プリン体の多い食品って?体への働きかけを知ろう!

そもそも、プリン体とは何のか?イメージが付きにくいかと思いますが、化学の本によく出てくる「亀の甲羅」の形の化学式を思い出してみてください。

その亀の甲羅型の5、6員環がくっいた中に窒素原子4つを含む分子が「プリン(purine)」と言われ、この骨格を含む分子を総称して「プリン体」と言われます。プリン環と言われる化学物質もプリン体から作られる尿酸もプリン体の一種です。

そのプリン体とは、細胞の中の核を構成する物質です。核酸(DNA、RNA)に含まれる主成分であり、とても重要な存在となります。全ての細胞内に存在しており殆どの食品に含まれています。よって、細胞数の多い食品や細胞分裂が多いものほどプリン体の含有用が豊富と言えます。

また、この核酸は遺伝にも関与しています。プリン体があるからこそ、細胞が存在でき、筋肉が動く時のエネルギー伝達物質の原料となります。

では、プリン体の多い食品について述べていきます

プリン体を多く含む食品

プリン体多い ビール 痛風

先に述べますと、体内にあるプリン体の8割は細胞の代謝や激しい運動により自己産生されたものになります。プリン体の全体の2割は食費からの摂取です。食品にある「プリン」とは関係は無いです。

プリン体は旨味の成分でもあるため、美味しい物にはより多く含まれていると言えます。特に貝・軟体動物の肉全般や干物全般、健康食品(DNA、RNA、クロレラ、ローヤルゼリー、ビール酵母)には多く含みます。

プリン体がとても多い(300㎎以上/100g)

煮干し、鰹節、イサキ白子、干し椎茸、マイワシの干物、鶏レバー、アンコウ肝、ビール、クロレラ、ローヤルゼリー、マグロ、ニジマス、明太子

プリン体が多い(200~300㎎/100g)

レバー(豚、牛)、大正エビ、オキアミ、マイワシ、マアジの干物、サンマの干物、カツオ

プリン体が少ない(50~100㎎/100g)

ブロッコリー、カリフラワー、貝割れ大根、豚(ロース、カタ、バラ、カタバラ、カタロース)、ベーコン、牛(ヒレ、カタバラ、カタロース、ブリスケ、リブロース、ヒレ、タン、第1胃)、羊肉(マトン、ラム)、ウナギ、ホタテ、ボンレスハム、プレスハム、レバーペースト。

プリン体がとても少ない(50㎎以下/100g)

白米、もやし、オクラ、チーズ、魚ソーセージ、スジコ、イクラ、そら豆、冷奴、ワカサギ、ウナギ、ハタハタ、ツミレ、タラバガニ、ボタンエビ、タコワサ、ホタテ、イカワタ、アンコウ(身生)、サキイカ、蕎麦粉、ホウレンソウ、豆もやし、乾燥大豆、赤味噌。

プリン体の過剰摂取で痛風になるのか?

プリン体多い 痛風 足

プリン体の過剰摂取によって「痛風」になる、とよく問題視されていることが多いです。しかし、近年ではこのプリン体をどれだけ摂取しても実は痛風の原因とはならないと言われています。体内へ摂取するプリン体を制限したとしても低下する血中尿酸値は約1.0㎎/とほとんど変化がないです。

痛風とは、膝・足の指の関節・足首の関節などが赤く浮腫を起こし、痛みを発生させる病気です。軽い風が吹いても激痛が走ると言われています。そのまま放置をすると腎臓や肝臓などの内科的疾患につながり、合併症も引き起こす可能性がある病気です。

では、実は摂取をしても痛風への影響は無いとされているプリン体がどのように体に働きかけているかを述べていきます。

プリン体の体への働きかけ

プリン体 成分 DNA

プリン体は最初にも述べた通り、DNAに骨格をもっており、生命の基本となる情報の半分を担っている重要な存在になります。

プリン体は細胞が生まれ変わる過程やエネルギー代謝の過程(エネルギーのやり取りの通貨となるアデノシン三リン酸)、血管を広げる役割を担うサイクリックアデノシンモノホスフェートが働いて発生し、尿酸という化合物に変換されます。

過剰摂取した場合も、余分な量は体内で代謝を受けて尿酸に変換します。尿酸は老廃物として尿や汗として体外へ排出されます。しかし、非常に水に溶けにくく、その排出がうまく成されなかったり、尿酸が過剰に生成されると関節などに鋭くとがった結晶として析出していきます。この状態で関節の運動が起きると、結晶がこすれて関節に炎症をきたし強烈な痛みを発生させます(痛風)。

これを読むとプリン体とは恐ろしい存在の様に感じるかもしれませんが、プリン体のほとんどが腸管内で分解されてしまいます。

プリン体の過剰摂取による病気の予防

プリン体 適度な運動

プリン体の過剰摂取で痛風等の病気にはかかりにくいとは述べましたが、必ずしもそうであるとは断言しきれません。以上の事も頭の中におきつつ、念のために病気の予防もしておくと良いでしょう。

近年では、病気の予防はプリン体のコントロールだけではなく、その他の食生活やライフサイクルの改善も必要だと言われてきています。一度病気にかかってしまうとお金もかかり、治りにくく、薬を飲んで副作用に苦しめられることもあります。では、そうならないためにはどうしていくと良いのでしょうか。

毎日適度な運動をする(有酸素運動)

