乳育児のお母さんにとって、乳腺炎は辛いものです。高熱が出て、まるで風邪のような症状を起こします。かちかちに乳房が張り、寝ても覚めても胸が痛いというように、乳腺炎になってしまうと、とても赤ちゃんのお世話どころではありません。
乳腺炎予防には、赤ちゃんに母乳を吸ってもらうなどの方法もあります。ですが、日頃の食事でも予防はできるのです。乳腺炎になって辛い思いをしないためにも、日頃から気をつけていきましょう。
乳腺炎を起こしやすい食べ物
NGな食べ物の説明です。
脂っこいものを避ける
母乳は血液で作られています。そのため、血液がドロドロになると、母乳もドロッとしたものになり、乳腺が詰まっていきます。
血液が詰まる原因は、コレステロールの過剰摂取です。まずは、コレステロールの摂りすぎに注意しましょう。脂っこい食べ物は、コレステロールも多く血流を悪くします。授乳時期には避けましょう。
ファーストフードにも注意
ハンバーガーやポテト、チキン類も注意が必要です。脂分が多く、栄養も偏っていきます。美味しくて食べやすい物ですが、授乳時期にはファーストフードも避けるにこしたことはないでしょう。
ファーストフード類には添加物も多かったりします。お母さんの食事で母乳は作られ、赤ちゃんが口にします。赤ちゃんのためにも、我慢していきましょう。
スイーツにも気をつけて
アイスやケーキに、ジュース類も要注意です。糖分が多いものも乳腺が詰まる原因になります。洋菓子類が特に注意ですが、和菓子でも糖分が多いものはオススメできません。
また、牛乳やヨーグルトといった乳製品も、逆に母乳を作り過ぎになることもあるため、詰まりの原因になります。糖分控えめのスイーツにしたり、お茶や水、ノンカフェインのコーヒー等にしましょう。
母乳に良い食べ物は?
積極的に摂りたい食べ物の紹介です。
豆類
大豆類や豆腐などは、血流も良くなり栄養価もよくオススメです。味噌汁も母乳にはよく、温かい食べ物も血行を良くします。
味噌汁に豆腐を入れたものや、豆ごはんなども母乳には良い食べ物です。
ごま
ごまは脂分も植物性なので安心です。ピーナッツやアーモンド、くるみ類も同じで、老化予防の成分も含まれています。ごまはすりつぶしても良いですし、アーモンドやピーナッツは間食として食べてもよいでしょう。
小腹が空いたときなどは、スイーツの代わりにアーモンド類を食べるのもよいです。
わかめ類
海藻類も母乳の詰まりを防ぎます。のりやひじきも同様です。これらは料理もしやすい食材ですし、カロリーも低くく普段から食べる習慣してみるのもよいと思います。
ひじきに豆類を入れたり、のりを意識して食べてみるなど、日頃から予防ができます。乾燥ワカメで大丈夫です。ぜひ、摂取してみたいものです。
野菜類
人参、ほうれん草やじゃがいも、白菜などのやさい類です。ビタミンなども豊富で授乳時期にはさらに積極的に摂りたい食材です。
緑黄色野菜などももちろん良く、皮膚や粘膜を強くしてくれます。乳腺予防に加えて、健康にもプラスになるので、授乳期は意識して多めに摂ると良いでしょう。
魚類
青魚や鮭などです。青魚にはDHAも含まれていて、血液がサラサラになります。母乳にも良いですが、疲労回復にもなるので、授乳期の疲れが溜まるお母さんには、積極的に摂ってほしい食材です。週に三回は食べるとよいでしょう。
しいたけ
しいたけだけでなく、キノコ類全般も乳腺炎予防には良いとされています。しめじやマッシュルームなどです。
食物繊維やカルシウムもあり、母乳だけでなくお母さんの体にもいいものです。ミネラルも含まれていて、低カロリーなのも良いところです。
いも類
さつまいもやじゃがいもも、繊維が豊富で質のいい母乳を作ってくれます。腸内環境も整えてくれる食材です。里いもや山いもなども含まれます。
食事で乳腺炎予防を
どんなメニューが良いか説明します。
和食中心のメニュー
上記で説明した食材は、「まごわやさしい」といわれている食材です。これは、今まで耳にしたことのあるお母さんもいるのではないでしょうか?妊婦のころから、気をつけて摂るとよいとも言われています。
乳腺炎の原因は、乳腺が詰まることにあります。通常は、赤ちゃんに吸ってもらうことで回復します。しかし、なかなか赤ちゃんが吸ってくれないなど、うまくいかないこともあるのです。また、搾乳などで絞ると母乳の分泌を活発化させて、かえって乳腺炎になることもあります。
そのようなことも踏まえて、日ごろから食事で気を付けることは大事なのです。できる限り、和食中心のメニューにしましょう。
スナック菓子も控えめに
ポテトチップスなどのスナック類も、乳腺炎予防には向いていません。脂分や塩分も多い食べ物で、乳腺を詰まらせる原因にもなります。もし、摂取したとしても、一日何グラムまでのように、病院で教えてくれるところもあります。
しかし、授乳時期には我慢をして食べるのを控えましょう。どうしても間食をしたいときには、上記でもご紹介したピーナッツやアーモンド類を食べてみてもいいかもしれません。
飲みものにも注意を
食事に気をとられがちですが、飲み物を重要です。糖分の摂りすぎも良くないので、ジュース類は控えましょう。また、水分不足も乳腺炎の原因になります。血行不良が乳腺を詰まらせていくので、水分を摂取することはとても重要です。
しかし、ジュース類やカフェインの入ったコーヒーなどは乳腺炎予防には向いていません。お茶や水にしておきましょう。また、コーヒーでもノンカフェインのものや、たんぽぽコーヒーなどなら、問題はないでしょう。妊婦のカフェイン摂取については、妊娠中のカフェインの影響を紹介!摂取していい量は?の記事を参考にしてください。
これらは、ドラッグストアやベビー用品の店にも売っています。
それでも乳腺炎になることはある
いくら食事を気をつけていても、乳腺炎になることはあります。どんな予防も、100%ということはありません。乳腺炎になりかけている兆候としては、乳頭に白斑ができたり、しこりができ始めます。
少し触って硬い部分や、授乳時に痛みを感じることもあるかもしれません。また、胸に熱を帯びているときなども要注意です。入院時のときは、すぐに助産師さんなどに相談できますが、自宅に戻ったあとでも、なるべく早めに出産した病院などに相談しましょう。
助産師さんがいる産科などは、母乳外来を受け付けてくれるところもあります。また、産後に利用できそうな助産院などもあらかじめ調べておくといいでしょう。なるべく早めに対処をして、ひどくならないようにしたいものです。
まとめ
乳腺炎予防には、食事が大きな役割を果たすことになります。母乳は血液でできているため、栄養元はとても大切なのです。また、血行不良も原因となるので、胸を温めたら良いと考えがちですが、かえって血行を良くしてしまって、母乳の分泌を活発化させ、乳腺炎になることもあるのです。
だから、食事で予防するというのは、根本から予防することにもなります。また、母乳そのものにもプラスになるので、「まごわやさしい」を積極的に摂っていくとよいでしょう。それでも乳腺炎になることもあります。
原因はさまざまあるので、なかなか完璧な予防は難しいかもしれません。そのときは、助産師さんなどに相談してみても良いでしょう。しかし、食事に気を遣うことで、かなり予防はできると思います。質のいい母乳を赤ちゃんに与えるという意味でも、和食中心の体に優しい食事を摂っていきたいものです。
関連記事として、
これらの記事も合わせてお読みください!