女性ホルモンは女性にとって大事なものというのは認識していても、実際どんな働きがあるのか知らないという人が多いのではないでしょうか。
この記事では女性ホルモンの働きや増やし方を紹介していきます!
女性ホルモンについて
女性ホルモンといっても種類があり、大きく分けて2つに分類されます。それぞれ役割が違ってきます。
女性ホルモンの分泌場所
女性には月経というものがあり、月経が始まって2日目頃になると脳から原始卵胞を成長するように指示され、排卵に向けて卵胞が成長していきます。その間に卵胞の中の特別な細胞から女性ホルモンが分泌されるのです。
エストロゲン
エストロゲンは卵胞ホルモンとも呼ばれていて、脳の視床下部から下垂体を刺激するホルモンが分泌されると、性腺刺激ホルモンを分泌させます。エストロゲンの主要成分は「エストロン」「エストラジオール」「エストリオール」の3つで出来ていて、どれか1つでも少なくなると働きが鈍くなります。このホルモンに卵巣が反応して卵胞が成長を始めますが、この時成長を支えるのがエストロゲンです。女性特有の作用として
- 女性らしい体付きを作る
- 子宮内膜を厚くする
- 卵胞の成熟を助ける
- 精子が子宮の中に入りやすいように頸管粘液分泌する
という働きの他に
- 自律神経や感情や脳の働きを整える
- 骨を作ったり血管収縮を制御する
という重要な役割を果たしています。このエストロゲンは女性だけでなく男性の体内でも少量分泌されていて、健康を維持する為に重要なものです。
プロゲステロン
プロゲステロンは黄体ホルモンとも呼ばれていて、女性の排卵後から生理直前まで一番多く分泌されるホルモンです。
- 子宮内膜を着床しやすい状態にする
- 妊娠状態を維持する
- 乳腺を発達させる
- 基礎体温を上昇させる
という働きがあります。また、皮脂量を増加させたり色素生成の促進させる働きもあるので、ニキビができやすくなったり、老化の原因になりやすい部分もあります。
プロゲステロンは卵巣の他にも副腎や神経細胞でも生成されるホルモンで、このもとになる材料はコレステロールと言われています。普段からコレステロールを卵巣と副腎に分け合っているので、ストレスを強く感じると副腎が多く欲する為、卵巣に行くコレステロールの量が少なくなってしまいます。
こうなってしまうと卵巣は質の悪いプロゲステロンを作り、生理不順や生理前症候群を引き起こす原因になってしまいます。
女性ホルモンが減るとどうなるの?
女性ホルモンは加齢と共に分泌が減り、それに伴う体調不良が出ると言われています。一番影響が現れるのは自律神経です。女性ホルモンの分泌する指令は脳から出されていますが、加齢によって卵巣の働きは鈍くなり、うまく分泌する事が出来なくなります。
すると視床下部という命令を出している部分が、命令を出しているにも関わらず分泌が行われない事に混乱して、支配している自律神経の働きをも乱れさせてしまうのです。
自律神経は「体温の調整」「呼吸」「睡眠」などをコントロールしているので、それらも乱れてしまいます。他にも
- 生理不順
- 肌や髪の毛のハリがなくなる
- 抜け毛が多くなる
- やる気がなくなる
- イライラする
- 汗が止まらなくなる
などといった症状が出てきます。女性ホルモンは年齢と共に減ると言われていますが、最近は20代でも減少している人が増えています。その一番の原因はストレスです。
女性ホルモンと肌の関係
次に女性ホルモンと肌の関係について紹介します。
肌の水分量が増える
女性ホルモンが増えると肌の水分量が増えて潤った肌になります。月経後から排卵前にエストロゲンの分泌量が増えます。そのエストロゲンには肌の潤いを保つ働きがあり、肌の角質層にあるセラミドという物質を増やす作用があります。
排卵後になるとエストロゲンが少なくなり、セラミドが少なくなっている状態なので肌の水分も少なく乾燥する時期になります。また、その時期になるとプロゲステロンが増えて皮脂の分泌が増えるので肌のトラブルが多くなりますので、いつも以上に肌のケアに気を付けなければいけません。
コラーゲンを生成してくれる
肌の一番奥にある真皮層は肌を作る上で一番大事な部分で、真皮層の弾力などを失うとたるみやしわの原因になってしまいます。真皮層はコラーゲン・ヒアルロン酸といったもので構成されていてこれらを生成するのに大きくかかわってくるのがエストロゲンになります。
エストロゲンにはコラーゲン・ヒアルロン酸を生成する働きがあるので肌が老化しない為にとても重要な物になります。
スキンケアは時期によって変えよう
月経が終わってから排卵までの時期は、エストロゲンが増えている時になるので肌へのケアは大胆に行って大丈夫です。新しい化粧品やスキンケア用品を試してみたいという時があると思いますが、それは肌が安定しているこの時期に行うと良いです。簡単に肌が壊れてしまうという事はありません。
排卵後から月経までの間は皮脂の分泌が増えていて、肌トラブルが起きやすくなります。ですのでこの時期は普段使っている化粧品やスキンケア用品でも肌が敏感に感じるので、新しい物を試すのには向いていません。また、皮脂が増えているので更に油分を与えるという事をしないようにして下さい。肌に負担を掛けないスキンケアを心がけましょう。
女性ホルモンを増やす方法は?