適度な運動を行っていると痛風にかかるリスクが40%減少すると報告されています。歩く、軽く走る(ジョギング)、軽く泳ぐ、筋力トレーニングをする、ストレッチをするなど何でも良いのですが、程良い有酸素運動(しっかり呼吸ができ、体内に酸素をしっかり送り込める程度の運動)を毎日コンスタントに行うことをオススメします。ポイントは呼吸を続けて脂肪を燃焼しやすくすることです。場所は屋内・外と問いません。

無酸素運動(息をこらえないといけない程の運動)の激しい運動は原則として行わない様にしましょう。体内での尿酸の生成を促進してしまう原因となり、逆効果になります。

バランスの良い食生活を送る(飲料水)

痛風は美食家がかかりやすく「贅沢病」や「帝王病」と言われており、お金持ちの年配の男性で肥満体質の人がかかりやすい病気とされてきました。しかし、現在の日本では年齢を問わず、若年層でもかかり、女性の発症率も上がってきています。いかに、現代日本の食生活が異常になっているかが考えられます。

ちなみに、プリン体の摂取を制限することは痛風の予防にはあまり意味が無いとされてきていますが、食生活の見直しはしていくと良いでしょう。

尿の中には体内で生成された尿酸の70%が含まれ、それが尿に混在して排出されています。つまり、生産される尿酸の量が通常よりも増えたり、体外への尿酸の排出量が減ったりすると、体の中に尿酸が蓄積さてれいってしまうということです。

体内の尿酸値を下げるために、水分を多く摂取して排尿の回数を増やす、または利尿作用のある飲み物(紅茶、お茶など)を摂取して排尿の回数を増やすと良いでしょう。

利尿作用のある飲み物には他にもコーヒー等が挙げられますが、これは避けて下さい。プリン体はもちろんお茶にも含まれていますが、コーヒーのカフェインにも多く含まれています。ある程度の量であれば良いですが、過剰摂取には気を付けましょう。お茶も適度にしましょう。お茶の過剰摂取により排出量が過剰になりすぎて体内に必要な水分がなくならない程度にしましょう。

その他、アルコールの摂取量には気を付けると良いとされています。アルコール飲料のプリン体含有量はあまり多くはないですが、アルコールそのものの作用が体内で変わって尿酸値が上昇する可能性があります。毎日飲酒をする方は痛風の危険性が2倍であり、特にビールでは危険性が高いと報告されています。

ちなみに、蒸留酒にはプリン体はあまり含まれず、醸造酒に多いとされています。また、炭酸飲料やジュースなどの糖分の多い飲料水はカロリーも高く他の生活習慣病などに繋がる可能性があるため、なるべく避けましょう。

バランスの良い食生活を送る(食べ物)

乳製品の摂取により、痛風を呈するリスクがおおよそ40%低下すると報告されています。ヨーグルトやチーズ、牛乳などの乳製品は積極的に摂取していきましょう。また、乳製品を過剰に摂取してしまうと体の匂いが臭くなりやすくなる原因になったり、中性脂肪を増やす可能性もあるため、その点には注意をしましょう。

また、プリン体を多く含む食べ物(上記参照)を大量に摂取し続けることも気を付けると良いでしょう。食品からのプリン体摂取量は400㎎/日を目安として下さい。

そもそも、痛風は高血圧症や糖尿病などの他の生活習慣病とも関係が深いため、バランスの良い食生活を送るといろんな病気の予防にも繋がります。

プリン体の制限のしすぎには注意

中には、プリン体の摂取量を減らすべく全体的な食事量を減らしてしまう方がいます。これによりプリン体を過剰に制限してしまい栄養失調をきたす方も多くいます。

過剰に制限をせず1日3食、適度に美味しい物を食べると良いでしょう。主食(ごはん、パン、麺などの穀類)、主菜(肉、魚、卵、豆腐など乳製品)、副菜(野菜類)をバランス良く組み合わせましょう。また、アルコール類は適量であれば問題は無いでしょう。果物は果糖が多いので過剰摂取をしないように気を付けましょう。

その他、制限のしすぎによってストレスを抱える可能性もあり、痛風はストレスが蓄積されている時に生じやすいとされています。上記に述べた様に十分な休息をとり、適度に運動をしたりストレスの発散になることをしていくと良いでしょう。

健康食品や漢方薬でプリン体のコントロールは困難

プリン体 対応 サプリ 漢方

世の中は健康ブームでサプリメントなどの健康食品を摂取することで体内のプリン体の量をコントロールでき、痛風にも良いとうたわれている物もあります。つい、基本的なところは見直さずに健康食品に頼ってしまう方が多いですが、こういった言葉には惑わされずにまずは、正しいベース作りをすることが大切です。

また、健康食品と同様に漢方薬の処方を求める方も多いです。基本的には薬は病気を治す事や予防には使われますが、未だ痛風を呈していない状態であるならば、薬には頼らず上記で記したように生活を見直して正しい体のベース作りをしていくと良いでしょう。漢方薬も薬なので副作用もあります。服用することで逆に副作用で体を壊しかねません。気を付けましょう。

羅患してしまった場合

現在では、尿酸代謝の研究が進み、尿酸コントロールをする薬剤も存在しています。これにより、痛風患者の尿酸値は改善され、食事での制限も減ってきています。

まとめ

スーパー等に行くと、プリン体ゼロのビールなどプリン体含有量を抑えた食品が数多く見受けられるようになりました。

しかし、プリン体をコントロールしようとする健康食品を使う必要性が低いことと同様に、外から体内へ摂取するプリン体の量は制限をしても大きく変わるわけではないのでその点は特に気にしなくても良いと思われます。まず、生活習慣全体を見直していくと良いでしょう。

  
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