これから暑い季節になりますが、体調の管理は大丈夫でしょうか?ご本人は大丈夫と認識していても、突然疲れが襲ってきて寝込んでしまう、又は、体に力が入らずに寝込むケースも増えているようです。
この体に力が入らない、ということはどういうことなのでしょうか?実際にはあまり若い人には起こりえない事かとは思いますが、いろんな病気との絡みで起こっています。
朝起きたときに、体が動き出すまでに時間がかかってしまう、なんか疲れちゃって、力が全然出ないなど…今回はその体に力が入らないということについてお伝えします。
神経的なもの
◆原因
毒素などによる中毒や、薬の副作用の影響などで、体に力がはいらないということが、まれにあります。それらの理由により、脳が活発に働かないことが起こり、体に力が入らない、手足が思うように動かないというケースとなるのです。
普段から、何気に飲んでいる薬ですが、それはどんな薬でも、知らず知らずの内に体内に作用しなかったものが蓄積されています。薬というのは、服用してすべてが作用すると思うと実はそうではなくて、副作用があるものも含まれているのです。
そういったものが少しずつですが蓄積され、体に別の作用を起こすことがあります。
◆症状
薬の服用がある程度までのキャパを超えると、突然に症状が起きます。必ずとはいいませんが、だいたい薬を長く、そして多く服用する時に起きます。今回の体に力が入らないというのも、その影響も考えられると思われます。
体が重い、動かしづらい、だるい、心も落ち着かないといったことも合わせて出る傾向があります。
ストレス
◆原因
ストレスそのものが原因となります。さまざまな影響を及ぼすストレスですが、微妙に身体への影響が出てきます。この場合のストレスですと、「何となく嫌だ思う」ことが、身体の行動を抑えてしまうことです。
例えば、通勤の混雑も嫌だ思う心が、腹痛を起こして乗らない状況を作り出すとか、手足が動かないようにして、通勤しなくてもいい状況を作り出すことなどです。
◆症状
精神的に追われている場合は、頭で解っていても体がついて行かない場合もあります。先に述べたように、行きたくない状態のところへ身体に異変が起きることなどはその代表的な例です。
特にその状況に対処しなくてはいけない時に、必ず症状が出るというものです。
慢性疲労症候群
◆原因
取り立てて何をしたというわけではないのですが、疲労感がある、動くと疲れるということがあります。風邪の症状がずっと続いているみたいな状態で、特に原因が特定できないのが特徴です。
これは疲労が溜まりに溜まった状態が続いていることが原因です。疲れも溜まったら、その後に疲れを取るようにできれば問題はないのですが、そのまま積もってしまうと、その症状の一つとして、体が動かないということが起きるのです。
◆症状
風邪に似たような症状が何ヶ月も続き、体がだるい、日常生活に支障をきたすような疲労がずっと続く状態です。普段からの疲れが自然と蓄積されてしまい、それが溜まりに溜まった場合、限界にきて体が思うように動かなくなるとか、普段は出来ていることが出来なくなるといったことになっているのかと思います。この場合は物事に集中できないとか、夜に疲れすぎて眠れないとの症状も伴うことが多いようです。
疲れを改善することが最善の改善方法です。充分な睡眠、しっかりした食事などである程度解消されます。ただ、人によってはなかなか改善しない場合もあります。
他に疲れを解消する方法として、半身欲、栄養ドリンク、マッサージを行うことも有効です。これらは疲れを解消するのに役立ちます。それと時間があれば、人が来ないような場所にこもり、ひたすらボーっとすることも一つの手かと思います。この何も考えないということは、疲れをとるには打ってつけかと思われます。
脳卒中
◆原因
脳卒中は脳出血やくも膜下出血のように、脳の内部で出血が起きることです。これが原因で手足が動かなくなる、力が入らないことがあります。
また、血管内に血栓が出来て詰まり、脳の機能が損傷されることを脳梗塞といいますが、これも手足が動かない、力が入らないという原因にもなります。
◆症状
これら脳卒中は、先に述べたような症状の他に、重傷なものですと、下半身が不随とか、身体の右だけ不随ということもありえます。
さらに重いものですと、生命の危険にも及ぼすことがあります。その他にも顔の表情が思うように表せず、笑いたくても笑えないとか、無表情になってしまう、言葉も自由に発せられないこともあります。
詳しくは、脳卒中の症状とは?原因や対処法、治療法を紹介!を参考にしてください。
ギランバレー症候群
◆原因
免疫機能に異常が起きたことによるものと考えられますが、未だにはっきりとした原因は解決できていません。一説によると、風邪の菌が筋肉の内部に入り込み、その作用で手足の動きに影響が出ているものと思われます。
ただ、それこそ何万人に一人という割合なので、あまり深刻に捉えなくてもいいかもしれません。
◆症状
主に風邪などにかかった後、手足が急に動かなくなることです。何が理由で手足に力が入らないのか、不明のケースが多く、最初は何が起きたのかというような状態です。
