僻みとは?意味や僻みっぽい人の特徴を知ろう!妬みや恨みとの違いも紹介!

「僻み(ひがみ)」という言葉を耳にした際に、どのような印象を抱くでしょうか?僻みっぽい人というと、考え方がひねくれがちで対応に困ってしまう人が多く、少なくともポジティブな印象を受けることはないでしょう。むしろ、僻みっぽい人に対しては、ネガティブな印象を抱く人が少なくないのではないでしょうか。

このように「僻み」という言葉にネガティブな印象を抱くとしても、僻みという言葉の意味について明確に回答できる人は少ないかもしれません。また、僻みという言葉には、妬み(ねたみ)や嫉み(そねみ)といった似たような言葉もあり、その違いも分かりにくいと言えます。

そこで今回は、僻み・妬み・嫉みの違いを明らかにした上で、僻みっぽい人の特徴や僻みっぽい人への対処方法などについて、改めて考え直してみようと思いますので参考にしていただければ幸いです。

「僻み(ひがみ)」とは?

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そもそも「僻み」という言葉は、どのような意味を有するのでしょうか?また、僻みと似た言葉である妬みと嫉みとは、どのような違いがあるのでしょうか?

そこで、まずは「僻み」という言葉の意味と僻み・妬み・嫉みの違いについて、ご紹介したいと思います。

「僻み」の意味

「僻み」という言葉について複数の国語辞典や国語辞書を調べると、だいたい次のような意味を持つことが分かります。

  • ひがむこと。
  • ひねくれた考え。ひねくれた気持ち。
  • ひねくれた考え方で、物事を曲解すること。
  • 物事を素直に受け取らずに、自分が不利に扱われていると考えること。

このように「僻み」とは、自分自身に素直な考えや気持ちが欠けていて、その上で自分と他人を勝手に比較して、客観的には不利もしくは悪く扱われている状況でないにもかかわらず、自分勝手な偏見に基づき自分が相手よりも不利もしくは悪く扱われていると思い込んで嘆(なげ)くことを言うのです。

例えば、友人が自分に対して親切心から勉強を教えてくれたにもかかわらず、「どうせ友人は自分のことを馬鹿だと思っているんだろうな…」と心の中で思い込み嘆いてしまうようなケースが、僻んでいること・僻みの具体例になります。

僻み・妬み・嫉みの違い

このように僻みとは、ひねくれた考え方によって物事を曲げて捉えることを言いますが、普段から「僻みっぽい人」や「僻み根性」といった言葉を使っていても、「僻み」という言葉の意味まで意識する人は少ないでしょう。

この「僻み」という言葉には、「妬み(ねたみ)」や「嫉み(そねみ)」といった似たような言葉が存在し、それぞれネガティブな印象を抱く言葉ですが、「僻み」と同様にその詳細な意味まで意識する機会は多くありません。そこで、「妬み」や「嫉み」の言葉の意味についても確認しておこうと思います。

「妬み」の意味

「妬み」という言葉について複数の国語辞典や国語辞書を調べると、だいたい次のような意味を持つことが分かります。

  • ねたむこと。
  • 嫉妬(しっと)すること。
  • 相手が自分より優れている状態にあることが羨ましすぎて、逆に憎んでしまうこと。

このように「妬み」とは、簡単に言うと嫉妬をすることや嫉妬心のことを意味します。そして、嫉妬をすることとは、自分と他人を勝手に比較して、自分よりも優れていたり幸福な状態にある相手との客観的な彼我の差を認識し、それを羨ましく思い過ぎるあまりに、逆に相手に対して憎しみや恨みの感情が湧いてくることを言うのです。

例えば、友人が自分に対して親切心から勉強を教えてくれたにもかかわらず、勉強のできる友人と勉強のできない自分の差を思い知り、勉強のできる友人が羨ましく感じられ、友人に対して憎しみの感情が湧いて「友人の邪魔をしてやろう」などと考えてしまうケースが、ねたむこと・妬みの具体例になります。

