瞳孔が開くのは病気?瞳孔拡大の原因と治療方法について!

「瞳孔が開く」と聞いてあなたは何を連想しますか?よく映画やTVドラマなどの医療現場では、患者さんの目に光を当てて瞳孔に変化があるか死亡確認をする場面が浮かぶ方もいると思います。その為、瞳孔が開くという言葉は異常なことや死に対するイメージを持っている方もいるかと思います。

しかし、スポーツをしている時や何かに緊張してドキドキしている時、暗いところにいる時など日常生活の中でも瞳孔は開きます。ここでは、瞳孔の役割と開く原因、また瞳孔が開く病気について詳しくご紹介します。

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瞳孔散大について

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瞳孔が開くことを瞳孔散大と呼びます。ここでは、瞳孔とは何かまた、瞳孔が開く原因についてご紹介します。

瞳孔とは?

自分の目を鏡でよくみると、目の中央部分に濃い色の黒目が確認できると思います。この部分を瞳孔と呼び、光を通す領域で、光の量によって大きさが変化します。カメラで言うところの絞り値のような役割があります。

人の場合は、瞳孔が直径2mmから8mm程度の間で変化します。一般的には左右両方とも同じ大きさで、瞳孔の通常の大きさは2.5mm~4.0mm程度で、2.5mm以下なら瞳孔が縮小している、5.0mm以上なら瞳孔が開いた状態と判断していると言われています。

また、猫を飼っている方は、暗いところと明るいところで猫を見ると、瞳の大きさの変化に気づく方もいるのではないでしょうか。猫の目は瞳孔の範囲が大きく変化するので、一目で分かりますが、人間でも光の加減で同じようなことが起こっているのです。

瞳孔が開く原因とは?

瞳孔が開く時というのは、通常では暗い場所で光を調整している為に起こりますが、そのほかにも興奮している時や散瞳剤を点眼した時にも瞳孔が開きます。瞳孔が開く原因についてご紹介します。

1、周囲が暗い時

周囲が暗い時には、瞳孔が光を取り込もうとして、瞳孔を開きます。明るいところでは瞳孔が収縮し、暗いところでは瞳孔が開き、光の入る量の調整をしています。物を見ている際に、入ってくる光の量が多くても、少なくても網膜像が劣化してぼやけます。瞳孔の幅を上手く調整することで、見ている物の映像をボケないようにしています。

通常、人の目に懐中電灯などで光を当ててみると、反射反応が起こり瞳孔が収縮しますが、脳死や亡くなった方の場合は、反応が起こらず瞳孔の大きさが変化しません。その為、よく映画やドラマの医療現場で見るような目に光を当てている場面は、瞳孔が動くか反応を確認しているのです。

この瞳孔の大きさが最大に開ききったままで光に対して反応を示さない状態を「瞳孔が開いている」と表現し、人が亡くなったことを意味しています。

2、興奮している時

瞳孔の働きは自律神経により支配されて入るため、自分の意思では瞳孔を収縮したり、拡大したりして調整することはできません。この自律神経は交感神経と副交感神経と呼ばれる2つの神経系に分かれています。この交感神経という神経が働くと瞳孔が拡大します。

交感神経とは「闘争と逃走の神経」と呼ばれ、私たちの体が興奮状態にある時に働きます。自分が闘う場面の時やピンチになり逃げる場面の時、興奮状態を起こし体を活発に動きやすくさせます。

たとえば、私たちは運動をしている時、汗をかいたり鼓動が早くなったり、瞳孔が拡大したり、血圧が上がったりします。このような体の反応は体を活発に動かすために交感神経の働きにより、行われることです。

その為、運動している時や体が興奮状態になった際に、この交感神経が働き瞳孔が開きます。
また、覚せい剤を使用している人は興奮状態にあるので、常に瞳孔が開きっぱなしになる為、一目で周りが異変に気づきます。

3、散瞳剤を点眼した時

眼底検査や屈折異常(近視・遠視・乱視)の検査に使用されることがあり、この目薬を使った後は4~5時間ほど瞳孔が開いた状態になり、特に目の前がぼやけたり、まぶしさを感じるようになります。

この目薬での検査をする行う前には、通常医師から色々と注意点を受けるかと思いますが、この薬を点眼した後に車に乗るなどは危険なので、検査場所まで車で来ないことや、検査には誰かに付き添ってもらうのが安心でしょう。

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瞳孔が開く病気とは?

