腸の痛みの原因を紹介!下痢の症状は病気の可能性?

急なお腹の痛みに襲われることはありますか?

もしかしたらその痛みは腸が異常を起こしている痛みかもしれません。でも腸が痛いってどういうことでしょう?腸の異常が起こる原因を知ることであなたのその痛みも良くなるかもしれません。ここでは腸が痛くなる疾患の可能性についてまとめてみました。

腸が痛いってどういう状態?

痛い男

お腹の辺りが痛くなったときにちょっと冷静に様子をみてみましょう。お腹のどの辺りが痛いのでしょう?胃のあたりに近いところでしょうか?それともお腹の下のほうに近い場所でしょうか?またはその痛みとともにほかの症状はないですか?

痛みの感じる場所や程度、その他の症状によって色々な疾患が考えられます。手遅れになる前にきちんと症状を把握することが大切です。

腸が痛い!疾患の可能性

お腹が痛い!腸が痛いのかな?と思ったらどんな疾患を疑ったらよいのでしょうか?重大な疾患の可能性があるのかみてみましょう。

感染性胃腸炎

ノロウィルスに代表されるウィルスを原因とする感染性胃腸炎は、腹痛を伴う吐き気や下痢や発熱が主な症状です。

腹痛は胃の辺りが痛むときと、もっと腸に近い部分が痛む場合もあります。腹痛のほかに発熱や嘔吐・下痢などの症状が出た場合は、感染性胃腸炎を疑ってもよいでしょう。一般的には2日程度で症状は治まりますが、強い感染力を持つために周りに注意が必要です。

治療法は主に対処療法になります。注意しなければならないのは子供や高齢者です。脱水症状を起こしやすく体力もあまり無いので、水分と栄養補給が大切になります。自分で水分や栄養補給が出来ない場合はすぐに病院への受診をオススメします。

過敏性腸症候群(IBS)

過敏性腸症候群(IBS)とは、便秘や下痢など便通に関する異常を伴う腹痛や不快感が慢性的に起こる疾患です。

過剰なストレスにさらされて起こることも多く、現代では多くの人が抱えている疾患でもあります。精神的・肉体的なストレスを感じると、それが脳に伝わりさらに腸へと伝わって影響を及ぼします。

具体的には精神的・肉体的なストレスを感じると下痢や便秘になったり、ガスがお腹に溜まったようになり、腹痛とともにお腹が張ったりおならがでたりします。お腹が張ることによる痛みの症状は人によってさまざまです。また便秘になるか下痢になるかなどは個人差があります。

治療法は、食事による改善や運動による改善などのほか、薬物療法もあります。人によって症状はさまざまなのでその人に合った治療法を行います。また生活習慣を見直すことによってストレスに強い身体を作ることも必要です。

潰瘍性大腸炎

潰瘍性大腸炎は、大腸の粘膜のところに潰瘍やびらんができる炎症性の疾患です。

最初は小さな潰瘍が放置することによって広がっていく疾患で、腸内細菌や免疫機能などの機能不全や異常、または欧米よりの食生活などの原因とも考えられていますが、証明されているわけではなく今現在は原因不明の疾患といわれています。また家族間での発症もあり、遺伝的要素も認められている疾患です。

症状は下痢や血便、痙攣性の腹痛や持続的な腹痛です。重篤化すると発熱や体重の減少、貧血などの症状も現れます。

この潰瘍性大腸炎の診断は他の血便下痢を引き起こす疾患との区別が必要なため、症状やその経過観察、また個人の病歴などの問診からはじまります。細菌やウィルスなどの検査のほか、内視鏡やX線による大腸検査などを経て診断されます。

治療法は薬による薬剤療法や、重篤化した場合は手術などの治療法があります。

クローン病

クローン病は主に若い人に多く見られる疾患です。腸の炎症が長く続いた後に潰瘍が出来てしまう疾患です。潰瘍性大腸炎と違うところは、大腸だけでなく小腸や肛門付近などにもできることです。

下血や下痢を伴う腹痛は大腸の疾患に多く、小腸の場合は腹痛のみが多いことも特徴です。また大腸・小腸ともに炎症が起き重篤化した場合は、発熱などの症状も現れます。

大腸がん

大腸がんは長さ約2mの大腸に発生するがんで、年間におよそ10万人が発症するといわれています。国内で2番目に多く、男性の患者数が多いのが特徴です。がん腫瘍のできる場所は日本人ではS状結腸と直腸の部分にがんが発症しやすいといわれています。