「嫉み」の意味

「嫉み」という言葉について複数の国語辞典や国語辞書を調べると、だいたい次のような意味を持つことが分かります。

  • そねむこと。
  • 嫉妬すること。
  • 相手が自分より優れている状態にあることが羨ましすぎて、劣等感を抱くこと。

このように「嫉み」とは、簡単に言うと嫉妬をすることを意味して、「妬み」と同じような意味合いを持つ言葉です。敢えて違いを探すとすれば、「妬み」が他人を羨ましく思った結果として相手を悪く思うのに対して、「嫉み」は他人を羨ましく思った結果として悪感情が自分に向かう心理の比重が高い点にあると言えることでしょう。

つまり、「嫉み」は、自分と他人を勝手に比較して、自分よりも優れていたり幸福な状態にある相手との客観的な彼我の差を認識し、それを羨ましく思い過ぎるあまりに、相手に悪感情を抱くことに加えて自信を失い劣等感やコンプレックスを感じることを言うのです。

例えば、友人が自分に対して親切心から勉強を教えてくれたにもかかわらず、勉強のできる友人と勉強のできない自分の差を思い知り、勉強のできる友人が羨ましく感じられ、友人に対して悪感情が湧きつつも、それ以上に自信を喪失して友人に対してコンプレックスを感じてしまうケースが、そねむこと・嫉みの具体例になります。

僻み・妬み・嫉みの違い

このように僻み・妬み・嫉みは、いずれもネガティブでマイナスな意味を持つ言葉です。しかしながら、その意味は微妙に異なります。

妬みと嫉みは、他人と自分の差を認識して相手を羨ましがる点で共通しますが、その羨ましさに起因する悪感情が主に他人に向かうのが妬みで、悪感情が主に自分自身に向かうのが嫉みであるところに違いが生じます。

この妬みと嫉みに対して、僻みは客観的事実とは異なる自分勝手な偏見に基づいて悪感情が現れる、といった違いがあるのです。

僻みっぽい人の特徴

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このように僻みとは、自分自身に素直な考えや気持ちが欠けており、客観的事実とは異なる自分勝手な偏見に基づいて、自分が相手よりも不利もしくは悪く扱われていると思い込むことです。

それでは、僻みっぽい人には、どのような特徴が見られるのでしょうか?そこで、僻みっぽい人の特徴について、ご紹介したいと思います。

プライドが高い

僻みっぽい人の特徴の一つとして、プライドが高い傾向があることが挙げられます。ただし、そのプライドは周囲の人よりも自分が上であるという一般的なタイプのプライドではなく、自分は平均以上の人間であるというタイプのプライドです。

それゆえ僻みっぽい人は、自分が周りの人たちと同じように扱われないことについて敏感で、ともすると客観的には公平であるにもかかわらず、自分が不利に扱われているという偏見を抱いてしまうのです。

つまり、僻みっぽい人は公平な機会さえ与えられれば、自分は平均以上あるいは中流以上の結果を残せるはずなのに、そうなっていないのは公平な機会が自分に与えられていないことが原因だと考えているのですね。

努力が嫌いで、実力が伴わない

僻みっぽい人については、努力が嫌いな傾向があり、そのため何事にも実力が伴わない傾向があることも、その特徴の一つと言えるでしょう。

前述のように僻みっぽい人は、歪んだプライドを持っている傾向が高く、公平な機会や環境さえあれば自分は平均以上の結果を残せるはずなのに、そうなっていないのは公平な機会や環境が自分に与えられていないからだと考えがちです。

しかしながら、そもそも何事も結果を出すには努力が必要で、努力が足りないから結果も出ないわけです。ですから、僻みっぽい人は、そもそも本人が努力嫌いであるがゆえに何事にも実力が伴わず、本人が満足する結果が出ないのだと言えるのです。つまり、僻みっぽい人は、自分自身の努力不足を棚に上げて、自分は悪くなく周囲が悪いという偏見に基づいて、様々な不満や悪口を言って嘆いているのです。

