舌癒着症の症状とは?大人と赤ちゃんとの違いや、手術についての見解を紹介!

日々過ごしていて、ほとんど耳にすることのない「舌癒着症」。これは「ぜつ ゆちゃくしょう」と読みます。

正式名称はとても長く、「先天性舌癒着症・喉頭蓋(こうとうがい)・喉頭偏位症(こうがいへんいしょう」といいます。略して「舌癒着症」となります。この「舌癒着症」を調べていくと、ほぼ一緒になって出てくるのが、舌小帯短縮症(ぜつしょうたい たんしゅくしょう)です。この二つは混同されていますが、全く別のものです。

実は日本人の多くが、舌の付け根が短かったり、癒着していて、それによる影響も少なからずあるといわれています。それなのになぜ、「舌」の異常であるかもしれないこの状態を多くの人が何も知らないまま過ごしているのか、そして、なぜこの症状の名前は、これほどまでに認知度が低いのでしょうか?

ここでは、「舌癒着症」に注目し、これはいったいどんな状態をいうのか、またどういったきっかけでこの状態に気づくことになるのか、その経緯をみてみることにします。

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舌癒着症とは何か?

舌女の子

「舌癒着症」は、文字通りで考えると、先天的に舌が口腔内の底の部分に癒着している状態である といえますが、 ただ癒着しているというだけでなく、舌の付け根が口腔内の底の、「前方に 癒着しているという状態が問題になるといいます。

これはどういうことかといいますと、まずはご自分の舌を鏡で見てみるか、口の中を喜んで見せてくれるお子さんの口の中をのぞいてみてください。正常な舌であれば、舌を上のほうに引き上げたとき、舌の根元部分、舌の裏にあるスジの部分が、引っ張られた糸のようにはっきりと見えることでしょう。この付け根の部分が舌小帯(ぜつしょうたい)です。

ところが、舌癒着症では、舌の付け根が前方に癒着し、舌全体が動きにくい状態となります。舌小帯短縮症では、舌小帯が短い状態なために、舌の動きが制限されてしまうということですが、舌癒着症は、舌小帯の有る無しにかかわらず、先天的に舌全体が前方に位置していること、そして、舌の後ろの部分にある喉頭蓋・喉頭・気管が上前方に引っ張られることが問題となるのです。では、何がそんなに問題となるのでしょうか?

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舌癒着症のさまざまな症状

新生児

舌の後ろにある喉頭蓋・喉頭・気管の入り口がただでさえも上前方に引っ張られている状態であるのに、乳幼児がさらにお乳を飲もうと、舌を前に出そうとすれば、喉頭にズレが生じ、呼吸がしにくい状態となってしまいます。この状態がさまざまなトラブルを引き起こすといわれているのです。

ではその状態がいったいどんな影響を与えるのでしょうか。

ここでは、乳幼児を中心に、舌癒着症に気づくきっかけとなる特徴的症状をみてみましょう。

乳児の場合

赤ちゃんでは、一番多いのは哺乳時のトラブルです。先ほど述べたとおり、舌を前に出すという状態は赤ちゃんのおもな仕事でもあるお乳を飲むときの舌の状態です。

そのため、赤ちゃんが哺乳時に上手く飲めない、むせてしまう、吐く、呼吸が苦しそうになる、途中で飲むのをやめてしまう、疲れて寝てしまう、といったトラブルにつながります。

これがいわゆる 哺乳障害 です。哺乳がうまくできないことも影響し、夜中何回も起きる、夜泣きがひどくなる、眠りが浅い、などの睡眠障害も引き起こします。

また、なかなか泣き止まない、癇の虫が強い、泣く理由がわからない、泣くとき呼吸が苦しそう、といった母親にとってはさらに心配でつらい症状も特徴としてあらわれます。

身体的特徴としては、頭の形がいびつ、顔色が悪い、毛が立っているなどもあります。

幼児の場合

幼児の場合、言葉の遅れがみられたり、話せるようになっても、発音障害があったりします。口呼吸になりやすく、口が開いている、あくびが多い、睡眠時の無呼吸状態なども気になります。また、コミュニケーションがとりづらい、すぐにキレやすい、落ち着きがない、あるいは、活発でない、自閉的傾向、など、発達障害にみられるような症状も多くあります。

そのため、発達障害を調べていくうちに、この舌癒着症にたどりつくケースも少なくないのです。

成人にもみられる症状

成人でも同じように、呼吸と密接に関係しているため、口呼吸になりやすく、口を開けて寝たり、いびきをかくといった様子が見られ、睡眠時無呼吸症候群になったりします。また、頭痛、肩こり、腰痛、冷え性、だるさなど、血行が悪くて起こるような一般的症状もあります。

脳に酸素が行き渡っていないこと、骨格にも影響していることなども原因とされます。では、こういった症状が見られ、特に育児で困ったときには、どこに診せに行けばいいのでしょうか?

