尿蛋白の原因とは?ストレスや妊娠との関係性について

尿を作る腎臓は、病状がかなり進行しないと自覚症状の出ない臓器です。むくみやだるさが出た時にはかなり進行している場合もあります。

聞き慣れているようでよくわからない、しかも意外と怖い病気の可能性もある尿蛋白について、どのような原因で症状が出ているのかをまとめました。

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尿蛋白とは

トイレットペーパー

尿蛋白とは尿の中に含まれる蛋白質全般を指しています。タンパク質は全ての生命現象を担う非常に重要な栄養分であるため、本来は尿で排出される事はないはずですが、腎臓の働き等に問題があるとこれが外に出て来てしまいます。

尿が出る仕組み

尿は体内の血液中の老廃物です。腎臓により血液は濾過され、いらないものが尿として体外に排出されています。また、腎臓には体内の水分が多い場合の調整や、塩分、ミネラル濃度の調整を行う働きがあります。

腎臓をより細かく見てみると、まず血液を濾過する糸球体で濾過され原尿が作られます。これは尿のもととなるもので、ここから膀胱に溜められるまでの道である尿細管で再度必要な電解質や蛋白質を拾い上げ、最終的にいらなくなったものを膀胱に溜め込みます。原尿の99%は体内に再吸収されているともいわれます。

膀胱に溜まった尿は、尿道を通して体外に排出されます。

つまり、尿に異常があるという事は

(1)そもそも濾過する前の血液に異常がある
(2)濾過機能に問題がある
(3)再吸収がうまくいかない
(4)最終的に運ばれる経路で何かが起こっている

というパターンを予測する事ができるでしょう。

判断方法

尿に蛋白が混ざっている場合に起こる事として挙げられているのは、尿の泡立ちと尿のにごりですが、血尿と違って目で見てはっきりとわかる症状はほとんどありません。そのため、タンパク質が出ていても目でみて判断する事は難しいでしょう。

健康診断での尿検査や、より詳細な検査も行われているのでそちらで検査を受ける方法もあります。

尿検査を受ける場合は、早朝一番で採取する事と、中間の尿(出始めを捨てる)を採る事、健康な状態で行う事が重要です。

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尿蛋白から予測できる病気

病気の女性

尿蛋白について異常値が見つかった場合、どのような可能性があるのか気になります。そこで、理由として考えられるものについてまとめました。

病気ではないもの

・生理的蛋白尿

健康な状態でも尿にタンパク質が出る場合があります。ある一定の体位を取った場合に起こる体位性蛋白尿、運動や高熱により起こる機能性蛋白尿があり、どちらも糸球体の血行の流れが変化する事を原因とし、蛋白質の透過性が亢進されて起こります。

たとえば起立性のものなら、腰を曲げる事で腎臓の静脈が押されて蛋白質が出て来るといった仕組みです。一過性のものであるため治療をする必要はありません。

・妊娠、月経前など

女性特有の症状として、妊娠中に蛋白尿が出やすいというものがあります。妊娠していると、濾過しなければならない血液は自分の分+胎児の分となるため、普段よりもかなり多くの血液が流れ込んできます。そのため濾過が間にあわず、尿の中にタンパク質が出て来る事があります。

基本的には経過観察になるケースが多いですが、血圧が高い場合は精密検査を行います。

・ストレス

こちらも生理的なものの一つです。緊張状態によって血行の流れが変化し、蛋白質が多く透過して尿の中に現れます。

尿蛋白の症状がでる病気

尿は腎臓によって作られます。どこで起こった以上を原因としているかにより、3種類の症状に分けられています。

・腎前性蛋白尿

腎臓に異常がある訳ではなく、尿が腎臓に運ばれる前の段階で異常があるものを腎前性尿蛋白といいます。何らかの疾患により血液中に蛋白質が増加し、尿細管での再吸収が間にあわなくなった状態を指しています。