常に他人と自分を比較してしまう

僻みや僻むことの前提には、他人と自分を比較してしまうことがあります。それゆえ、僻みっぽい人の特徴の一つとして、様々な物事や状況について、他人と自分とを比較することが習慣や癖(くせ)になっていることも挙げられるでしょう。

そして、その比較において、僻みっぽい人の目に入る情報は他人の長所や優れていることばかりで、短所や自分よりも劣っていると評価することなどは無意識的に比較対象から外されているのです。

現代社会では、IT技術の発展によってSNSが広く普及していますが、SNSは世界中の個人同士のコミュニケーションの促進といった本来の目的から、個人の自己顕示欲を満たすツールへと変容しつつあります。実際に、SNSで「リア充」とキーワード検索すると、自分の幸福感や優越感などをアピールする画像や話題で溢れています。そのため、SNSとの距離感を間違えてしまうと、他人と自分を比較してしまい、僻みっぽくなってしまうので注意が必要です。

自分の価値観だけが判断基準になりがち

僻みっぽい人にありがちな傾向として、自分の価値観だけに囚われていて、自分の価値観や世界観だけが判断基準となりがちです。言い換えると、僻みっぽい人は自分を客観視することができず、他人がどのように考えているのかを自分の基準・主観的基準で判断してしまいがちなのです。

ここまで僻みっぽい人の特徴を挙げたように、僻みっぽい人はプライドが高い一方で努力嫌いである傾向があります。それゆえ、周囲の他人が努力して得た良い結果に対しても、大して努力をせずに得た結果だと主観的に判断してしまうわけです。

例えば、僻みっぽい人は、周りの知人も自分と同じような性格・価値観の持ち主であるはずであり、同じような考え方や行動をすると無意識に思いがちです。そして、その知人が努力して仕事で良い成果を出すと、自分と同じで大した努力もせずに良い結果を手に入れてしまう他人はずるい、と僻みっぽい人は考えてしまうのです。

このような、知人が自分と同じ価値観や考え方を持っているはず、あるいは知人が努力をしていないはず、という僻みっぽい人の見方は主観的判断であって偏見です。客観的に見れば、知人は努力をしたことによって仕事で成功したにすぎず、知人と僻みっぽい人の間に不公平な取り扱いがあったわけでもありません。

しかしながら、僻みっぽい人は日頃から様々な物事を客観的に捉えず、主観的に判断しています。そのため、客観的事実とは異なる自分勝手な偏見に基づいて、知人はずるいという悪感情が僻みっぽい人の心の中に生じるのです。

マイナス思考・ネガティブ思考

僻みっぽい人の多くは、基本的な考え方がひねくれているのに加えて、マイナス思考やネガティブ思考の持ち主である傾向が高いので、これも僻みっぽい人の特徴の一つと言えるでしょう。

それゆえに、僻みっぽい人は周囲の知人に良い知らせがあっても、そのことを素直に喜べず、「その良い知らせは、本来自分が受け取るはずのものだ」と思ったり、知人のあら探しをしてみたり、意地の悪いことを考えたりしてしまいます。

このようなネガティブな考えが心の中にとどまる限りは特に問題になりませんが、「その良い知らせは、本来自分が受け取るはずのものだ」と思ったことを周りに話したり、知人への皮肉や悪口などが発言として口から外に出てしまうと、当然ですが人間関係をこじらせてしまい周りに敵を作ってしまうことになります。

僻みっぽい人への対処方法

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このように僻みっぽい人は、周囲の人からすると非常に面倒臭く感じる様々な特徴を有しています。それゆえ、周りに僻みっぽい人がいると、その対応に手を焼いてしまう可能性がありますよね。

それでは、周りに僻みっぽい人が存在する場合、どのように対応すれば良いのでしょうか?そこで、僻みっぽい人への対処法について、ご紹介したいと思います。

自分とは違う種類の人間として理解する

僻みっぽい人の性格は、その理由は親や兄弟との関係性や成功経験の少なさなど様々ですが、子供の頃から僻むことが癖のようになっていて、簡単に修正できるようなものではありません。そのため、このような僻みっぽい人に真面目に向かい合っても、より僻みや妬みを煽ってしまいかねませんし、何よりも自分自身がイライラさせられてしまいます。

