女性目線で男性を分類する際に、近年は肉食系男子・草食系男子に分類することが多いと思いますが、それ以前は男性の顔立ちを「塩顔・しょうゆ(醤油)顔・ソース顔」と分類することが一般的でした。
それゆえ大人の女性の多くは、塩顔・しょうゆ顔・ソース顔という言葉を、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか?
たしかに、このように男性の顔を調味料に例える方法は、あっさり系の塩顔や濃い顔のソース顔、そして塩顔とソース顔の中間で日本人に馴染むしょうゆ顔と、非常にキャッチーな分類だと言えるでしょう。とはいえ、このような調味料系の分類だと、例えば実際にどのような顔立ちがしょうゆ顔なのかイメージしにくい、という人も少なくないようです。
そこで今回は、顔立ちの調味料系分類の概要を説明した上で、具体的に「しょうゆ顔」に焦点を絞って、その特徴や具体例などについて、ご紹介したいと思いますので参考にしていただければ幸いです。
顔立ちの調味料系分類の概要
そもそも塩顔・しょうゆ顔・ソース顔という男性の顔立ちを調味料に例えて分類する方法は、いつ頃誕生したのでしょうか?また、塩顔・しょうゆ顔・ソース顔という言葉について、はっきりとした定義は存在するのでしょうか?
そこで、まずは男性の顔立ちを調味料に例えて分類する方法の概要について、ご紹介したいと思います。
顔立ちの調味料系分類の起源
男性の顔立ちを調味料に例える分類が始まったのは、西暦1987年頃とされています。男性の顔立ちのタイプを調味料に例える発想が面白くキャッチーであったため、当時の若い女子たちの間で急速に流行したことが、顔立ちの調味料系分類の起源とされています。
この流行は、社会的にも受け入れられ、翌年の西暦1988年には現在も続く「新語・流行語大賞」における流行語部門の大衆賞の一つとして「しょうゆ顔・ソース顔」が選ばれるに至っています。
ちなみに、当時の調味料系の分類には、しょうゆ顔・ソース顔の他にも、塩顔・酢顔・砂糖顔・みそ顔・マヨネーズ顔・ケチャップ顔などの様々な調味料に例えた分類が存在していましたが、日本人らしい顔立ちのしょうゆ顔と外国人のような濃い顔立ちのソース顔の対比の分かりやすさから、社会的な流行となる段階では「しょうゆ顔・ソース顔」のみがメジャー化したようです。
塩顔・しょうゆ顔・ソース顔の定義
塩顔・しょうゆ顔・ソース顔などという言葉について、辞書的な社会的にも定まった定義があるわけではありませんが、様々な情報を総合する概ね次のような定義となりそうです。
- 塩顔(塩系男子):切れ長の細い目で、東アジア系の非常にあっさりした顔
- しょうゆ顔(しょうゆ系):やや切れ長の目で、最も日本人らしいあっさり系の顔
- ソース顔(ソース系):目鼻立ちがはっきりとした、欧米人のような彫りの深い濃い顔
- 酢顔(酢系):目が一重で、塩顔よりもスッキリとした顔
- 砂糖顔(砂糖系):しょうゆ顔を基本にしつつ、目が二重で少年っぽさが残る顔
この他にも、みそ顔(みそ系)・マヨネーズ顔(マヨネーズ系)・ケチャップ顔(ケチャップ系)などの分類がありますが、いずれもしょうゆ顔とソース顔の中間に位置するような形で区別がしにくく定義も曖昧になりがちです。
しょうゆ顔とは?
