女性には子供を産むために毎月月経と言う、子供を産むための仕組みが備わっています。その機能は精子が卵子に届くと、精子が卵子に結合しやすく毎月身体の中では、子宮内で子宮内膜が厚くなり、赤ちゃんが生まれる仕組みができています。
しかし精子が卵巣に届かないと、その子宮内の子宮内内幕は、剥がれて溶け出し、月経となって外に出ていくのです。8歳から55歳頃までの女性には、その仕組みが備わっています。
その月経には本来正常な周期として、25日~28日の間に行われるのが、正常の周期といわれていますが、周期の変動が6日以内なら、正常周期と言われています。
その中で39日以上の月経周期が起こる場合を、稀発月経と言います。稀発月経はどの様な物なのか一度詳しく見てみたいと思います。
稀発月経とは
稀発月経とは正常と言われる周期よりも長い、39日以上の月経周期の事を言います。また24日以内の月経を頻発月経と言って、周期が短い月経を言います。
また39日以上やあるいは24日以下の、月経周期以外の変動が大きい場合は、不整周期月経と言っています。
しかしこの定義ははっきりとした明確な物はなく、3ヶ月月経がない続発性無月経と、稀発月経の境界がはっきりしたものはありません。
また稀発月経だから、不整周期月経だから妊娠が、できないのかと思われがちですが、そうとはいえません。稀発月経でも、不整周期月経でも、妊娠する人は妊娠します。
正常の周期の人でも、無排卵性周期症の人も居ますので、稀発月経だから子供が生めないと言うような事はありません。
稀発月経の種類
遅延排卵
遅延排卵とは期間の長い、生理から排卵までの状態を表します。排卵後は14日と短く次の生理がくるのです。その間の基礎体温は、低温期が続いたままとなります。
低温期が続いたままだと、冷えによる血行が悪く成って、子宮や卵巣の血流が低下する事になります。
子宮や卵巣の血流が低下する事は、卵胞の発育が悪くなることに繋がります。卵胞の発育が悪いと言う事は、発育が遅いと言う事です。ですから低温期が長くなり、生理開始日から排卵までが長くなると言う事なのです。
無排卵性稀発月経
無排卵性稀発月経とは、排卵の起こらない稀発的な整理がある状態です。排卵が起こらないので受精できない状態で、基礎体温は平たんな波形を形つくっています。
無排卵性稀発月経の原因には、下垂体、卵巣機能、視床下部、甲状腺等の機能低下によるものがあり、ダイエットや激しいスポーツ等で、ホルモンのバランスが崩れて起こる事があります。
稀発月経の原因
稀発月経の原因には色々有ります。しかし生まれつき性周期の長めの人もいます。排卵があれば、余り心配しない方が良いです。続発性無月経と似ていますが、稀発性月経との違いは日数だけの違いです。
稀発性月経も頻発月経も不整周期月経も、全て身体の冷えから来ています。女性は体を冷やす事で、卵巣の機能低下が起こり、月経の周期の乱れがおこるのです。
卵巣や子宮は特に冷えに対してダメージが大きいので、できるだけ女性は体を冷やさない事が大切です。女性の身体は子供を産むための仕組みが、生まれた時から備わっています。
その機能が十分生かされるのは、身体を温めて卵巣機能をアップさせ、卵巣や子宮を温かくして、精子が卵管にたどり着いた時には、精子が卵胞と結合しやすくする事になるのです。
脳の下垂体、視床下部の機能障害
脳の下垂体や視床下部が本来なら指令を出すのですが、この機能が異常をきたす事で、卵胞の成長が遅くなり、生理周期が長くなります。
脳の下垂体や視床下部の指令により、卵胞刺激ホルモンが分泌され、卵巣の中の卵胞が成長して、精子が来ない場合は排卵します。しかし脳の下垂体や視床下部の、機能が異常をきたす事で、稀発月経となります。
卵巣の機能低下
卵巣の成長を促す女性ホルモンの分泌量が減ると、卵巣の機能障害や機能低下が起こり、卵巣の中で卵胞が成長しても、排卵が上手にできない為に、卵胞が卵巣内に溜まってしまいます。
その為に稀発性月経になります。
早期閉経
女性の月経が定期的に起こる為には、卵胞ホルモンと、黄体ホルモンが必要です。このホルモンは排卵を起こさせるために必要です。二つのホルモンは、年齢を重ねる事で、卵巣がこの二つのホルモンを作らなくなってきます。
卵子が老化してくると排卵しにくくなって、30代でも閉経する事があります。卵胞の成長を促す、女性ホルモンの分泌が減る為に閉経する前の、ホルモンのバランスが崩れるような状態になって閉経に近づきます。
女性は40代を過ぎると閉経の準備が起こり、頻発月経や、稀発性月経が起こりやすくなります。個人差が大きいですが、40歳を過ぎる頃から女性ホルモンの卵胞ホルモンと、黄体ホルモンのバランスが崩れ、閉経に近づく準備をする様になります。
多嚢胞性卵巣症候群
卵巣の中に卵胞がいくつもできて、排卵ができずに卵巣内で、溜まってしまう病態です。原因ははっきりとはしていませんが、生理の6~8%にこの様な症状の人がいます。
