最近、なんだか「疲れが取れない・・・」と悩んでいる人も多いようですね。
忙しさで生活リズムも乱れがちなのに「少し寝れば疲れは取れるから大丈夫」なんて安易に考えていませんか?
疲れがなかなか取れない場合は、もしかしたら「肝臓」に原因があるのかもしれません。ご存知の人も多いと思いますが、肝臓は「沈黙の臓器」です。もしも知らないうちに肝臓の病気になっているとしたら一刻も早く治療をする必要があります。
そうなる前に、今日は「肝臓の病気に関わる症状」と「普通の疲れを和らげる方法」について、少しお話をしていきますね。
それから、肝臓の働きや、毎日の生活で気を付けた方が良いこと等もまとめてみましたので、一緒に見ていきましょう。
肝臓って、どんな働きがあるの?
肝臓の働きは、ひとことで言うと「解毒作用をしてくれる」ことです。この大事な役目をしてくれる肝臓が疲れてしまうと「不調」が出てきます。
顔色が悪い、疲れがとれない、眠くてたまらないなど思い当たることがある人は、今日から肝臓を労わりましょう。疲れという症状は、ある意味「休養してほしい」という身体からのサインなのです。
しかし、単なる「疲れ」だと間違った判断を勝手にして放置したままにすると、肝臓はだんだん固くなってしまい炎症を起こしていくのです。下記のように、まさに沈黙のまま進んでいくのです。肝臓の病気になっても、症状がすぐには出にくいので沈黙の臓器といわれています。
肝臓が疲れた時に出る症状と進み方
肝臓の疲れが溜まった時の症状を紹介します。
疲れが取れにくくなる
なかなか疲れが取れない、いつもと違うなど異変に気付いたら、肝臓に異常がないかを病院で検査してもらう方が安心です。その上で出来ること自宅でするために、まず休養の取り方や、食事の取り方などを改善していきましょう。
疲れが残ったままになる
年に1度は人間ドッグを利用してみたり、週に一度は休肝日を作りましょう。疲れが残ったままは身体に24時間無理をさせ続けていることと同じなのです。
肝臓が少しづつ固くなる
自分では肝臓の様子は分からないのですが、肝臓の病気が進んだ場合の症状としては疲れがピークになり始めます。疲れがたまったまま身体の置き場がないように感じます。
炎症を起こす
肝臓に負担が掛かりすぎて病気が進んでしまうと、人によっては疲れだけでなく発熱することもあります。治療は早い方が、快方に向かうのも早いので、なんとかして病院に早く行きましょう。
炎症を繰り返す
肝臓が炎症を繰り返すと肝硬変になる可能性があります。
顔色が悪くなったり、黄疸が出て来たりします。身体がしんどいと思いますので、食生活を見直して休養をしっかりと取りましょう。
肝臓がんになることもある
それでも肝臓の病気を放置したままでいると腹水がたまったり、顔が黄疸で黄色くなったりします。ここまでくると肝臓がんになってしまうこともあります。症状がなかなか出ないのは怖いですね。
「そもそも肝臓を疲れさせるような毒なんて口にしてないのに」と思われるかもしれませんが、肝臓はいろんな飲食物を通して口から入ってくる「身体に良くないもの」を毒として取り扱い、処理をすることで身体を守ってくれているのです。
毎日の生活の中にある毒の種類と気を付けること
食品に含まれる添加物
レトルト食品などのインスタントや、スナック菓子などに含まれる着色剤、防腐剤などです。腐らないということは薬が入っているのです。できるだけ取らない方が安心です。
病院などでもらう薬
「あれっ?」思った人がいるかもしれませんが病院でもらう薬も厳密にいうと毒なんですね。昔の人は薬草を薬として使っていたのですが、毒を薄める濃度がちゃんとしているものが一般的な薬ともいえます。お酒も薬も飲みすぎは「毒」なのです。薬は治療をしてくれるのですが、使い方を誤ってしまうと人の命を奪うこともあるのです。
正しい使い方をして不安がある場合には、病院に相談しましょう。
お酒に入っているアルコールは肝臓を傷める代名詞
肝臓が疲れていると聞くと、テレビのコマーシャルなどでよく見かける「疲れた酔っぱらいのおじさん」が頭に浮かぶ人も多いと思います。それは、肝臓を疲れさせてダメにしてしまう代表格がアルコールに例えられることから来ているのかもしれませんね。
お野菜や果物に付いている農薬など
これは、ある程度は仕方のないことなのでしょうけど、出来るだけ農薬の付いていない農作物を取れたらいいですね。
大きく分けるとこれだけのものが「身体にとって良くないもの」として肝臓で処理されているのです。このようなものを食べ続けるということは、肝臓はフル回転なので疲れてしまいます。
さて、ではどうすれば肝臓の疲れを防ぐことが出来るのでしょうか?今度は、具体的な方法について見ていきましょう。
まだ間に合う!生活改善で肝臓を労わる
当たり前かもしれませんが、病気を防ぐには運動、食事、睡眠の3つの柱が大切です。
しかし肝臓を労わらなきゃと分かっていても、現実的には難しいことが多いと思います。そういう場合には、肝臓の病気を防ぐために「出来る事を1つ」だけ意識して取り入れてみましょう。
100%は、理想通りに行かなくても、それだけでも肝臓の疲れを改善できる可能性が広がります。長く続けることで、それが何より、肝臓の病気を防ぐことに繋がっていくのです。
それでは、普段の生活を工夫して肝臓を守る方法を上記の三本柱を使ってあげてみますね。
