも構いませんが、会社員として働くなら問題が多々あります。物事と言うのは、目先の損得や好き嫌いだけでは判断できないことも多いものです。特に仕事なら、長期的に見て損得を判断しないと、あとで痛い目に遭うことだってあります。
ですから、ゼロイチ思考では、会社でも人生でも、ゆくゆくは損をしてしまう可能性があるのです。
頭が固いのを治す方法
このように、頭の固い人は、正解が1つだと信じ込み、同じやり方、同じ理屈ですべてに対処しようとするので、失敗も多くなりますし、周囲との摩擦も増えます。凝り固まった思考で判断し、いつも同じ行動を取り、失敗から学んで柔軟な対応ができないため、無能人間というレッテルを貼られてしまう可能性もあります。
人間関係に亀裂が危険性もありますから、頭は柔らかくしておいた方が会社員としても、人間としても無難です。それでは、頭が固いのを治すためには、どのような対処方があるのでしょうか?
心を柔らかくする
頭が固い人は、心も固まっていると言います。と言うのも、幼い頃からルールに縛られ、「ああしてはいけない」「こうしなければならない」という決まり事の中で生きてきたからですね。ルールに縛られるということは、心も非常に不自由で、凝り固まった状態になってしまいます。だからこそ、まずは心を柔らかくする必要があるのです。
心を柔らかくするためには、まず、頭であれこれ考えるのをやめます。これまで散々してきたことですから、クセのようになっていて、いきなりやめることは難しいでしょう。それでも、少しずつ練習をして慣れていきましょう。
そして、「ああしなければいけない」ことよりも、心がときめくことや、楽しい、わくわくできることを探すのです。自分の好きなものや居心地がよいと思える場所を見つけると、心がふっと楽になりますよ。
様々な意見を聞き入れる
心を柔らかくすることができたら、次は考え方を変えます。これまで、自分の経験則や1つの価値観などに頼り、それ以外の意見ははねのけてきたかも知れません。しかし、心を柔らかくできたら、多方面からの意見を聞き入れることもできるはずです。
それはおかしい、間違っていると思っても、まずは話を聞いてみて、本当に間違っているかどうか、何か参考にできる意見がないかを考えます。その上で、それぞれの意見の中からよいところを見つけていくことができれば、まったく新しい発想にもたどり着くことができます。最初から突っぱねるのではなく、まずは話を聞くクセをつけましょう。
常識や価値観は様々だと知る
様々な意見を聞き入れることにも通じますが、自分の中の常識や固定概念、価値観に囚われないことも重要です。価値観や常識は人や文化によってもまったく違います。もちろん社会的な常識は守らなければなりませんが、それ以外は、人それぞれ考え方があるものです。
自分と合わないからといってすぐに切り捨てるのではなく、その人がどんな価値観や常識で動き、考えているのかを知ることが重要です。それを知り、理解することができれば、頑なに切り捨てるということはしなくなるでしょう。
息抜きをする
頭の固い人は、心も固く、真面目で、手を抜くことが苦手です。もちろん、きちんとすることは非常に大切ですが、いつもきちんとしていると、力が抜けずにしんどいですよね。ですから、時には力を抜き、息抜きをすることも大切ですよ。
頑張りすぎるとストレスを溜め込んで、かえってダメになってしまいます。たとえば、1日の内数時間は何もせずぼーっとする時間を作るだけでも、頭がリフレッシュできますよ。手を抜くことは悪いことではなく、時には必要なことです。思い切って、時には肩の力を抜きましょう。
鈍感力を身につける
鈍感力とは、物事に鈍感になることですが、悪いことではありません。空気が読めないとか、相手に気を使えないというマイナスなことではなく、ストレスを溜め込まないために大切なものです。
鈍感力を身につけると、人から言われたことに対していつまでも悩んだり、落ち込んだりすることが少なくなるので、仕事でも人生でもプラスに働きます。特に頭の固い人は何事もきちんとやらなければ、と思い込んでしまうので、ストレスを抱えやすく、失敗した時のダメージも大きくなります。
