横になると咳が出る原因は?対処法を知っておこう!

さぁ寝よう!と横になった瞬間、咳(せき)が出始める。少し様子を見ても、治まるどころかどんどん酷くなって寝るどころではなくなってしまう…

結果咳が原因で眠りが浅くなってしまい、睡眠不足になってしまう。更に睡眠不足から疲れも抜けず、自律神経もみだれて免疫力も低下する。また咳が悪化するなどの悪循環にも繋がります。

毎晩こんな状態では体を休めるどこか逆に疲れてしまいますよね。この咳はいったい何が原因なのでしょうか。咳の特徴やその他の症状から原因を明らかにして、正しい対処法で症状を改善していきましょう。

咳のメカニズムについて

辛い痛み

咳がどうして発生しているのか。どの様な仕組みで発生してしまうのかについて紹介します。

咳は病気の症状になりますが、発熱にも体に侵入したウイルスを殲滅する様に、咳にもしっかりとした働きがあります。咳の仕組みや働きについて明らかにしていきましょう。

咳の働きについて

まず咳には、喉や気管支が刺激を受けた時に起こる体の防御反応で、細菌やウイルス、埃などの異物が体内に入り込むことを防ぐ大切な働きがあります。

また、気道に入り込んだウイルスなどの病原体は淡にして、咳をすることで外に排出されます。このような物理的なものとは別に、心因性によるものもあります。

心因的な咳に関しては、体の防御反応が誤作動を引き起こしている事で発生している問題になります。アレルギー反応やストレスによる自律神経が大きく乱れる事で過敏になっている防御反応が肺の収縮や喉の刺激を過敏に受け取って咳が出ます。

ストレス性やアレルギー性の咳の場合には原因となるアレルゲンやストレスの元について明らかにして解消する必要があるでしょう。

横になると咳が止まらない!原因について

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横になると咳が止まらない原因は何でしょうか?横になった時にひどくなる例が報告されている症状や病気についてまとめてみました。

以下のトラブルが発生していないか、その他の症状などから探ってみましょう。

咳喘息(せきぜんそく)

横になった途端に咳が止まらなくなるのは、咳喘息という病気が原因かもしれません。

咳喘息は一般的な喘息同様、気管が狭くなっている状態から喉への刺激に敏感になっている粘膜が過剰に反応して咳や炎症などを発生させ、咳が連続的に出てしまう症状になります。

タバコ、アレルギー、ストレスなどが原因となって発生するもので、特に子供に頻発しているものでもあります。

【症状の特徴】

  • 1か月以上、長ければ1年近く空咳(からぜき)が続いている。
  • ヒューヒュー、ゼイゼイといった苦しい呼吸音や呼吸困難はみられない。
  • 痰や発熱はほとんどない。
  • 風邪に併発して起こるケースが多く、他の風邪症状は治っても咳がいつまでも続く。
  • 季節はあまり関係ない。
  • ひどくなると喉のイガイガ感を感じる場合がある。

咳喘息はそのまま放置してしまうと、約30%の確立で本格的な慢性喘息に移行する可能性があるといわれています。

長期的に咳が続いていると、その刺激や炎症、継続的な収縮運動ががんを誘引してしまう事もあります。肺がんという怖い病気につながらないように早めに対処していきましょう。

上記の症状に当てはまる方は、咳喘息の疑いがあるため早めに受診することをおすすめします。

アレルギー性気管支炎

ハウスダストやダニが原因となって引き起こされることがあります。アレルギーはある日を境に突然発生する症状でもあります。

特定の場所に居る時にのみ症状がきつくなる場合は、この問題である可能性が高いでしょう。周辺に触れているものや空気中に問題に繋がるタンパク源が無いか探してみましょう。

【症状の特徴】

  • 最初は空咳でも、次第に湿った咳になる。
  • 痰が多く出る。
  • 目のかゆみくしゃみなども発生している。
  • 皮膚のかゆみを感じる。
  • 粘膜の充血が発生している。
  • 発熱を伴う場合がある。

