少し汚い話になりますが、鼻くそが多くて困っている人はいませんか?鼻は人の目に触れる機会の多い部分ですし、鼻が汚いと不潔な印象を持たれてしまうこともあります。
常に気を配っているのに、なぜか鼻くそが多くて困っている人に嬉しい、鼻くそのケア方法をご紹介。ぜひ参考にしてみてくださいね。
鼻くそとは
ではまず、なぜ鼻くそができるのか、そのメカニズムを説明しましょう。鼻くそは大気中を漂うホコリと鼻水が混じることでできます。体内に異物が入ってくるのを防ぐために、わたしたちの体は鼻水を出すわけですね。
つまり、吸い込むホコリなどが増えれば増えるほど、鼻水が増え、鼻くそが増えるということになります。
鼻くそ自体は、体がしっかり微生物やウイルスなどをキャッチしている証拠ですから悪いものではありません。また、大気が汚れている環境ほど、体を守るために鼻毛が伸びやすいと言われています。とは言え、鼻くそが多いと、エチケットしてあまりよくありませんから悩みどころですよね。
鼻くその成分
また、鼻くその成分は大気中のホコリが主ですが、ホコリには綿ボコリや土ボコリ、ダニや花粉、カビの胞子やたばこの灰、排気ガスなど、非常に多くのものが含まれています。当然、有害なものも含んでいますから、鼻糞が汚いというのは事実というわけですね。
驚くべきことに、世の中には自分の鼻くそを食べてしまう人がいます。特に子供などは、癖で口に運んでしまう場合もありますから、鼻くそが汚いこと、有害であることをきちんと教える必要があります。
鼻糞が増える病気
問題は、鼻くそが多い原因が必ずしもホコリの量とは限らない点です。実は、鼻くそが多い原因には病気の可能性も隠れているのです。
もしも病気なら、早めに調べて治療することが必要になりますから、どのような病気があるのか、きちんと知っておくことが大切ですよ。
蓄膿症
蓄膿症は、鼻の中が臭くなる病気で、慢性的な鼻づまりや鼻汁が出ることが特徴です。どうして引き起こされるかと言うと、
- 風邪によって粘膜に炎症が起こる
- 花粉症によって鼻腔内に炎症が起こる
- 鼻の内部が曲がっている
このような理由が考えられます。また、蓄膿症はアレルギーではないので、症状が重い場合には手術して治すことも必要になります。
粘膜の炎症
また、粘膜の表面付近にかさぶた状の固い鼻くそがたくさんできる場合には、粘膜に炎症や湿疹が起きている可能性があります。こうなると、鼻くそ1つずつは小さくても、鼻呼吸しにくくなるので、日常生活にも影響が出てくるかも知れません。
炎症が起きてしまう原因には、鼻をかんだり鼻くそをほじったりしすぎることで、細菌感染してしまうことが挙げられます。普段から鼻をいじりすぎてしまう人は注意しましょう。また、いじることで鼻の入り口付近の皮膚にある皮脂腺から出ている分泌液が増えます。これによって鼻くその量が増えてしまうことにもつながります。
アレルギー性鼻炎
また、鼻炎を持っている人は慢性的に鼻詰まりの症状が出ているため、鼻くそが出やすい状況にあると言います。アレルギー性鼻炎には、花粉症やハウスダストなどがあり、季節による季節性のものと、季節を問わない通年性のものがあります。
鼻炎が起こる原因は、花粉やハウスダストのようなアレルギー物質が鼻に入ることで、これによってくしゃみや鼻づまりといった症状が引き起こされるのです。
アレルギーが原因の場合、薬物療法や手術、アレルゲンを取り除くなど、様々な対処方がありますが、すぐによくなるというものではありませんから、根本治療を長期間続ける必要があります。時間がかかって大変ですが、アレルギー性鼻炎を持っていると口呼吸になりやすいので、風邪を引きやすいデメリットもありますから、きちんと治療することをおすすめします。