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医師たちの見解

意見

まず、治療法の話をする前に、この先天性の「舌癒着症」という疾患を考えるうえで、日本の小児科学会の見解と、耳鼻咽喉科、歯科、口腔外科、形成外科などの見解は全く違うということを先にお伝えしておかなければなりません。

そもそも「舌癒着症」という名前は、耳鼻咽喉科の医師がつけたものです。そのためこれは異常でも病気でもない、という小児科医がほとんどであり、それとは逆に、たくさんの障害から解放される、という考えの医師、SIDS(乳幼児突然死症候群)との関係性を示す医師、また、先天性なだけでなく、遺伝性的要因もある、との考えを示す医師など、各医師によってもさまざまな考えに分かれます。

このように、「舌癒着症」に対し、治療が必要であるか否かの見解については、賛否両論であり、もし治療まで必要なのではないかと考えたときには、両者の見解を調べておく必要があるかもしれません。そのうえで、治療が必要なのかどうか、あらためて悩むこととなるでしょう。

なぜなら、この「舌癒着症」の治療法は、唯一「手術」だからです。もし、「これは簡単に数秒で終わる手術である」と、医師から詳しく丁寧に説明されたとしても、手術ははたして本当に必要なのだろうか、小さな子どもに負担はかからないのだろうか、リスクはないのか、どこの病院なら治療できるのか、また、予後はいいのか、リハビリやケアは必要か、劇的に改善されるのか、お金はどれくらいかかるのか、保険は適用されるのか、など、さまざまなことを考えることになるでしょう。

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手術するか、しないかの選択

歯科

ここでは、「舌癒着症」を疾患として認めるか、認めないか、の論争を最優先すべきではありません。一番大切なことは、我が子のことで心を痛め、また自分自身も育児に疲れ果てて、まわりにも話せずに、悩んでいるお母さんたちが一日も早く楽になり、子育てを思いっきり楽しめるようになることです。

そのためには、子どもの症状がどの程度であるのか、また、その症状のためにどれだけ、子どもやお母さん、まわりの生活に支障がでているのかで、治療の必要性があるのかをまず考えます。

手術なら、子どもの月齢、年齢により麻酔などさまざまなことを考慮しなくてはならず、親だけで簡単に決められることではありません。自分たち大人のことであればある程度覚悟は決められますが、まだよく話せない子どものこととなれば、なおさら難しいでしょう。どちらがいいかの判断を子どもにゆだねるわけにもいきません。ではどうすればよいのでしょうか。

そのときは、実際に手術を受けた人、その親たちの声をよく聞き、できるだけ最新の情報を手に入れることです。実際に体験した人たちが集まるサイトはとても心強いものです。そこでは、同じような悩みを持ち、乗り越えてきた仲間が見つかり、悩みを共有し、意見交換できます。また、身近にいて、こういった母子の状態をまだ客観的に受け止められるかもしれない夫や、きょうだい、まわりの人に話をしてみて、母親がひとりで問題を抱えないことも大切です。

特に、一番身近にいるはずの夫に理解を得られないままでは、育児ノイローゼになってしまう可能性もでてきます。だれかに話せる環境をつくるだけでも、この悩みをきっかけに育児が楽になり、どんなことも気楽に構えることができるようなります。

まずはそうした周りの環境を整えていくことが、最終的に親が、大事な選択をしなければならないときの大きな助けとなるでしょう。

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まとめ

親子楽しい

子どもたちにとっての一番の医者は、なんといっても、いつも一緒にいて子を守っている親である、という考え方があります。子育てに共通のマニュアルは存在しません。我が子を毎日見ているその親の直感と心の声を大切にしましょう。そして、その状態から救いたいと我が子のことを想うならば、その願いは必ずいい方向に導き出されるはずです。

つらい状態から「舌癒着症」という名前に行き着いたら、その親の想いをきちんと受け止めてくれる医師、親たちの考え方にもっとも近い医師のいる病院に、我が子をゆだねるべきでしょう。

子育ては本来楽しいものです。

時には周りに甘え、思い切って頼ることも必要です。こういった子どものデリケートな悩みこそ、ひとりで抱えるものではありません。たくさんの人たちと共有するべきです。

いまや、ネット時代、全国、全世界のひとたちと、瞬時につながれます。あなたの想いをわかってくれる人は世の中にたくさんいます。

親子で楽しく暮らせるように、一緒に幸せになるために、様々な人達から知恵を借りましょう。その中で親が導きだした答えは、いつでも、子どもにとって最善の方法へと繋がっていくのです

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