卵巣の中の卵細胞の卵胞は、月に1つだけが成長して、2㎝ぐらいの大きさになると、破裂して排卵をします。
多嚢胞性卵巣症候群は、この卵細胞の卵胞がいくつもでき大きくなるのですが、破裂して排卵しないのです。
ストレス
本来生理の時期が近づくと、脳の下垂体や視床下部から、女性ホルモンを出すように指令が行われ、生理がやってくるのです。しかし
過度のストレスを受けると、脳の下垂体や視床下部は、ストレスに弱い為、精神的ストレスがかかる事で、機能低下を起こし、排卵が長くなって、生理周期が長くなり稀発性月経の原因となります。
ストレスには無理なダイエットや、栄養のバランスの乱れ、内分泌疾患の乱れ、薬剤の影響などによるものもあります。
更年期
早期閉経の所でもお話ししましたが、女性は40歳を過ぎると閉経の準備が行われてきます。これは個人差があるので、50歳代の人も居るでしょう。一概に何歳とは言えませんが、卵子が老化してくると、閉経の前の更年期が訪れます。
この更年期の時も生理不順が起こり、頻発月経がしばらく続いたと思うと、稀発月経の状態がおこり月経の回数や出る血液の量も、大量の出血や、少量の出血などの時が繰り返されて、だんだんと月経の回数が減っていきます。
月経が1年以上ない状態が続いて閉経を迎えます。
稀発月経の症状
周期が短く成ったり、長くなったりするのは突然起こります。また徐々に起こったりもします。稀発月経と続発性無月経など、区別をはっきり分けられるものでは無く、稀発月経でも正常月経があったり、続発性無月経があったり色々症状がかわります。
稀発月経は突然起こります。また徐々に起こったりします。周期が正常にない時は、無精卵が多いと言う事ですが、稀発月経にも色々ありますので、一概に稀発月経を直さないといけないという物でもない様です。
稀発月経の治療
稀発月経でも妊娠を求めない人にとって、治療が必要か必要でないかは、その人その人の考えによるもので、稀発月経の治療は排卵があり妊娠できれば、治療の必要はありません。
排卵がない時の治療としては、月経周期の正常化を求めるなら、女性ホルモンの投与が必要となり、妊娠が目的なら排卵誘発剤の使用が必要となります。
また妊娠を求めない人には、治療はいらない事になります。
稀発月経の予防
稀発月経の予防は、身体を温めて血行を良くする事につきます。身体が温まると血行が良くなるので、子宮や卵巣の働きも良く成り、自律神経も整い健康な身体になります。
冷えからくる卵巣の機能低下も、体温を36.5℃以上にすると改善されます。身体を温める服装には靴下の重ね着や、腹巻等をして、また半身浴足湯等下半身を集中的に温めます。
下半身を集中的に温める事で、身体全体が温まり、卵巣や子宮の骨盤内の血流が高まって、妊娠できやすい環境を整えます。
また足や腰のストレッチ等も骨盤内の血流を高め、下半身の筋力アップなどは、熱生産量をふやして、骨盤の血流をさらにアップさせます。
洋服は薄着でなく身体を冷やさない服装をして、特に下半身は冷やさない様、また食べ物でも温野菜を食べ、身体を冷やすものはなるべく、食べない様にした方が良いですが、しかし酵素などは生ものが多いので、そこのところはバランスよく食べ物は、摂取する事が大事です。
生活習慣を整える
稀発月経の予防は生活習慣を、整える事も大切です。規則正しい生活をすることで、稀発月経の予防になります。またバランスのとれた食事をする事で、身体の細胞を活性化させ、身体の温度も上げる事ができます。また適度な運動をすることで、身体の細胞が活発になり、免疫力の強い身体にしてくれます。
そうする事で自律神経が正常に保たれて、稀発月経の様な症状が緩和されて行きます。毎日の生活習慣は身体にとって、大きな原因となりますので、できるだけ均整の取れた生活習慣を心がける事が大切に成ります。
基礎体温を測る
稀発月経の予防として基礎体温を測って、基礎体温の低い時が続くときは、生活の見直しなどを考える事も必要となってきます。
ダイエットを無理にしない
必要以上のダイエットは無理にしない事が良いです。食べ物は腹八分目が良いですが、過度のダイエットをし過ぎると、自律神経が乱れて、下垂体や視床下部の機能が乱れる事になりますので、バランスの良い食事を腹八分目にして、食べていると身体も太らないし、健康な身体を維持する事ができます。
まとめ
如何でしたか?稀発月経についてみてきましたが、参考になる事は有りましたでしょうか?稀発月経でも頻発月経でも、不整周期月経でもすべて身体の冷えから、来ている事がお分かりいただけたと思います。
女性の場合特に下半身を、冷やさない事が大事で、その為には生活環境を見直し、身体を温める事をすることで、正常な月経サイクルが取り戻せると思います。
今の世の中色々なストレスもあって、中々思うようにはいきませんが、出来るだけ下半身を温めて、元気な赤ちゃんが授かる様に心がけて下さいね。