手のむくみの原因とは?病気の可能性と解消方法を紹介!

人間の身体は年齢により違いはありますが50~75%は水分でできていると言われており、一日の生活の中でも水、飲料、食べ物でたくさんの水分を補っています。そして、水分摂取するだけでなく、排泄や発汗などにより身体に取り込んだ水分を排出し、身体がベストな状態をキープします。

人間の身体はよく出来ていて、ベストな状態が崩れるとなにかしらのサインや症状が出てきます。水分を摂り過ぎたり、老廃物がうまく排出できていなかったりする時の症状の一つに身体のむくみがあります。

特に、手のむくみは指輪がきつく感じたり、ものが掴みにくかったりと変化に気付きやすく、また、不快に感じやすいものです。

ここでは、手のむくみから考えられる疾患や、病気以外での手のむくみの原因や改善策、予防法などをご紹介します。

「手がむくむ」とはどんな状態?

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よく、身体のいろんな部分(手や足、顔など)が「むくむ」といいますが、「むくむ」とはどういった症状なのでしょう。

人の身体の水分の内訳

人の身体の水分は全体の1/3量の細胞外液と、2/3量の細胞内液が存在します。

むくみの主な原因になるのは細胞外液で、その中の約80%を占める、細胞と細胞の間に存在する「間質液」が大きく関わっていると考えられます。

間質液は動脈から染み出し酸素や栄養素を細胞に届けたり、細胞の代謝により排出された二酸化炭素や老廃物を毛細血管を通して静脈に戻したりする役割を担っています。

身体の中を役割を持って行き来する水分

人の身体の毛細血管には小さな穴が空いていて、常に水分の行き来がなされています。

この、毛細血管の小さな穴を水分が行き来することで、生きていく上で必要な酸素や栄養素を細胞に届け、不要になった二酸化炭素や老廃物を血管に戻しているのです。

その量は常にバランスが取れていて、私たちの生活も快適に送れるわけなのですが、なんらかの原因で動脈から染み出る水分(間質液)が多すぎたり、静脈に戻る水分(間質液)が少なすぎたりすると本来あるべき水分のバランスが崩れ、身体に余分な水分が溜まった状態になり、「むくみ」として不快な症状で現れるのです。

この、水分が溜まった箇所によりむくみが現れる部分が違ってくるのです。

ここでご紹介する「手のむくみ」は指輪がきつかったり、抜けにくかったり、ものをギュッと掴みにくかったり、手を閉じたり、開いたりする動作がしにくかったり、手に妙なだるさがあったりなどして、不快な症状となります。

足であれば、靴がきつく感じたり、ふくらはぎがだるかったり。顔であればまぶたや顔全体が腫れて見えたりします。

むくみが自覚症状として現れる病気

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自覚症状の一つに「むくみ」がある病気はさまざまあります。

病気ではなく、水分の取りすぎや、運動不足など生活習慣を見直すことで改善することが多々あったり、女性であれば生理前の不快症状のひとつであったりもしますが、ときには病気が隠れている場合があります。

むくみがあるからといって、すぐになにかの病気かもしれないと心配することはありませんが、なかなか改善しない場合や、症状が強く不快な状態が続くようであればすぐにお医者さんに相談しましょう。

気になる自覚症状があるときは、原因を知り改善・予防することが大切です。

腎臓が原因と考えられる病気

顔や手足にむくみがで出やすく、水分をとっているのに尿の量が少ない場合はネフローゼ症候群。

顔や手足のむくみ、尿量の減少に併せて血圧の上昇や血尿が見られる場合は急性糸球体腎炎です。身体の各箇所、中でも太もも、ふくらはぎ、すね、足全体のむくみ、活動時の息切れや胸の苦しさなどが見られる糖尿病性腎症など。

心臓が原因と考えられる病気

身体の各箇所、中でも足のむくみや息苦しさがある慢性心不全、肺性心など。

肝臓が原因と考えられる病気

身体の各箇所、主に足のむくみ、腹痛、腹水、黄疸などがある肝硬変など。

肝硬変については、肝硬変の余命は?原因や症状、治療方法を紹介!を参考にしてください!

内分泌系器官が原因と考えられる病気

顔や手足のむくみ、汗をかきにくい、寒がるなどの症状が出る甲状腺機能低下症。

顔のむくみ、赤み、お腹周りのみ太り手足が細くなるクッシング症候群など。

栄養障害が原因の病気

全身のむくみ、腹痛、下痢、吐き気のあるメネトリエ病、蛋白漏出性胃腸症。

手足のむくみ、しびれ、動悸、筋力低下、脚気などが現れるビタミンB1欠乏症など。

リンパの障害が原因の病気

手の甲や足、かかとのむくみ、皮膚が硬くなるなどの症状のあるリンパ浮腫など。

生活習慣から考えられる手のむくみの原因

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先にも述べたように、むくみなどの自覚症状があるからといって、必ずしも病気というわけではなく、日常のなかの些細なことが原因で身体に変化が起こったりします。

どのようなことが手のむくみを引き起こすのか考えてみましょう。

日常生活のみだれはありませんか?