このようにしょうゆ顔は、やや切れ長の目で最も日本人らしい顔立ちとされます。より具体的に表現すると、切れ長の目で鼻筋が通りつつも、顔全体の印象が涼しげでクセの無い、日本人として平均的な顔立ちがしょうゆ顔とされます。
男性の顔立ちを調味料に例える方法が広まって以降のテレビで活躍する男性芸能人で言えば、男性アイドルの王道とも言えるジャニーズ事務所所属の芸能人で、しかも女性人気が非常に高い少年隊の東山紀之さんや元SMAPの木村拓哉さんなどがしょうゆ顔にあたる代表例とされることが多いようです。
ただし、しょうゆ顔や塩顔の分類にあたっては、分類する人たちの主観や好みが少なからず反映されるため、全ての人が納得する分類は難しいでしょう。逆にソース顔については、目鼻立ちの彫りの深さによる濃い顔立ちのため、俳優の阿部寛(阿部ひろし)さんや歌手の平井堅(平井ケン)さんなどを代表格とする意見に相異は少ないようです。
ちなみに、西暦1988年の新語・流行語大賞の授賞式において、しょうゆ顔の代表として参加したのは東山紀之さんで、ソース顔の代表として参加したのが同じく少年隊の錦織一清さんでした。
しょうゆ顔の特徴
このようにしょうゆ顔の男性は、切れ長の目で鼻筋が通りつつも、顔全体の印象が涼しげでクセの無い、日本人として平均的な顔立ちだとされます。それゆえに、ソース顔の男性に比べて多くの女性たちに支持され人気があるのが、あっさり系イケメンのしょうゆ顔男子と言えます。
そこで、しょうゆ顔のあっさり系イケメンがモテる理由を探るためにも、しょうゆ顔の特徴を挙げてみたいと思います。
一重か奥二重で、やや切れ長の目
しょうゆ顔の男性の最大の特徴は、目元にあると言って良いでしょう。そのしょうゆ顔の男性の目とは、まぶたが一重または奥二重であって、やや切れ長な感じのあるタイプの目です。
「目は口ほどに物を言う」という諺は、人の喜怒哀楽といった感情を最も表すのが目であって、目は言葉で伝えるのと同じくらい相手に気持ちを伝えることができる、という意味です。この諺からも分かるように、目は顔のパーツの中でも全体の印象や雰囲気を左右するパーツだと言えます。
それゆえ、まぶたが一重または奥二重であって、やや切れ長な感じのあるタイプの目であることが、涼しげで爽やかな印象をもたらし、顔全体の印象や雰囲気をクセの無いものにしていると言えるのです。これに加えて、鼻筋が通っていて眉毛が適度に整えられていると、顔全体の印象がキリっと締まり、多くの女性が見飽きない万人受けのするしょうゆ顔となります。
この点、ソース顔の場合は、はっきりとした二重まぶたで、パッチリとして大きな目であることから、非常に自己主張が強く感じられ、人によっては暑苦しく感じられることもあるようです。
ですから、しょうゆ顔のあっさり系イケメンが多くの女性に好まれる理由には、涼しげで爽やかな印象をもたらしつつも、自己主張の強すぎない部分が大きい比重を占めていると言えるでしょう。
顔肌が色白で整っている
しょうゆ顔の特徴の一つとして、顔の肌がキレイで色白であることも挙げられます。もちろん女性の好みは人それぞれ様々ですが、男性が女性の多数派に好まれるには、顔肌がキレイで整っていて色白であることが求められるでしょう。万人受けするという観点で見れば、やはり日本人らしい色白の肌であるほうが安心感もあり、しょうゆ顔にも馴染むと言えるのかもしれませんね。
この点、ソース顔の場合は、目鼻立ちがはっきりとしていることから、色白だと欧米人のような雰囲気を醸し出す一方で、日焼けして黒い肌であっても違和感はなく、むしろ日焼けすることによりワイルドさを見せようとするケースもあるようです。
このように普通の日本人として安心感のある色白の肌も、しょうゆ顔のあっさり系イケメンが多くの女性に好まれる理由の一つの要素と言えるでしょう。
髭が濃くなく清潔感がある