また、他の症状として、下痢や腹痛も伴うこともあり、まったく風邪の症状と一緒のようで、判断が非常に難しいようです。
詳しくは、ギランバレー症候群の原因は?ウイルスや細菌についてを読んでおきましょう。
自律神経失調症
◆原因
そのほとんどはストレスが原因で失調症を引き起こします。自律神経は交感神経と副交感神経に分かれていて、相互に働くことになっています。交感神経は、活動しているときや緊張している時に、メインになっています。逆に副交感神経は、休息している時などに優位に動いている神経です。
それぞれの役目はきちんと分かれていて、どちらかがメインとなり、片方はサブとなる仕組みです。自律神経失調症は、ストレスなどの理由で片方が過剰に働くため、そのバランスが崩れてしまうことです。
◆症状
交感神経と副交感神経のバランスが崩れると、だるさや吐き気などの症状も引き起こし、重傷になると体が動かなくなるなどの症状が出るのです。その他にも躁鬱状態となり、うつなどに似た症状を引き起こします。
肉体的には食欲不振、胃腸などの内臓の異常、不眠、呼吸困難、めまいなども起きるとの報告もあり、非常に広範囲に及ぶ症状が出るようです。解決法としては、ストレスを改善する以外にないのですが、このストレスというのは非常に厄介で、なくそうと思ってもそう簡単にはなくなりません。
ここは素直に医師の診断を受け、適切な治療を受けた方がいいかと思われます。当然ストレスを解消する方法を知っていてご自身で解消するなら、問題ないでしょう。ですが、この複雑化した病気には、専門医による治療が一番かと思われます。
ボツリヌス菌
◆原因
これは加工品などの非衛生的なものの中で菌が繁殖し、それが人体に影響を及ぼすものです。ボツリヌス菌が繁殖しその出す毒素がヒ素というもので、これが筋肉を動かなくするとのことです。
このボツリヌス菌は、普段は土の中にいるようで、何らかの影響で付着して人の口元まで運ばれるようです。
◆症状
喘息などの症状を引き起こすことの他、手足が動かしにくくなります。また、口も動かしにくくなるという報告もあり、非常に厄介です。
現代では菌が食品に入り込む可能性は低くなっていますが、完全にないとはいいきれないようです。
栄養の過剰摂取と不足
◆原因
カリウムという栄養素が過剰に摂取されると、体の動きが思うようにならないということがあります。このカリウムは塩分を体外に排出する働きがあるためです。
また、鉄分が不足すると血液が減ったり、栄養分を運びにくくなります。その上貧血を引き起こす可能性もあります。更に疲れの他、女性特有の病気も起きやすくなります。
◆症状
人の体というのは海の塩分濃度と同じくらいの塩分を、ある程度含んでいないと、脳からの指令などがきちんと伝わりません。カリウムは塩分を体外に排出する働きをするため、体内の塩分が不足し筋肉などを動かす指令が伝わらなかったりするのです。
これにより体が動かない症状の他、不眠症、食欲不振、倦怠感などが起こることもあります。これは、カリウムが多すぎることで起きる症状ではなくて、塩分が不足していることにより起こる症状です。
ただ、この症状が出る場合にはカリウムを多く含む食事は控えたほうがいいかと思います。カリウムを多く含むものとしては、大豆類、切り干し大根、煮干、干しぶどう、干ししいたけ、すいかなどです。
また鉄分不足は、貧血を引き起こす他、だるい、眠気、疲れやすいなどの症状を引き起こします。特に女性の場合は生理があり、ただでさえ鉄分が不足しがちです。これは食事から補充するのが一番いいのですが、毎日同じようなものを食する訳には行かないので、サプリメントで補充するのがいいかと思われます。
それと、お茶やコーヒー、紅茶が好きな人は鉄分のサプリメントと一緒に摂取しないようにしてください。お茶類は鉄分の吸収を阻害するので、サプリメントを飲んでも効果が認められない現象が起きます。
まとめ
いかがでしたか。当然体が思うように動かないということは、考えるだけでも少し怖い気がします。特に脳との関連した病気を想定しますと、後遺症などのこともあり、すみやかな対応が望ましいかと思います。
また、過剰なダイエットなどは控えた方がいいと思います。上記の症状も、栄養素が偏ったりすることも影響しています。つまり、ダイエットも正しいやり方をしている分にはいいのですが、間違ったダイエットは取り返しのつかないことにもつながりかねません。
現代の医学はものすごく進歩しています。100年ほど前には絶対治らなかった病気は、今は薬で簡単に治るという状況です。そのように進歩していても、まだまだ原因がはっきりしない病気があるということも、不思議といえば不思議ですし、怖いとも思えます。
逆にいうと、本来はなかった病気も、薬や様々な治療で新たな病気を作っているのかもしれません。そういう意味では、あまり医学に頼らず、個々がしっかりした健康管理を行うことが重要なのかもしれません。
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