ハウスダストは服の繊維やペットの毛、ダニの死骸やフン、花粉、カビ、細菌やタバコの煙など…目には見えにくい、とても小さいものの集合体です。

この中に含まれるタンパク質に反応してアレルギー症状が発生します。

軽いので日中や人が動いている間はふわふわと空中に存在し、人の動きが少なくなる夜や就寝中にゆっくり時間をかけて降りてきます。ベッドや布団は床に近い場所にあるため、ハウスダストの影響を日中より受けやすくなるのです。

また、もし睡眠中にのみ咳が発生している場合は、寝具に問題があるかもしれません。稀にあるアレルギーで羽毛アレルギーと言うものがあります。鳥の羽根をアレルゲンとするもので羽毛布団などを使用している場合に症状がひどくなります。

副交感神経が優位になるため

自律神経は体の中に2つ存在し、交感神経は日中活発に働きやすく、副交感神経は夜やリラックスした時に働いてバランスを保っています。

この副交感神経は、睡眠中にピークを迎え、疲れた体を休息し修復させるために筋肉を緩めて緊張をほぐす働きがあります。筋肉が緩むと気道は狭くなってしまうので、日中平気だった少しの刺激でも敏感に反応し、咳が出やすくなるのです。

乾燥していると、余計にホコリ等が空気中に舞ってしまい、気管に侵入して刺激となり咳が発生しやすくなるので、喉を潤わせることや空気を加湿して乾燥を防ぐことが有効でしょう。

ストレス

最初に咳のメカニズムでお伝えした“心因性による咳”は、原因の1つとしてストレスが関係しています。

ストレスの感じ方は人によって様々ですので、日中に咳が出やすいケースもあるようですが、他にあまり思い当たる原因がない方はストレスが影響しているかもしれません。

高ストレス状態になると、交感神経と副交感神経のバランスが乱れてしまい、交感神経が優位な状態になりやすくなります。この状態を何とか打開しようと副交感神経が過剰に働きかけることで上記と同じメカニズムで器官が過敏になって咳が発声するようになります。

心因的なストレスからの咳が発生している場合には、自分でも気づいていないところから受けているストレスが原因で発生している事が多く、なかなか判断できない事も多くあります。

自分が気にしていないと思っていることでも潜在意識の中でストレスや大きなショックを受けていて問題に繋がっていることもありますので、この場合は呼吸器内科や内科、耳鼻科などの専門家ではなく心の病気の専門家である、心療内科や精神科などのクリニックや病院での診察を行っていきましょう。

肺がんの可能性

咳が止まらない場合に考えられる最も怖い病気に肺がんがあります。

肺がんはがんの中では死亡率が最も高く、発症率も胃がんや大腸がんに次いでトップ3に入っている病気です。

肺がんは60歳から発症確率が急激に上昇していく疾患になります。高齢者は特に注意したい病気でしょう。女性よりも男性に発症しやすく、6倍以上の数で男性に発生している病気になります。喫煙率との関係や大気汚染の影響で肺が傷ついてしまったり老化する事で癌にかかってしまう原因が高いでしょう。

症状の特徴

肺がんの症状の特徴としては咳が長期間続くことや、血痰が発生する事が確認されています。咳だけではなかなか病院に行く人は少なく、血痰が発生して始めて病院での検査を行って、がんが発見されるケースが非常に多くなっています。

その他ひどくなると、喘息症状、呼吸困難や異常呼吸、声がかれる、背中の痛みなどが発生します。他の臓器にまで転移してしまったり、症状が悪化している場合には助かる見込みが非常に低くなります。

また、肺がんの最先端治療には1回数百万円のお金が必要な物もありますので、民間の保険に加入しておくことが必須となるでしょう。がん保険は病気が発生してからでは加入できないものになりますので、喫煙をしている、喘息を抱えている、ホコリが沢山舞っている環境で仕事をしているなどの人は特に加入しておいたほうが良いでしょう。

横になると咳が止まらない!対処法について

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少しの工夫でとても楽になるかも?!という咳を改善する対処法を紹介します。原因によって対処法を選択して改善していくことが有効になります。