運動の代わりに、エレベーターを階段に変えて歩く距離を増やす
肝臓に脂肪を付けないことが、肝臓を疲れさせないためにも大事になります。
高層階に行く場合は、1つ手前で降りてから残りを階段で登っていくと1日のエネルギー消費量が増えますので、脂肪をつきにくくしたり、脂肪を燃やしてくれます。通勤途中に、1駅前で降りるのと考え方は同じですね。バスの場合にも同じように、1つ手前で降りて歩くようにすると改めて運動の時間を長く取らなくても、運動をしたことになります。
初めは大変かもしれませんが、慣れてくると体力が付いてきてエネルギーを消費してくれます。その結果、肝臓も身体に不要なものが入るのを軽減され、しかも身体の外に排出しやすくなります。
食事は、内容や質を意識したものを取り入れるようにする
良質なたんぱく質のお肉やお魚はもちろん、お野菜や果物のビタミン類や、魚介類のタウリンなども積極的に摂りましょう。あとは、大豆やナッツなどの豆類も貴重なイソフラボン(身体の調子を整えてくれるホルモン)やミネラル等の抗酸化物質(身体を酸化させないもので人間の体の中では作ることが出来ないもの)を摂っていきましょう。
結局、肝臓の疲れを取って元気になろうとすると組み合わせや栄養のバランスの良い食事が一番なのです。この場合にも、負担にならない簡単な方法を取ってみてください。
例えば、お野菜のスティックをつまんでから出勤するとか、お酒を飲むときにナッツをおつまみにする、ビールにはイカを相棒にして楽しむなど簡単に始めましょう。なぜかというと、初めから頑張りすぎると続けられませんよね。
特に、肝臓の疲れを取ることを意識した健康な身体作りは、続けることが大切なのです。遊びも仕事も身体が資本ですから自分への「努力という名の投資」は大事です。
睡眠は、量より質を良くしていく
休養をとる時も眠りの質を良くしていきましょう。どんな人でも「寝ない」人はいません。寝ないと死んじゃいますからね。寝る前には睡眠に入りやすくする準備を取り入れると良いです。「今から寝るんだよ」という習慣をつけてみると寝つきが良くなっていきます。
例えば、寝る時間には同じパジャマを着るとか、同じ場所に寝るとか、人肌くらいの温かいミルクを飲むとか、要するに「あっ、寝るんだな」っていう合図を脳に伝えていくんです。ほんの少し早寝早起きを意識すると、ここで階段を使う時間が作れる気がしますね。
仕事もそうですが、すごく頑張ったけれど「すぐに断念する」よりは、「完璧じゃないけど前よりは良くなった」方が身体には良いのです。途中でやめたら、それまでの努力がもったいないということです。
でも、それだけじゃ不安な人は、他にどんな方法があるのでしょうか。それでも疲れが残っちゃうよという人は次の提案を参考にしてみてください。
それでも疲労が残る時は、どうしたらいい?
肝臓の病気ではないけれど疲れが取れない場合には、 思い切って自分へのご褒美をあげましょう。いつも頑張ってきているのですから、すぐには疲れが取れない場合もあります。
そういう時は、サロンなどに行ってリラクゼーションの時間を持ちましょう。疲れというのは、精神的にも身体に敏感に現れてくるのです。自分で思った以上に身体はデリケートなのですね。肝臓など、人間の体内はほとんど水分で出来ているので、流れが良くなると肌の調子も整い顔色が良くなります。
それからサロンで、血液などの体液がきれいに流れていくと、身体が楽になる場合もあるのです。疲労物質が排出されていくことで痛みも和らいだりします。疲れというのは言い換えれば、身体の緊張ともいえるのです。緊張を解いてあげることで筋肉もしなやかになり、肩こりや頭痛などの不調が和らぐと、疲れを感じにくくなるかもしれませんよ。
ただし油断は禁物です。疲れが取れない時には、それ自体が危険信号だということを肝に銘じて病院に行きましょう。
肝臓の「肝」
ところで「肝に銘じる(きもにめいじる)」や「肝心要(かんじんかなめ)」等は、本当に大事で「そこだけは必ず」のような意味がありますが、その両方にある「肝」という文字は肝臓の「肝」のようです。それだけ貴重な臓器でもあるということでしょうか。
ちなみに、肝臓は生命力がある臓器ですので、肝臓移植の時にドナーが提供しても肝臓は元気に大きくなるのですね。そういう力強さを秘めた私達ですので、疲れをためないようにして肝臓をいたわりながら、現実の社会で頑張って生きていきましょう。
まとめ
では、今日のまとめです。
- 疲れが取れない時は、肝臓の危険信号の場合がある
- 肝臓からくる疲れか、休養で良くなる疲れか見極めが大事
- 肝臓は、身体に良くないものをろ過してくれる解毒作用の働きをする臓器
- 毎日の生活習慣として運動、食事、睡眠を見直す
- 一時的にたくさん頑張るより、少しの工夫を続ける方が大事
- それでも疲れが取れない時は、サロンなどでリラクゼーションする
今日は、肝臓からくる疲れを中心にお話をしましたが身体は全て繋がっています。1つだけを大事にしても元気を取り戻すのは大変です。極端な生活を強いるよりも、ほんの少しの工夫で上手に疲れを乗り越えていきましょう。
少なくとも年に一回は、検診などに行くことをお勧めいたします。分かっていても実行するのは難しいと思いますが、出来るだけ自分に合った方法を組み合わせたりして、工夫ができる良いですね。