この症状が起きた場合に考えられる病気として、骨髄腫、溶血性貧血、膠原病などが挙げられています。

・腎性尿蛋白

腎臓に異常がある場合を指します。血液を濾過している糸球体に異常があるため濾過が正常に行われず、蛋白が尿の中に出て来る症状を糸球体性尿蛋白といいます。

糸球体で濾過された分子の中にある蛋白質を再吸収する尿細管に異常があり、再吸収できないたんぱく質が尿の中に出る状態を尿細管性蛋白尿といいます。

腎炎が起きているために起こる症状です。前述した膠原病を原因として腎臓に障害が起こる場合もあります。

・腎後性尿蛋白

尿のながれる道を考えた場合、前立腺、膀胱など、腎臓より下流にある臓器に問題があって蛋白質が出る症状を腎後性尿蛋白と言います。前立腺、膀胱等の炎症や腫瘍により血液が尿の中に混入した状態です。

前立腺や膀胱の炎症や癌、膀胱、尿管の結石を原因としておこりうる症状です。他と異なり、尿に血液が混ざる事もあります。

・妊娠中毒症

妊娠中毒症は、高血圧、蛋白尿、浮腫(むくみや1週間に500g以上の体重増加)の症状が現れるものを指します。母体や胎児に悪影響があるため注意を払うべきものです。近年、妊娠中毒症による悪影響は高血圧を原因としているのではという研究がすすみ、妊娠高血圧症候群とも呼ばれています。血圧が上がる事で母体に非常に負担がかかってしまうのです。

負担がかかり腎臓の働きが低下する事によって蛋白質の濾過、吸収がうまくいかず、尿として出て来るという仕組みになっているようで、妊婦さんの場合は特に注意が必要と言えます。

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病気かそうでないかの判断方法

はてな

尿蛋白があれば必ず病気であるというわけではなく、体調によって起こる場合もあります。そのため冒頭で述べた通り、尿検査は健康な状態の時に行った方がよいでしょう。

特に体調の変化のない状態にも関わらず、半月〜一月程度の一定の間隔で蛋白尿がでる場合、これを持続性蛋白尿とよび腎臓の病気を疑う目安としています。

軽度の尿蛋白のみの症状があり、他に不調がない場合は経過観察となります。定期検査を受けながら医師の判断を仰ぎましょう。

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尿蛋白への対策

水

普段の対処方法としては、高血圧や食事の偏りに気をつける事が主なものとなります。

・蛋白質の取り過ぎに注意する

体には必要な栄養素ですが、取りすぎると血液中の蛋白質の量が増え、濾過できない場合があります。蛋白尿が出ている状態は腎臓自体のダメージにつながる場合もあるので、あまりにも多くのタンパク質を取りすぎないよう注意しましょう。

・塩分を控える

塩分は腎臓への負担となります。塩分を控えて腎臓への負担を軽くする事で腎臓の働きを向上させ、尿に蛋白質が出るのを予防する事ができます。妊婦さんの場合は高血圧が怖いので、特に気をつけたいポイントです。

・糖分を控える

塩分が腎臓に悪そうなのは一般に浸透したイメージといえますが、実は糖分も同様に腎臓で濾過されるため、取り過ぎは腎臓への負担となります。血糖値が高めの方も注意が必要です。

・水分をとる

水をたくさん飲んだら腎臓に良いという訳ではありませんが、脱水症状になると腎臓の機能が低下します。そのため、脱水症状にならない程度には水分を取りましょう。

ただし、慢性腎臓病がある場合、むくみのある場合等、水を飲んではいけない場合もあるので心配な場合は医療機関へ相談しましょう。

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まとめ

健康診断で尿蛋白が出ていると言われた事のある方もいらっしゃるかもしれません。尿も蛋白質も聞き慣れた言葉で、しかも目に見えない尿蛋白は自覚症状も出にくいためつい放置してしまいそうです。

しかし、腎臓は気が付かないままどんどん機能低下をしている場合があります。早めの発見により改善が見込めます。

また、生活習慣の見直しも腎臓の機能低下を防ぐためとても需要です。塩分、糖分を控え健康的な食生活を送りましょう!

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