花粉症
鼻水がよく出る代表的なものとして、花粉症も挙げられます。花粉症の人は目のかゆみや涙のほかに、鼻水も大量に出るので辛いでしょうが、鼻をかむ時には注意が必要です。
勢いよく鼻をかむと、粘膜を傷つけ、余計に鼻糞が増えてしまうことがあるためです。鼻を守るためにも、優しくかむように心がけましょう。
風邪
一般的な原因としては、風邪があります。風邪を引くと体の免疫力が低下するため、炎症が起こりやすくなるためです。
こうなると、体はウイルスを追い出そうとして鼻くそがたくさん出ることがありますが、風邪が治れば症状も治まります。
鼻くその色について
また、鼻くその色で、鼻くそが多い原因が病気なのかどうかを判断することができます。
日常的に目にする鼻くそですが、実は病気が隠れていることもあるので、日頃からチェックしておくとよいでしょう。
白い場合
白い鼻くそは白い鼻水が原因である場合がほとんどですので、問題はありません。
気を付けなければいけないのは粘り気が強い場合で、この状態が続くなら副鼻腔炎を疑った方がよいかも知れません。
黄色い場合
黄色いくそは、風邪を引いている時に出やすいです。なぜ黄色くなるかと言うと、ウイルスや細胞の死骸が膿となり、鼻の中に残ってしまうためです。
ですから、黄色い鼻くそは病気である可能性は低いと考えてよいでしょう。
緑色の場合
鼻くそが緑色になるのは、黄色い鼻くそが悪化したことが原因になっています。真緑と言うよりは黄緑色で、蓄膿症を疑う必要もあります。黄色から緑色に変化したら、早めに医療機関で診てもらうようにしましょう。
このように、鼻くそは色でも病気かどうか判断することができますから、鼻くそが増えたり、色がおかしいと感じたら、早めに病院へ行くようにしてくださいね。
赤ちゃんの鼻くそ
赤ちゃんの鼻くそについては、大人よりも注意を払う必要があります。
もともと鼻くその多い赤ちゃんですが、少しの変化から、病気の有無が分かることもありますから、常に目を光らせ、早めの対処を心がけましょう。
赤ちゃんに鼻くそが多い理由
赤ちゃんは鼻くその量が多いと言われています。なぜかと言うと、赤ちゃんは基本的に鼻呼吸で、しかもかなり敏感なので、少しの温度差やホコリが原因となって大量の鼻水が分泌されるのです。そのため、鼻水にホコリなどが絡まり、やがて鼻くそがたくさんできてしまうのです。
風邪
鼻呼吸以外の原因の1つに、風邪があります。大人と同様、赤ちゃんも鼻の中に細菌やウイルスが入り込むことで細胞や細菌の死骸が膿として鼻に残るためです。
大人の場合、風邪で鼻くそが黄色くなるのはあまり心配いりませんが、赤ちゃんの場合、顔のパーツ同士が近いため、鼻から耳などに感染することもあります。副鼻腔炎や中耳炎を引き起こる可能性もありますので、早めに病院へ行くようにしましょう。
中耳炎
風邪の項目でもお話しましたが、風邪から副鼻腔炎や中耳炎になってしまうこともあります。もしも赤ちゃんの鼻が臭いと感じたら、中耳炎を疑いましょう。赤ちゃんの耳管は大人と違い水平になっているため、鼻水が増えると鼻から耳へ逆流してしまい、膿が溜まって中耳炎になってしまう危険性があります。
もしも赤ちゃんの鼻水が増えたり、粘り気のある白い鼻くそが増えたら、赤ちゃんの様子に注意を払いましょう。不機嫌で寝なかったり、耳をよく触ったりしていないか、熱があるかないかなど、こまめにチェックしておくことが大切です。
鼻糞を減らす鼻の拭き方を行おう!
