夜間頻尿の原因とは?治療法や診断方法も知っておこう!

夜中に排尿の為に度々目が覚めてしまう・・・ そんな経験ありませんか?夜間頻尿は、慢性的な睡眠不足の引き金となり、日常生活に支障をきたします。男女問わずかかる可能性のある病気であるにも関わらず、問題視している人が少ないのが現状です。単純な「加齢」によるものとして捉えず、正確な知識を身につけることが大切です。

今回は、夜間頻尿の原因と、治療・診断方法についてご紹介致します。

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夜間頻尿とは?

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そもそも、夜間頻尿とはどのような症状のことを指すのでしょうか。

夜間頻尿とは、夜間、排尿の為に起きて、不便を感じている状態のことを指します。眠りに付いた後に、1回以上起きなければならない為、充分な睡眠を取ることが困難となります。2回以上起きなければいけない状態になると、生活の質を著しく低下させる為、治療の対象となります。

日本排尿機能学会が2003年に発表した報告書によると、40歳以上で夜間に排尿を1回以上要する夜間頻尿患者は62.9%、3回以上要する患者は13.5%です。40歳以上の、約4,500万人が夜間頻尿を抱えていると言われています。

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夜間頻尿の原因

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夜間頻尿の原因は大別して、夜間多尿によるもの、機能的膀胱容量の減少によるもの、睡眠障害によるものの3つです。

それぞれの原因を把握して、夜間頻尿の元凶となっている症状について知ることが大切です。

夜間多尿による夜間頻尿

夜間多尿とは、その名の通り、夜間に作られる尿の量が多い症状のことを指し、1日の排尿量は変わらず、夜間の尿量が1日の総排尿量の1/3以上になります。その為、夜間の排尿量が多くなり、必然的に排尿の為に目を覚ます回数が多くなるのです。

夜間多尿の原因としては、加齢による腎臓機能の低下、高血圧、睡眠時無呼吸症候群、糖尿病などの疾患等が挙げられます。また、単純な水分の過剰摂取によるもの、薬の副作用によるものなど様々です。

機能的膀胱容量の減少による夜間頻尿

機能的膀胱容量の減少とは、尿が膀胱に少ししか貯められない状態のことを指します。1回の尿量が減るため、1度に充分な排尿を行うことが出来ずに、夜間頻尿を引き起こします。前立腺肥大症、神経因性膀胱、過活動膀胱などが起因して発症する病気です。

  • 前立腺肥大症
    前立腺肥大症とは、前立腺が肥大し、尿が出しづらいなどの症状のことを指します。
    前立腺が肥大化するメカニズムに関しては、未だ解明されていない不透明な部分も多いようです。しかし、男性ホルモンが起因として作用していることは間違いなく、加齢によるホルモン環境の変化が誘因とされています。
  • 神経因性膀胱
    通常、膀胱が尿で一杯になると、大脳から信号が送られて「尿意」を感じます。
    しかし、大脳から膀胱へ達するまでの神経の一部に障害がある場合を神経因性膀胱といいます。つまり、排尿を司る神経が異常をきたすことによって引き起こされる病気です。
    尿意を自覚出来ず、排尿を自分の意思で行うことが出来なくなる為に、尿失禁などの排尿障害を伴います。
  • 過活動膀胱
    過活動膀胱とは、自分の意思に関係なく排尿作用が働き、突発的な尿意を感じます。
    病状を訴える人の多くは、特発性で原因不明ものであるのが特徴的です。また、年齢に比例して患者数が多く、男女ともに発症するリスクのある病気です。

機能的膀胱容量の減少の原因である、それぞれの症状が夜間頻尿の誘因を持っています。

また、上記以外にも、膀胱の老化によって引き起こされる場合や、原因不明の場合も少なくありません。

睡眠障害による夜間頻尿

睡眠障害も、夜間頻尿の原因の1つです。睡眠障害には、心身のストレスによるものや、睡眠時無呼吸症候群によるものなどが関係しています。

睡眠時無呼吸症候群とは、睡眠時に急に呼吸が止まってしまったり、呼吸の回数が著しく低下する病気を指します。日本に200万人の患者がいると言われており、数年後の生存率に関わってくるとの統計結果もあります。

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夜間頻尿の対処方法

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夜間頻尿に悩んでいるけど、どうすればいいか分からない・・・ そもそも私って夜間頻尿なの?
そんな方にオススメの対処方法をご紹介致します。

排尿日記を記帳する

自分が夜間頻尿であるかどうか、不安な方は排尿日記をつけることをおすすめします。起床してから翌日起床するまでの排尿時刻と尿量、水分の摂取量等を記入する、というものです。最低でも3日間の記帳が望ましいです。

排尿日記をつけるための表は、インターネット上などでも入手することが出来ます。泌尿器科で受診を行う場合に、医師の為の参考資料にもなりますので、より正確な診断にも繋がります。