進行は緩やかで、次第に粘膜から深く侵入していき、進んでいくとリンパ節や肝臓・肺などの別の臓器にも転移する可能性が高いがんです。

症状は進行具合によって変わりますが、もっとも多いのが血便や下血、下痢や便秘などの症状です。残便感やおなかが張る。腹痛や原因不明の体重の減少などもあります。時に痔や腸閉塞などの症状とよく似ていることから間違えやすいのですが、思い当たることがあれば早めに医療機関に受診することをオススメします。

その診断は便に血が混じっているかどうかの検査でわかります。定期的な検査で早期発見早期治療がもっとも効果的です。大腸がんについては、大腸がんの原因とは?運動不足や食生活に要注意!の記事を参考にしてください。

ねじれ腸

ねじれ腸とは腸の何箇所かがねじれているような症状で、腸が一般的な形状とはちがう形をしている腸管形態異常のことです。

この疾患の場合は、ねじれた腸の部分に便が詰まってお腹がいたくなることが多く、腸は動いているのに便がでないつらい症状です。またこの症状は、身体をひねる運動をやめたことが発症の原因となることも多く、日本人の約8割がこの状態であるという統計もでているようです。

子供のころから便秘であった人や運動量が減ったことで便秘になったと感じている人、腹痛を伴う便秘症状や便秘のあとに下痢や軟便になる。などの症状に心当たりがある人はこのねじれ腸を疑ってみてもよいでしょう。

対処法は、妊娠や腹部や腰に疾患がない人は身体をひねる運動やマッサージが効果的です。

腸閉塞

腸閉塞とは、食べ物や消化液が小腸や大腸でとどまってしまう状態のことをいいます。食べ物や消化液が腸に詰まっていると腸が拡張して張りを感じます。

また、そのためにお腹が痛くなり腸から逆流して吐き気や嘔吐を引き起こしたりします。特に風邪のような症状もなく、腹痛と吐き気や嘔吐を伴ったらこの疾患を疑ってもよいでしょう。腸閉塞については、腸閉塞の症状を紹介!悪化すると死亡することも?の記事を読んでおきましょう。

大腸憩室

大腸憩室とは、大まかにいうと大腸にできたくぼみのようなものです。

ポリープが瘤のようにできるのに対して反対の状態です。大腸憩室になったいたからといってあまり悪いものではなく、おおよそ10人に1人くらいの割合で見つかるくらいのよくある疾患のひとつです。

多くが症状のないものですが、まれにくぼみのところに菌が入り感染すると出血して痛みを発するなどの症状がでてきます。原因不明の腹痛で、さまざまな検査の結果大腸憩室と診断されるということもよくあるようです。

原因不明の腹痛の場合は、このような症状が原因の可能性もあることを心に留めておくとよいでしょう。

虚血性大腸炎

虚血性大腸炎とは、大腸への血液循環が悪くなり酸素や栄養分が行き渡らなくなって、大腸の粘膜が炎症を起こしたり潰瘍ができたりする疾患です。

症状は、突然の腹痛や下血がおきます。最も多いのは左下腹部の腹痛です。新鮮血の下血や嘔吐、発熱が認められることもあります。また直前に便秘をしていることも多くみられます。

動脈硬化があるために便秘を起こしそれが原因となって発症するといわれていて、以前は高齢者に多く見られる疾患でもありました。しかし最近ではひどい便秘の若い女性にも多くみられるようになり、生活スタイルや食生活の変化が原因ともみられています。

治療法は抗生物質などの薬物療法や痛み止めなどの対処療法、食事療法があります。多くが短期間で完治しますが、まれに重篤化することもあり、注意が必要な疾患です。

まとめ

ベッド女性

このように腸の痛みはさまざまな原因によって引き起こされています。近年では男性に多かった腸の疾患が女性にも多くなったりとその生活スタイルや食生活の変化によって変わってきています。

まずは腸に異常を起こさないような生活スタイルや食生活をきちんとすること。また腸内環境の改善が予防の第一歩でしょう。そのほか過剰なストレスをためないことも心がけましょう。腸は人間の栄養を吸収・排泄のための大切な器官です。身体の中からいたわることで心身ともに健康になりましょう。

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