みなさんの中で五十肩に悩んでいるという方はいらっしゃいませんか?実は五十肩と普通の肩こりとは違うのです。
何が違うのか、原因や治療法について気にしている人たちのためにこれから紹介していきたいと思います。
この記事の目次
五十肩とは?
私たち人間が肩が凝っているなと感じたら、大抵の人は普通の肩こりを想像すると思います。よって、ただの普通の肩こりと五十肩との区別がつかないという人もいることでしょう。
しかし、これらは全然違うものなのです。
肩こりというのは、首の付け根の筋肉の疲労からくるものになっていて、五十肩というのは、肩関節のまわりの炎症からくるものになります。
五十肩だと思い込んでしまい、病院へ行って診察をしてみると、首のほうが疲れているという原因のときもあります。
また、逆に肩こりかなと思い診察をしてみたら、五十肩だったということもあることでしょう。
よって、首と肩の痛みを間違う人が多いのだと思います。では、一体なぜ間違ってしまうのでしょう。
五十肩の症状について
五十肩の症状としては、肩から腕にかけての痛みや腕の動きが制限されることがあります。痛みについては突然くることはありますし、日に日に悪くなっていくこともあるのです。
肩から腕にかけての痛み
肩が痛いといっても肩だけが痛いわけではなく肩から腕にかけて痛んでくることがあります。首から肩にかけて痛むなというときは、首にくる痛みの原因がほとんどでしょう。
首や肩、腕というのはみんな近いので、痛みの原因を分かりにくくするのです。また、左と右の肩が一緒に痛みが出てくることはなく、どちらか片方が痛いというのがほとんどだと思います。
しかし、片方ずつ痛みが出てきて追っかけみたいに時期をずらして痛みが出ることもあるのです。
腕の動きが制限される
腕を前や横から真上にあげたり腕をひねったりしてみることがあると思いますが、五十肩になってしまいますと、この動きが出来なくなってしまいます。
痛みを我慢してこらえてしまえば腕を動かせるなというときは、五十肩ではありませんので、診察をしてみると良いでしょう。
痛みだけが症状として出ているというときは、違う病気になるかもしれませんので、運動制限があるのかないのか、五十肩なのかどうかを見分けることが大切になっていきます。
急性的な痛みについて
五十肩というのは、腕を動かしたときに急に突然、激しい痛みを感じてしまうということが基本です。
急性というのは、肩と腕の痛みが強い時期のことをいい、炎症がひどいときのことをいいます。急性期ともいわれています。
急性期というのは特に、動かさなくても痛くなってしまうこともありますので、痛みに悩まされるときともいうのです。
そして、夜寝ているときなどに痛みが激しくなってしまう夜間痛というのが特徴になってきます。寝がえりをするだけでも痛くなってしまいますので、それで目が覚めてしまうということもあるでしょう。
このような急性期の痛みというのは、何日かで治ってしまいます。しかし、急性期というのは増悪期ともいわれていて、ちゃんとした治療をしてあげないと突発的な痛みは引かずに続いてしまうかもしれません。
この痛みで一番大切なことは、なるべくなら安静にしているということになります。痛みが出てきそうな動きはしないほうが良いかもしれませんね。
このときに少しでも無理をして肩を動かしてしまいますと、症状は悪くなっていきます。なるべくなら荷物も持たないようにしたほうが良いでしょう。そして、この痛みは炎症が起きてしまうという原因が多いので、冷やしてあげるということも大事になっていきます。
保冷剤や冷たくしたタオルなどを痛い部分にあててあげたりと、痛いなというところにあててあげると良いでしょう。
それでも良くならないというときは、温めてあげると良いです。この痛みが長引いてしまいますと、1~2ヶ月くらい経ってから慢性的になっていくのです。
慢性的な痛み
慢性化してきますと、痛みは和らいできます。安静にしていれば、痛みを感じなくなるときもあると思います。しかし、油断をしてしまうと、危険になるので注意をしましょう。
無理に動かしたりしてしまいますと、激しい痛みをぶり返してしまうこともあるかもしれないので、気をつけたほうが良いです。
急性の時期に起きた炎症から筋肉が縮んでしまい硬くなってしまいますので、関節を動かせるところが狭くなってしまい、腕を動かしにくくなるときが慢性的といい、慢性期ともいわれています。
特に、腕を動かしたり回したりすることが出来なくなってしまいます。これは運動障害の1つになります。着替えたり顔や体を洗ったりすると、日常の生活を送るのに支障が出てきてしまいます。
慢性期になってしまったら肩の関節を動かしてあげると良いでしょう。しかし、激しい運動をしたり荷物を持ったりとしてしまわないようにしたほうが良いです。大切なことは、痛いなと感じないくらいに腕を動かしてあげるということになります。
五十肩に効果のあるストレッチなどをしてあげると良いでしょう。肩関節の縮みが緩くなってきますと、だんだんと腕を動かせるようになっていきます。症状が良くなっていくのは回復期といって大事な時期になっていくのです。
この慢性期というのは、長い間続いてしまいますので気力をもって運動療法などを行なっていくと良いでしょう。
五十肩には制限はあるのか?