あっさり系のイケメンとして好まれるしょうゆ顔の男性の特徴として、髭(ひげ)が濃くなく口周りや顎がスッキリとしているため、清潔感を感じられる傾向が高いことも挙げられます。
たしかに女性の好みは人それぞれで多岐にわたりますが、女性の大多数が男性に清潔感を求める点は疑いようのない事実として存在します。そして、しょうゆ顔の男性の傾向として、髭が濃くないことによって、清潔感のあるイメージが形成されるのです。つまり、しょうゆ顔の男性が実際に清潔かどうかは別の問題となりますが、周囲の人が抱くイメージに、髭の濃さは大きな影響を及ぼすのです。
この点、ソース顔の場合は、彫りが深く日本人離れした顔立ちから、濃い髭も似合い、より野性的・男性的な魅力も生じます。しかしながら、その一方で髭が濃く多いと、少なからず清潔感という点では一段評価が下がってしまいがちです。そこが、ソース顔の男性が万人受けをしない一つの理由なのかもしれません。
このようにしょうゆ顔と呼ばれるには、髭が濃くないことも大きなポイントとなっていると言うわけです。
男臭さを感じにくい
ここまで挙げた特徴からも分かるように、しょうゆ顔のあっさり系イケメンがモテる理由として、しょうゆ顔からは男臭さを感じにくいのも特徴の一つと言えるでしょう。
しょうゆ顔の男性は、涼やかな目元に色白の肌を有する傾向が高く、髭も濃くないことから、どちらかと言うと中性的な印象や雰囲気を身にまとっていると言えるでしょう。多くの女性がジャニーズ事務所所属の男性アイドルを好むのは、その中性的な雰囲気にあると言うこともできますから、しょうゆ顔の魅力は男臭さを感じさせない中性的な顔立ちであると言っても過言ではないのかもしれませんね。
この点、ソース顔の男性の場合、彫りの深い顔立ちに濃い髭が似合うことから、非常に男臭さが感じられる顔立ちだと言えます。加えて、日焼けして黒い肌をしていると、野性味がプラスされますので、より男臭さが強調されます。何度も言いますが、女性の好みは人それぞれで多様ですから、ソース顔の男性の野性的で男臭い顔立ちに魅かれる女性もいるでしょう。しかしながら、多くの女性にとっては、あまりに男臭さを感じると、落ち着かないという声も良く聞かれます。
このようにしょうゆ顔の男性は、男臭さを感じにくく、良い意味で見慣れている顔立ちです。それゆえに、一緒にいて落ち着きを感じられるのも、しょうゆ顔の男性の特徴と言えるでしょう。
しょうゆ顔の具体例
このようにしょうゆ顔の男性の特徴について説明してみましたが、しょうゆ顔について理解するには、具体例を挙げたほうが分かりやすいですよね。そこで、誰もが知っている男性芸能人を例にして、どのような系統の顔立ちがしょうゆ顔なのか、について説明してみたいと思います。
ただし、前述したようにあっさり系の顔立ちであるしょうゆ顔や塩顔の分類にあたっては、分類する人の主観や好みが少なからず反映されて意見が割れる可能性もありますので、その点に留意いただけると幸いです。
少年隊の東山紀之さん
前述したように少年隊の東山紀之さんは、西暦1988年の新語・流行語大賞の授賞式において、しょうゆ顔の代表として参加しているので、ある意味で誰もが認めるしょうゆ顔、あるいは典型的なしょうゆ顔と言えるかもしれません。
黒目が美しい切れ長の目であり、白く透き通るような顔肌で、非常に清潔感を感じさせるあっさり系のイケメンであることに疑いの余地はありません。とてもストイックな性格で有名であり、年齢が50歳を超えているにもかかわらず、非常に締まった身体を維持していますが、そこから男臭さを感じることもありません。
このように東山紀之さんは、しょうゆ顔の特徴を満たし、とても日本人的な顔立ちだと言えるでしょう。ですから、しょうゆ顔の代表格は、少年隊の東山紀之さんだと言えるでしょう。
元SMAPの木村拓哉さん