人間の身体はさまざまな臓器や器官、神経、筋肉、骨などが緻密にバランスを取り合っていることで健康で快適に暮らせています。

複雑かつ、緻密にバランスを取り合っているがゆえに、些細な生活の乱れからバランスを崩し不快な症状が現れて、身体のアンバランスを訴えるサインを送ります。

「手のむくみ」が起こるのも、働きすぎ、睡眠不足、運動不足などからも、血管からの水分の行き来のバランスが崩れたり、リンパの流れが悪くなり、皮下に余計な水分が溜まってしまう原因を作ってしまいます。

規則正しい生活サイクルを送ること、栄養バランスのとれた食事をきちんと摂ること、質の良い睡眠を適度な時間とること、仕事や家事、勉強など日々のことに忙しいとなかなかリフレッシュしたりすることは難しいかもしれませんが、ON/OFFの切り替えをして、身も心もリラックス出来る時間を作り、ストレスコントロールをすることなどに心がけましょう。

運動不足ではありませんか?

むくみの原因の一つに、リンパの流れが悪いことが挙げられますが、リンパ液そのものは自分では動くことができず、人間が身体を動かす時の筋肉の動きによって、流れることができます。つまり、運動不足であるとリンパ液も活発に流れることができず、停滞したままの状態になります。

寝たきりのお年寄りが、運動量が減少することで、徐々に筋肉が痩せて、筋力が低下していくように、例え、健康な成人であっても運動をしないでいると、筋力が衰えてしまうものです。

人間の身体は心臓そのものも筋肉でできていますし、心臓へ血液を送るのも筋肉の力が必要です。

スポーツをする機会をなかなか作れなくても、適度な運動を日常の中に取り入れることを意識付けることだけでも筋力をキープ、アップできます。

ひと駅多く歩いてみたり、エレベーターでなく階段を利用したり、散歩の時間を作ったり、お風呂あがりなどにストレッチをするなどして意識的に身体を動かしてみましょう。

アルコールや塩分を摂りすぎていませんか?

どんなものでも、適量摂取であれば問題ないのですが、過剰に摂取しすぎると電解質バランスや水分バランスが崩れ身体に不調のサインが現れます。

水であっても摂取しすぎるとむくみの原因になりますが、アルコールは飲みすぎてしまうとアルコールを濾過するために腎臓に負担がかかり、水分バランスが崩れる原因になりむくみが起こります。

また、血管と細胞を行き来する水分はその電解質のバランスが整っている状態でないと、代謝が悪くなってしまいます。スポーツ飲料などの成分からも分かるように、ナトリウム(塩分)は電解質バランスを整えるために必要不可欠なものです。

しかし、この塩分を摂取しすぎると高血圧など心臓に負担をかけやすく、身体に悪影響を起こしやすいため、血液中の塩分濃度が濃くなるとそれを薄めようと、大量の水分を要し、排出しきれなかった水分が身体に溜まり、むくみとなるのです。

厚生労働省によると一日の塩分摂取量の目安として男性9g以下、女性7.5g以下に留めることが望ましいと言われています。

薬の副作用でむくみが起きていませんか?

副作用として、むくみが起こるお薬もさまざまあります。

例えば、高血圧のカルシウム拮抗薬、糖尿病のインスリン抵抗性改善薬、消炎鎮痛剤のロキソニンなど。

お薬を服用する際は、医師や薬剤師の説明を十分に受け、効果だけでなく、副作用も理解しておくことが大切です。

万が一、不快な副作用があった場合は自己判断で薬をやめたりせず、医師や薬剤師に相談しましょう。

生理前ではありませんか?

女性は生理前になると、さまざまな不快症状を感じます。身体のむくみもその一つです。

生理は周期的にあるものなので、上手につきあっていくしかありませんが、むくみは身体の一部に水が溜まることが原因ですので、溜まった水やリンパ液が流れやすいように適度な運動を心がけましょう。

手がむくんでいる時の改善方法

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ここまでにさまざまなむくみの原因をご紹介しました。

むくみの原因が病気である場合は医師の診断と治療をしっかり受け、まずは病気を治すことに専念しましょう。

生活習慣の見直しをしましょう

生活習慣などにより引き起こされるむくみであるならば、まずは生活スタイルの見直しをしmあしょう。

適度な運動をする、過剰なアルコールや塩分の摂取をやめる、質の良い休息・睡眠をとる、栄養バランスのとれた食事を摂るなどして、規則正しく、身体の負担にならないような生活習慣を身につけましょう。

手足のむくみは身体の抹消に水分が溜まることが原因です。溜まった水分を静脈側の毛細血管からスムーズに心臓へと戻すことができれば解消されます。

ストレッチでむくみ解消

本来、水分は重力に従い、身体の下の方へ溜まりがちです。毛細血管からの戻りがスムーズにいかない場合は手や足を心臓より高い位置に挙げて水分やリンパ液を心臓に戻りやすくすることも有効です。

手のむくみは、起床時に感じる方が多いです。朝起きた時に、手を上に挙げてしっかりと伸びをしましょう。これだけでも、むくみの解消・軽減につながります。

まとめ

ご紹介したように手のむくみはさまざまな原因が考えられます。

疾患が原因である場合は、的確な診断と治療でまずは病気を治すことが大切です。

生活習慣から起こっているむくみの場合には、適度な運動で、筋肉を維持し水分やリンパ液が身体に戻りやすい身体作りを日頃からしておくことや、アルコールや塩分の摂り方を少し意識することでむくみの解消・軽減につながります。

まずは、むくみの原因を理解し、不快な症状が軽くな方法を探してみましょう。

  
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