ですから、僻みっぽい人は自分とは違う種類の人間なんだと認識・理解することによって、僻みっぽい人とはお互いに理解し合うことはできないと割り切ってしまうことが、僻みっぽい人への対処法の第一歩と言えるでしょう。このように割り切ってしまえば、僻みっぽい人から僻まれても、余裕を持って受け流すことができますし、僻みっぽい人の言動が自分の悩みとなることもありません。

ある程度の距離感を保つ

僻みっぽい人は、その僻み癖やネガティブ思考による、ひねくれた心の持ち主です。そのため、僻みっぽい人が男性であっても女性であっても、周囲から嫌われていたり、トラブルメーカーだったりすることが少なくありません。

ですから、僻みっぽい人への対処法の一つとして、そのような僻みっぽい人との関係を断ち切ってしまうことを検討しても良いかもしれません。とはいえ、その関係性が仕事関係だったり、学校のクラスメイトだったりと断ち切ることが難しい場合もあるでしょうから、そのような場合にはある程度の距離感を保つような対応をしましょう。例えば、職場の同僚ならば、仕事以外の会話はせず一緒にいる時間を極力短くするなど、ビジネスライクに付き合って距離感を保つと良いでしょう。

僻みのネタを提供しない

僻みっぽい人への対処法の一つとして、僻みっぽい人に対して極力僻みの元となる情報を提供しないように気を配ることも挙げられるでしょう。

僻みっぽい人の僻みの対象が何になるのかについては、当然ですがコントロールすることはできません。しかしながら、僻みの対象となるのは、一般的には良いこと・喜ばしいことだと言って良いでしょう。

ですから、彼氏や彼女とのラブラブな話、会社で昇進した話、資格試験に合格した話といった一般的に喜ばしい話を、僻みっぽい人の前でするのは避けましょう。また、僻みっぽい人の前で、自分の家庭環境などの個人情報について話をするのも、なるべくなら避けるべきでしょう。最近では、SNSにアップした画像なども僻みの原因となりますので、閲覧可能な人を設定で限定的にするなどして、情報をコントロールすることも大切なポイントです。

相手を褒めて持ち上げる

ここまで紹介したように、僻みっぽい人への対処法は自分の個人情報をもらさずに、僻みっぽい人とは距離を置いて、なるべく関わりを避けることがベストでしょう。

しかしながら、会社の同僚など関わりを避けることが難しいケースもありますよね。そのような場合には、僻みっぽい人のことを褒めて持ち上げてみると良いかもしれません。

誰だって褒められたり感謝を伝えられれば、多少なりとも嬉しく感じるはずで、僻みっぽい人のプライドをくすぐるように、言葉は悪いですが、おだてて持ち上げてみましょう。

もちろん、お世辞と受け取られて、僻まれることもあるかもしれませんが、好意的に接してくる人に対して、面と向かって僻みや悪口を返してくることは考えづらく、少なくとも僻みっぽい人の態度は軟化するでしょう。

ですから、仕事などで関わりを避けることが難しい場合には、僻みっぽい人の良いところを見つけて、お世辞でも良いので褒めて持ち上げてみてください。

まとめ

いかがでしたか?僻み・妬み・嫉みの違いを明らかにした上で、僻みっぽい人の特徴や僻みっぽい人への対処方法などについて説明してみましたが、ご理解いただけたでしょうか?

僻みっぽい人が周囲にいると、そのひねくれた考え方や言動によって、対応に手を焼いて困ってしまうことが少なくありません。そこで、まずは本記事などを参考にして、僻みっぽい人の特徴を知ることからはじめましょう。その上で、僻みっぽい人とは分かり合うことができないと割り切ることで、僻みっぽい人の言動を受け流せるようになりましょう。

そうすれば、僻みっぽい人の言動で、自分の心が乱されることは無くなるはずです。

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