バブル時代の男性アイドルの頂点が少年隊だとするならば、バブル期以後の男性アイドルのトップを走り続けたのがSMAPで、その中でも圧倒的なイケメンとされるのが木村拓哉さんです。
一見すると顔立ちが派手なようにも見えますが、良く見ると目は少し大きめですが切れ長であり、髪の毛を伸ばしても短くしても、その清潔感に変わりはありませんよね。サーフィンを趣味としているためか顔肌が色白とまでは言えませんが、映像技術の進化にも耐えられる顔肌の美しさは、女性の立場からも羨ましく思う人もいるのではないでしょうか。番組内のコントで女装すると、女性も嫉妬するほどの美人に仕上がる点には、各方面から賞賛があったようです。
このように木村拓哉さんは、年齢を重ねても男臭さを感じさせず、万人受けのする顔立ちであることから、しょうゆ顔の代表例と言って良いでしょう。
俳優の向井理さん
近年の男性芸能人の中で、あっさり系イケメンでしょうゆ顔の代表格として挙げられるケースが多いのが、俳優の向井理さんです。
たしかに、やや切れ長の目を持ち、髭を連想させることのない白い顔肌は、しょうゆ顔に必須とされる清潔感に溢れています。180㎝を超える高身長にもかかわらず、男臭さを感じさせないところに、俳優としての実力もさることながら、幅広い年齢層の女性から好まれる理由があると言えるでしょう。クールな印象がある一方で、優しそうな雰囲気を醸し出している顔立ちに、多くの女性が親しみやすさを感じているのかもしれませんね。
このように向井理さんは、多くの女性に対して好感度が高いことからも、最近の男性芸能人におけるしょうゆ顔の代表格という位置付けも納得できるのではないでしょうか。
嵐の二宮和也さん
近年の男性芸能人の中で、向井理さんと並んでしょうゆ顔の代表格に挙げられるケースが多いのが、嵐の二宮和也さんです。
やや切れ長の目で、インドア派ゆえの色白の顔肌と髭を感じさせない顔立ちは、良い意味で中性的であり、まさにしょうゆ顔と言えるでしょう。男性アイドルとしては、今やジャニーズ事務所を代表するグループである嵐に所属して若い女性の人気が高く、その一方で俳優としても演技派として定評があるため中高年の女性にも非常に人気があります。
このように二宮和也さんも、向井理さんと同様に幅広い年齢層の女性に好まれる、しょうゆ顔の代表格であると言えるでしょう。
俳優の綾野剛さん
最後に具体例として挙げる俳優の綾野剛さんは、しょうゆ顔か塩顔かで評価の分かれるケースかもしれません。
切れ長の目、色白の肌、それほど濃くない髭に加えて、顔立ちだけを見ると中性的であることから、しょうゆ顔の特徴は満たしています。とはいえ、切れ長の目が、優しさを感じさせる向井理さんや二宮和也さんと異なり、より鋭さがあるためクールさを強調している点から、塩顔だという評価もあるようです。
いずれにしても、あっさり系のイケメンであることには間違いなく、コミカルな演技もシリアスな演技もできる実力派俳優であり、女性からの人気も高いですよね。本記事では、敢えてしょうゆ顔に分類してみましたが、いかがでしょうか?
まとめ
いかがでしたか?顔立ちの調味料系分類の概要と、具体的に「しょうゆ顔」に焦点を絞って、その特徴や具体例などについて説明してみましたが、ご理解いただけたでしょうか?
たしかに、塩顔・しょうゆ顔・ソース顔というように男性の顔立ちを調味料に例えて分類する方法は、一昔前のものであって古臭いと感じる人もいるかもしれません。しかしながら、今も昔も女性同士の仲間内で、男性の顔立ちについて、あーでもないこーでもないと語り合うのは楽しい話題の一つです。そして、しょうゆ顔や塩顔などの評価が人によって分かれる余地があるところも、会話を楽しくさせる要素となっているのかもしれませんね。
職場などで世代が異なる女性の間のコミュニケーションの話題の一つとして、取り上げてみると面白いかもしれませんよ。