ただでさえ鼻くそのできやすい赤ちゃんですが、少しでも量を減らしたいのなら、拭き方を工夫しましょう。
まず、鼻水が出たら放置せず、早めに拭き取ります。この時、ティッシュで鼻をつまんで絞り出すなどのやり方では、赤ちゃんの鼻が傷んでしまいます。赤ちゃんは肌がとてもデリケートですから、ティッシュでこすって皮膚がカサカサになったり、粘膜を傷つけたりすることは避けましょう。
拭き方のコツとしては、ティッシュを細く折りたたんで鼻水につけ、ティッシュで鼻水を引きずり出すイメージで行います。こうすると奥までキレイに鼻水が取れ、皮膚や粘膜を傷つけることもありません。
赤ちゃんの鼻掃除のやり方
では、鼻くそを掃除する方法にはどのようなものがあるのでしょうか?特に赤ちゃんはデリケートですから、丁寧にケアしてあげることが大切です。
ただし、掃除は赤ちゃんにとってストレスになりますから、まずはできるだけストレスを減らすことが大切です。
綿棒を使った取り方
おすすめの方法は、母乳やミルクを綿棒に含ませて耳を掃除することですね。赤ちゃんが途中で動くと危ないので、こうした方法で安心させてあげましょう。
ただし、気を付けるポイントもあります。赤ちゃんの鼻の奥にある鼻くそは、無理に取ろうとすると危険です。もしも掃除中に赤ちゃんが動いてしまったら、綿棒が鼻に刺さってしまうこともあるため、無理はせず、安全第一で、丁寧に取ってあげましょう。
ティッシュを使った取り方
もしも赤ちゃんの鼻の奥の方に鼻くそが詰まっている場合、取り除くためには、ティッシュを使った方法がよいでしょう。赤ちゃんにくしゃみをさせることで、奥にある鼻くそを手前に押し出していくことが目的です。本来ならば赤ちゃんが自然なくしゃみするのを待つのが1番よいのですが、待てない場合にはティッシュのこよりを活用しましょう。
ティッシュを細くひねってこよりを作り、赤ちゃんの鼻に入れてでくしゃみをさせます。鼻くそが前に出てくるのを待って、綿棒を使って優しく取りましょう。無理にくしゃみをさせる必要はありませんが、気になる人は試してみてくださいね。
鼻水吸引器を使った取り方
鼻水を吸い取るための吸引器を使って、赤ちゃんの鼻くそを取る方法もあります。吸引器を使う時には、逆止弁が付いているものを選ぶと、吸い込んだ鼻水が自分の口に入ってしまうこともないので安心です。
ただし、吸引器は必要以上の圧力がかかる場合もあるため、使用することによって赤ちゃんの粘膜に傷がついてしまうこともあります。吸引器を使う時には、赤ちゃんの様子を見ながら、無理せず使うようにしましょう。
ピンセットを使った取り方
赤ちゃんの鼻くそを取り除く際には、できるだけ時間をかけずに行うのがベストです。時間がかかると赤ちゃんが嫌がったり泣き出したりして、上手く取ることができなくなりますし、不用意に動いて危険です。
ささっと手軽なもので鼻掃除をしたい時、おすすめなのはピンセットですよ。特別な道具ではないのですぐに手に入りますし、自宅に置いてあることも多いのではないでしょうか?ピンセットを選ぶ時は赤ちゃん用の、先が尖っていないものを使いましょう。大人が使う普通のピンセットは先端が尖っていて危ないので避けてください。
また、掃除に時間がかかると、赤ちゃんが嫌がって動いてしまう可能性があります。鼻への刺激を抑え、安全に鼻掃除を行うには、赤ちゃんがうたた寝を始めたタイミングがおすすめです。うとうとしておとなしい時に、時間をかけずにさっと行うのがコツですよ。
固くなった鼻糞の取り方
赤ちゃんは鼻水の量が多いので、鼻くそもどんどん増えます。ですから、取りたい時にはカチカチに固まってうまく取れないこともあるでしょう。
そんな時に、無理やり取るのは危険です。もしも鼻糞がカチコチに固まってしまった時には、まず湿度や油分を与えて柔らかくすることが重要です。乾燥した鼻くそを無理矢理引き剥がそうとすると、粘膜まで傷つけてしまう危険性があります。
適度な湿気や油分を活用するという意味では、お風呂上がりが特におすすめですね。鼻の中も適度な湿度が保たれているので、鼻くそが粘膜から剥がれやすい状態になっています。もしもお風呂以外のタイミングで鼻くそを取りたいなら、綿棒にベビーオイルを含ませて、粘膜を保護するのも有効ですよ。粘膜に潤滑性がよくなることで鼻くそも取りやすいですし、粘膜を保護する働きもあります。
鼻水が目やにになることも
また、赤ちゃんの場合には、鼻水が出ると目やにも増えてしまいます。なぜかと言うと、目頭近くには涙道という涙が流れる出口があり、ここに涙が流れ込むことで、目を鼻に流し、目から涙が溢れないようにしているのです。
しかし赤ちゃんの場合には涙道が非常に短いので、鼻から目に鼻水が逆流してしまうことがあり、これがやがて目やにになるのです。赤ちゃんは大人とは違うので、こうした部分も気を付けなければなりません。
鼻くそを減らす方法
鼻くそがたくさんできてしまう原因をお話してきました、鼻くその量を減らすためには一体どうしたらよいのでしょうか?