まだ試したことの無い対処法があればぜひ一度お試しください。

マスクをする

寝るときにマスク?と思われる方もいるかもしれません。ご存じの通り、マスクは口や鼻から入り込もうとする有害物質をある程度防いでくれます。

つまり、アレルギーに反応して咳が出ている場合などはとても効果的だと言えます。それだけではなく、マスクの内側にあたる口や鼻のあたりは70%程度の湿度を保つことができ、保湿効果も有効的です。

咳は乾燥によっても誘発されやすいので、冬などは特におすすめです。肌の潤い効果などのメリットもあります。

しかし若干のデメリットもありますので、そちらについても紹介しておきます。デメリットは耳の後ろへの負担、呼吸の阻害、ニキビが増加する可能性などについても意見されていますので注意しましょう。

体勢を変える

仰向けの姿勢は口が開きやすく、口の中が乾燥して咳が出やすくなります。横向きに変えるだけでも違いを感じるはずです。

体を起こしている方が咳が出にくいので、クッションや折りたたんだバスタオルなどを頭の下や背中に入れて、無理のない程度に体を少し起こした状態で眠るのもおすすめです。

また、睡眠中に姿勢を簡単に変えられる様に寝具についても自分の骨格や大きさに合っている物を選択することでストレスや疲労回復効果も高まるでしょう。

温かい飲み物を飲む

咳が続く時はこまめに水分補給を行いましょう。水もいいですが、冷たいものよりなるべく温かいものを選び、ゆっくりと時間をかけて飲むようにしましょう。冷たい飲み物は気管を刺激してしまい、かえって咳が出やすくなる可能性があります。

温かい飲み物は寝る前のリラックス効果にもつながります♪

おすすめ*はちみつドリンク

◆はちみつレモン湯

ハチミツには抗酸化作用や抗菌作用があり、喉の辛い症状にはとてもオススメです。温かいお湯にハチミツをスプーン1杯程度溶かし、同じく抗酸化作用の高いビタミンCたっぷりのレモン汁を入れれば、簡単にお家ではちみつレモンの出来上がりです。

◆ジンジャーはちみつ

新陳代謝を高めたり殺菌効果もある生姜をすり下ろし、ハチミツ湯と一緒に飲むのもおすすめです。少し手間だという方はチューブタイプでもOKです。ぽかぽかと体を温めてくれるので、寒い冬や風邪を引いた時にもいいですよ。

昼間は紅茶もいいですが、紅茶にはカフェインが多く含まれているので寝る前はなるべく控えましょう。緑茶にも、紅茶ほどではありませんがカフェインが含まれているため飲み過ぎに気を付けましょう。

◆パイナップルジュース

これは風邪の時に風邪を早く直す事に有効な飲み物になります。

インドからの研究結果でパイナップルに含まれるブロメラインという成分が咳や風邪に効果的な働きをしているということを明らかにする報告がなされました。風邪薬や他のジュースなどに比べても回復速度が5倍で格段に速かったとのことです。

その特効薬とも言えるジュースのレシピを紹介します。

材料
パイナップルジュース:1カップ(200ml)
新鮮な搾りレモンジュース:1/4カップ(50ml)
ショウガパウダー:小さじ1
オーガニックの蜂蜜:大さじ1
塩:少々
カイエンペッパー:ひとふり

以上の飲み物で症状を改善していきましょう。

病院で診察を受ける

ここまでの対処法で一時的には楽になっても、長引く咳はそう簡単ではない!と思われている方・・・もう既に慢性化してしまっているかもしれません。早めの受診をおすすめします。

風邪もそうですが、ちょっとおかしいなと思ったら早めに病院で診察を受けることで、悪化するのを防ぎ、結果的にお金の節約にもなります。

症状によって少し病院は異なりますが、迷う場合はまず耳鼻咽喉科へ行ってみましょう。アレルギーが疑われる場合は、この機会に一度アレルギー検査をしてみるのも一つの手段です。検査を受けてみると意外なアレルギーが見つかることも少なくありません。

その他であれば、内科、呼吸器内科などの選択肢があります。喘息などを持っている人は特に病院でステロイド吸入薬や気管支拡張薬などの薬を処方してもらって、常備しておくと即効性もありますので、非常に楽になるでしょう。

薬を服用する

病院で薬を処方してもらった場合は、少し良くなったからといって止めず、飲む回数とタイミング、期間をしっかり守るようにしましょう。

病院によっては、スプレータイプなど予防的効果のある薬を処方してくれ場合もあります。ご自分の体と症状に合った薬を知って服用することで早めの予防にもつながります。

ご自身にとって最適な対処法が見つかるといいですね!