利尿作用の高いものは控える

カフェインを多く含むコーヒー、緑茶などは利尿作用が働き、夜間頻尿となるリスクが高まります。夕方以降に飲む際は、過剰摂取のないように注意して飲むようにしましょう。

また、塩分を過剰摂取すると、体内で塩分を排出しようという機能が働き、頻尿に繋がるリスクがあります。

生活習慣の改善を行う

夜間頻尿は、様々な理由が原因となって引き起こされます。前提として、健康的であることが一番の対処方法となります。

食事を摂取する時間がバラバラであったり、睡眠を取る時間が昼夜バラバラであったり、不規則な生活習慣は、夜間頻尿を引き起こす原因にも成り得ます。体内時計が混乱して、いつ排尿を行えばいいのか分からない状態に陥るのです。
生活習慣が不規則な方は、まず、生活習慣を正しいリズムに直す様に心がけましょう。

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夜間頻尿の治療方法

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夜間頻尿は、複数の病気の合併症として発症する場合が多く、素人では原因を探ることは不可能です。少しでも不安を感じた場合は、すぐに医師への相談・受診が必要です。

基本的に「尿」に関する病気なので、まずは「泌尿器科」に行きましょう。その時は、先ほどの対処法でご紹介した、「排尿日記」をもっていくと、より適切な診察を受けることが出来ます。

また、診察結果によって、内科、精神科に通わなければいけないケースもあります。

投薬による治療方法

頻尿治療の際は、多くの場合が投薬療法を中心に行われます。
頻尿と一概に言っても、処方される薬は、その人の症状によって様々です。
代表的な薬の名称と、その効能について説明いたします。

  • 抗コリン薬
    過活動性膀胱によって引き起こされる夜間頻尿に効果的です。
    通常、人間が排尿を行う際には、副交感神経からアセチルコリンという物質が分泌されます。そのアセチルコリンの働きを抑制し、膀胱の緊張を解す事によって頻尿を防ぎます。
  • 抗生剤
    尿道に細菌が入り発症する尿道炎や、膀胱炎が原因となる場合、抗生剤が処方されます。
    抗生剤は、原因となっている細菌に対して、直接働きかけ、症状の緩和を行います。
    副作用により、肝機能や腎機能が低下したり、アレルギー反応を起こす場合がありますので、服用の際には医師との入念な相談の上、行うようにしましょう。
  • α1ブロッカー
    前立腺肥大症が原因となる、男性の夜間頻尿に効果的な薬です。
    交感神経の動きを鈍くさせ、前立腺肥大症の症状を抑えます。
    抗男性ホルモン剤としても使われる為、男性ホルモンが起因となる前立腺肥大症に効果的であるとも言えます。
    もともと、血圧を下げる為の薬だったものが、排尿を促す効果があることが認知され、頻尿治療において用いられるようになりました。

β受容体刺激薬

膀胱の筋肉の老化などによって、排尿が自分の意思で行うことが出来ないことによる頻尿に効果的です。膀胱を収縮させる筋肉を活性化させ、膀胱に蓄積する尿の量を増大させることが出来ます。尿漏れ等の症状にも効果的です。

  • ロキソニン
    女性の生理痛を緩和させる薬として用いられることが多い薬です。ロキソニンには、腎臓の血液の流れを低下させ、排尿量を減らす働きがあります。
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漢方薬での治療方法

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近年は、東洋医学も頻尿の治療に効果的とされています。漢方薬は、自然の生薬を使っているため、西洋医学よりも副作用が少ないとされていて、安全性の高いものが多いです。

夜間頻尿の治療に効果的な漢方薬には以下のものがあります。

補中益気湯(ほちゅうえっきとう)

夜中、何度も目が覚めて排尿を行う・短いスパンでの尿意を覚えるといった方に効果的です。
尿道まわりの筋肉の動きを活性化させ、頻尿を抑制する効果があるとされています。

五淋散(ごりんさん)

膀胱炎などを緩和させる効能があります。体の血流の良くし、体を温める作用があるため、冷え性などの方にもおすすめです。膀胱炎による夜間頻尿で悩まされている方は、一度、服用してみることをおすすめ致します。

八味地黄丸(はちみじおうがん)

夜間頻尿や尿もれの症状を持つ高齢者に処方されることの多い漢方薬です。血流を良くし、腎臓の働きを活性化させることによって、頻尿を予防します。

当帰芍薬散(とうきしゃくやくさん)

頻尿だけでなく、残尿感を抱えた症状を持っている方におすすめの漢方薬です。血流の促進を行い、腎臓機能の活性化させるため、頻尿の治療に効果的であると言われています。

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まとめ

夜間頻尿は、前立腺肥大症、過活動膀胱、神経因性膀胱など、様々な病気の症状として現れることが多いです。軽視しがちな頻尿ですが、その奥には恐ろしい病気が隠れていることもあります。自分の夜間頻尿は何が原因であるのかを追究して、治療を行うことが大切です。

また、治療においては、生活習慣の改善が第一です。不規則な生活習慣は、メタボリックシンドローム等の生活習慣病の起因となり、夜間頻尿の原因にもなり得ます。日頃から、生活習慣の改善に取り組み、健康を維持することが、夜間頻尿にならないための1番の近道です。

少しでも違和感を覚えたときや、不安な場合は一度、泌尿器科で医師との相談をしてみることをおすすめ致します。医師との入念な相談の上で、投薬治療等を行いましょう。

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