傷をつけたり特別な病気がないのに五十肩にはなります。一般的には、40歳前半から痛みが出てきて50歳代になりますとその痛みはピークになってきます。
大体は60歳くらいまでは見られるかもしれません。また、逆に五十肩にならないという人もいらっしゃいます。
全体の人口の中で、五十肩になってしまう人は2%から5%くらいいるのですが、五十肩は誰しもが身近にある病気になるのです。
五十肩の原因について
五十肩になる原因としていろいろ考えられます。
腕をあげたまま長い時間いると起こる
五十肩になる原因ははっきりとまだ分かっていません。
しかし、今までに分かっていることから腕をあげたまま長い時間作業をしたりしていると、そのあとに起こりやすい病気だということは分かっています。
特に、木やお花などの手入れをしていたり、掃除をしているときに腕をあげた状態で長くいたりすると、痛みが出てくるのです。物を持ち上げたりゴルフでスイングをしたときに痛みに襲われることもあるのです。
五十肩は関節のまわりに炎症が起きる
五十肩というのは、関節のまわりに炎症が起きてしまう病気になります。この炎症がよく起こるところが腱板というのです。
ここで炎症が起きやすい理由には2つあります。
1つは、腱板というのは、線維組織というものから出来ていて歳をとるにつれて、もろくなっていくのです。50歳代になりますと、老化が進んできてしまいますので、少しの力が加わるだけでも傷がついてしまって炎症を起こしてしまいやすくなってしまうのです。
もう1つは、肩の下と骨先との距離が狭くて、腕をあげるたびに腱板が肩峰にあたってしまうのです。これが長い期間繰り返されるたびに腱板が炎症を起こしてしまうということになります。
こうすることで腱が痛んでしまい炎症を起こしてしまうことによって、関節の中まで炎症を起こしてしまい、五十肩の原因となってしまうのです。
間違った治療法について
五十肩になってしまってから、いくら経ってもあまり症状が良くならないというときは、治療方法が間違っているのかもしれません。
何ヶ月も何年も五十肩に悩んでいるという方は、治療方法が間違っている方もいることでしょう。
もしこれから紹介する方法などを行っているなという方は、すぐにやめましょう。
アイシングや湿布などを使用したり、電気治療器などでの治療、ストレッチ、マッサージやあんま、超音波による治療、ステロイド注射、痛みを耐えながらのストレッチなどをしているという方はすぐにやめてください。その間違った治療方法が症状をひどくしてしまっているということもあるのです。
五十肩の治療方法について
体を動かしているのは、筋肉であるということはお分かりだと思います。その筋肉を動かしてあげるという指令を伝えてあげているのは神経になります。
痛みをともなってしまうマッサージやリハビリなどをしていたら、その治療をしてしまうほど、それによって刺激を受けてしまい神経や筋肉を硬くしてしまい体を守ろうとするのです。
急性期と慢性期、回復期それぞれ治療方法が違っていきます。
急性期の治療方法
急性期の痛みというのは、激しい痛みがしてきます。痛くて眠れずに精神的にも参ってしまうこともあるかもしれません。
この時期は何をしていても痛みを感じてしまいますし、どんな治療をしても効果がないことになります。
よって、始めは非ステロイドで治療を行なっていきます。
慢性期の治療方法
慢性期になってくると痛みはなくなってきて運動療法というもので治療していきます。また、鍼灸マッサージなどを行なうこともあるでしょう。
急性期の時期が終わると筋肉の縮みや硬さがひどくなってきてしまい、これを元の状態にもどすことは少し難しいのです。
よって、急性期から慢性期になるときに縮まないように予防をしてあげることが大切になっていきます。
この鍼灸マッサージは、筋肉を緩めるという方法と血の流れを増えさせるという方法があります。この方法を行なうことで、回復するまでに負担をかけずに出来るでしょう。
回復期の治療方法
回復期というのは、完治する時期になります。肩が痛みもなく動かせるようになってきて、だんだんと良くなっていきます。
治療方法としては、積極的に筋肉の可動域と筋力のトレーニングを行っていくのです。
まとめ
五十肩について症状や原因、治療方法などについてしょうかいしてきました。肩こりと五十肩だと症状も原因も違ってきますので、治療方法もそれぞれ違ってきます。
ですので、原因が分かってきたら、ちゃんとした治療方法で治し回復を目指してあげると良いでしょう。