横になると咳が止まらなくなる前に!予防法について

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咳が悪化してしまう前に、日頃から予防していきましょう。

喉の保湿を心がける

喉が乾燥していると、喉の粘膜は荒れやすくなります。すると、少しの刺激で敏感に反応してしまい、咳が誘発されやすくなります。

「あれ、ちょっと喉がいつもと違う」「何となくイガイガする気がする」これは喉からのSOSサインです。早めに喉をいたわってあげましょう。

咳が出やすい方は、すぐに摂れる水分やのど飴を持ち歩くようにしましょう。のど飴1粒で、かなり保湿効果が生まれます。

これ以上乾燥を進行させないために、マスクの着用がベストです。最近はマスクも小包装のものが売られています。喉の違和感を感じたらサッと着用できるように、マスクも常備することをおすすめします。

夜はゆっくり湯船に浸かる

忙しいからと、ついお風呂はシャワーだけで済ませていませんか?

湯船に浸かることで、血行が促進され、筋肉の緊張が緩みコリがほぐれていきます。また、自律神経を整えたり、細胞の活性化によって免疫力が高める効果があります。

また、お風呂はとても湿度が高く、お風呂の湯気が蒸気の役割を果たしてくれるので喉の保湿にはとても効果的です。

・お風呂の中で深呼吸

湯船の中でゆっくり時間をかけて深呼吸をしてみましょう。

まずは1度息を吐き、それからゆっくりと息を吸い込み、吸うよりも時間をかけて細く長く息を吐いていきます。

お風呂の中での深呼吸は、心肺機能を高めてくれる効果があります。

・ペパーミントのオイルを2,3滴入れる

ペパーミントには、呼吸器系の症状を緩和する効果があり、喘息や気管支炎にも効果的とのことです。

おすすめは、ペパーミントのアロマオイルを湯船に2,3滴垂らしてみましょう。刺激的な香りであるため、入れ過ぎには注意しましょう。

100均にも色々とオイルが売られていますが、香り付けられた人工のものであるため、効果としてはほとんどありません。

一見小さい入れ物に入って高く感じるかもしれませんが、1回に使用する量はわずかですので、ぜひ100%天然成分の精油を選ぶようにしましょう。

リラックス効果を高めてくれる入浴タイムですが、喘息の場合はこの蒸気がかえって咳を誘発する原因になることがあるようです。その時は無理をせず入浴を控えるようにしましょう。

寝室の環境を整える

質の良い睡眠がとれるように、日頃から寝室の環境をチェックしましょう。

寝室はこまめに掃除をおこない、布団であれば、最近は干すより布団クリーナーの方が清潔になると話題です。寝具が清潔だと横になった瞬間とても気持ちがいいです。

乾燥+アレルギー対策には加湿器とセットになった空気清浄器がとても便利です。

ない場合は濡れたタオルを部屋に干す、コップや洗面器に水を入れて部屋に置く、それだけでも水分が蒸発して湿度を上げてくれるので加湿の効果があります。

寝室はいつも清潔に、適度な加湿を心がけましょう。

まとめ

1日の休息として最も大切な睡眠の時間を、咳で奪われるのはとても

辛いものです。通常の風邪なら横になって休むことで回復に向かいやすくても、咳の場合は横になるとさらに酷くなることがあります。

咳は、大切な体の1つのメッセージです。放置してしまわずに、この機会にしっかりと向き合ってみましょう。1日も早く、快適に睡眠ができることを願っています。

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