空気のキレイな場所に移る
鼻くそができる1番の原因は環境ですから、ホコリや微生物、ウイルスなどの異物が少ない環境に身を置くことが何よりの解決策です。
まずは空気のキレイな場所に移り、鼻水が出る原因を絶つようにしましょう。空気が汚れていると、それだけ鼻くそもできやすくなります。可能な限り、大気のキレイな場所に移るとよいでしょう。
ホコリを吸い込まないようにする
鼻くそを減らす1番の方法は環境を変えることですが、現実的に難しいですよね。簡単に引っ越したり、職場環境を変えたりはできないことが多いです。そこで、次に考えられる方法が、体に入る異物を減らすことです。つまり、ゴミや微生物、ウイルスなどを含んだホコリをできるだけ吸い込まないようにすることです。
鼻くそはゴミや微生物など、多くの汚れを拭くんだホコリが、液体である鼻水と絡まることでできます。つまり、マスクをして、少しでも体内に入ってくるホコリを遮断することができれば、鼻くその量を減らすことができるというわけですね。
マスクならいつでも手に入りますし、比較的安価ですから、手軽に使えるおすすめの方法と言えます。ぜひ試してみてくださいね。
鼻をほじる危険性
鼻くそが多いと、ついついほじりたくなりますが、鼻のほじりすぎは、最悪の場合には死に至ることもありますし、そこまでいかなくとも様々な弊害があります。
たとえば、鼻中隔穿孔という、鼻の左右の穴を隔てる鼻中隔という部分に穴が空いてしまうことがあります。鼻孔の周りにかさぶたができたり、鼻からの出血を繰り返したりするのが主な症状で、呼吸をする時に鼻がヒューヒューと鳴る場合もあります。
また、インフルエンザなどの感染症に接触感染する危険性も挙げられているため、必要以上に鼻をほじる行為は避けた方が安全ですよ。
詳しくは、鼻をほじる癖がある人は要注意!その危険性と対策方法を紹介!を読んでおきましょう。
まとめ
いかがだったでしょうか?ただが鼻くそと思っていても、以外とリスクがあったり、鼻くそが増えてしまう原因も様々ありました。また、大人と赤ちゃんでは鼻糞のできやすさも違いますし、ケアの方法も当然変わってきますよね。鼻には粘膜や鼻毛があり、体内に有害な物質が入らないように守ってくれています。しかし、鼻くそをほじりすぎてしまえば、大切な粘膜を傷つけ、厄介な病気や症状を引き起こすリスクもあるのです。
何気なく癖で鼻をほじってしまう人や、アレルギーなどで鼻糞ができやすく、ついいじってしまうという人は、早めに病院などで診てもらい、原因を特定したり、治療を受けたりしましょう。粘膜は目に触れるものではないので、知らず知らずの内に傷つけてしまっているかも知れません。厄介なことになる前に、日頃から鼻のほじりすぎを意識し、鼻の健康を守りながら毎日を過ごしていきたいものですね。
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