そんな時に鈍感力を身につけることで、逆境に負けず、へこたれることなく前に進んでゆける力を身につけることができるのです。
人生に正解はないことを知る
頭の固い人は、ルールや固定概念に囚われがちです。常に正解を探して、間違えないように気をつけながら生きているのです。しかし、人生に正解はありません。正解があれば、周りの人も皆同じことをしているはずですよね。
正解がないからこそ難しい人生でもありますが、正解がないのなら、自分の好きに生きてよいということでもあります。決まり事に忠実に生きていれば幸せになれるわけではないのですから、答え探しをやめ、心を軽くして生きていきましょう。
頭が固い人と上手く付き合うコツ
では、頭の固い人と付き合っていくためには、何に気をつければよいのでしょうか?決まり事や固定概念に縛られた人と付き合うのは窮屈ですし、できれば避けたいものですが、仕事などの関係であれば簡単に断ち切ることはできませんよね。
そこで、頭の固い人と上手く付き合うコツをご紹介します。
頭が固い人の思考回路を理解する
頭の固い人は、1度聞いた言葉にこだわり、一貫性がないことを嫌います。時と場合によって状況は変わっていくのに、ルールから外れたことを嫌がったり、反対したりまします。最初の情報だけにこだわっていても意味がありませんが、頭が固い人にはその人なりの理由があります。
たとえば、ルールをきちんと守らないと人から認められないとか、愛されないといった思い込みが根底にあるのです。ですから必ずしも、がんじがらめになりたくてなっているわけではないということを理解しましょう。
そして、頑なにルールを守ろうとしたり、守ることを強要してくるのは、自身の存在を認められたいからだと理解すると、付き合いやすくなります。目的はルールを守ることではなく、人から認められることなのです。
自己肯定感が低い
頭が固い人は、自分の意見を押し通すため、自信家にも見えますが、もしかすると自己肯定感が低いのかも知れません。たとえば、頭の固い両親に育てられ、何事もきちんとしていなければならない家庭環境で育った人なら、ルールを守り、ちゃんとしていないと人から愛してもらえない、と思ってしまいます。
そのため、一生懸命努力し、ルールに忠実になることで、認めてもらおうとするのです。幼少期の親との関係は、その人の性格や人間性に大きな影響を与えます。自分の意志とは関係なく、子供の頃の生活習慣が、頭の固い人を作る原因になっている場合があるのです。
指摘に対して非難せずに受け入れる
少しでもルールに反すると激しく非難してくる人は、正直面倒くさいと感じてしまいますよね。あまり関わりたくないでしょうし、聞き流したり非難したりしたくなるでしょう。しかし、それは逆効果です。頭の固い人は、一定のルールを守ることで認められたい、愛されたいと思っているので、無視されたり非難されたりすると、一層心を固く閉ざしてしまうのです。
ですから面倒でも腹が立っても、指摘された内容を完全否定するのではなく、その中から正しい部分を見つけて褒めたり、認めてあげることが大切なのです。人から感謝されたり認められたりすれば、頑なだった気持ちも徐々にほぐれ、頭の硬さも和らいでいくでしょう。
頭の固い人は要領が悪かったり融通が利かなかったりして付き合うのが大変ですが、どうしても付き合わなければならないなら、良好な人間関係を築いておきたいですよね。歩み寄りの姿勢が大切です。
まとめ
「この人、頭固いな」と思ったり、「頭固いよね」と言われたりする経験は、誰しもあるでしょう。職場にも、頭の固い人は1人2人はいるものです。ルール人間とも呼べるようなその人たちは、そうでない人から見たら窮屈で、付き合いたくないと思われてしまいがちです。
しかし、世の中には様々なタイプの人間がいます。敬遠するのではなく、彼らには彼らなりの理由や考え方があるのだということを理解しましょう。頭の固い人には、ついつい「はいはい」と聞き流してしまいがちですが、少し態度を変えるだけで、良好な人間関係を築けることもあります。
頭が固いから、融通が利かないからと言って切り捨てるのではなく、前向きに付き合ってみましょう。嫌いな人として切り捨てるよりも、いいところに目を向ければ、もっと素敵な発見があるかも知れません。