最近何かと話題の断食。ダイエットや美容など様々な面でメリットがあるとされており、若い女性の間でとても人気です。断食の仕方や期間は様々で、期間は数日から一週間、全く食べないものもあれば固形物だけ摂らないというものもあります。
しかしこの断食をする中で頭痛を訴える人がいます。身体に良かれと思って行った断食で逆に体調を崩してしまうとかえって逆効果です。
この断食の頭痛の原因はなんなのでしょうか?その原因と解決法について詳しくまとめてみたので、気になる方はぜひ参考にしてください。
断食時の頭痛の原因はなに?
断食の時に起きる頭痛は、どういった原因が考えられるのでしょうか。
断食中の頭痛の仕組み
そもそも断食中は、身体の中の老廃物やそれまでの乱れた生活で溜まった悪いものを体外に出そうとする動きがみられます。これによって体内の悪いものが身体中を巡るので頭が痛くなるのです。
具体的なメカニズムですが、何も食べていないと脂肪は不完全燃焼を起こします。脂肪が不完全燃焼すると体内にケトン体という物質が生成されます。このケトン体は酸性の物質なのですが、人間の身体は弱アルカリ性なので酸性の物質が増えることは身体にとって負担になるのでこの物質を排泄しようとします。
また、このケトン体は炭水化物の代わりに脳のエネルギーになるので身体が慣れず、拒絶反応として頭が痛くなるのです。
吐き気の原因は?
頭痛に加えて吐き気を感じる人もいますが、これも頭痛と同じ原因です。ケトン体を排泄するときに同じく酸性の胃酸を体外に出そうとして吐き気を感じるのです。他にも便秘や下痢、腰痛ややる気が起きないという症状が見られることもあります。また身体の水分が抜けて血流が少なくなるので脳貧血を起しやすくなります。
これらの症状を「断食反応」と言いますが、断食反応ではないものもあり場合によっては非常に危険なので注意が必要です。
断食中に頭痛や吐き気が起きた時の対処法
では、頭痛や吐き気が発生した場合の対処方法を紹介します。
頭痛の対処方法
断食中に頭痛が起きたらまず栄養を摂りましょう。ここで一気に栄養を摂ってしまうと血糖値が急に上がったり、また下がったりするので注意が必要です。水分を過剰に摂取するのも危険です。
ただでさえ断食によって血液中の糖分が不足しているのに、余分に水分を摂ってしまうと血液が薄まり、むしろ血液中の糖分を薄めてしまうことになります。
・オススメの食べ物
こういうときに摂取する食材としてオススメなのがハチミツ、メープルシロップなどの精製されていない糖分です。これらの食品には糖分だけでなく、ミネラルも多く含まれているので断食による頭痛によく効きます。また、ミネラルを摂るということであれば梅干しや塩、昆布や具なしの味噌汁などもオススメです。
逆に果物などは消化・吸収がいいので断食中に摂取してしまうと血糖値が急に上がってしまい身体に良くありません。注意が必要です。
吐き気への対処法
断食中に頭痛ではなく吐き気を感じる人も中にはいます。これも前述のとおり、炭水化物の不足が原因です。
吐き気を落ち着かせたいときにはまず身体を温めましょう。身体を温めることで血流が良くなり、老廃物の溜まった血液の流れを促進してくれます。湯船につかったり、お湯を飲むことなどでも効果があるので試してみましょう。
それでも治らない場合は
それでも頭痛や吐き気が治らない場合は、途中で断食を止めることも大切です。身体にいいということで始めた断食で逆に身体を壊してしまっては意味がありません。堪らないような頭痛、治ることのない吐き気が続くようであれば、無理せず断食を中止しましょう。
止めるときは急に食事を摂ったりせず、少しずつ食べたり飲んだりするようにしましょう。おかゆや具なしの味噌汁といった身体に負担の少ないもの、急に血糖値が上がることのないものを中心に摂取するようにしてゆっくり身体を休めましょう。一般的に、断食をした日数と同じ日数はこのような身体への負担の少ない食べものを摂る方が良いとされています。
断食をする際の注意点
頭痛や吐き気が伴う可能性のある断食ですが、一番ベストな断食の方法はあるのでしょうか?どうせやるなら、できるだけお手軽に辛い思いをしないでやりたいものですよね。
そこで、断食を行うときの注意点についていくつか挙げてみますので、これから断食をしようと思っている方や断食中に頭痛や吐き気などの症状が現れてキツイ思いをされた方は参考にしてみてください。
断食を行うのにピッタリな時期は?
寒い時期だと血流の急激な変化から頭痛が起こりやすいと言われています。そのため寒い時期よりも暖かい時期に行う方が頭痛は起こりにくいです。もし寒い時期に行う場合にはしっかりと防寒対策をしてからするようにしましょう。
また季節的なこともですが、精神的な面からいうと心に余裕があるときにする方がいいです。食べないということ自体が大きな負担になります。スポーツ選手などで減量中に食事制限をする人もいますが、これはかなり精神的負担が大きいです。
現にこの記事の筆者も過去にスポーツで食事制限をしていたことがありますが、空腹なのに食べたいものを食べられないということはかなり精神をすり減らし、イライラすることが多くなります。
時間に追われているときや何か悩み事を抱えているときは、断食を控えることをオススメします。あなただけではなくイライラすることで周りの人にも不快感を与えてしまうことがあるので注意が必要です。
オススメの断食方法は?
全く食べものを摂らないというのは精神的にも肉体的にも負担が大きいです。そこで「プチ断食」や「ソフト断食」と呼ばれているものを行うことをオススメします。このプチ断食やソフト断食は、決められたドリンクのみを摂るという判断食のようなもののことを指します。
数種類の野菜を絞ったジュースだったり、酵素ドリンクのみを摂るようなものが人気があります。なるべく身体に負担のかからない方法で行うというのが人気の理由です。
また、自分で判断して断食を行うことが少し不安な人は医師や専門のジムなどの判断を仰ぐようにしましょう。最近は病院などでもプランが組まれていることもあるので、そちらでやってみることをオススメします。
当たり前ですが、専門の知識を持っている人に聞いた方が健康への害も少なく効果も出やすいです。毎日働き続けている内臓を休めることもできるので、ダイエットだけでなく内臓機能の改善や免疫力を高める効果も期待できます。断食の効果については、断食の効果を紹介!見た目よりも中身が変わる?の記事を読んでおきましょう。
まとめ
断食による頭痛や吐き気は炭水化物が足りない状態で脂肪が不完全燃焼した時に作られるケトン体が原因ということでした。内臓への負担を取り除き、身体を休ませるために行う断食ですが正しいやり方でやらない場合は逆に負担になってしまう可能性があります。
自分でやるのもいいですがその場合はしっかりと調べて、また自分の体調と相談しながら行うようにしましょう。
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