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上記で紹介した原因とは違って、病気が原因で瞳孔が開く場合があります。

下記で紹介する病気に関しては、すぐに病院で適切な治療を行わないといけないものばかりです。原因となる病気の概要についてご紹介します。

動眼神経麻痺

動眼神経は脳の神経の1つで、この神経を通じて眼球運動や瞳孔の拡大・収縮、水晶体(レンズ)の厚みを変化させます。瞳孔の拡大・収縮を伝達するのに、動眼神経内を副交感神経が行き来しています。

この通り道が何らかの障害を受けたり、妨げられることで瞳孔が開く症状が見られる場合があります。この場合は、瞳孔が開く以外にも、まぶたが重くて開かない、片方の目だけ違う方向を向いていたりする斜視などの症状も見られます。

これらの症状と併せて頭痛が起きている場合は、脳動脈瘤の可能性がある為、すぐに適切な治療を受けないと、くも膜下出血が起こり死に至る危険性もあります。

瞳孔緊張症

副交感神経の障害により、瞳孔が正常に働かない病気です。20代~40代の女性に多く発症し、80%以上の割合で片目だけ発症します。原因は明らかとされていませんが、10%~20%の割合で、糖尿病・ウイルス感性症・膠原病など全身疾患と合併症を引き起こしていること言われています。

暗いところから、明るい場所に移動した際に場合に、片目、もしくは両目の瞳孔が開きっぱなしになっているといった症状が起こります。この病状の場合は、時間の経過とともに瞳孔が縮小して元に戻ることが多いため、病院を訪れても経過観察の場合が多いですが、強い光を受けた際に不快感を感じたり、眼の痛みが強い場合は、虹彩付きコンタクトレンズを処方されることが多いです。

急性緑内障発作

緑内障とは、眼圧の上昇が原因となり、視神経が障害を受けて視野が狭まる病気です。眼圧の上昇を引き起こす主な原因は、房水と呼ばれる部分が大きく関わっていると言われています。この房水は目に必要な栄養素の生産と排出を行い、目に栄養を届ける働きをしています。このバランスが正常に働かないことで、眼に圧力がかかります。

この病気は通常は、ゆっくりと進行する病気ですが、発作の場合は、前触れもなく突然におこります。症状は、本人には頭が痛いのか目の奥が痛むのか判断できないと思いますが、激しい眼痛を伴い、目に激しい充血が見られ、目に光を当てても瞳孔が開いたままになります。

また、吐き気や視力低下、目の前のものがぼやけたり、まぶしさを感じます。残念ながら緑内障で失われた視力は回復することはありませんが、これらの症状が現れたらすぐに眼科医を受診し、薬物療法、レーザー治療、手術治療などの治療を受け、進行を防ぐ必要があります。

自律神経失調症

瞳孔の収縮の働きは自律神経の支配化のもと調整されています。瞳孔が開いている時は、自律神経の交感神経が働いており、自律神経の副交感神経が働いている時は瞳孔は収縮して閉じた状態になります。

その為、自律神経が正しく機能しないと、瞳孔が開きっぱなしになって目の前のものがぼやけたり、まぶしさを感じることがあります。瞳孔が開く以外にも、自律神経失調症の症状は様々起こります。

主な症状としては、倦怠、めまい、頭痛、動悸、血圧の上下、下痢、不安感、緊張、イライラ、発汗、ふるえ、肩こり、吐き気、食欲不振、不眠などが挙げられます。この自律神経失調症になる主な原因はストレスや生活習慣の乱れ、ホルモンバランスの乱れだといわれています。

治療方法としては、まずは原因となるストレスを解消したり、生活習慣の乱れを改善することです。病院で出来る治療方法としては、薬物治療、理学治療、心理治療などが挙げられます。また、外に出たときにまぶしさを感じている場合は、サングラスなどをつけて光が目に入る量を調整しましょう。

眼内炎

眼内炎とは眼の中で起こる感染症のことで、眼の手術を行った方や眼を怪我した方、血液中のウイルスの感染などが原因となって引き起こすといわれています。この眼内炎になると、瞳孔の開きに併せて、目の痛み、白め部分の充血、視力の低下などの症状が現れます。

この状態になった場合は、感染している微生物の特定を行い、抗生物質を眼内に注射もしくは、静脈内に注射して治療を行います。また、場合によっては、眼球内部の感染した組織を取り除く手術を行う場合があります。

眼内炎は緊急を要する病気の1つで、早急に適切な処置が行われない場合は、視力低下や失明に繋がる危険性があります。

瞳孔の開きは自律神経が関わっているので、瞳孔の開きに異常を感じた場合は、何か脳や神経系に異常がある合図かもしれません。自分自身で、瞳孔に光をあててみて、瞳孔が収縮せずに開いたままの状態の場合は、「瞳孔緊張症」かもしれません。数日様子をみても治らないようであれば、眼科を訪れましょう。

しかし、頭痛や眼の痛み、その他の症状も併せて起こっている場合は、眼に炎症が起こっていたり脳に異常が現れている可能性があり、最悪の場合死に至る危険を伴います。この場合は、すぐに病院で診察を受けましょう。

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まとめ

瞳孔は通常、明るい場所から暗い場所にいくなど眼に入る光の加減によって、縮小したり、拡大したりします。この機能により、光が眼に入る量を調節する役割をしており、見ている物体をきちんと確認できるようになっています。この調節が上手く働かないと、まぶしさを感じたり、見ている物がぼやけたりします。

この瞳孔の働きが病気が原因で異常に働く場合があり、病気の内容によっては生命の危機に関わる場合もあります。瞳孔が開いているだけでなく、頭痛や眼の痛み、その他の症状がある場合は、すぐに病院で検査しましょう。

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