では、女性ホルモンを増やす方法を紹介します。
食べ物で増やす
●豆類を食べよう
豆腐・納豆・豆乳などにはポリフェノールの一種「大豆イソフラボン」が多く含まれています。これは女性ホルモンと同じような働きをしてくれてるので、こまめに摂取すると良いです。
ただし、摂り過ぎてしまうと女性ホルモンのバランスが崩れてしまうので、1日の決まった量を摂取するようにして下さい。
●ビタミンEを多く含むものを摂取しよう
ビタミンEには老化を防ぐ作用や女性ホルモンを作る卵巣を元気に保つ作用があるので、欠かせない食べ物です。「かぼちゃ」「大根の葉っぱ」「アーモンド」「アボカド」などの食べ物に多く含まれています。
また、「煎茶」にもビタミンEが多く含まれていますし飲み物なので摂取しやすいので、こちらも飲むようにすると良いです。
●魚を食べよう
ビタミンB6には女性ホルモンの代謝を促進させる効果があり、ほとんどの魚にはビタミンB6が多く含まれています。特にマグロの赤身には豊富に含まれているので、食事に撮りいてると良いです。
●ストレスを感じている人はコレステロールを摂ろう
ストレスを多く感じている人はコレステロールを多く消費しますが、卵巣にまで行く分を副腎に取られてしまうと良い女性ホルモンが作られなくなります。
女性ホルモンを作る材料になっているので、毎日摂取するようにしましょう。摂りすぎも良くないので卵を1日1つ食べると良いです。
私生活の見直し
●ストレスを溜めない
ストレスは女性ホルモンに大きな影響を与えます。イライラしたり不安になると女性ホルモンが出にくくなってしまうので、ストレスを発散できる時間を作るようにしましょう。
●規則正しい生活をする
自律神経を正常に運転させる為に規則正しい生活を送りましょう。食事を抜かす事なくバランス良く、しっかり睡眠時間を取るように心がけて下さい。
体を温める
女性の身体は冷えやすく天敵です。というのも卵巣機能が低下してしまい女性ホルモンが減ってしまうからです。女性ホルモンを増やす為に体を冷やさないようにしましょう。
太ももの内側に腎経というツボがあり、ここが冷えてしまうと卵巣機能が低下してしまうのでこの部分は冷やさないように気を付けて下さい。
骨盤周りの筋肉をマッサージする
骨盤の周りには卵巣があるので、その部分をマッサージしてあげましょう。マッサージだけでなく筋肉をほどよく鍛える事も大事になります。
卵巣付近の筋肉が衰えていると卵巣機能に悪影響を与え血流が悪くなるそうです。そうなると女性ホルモンがうまく生成出来なくなる原因になります。
幸せな時間を過ごす
幸せと感じている時は快感を覚えドーパミンやセロトニンといったホルモンが分泌されます。そのホルモンに影響を受けて女性ホルモンのエストロゲンが多く分泌されます。よく「恋をするとキレイになる」と言いますが、これは恋をして幸せに感じる事で女性ホルモンが多く分泌されて、女性らしい体つきになる為なのです。
女性にとって恋をするという気持ちはとても大事なもので、それは何歳になっても同じなのです。
ツボを押す
女性ホルモンが一番多く分泌される時間帯は夜になるので、就寝前やお風呂上りに体が温まった時に行うのが効果的です。
●壇中(だんちゅう)
左右の乳頭の中心から指1本分ほど下に少し窪んだ部分があります。ここが壇中というツボです。両方の指で息を吐きながら5秒間軽く押し、5回程繰り返して下さい。あまり強く推し過ぎてしまうと骨に何らかの影響を与えてしまう可能性があるので気を付けて下さい。
●渕腋(えんえき)
左右の乳頭を結んだ線と脇の下が交差する部分に渕腋というツボがあります。両方の親指で左右同時に押してください。この部分は少し強めに5秒間押し、5回程繰り返して下さい。
まとめ
いかがでしたでしょうか。女性ホルモンは女性特有の働きだけでなく、肌や骨にも関わってくるとても大事な物質なのです。
最近はストレス社会の為20代という若さで女性ホルモンが減ってしまう現象が起きているので、少しでも分泌を多くするように気を使わなければいけません。女性ホルモンを増やして更に綺麗になりましょう!
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