自分の口の中が臭いなと感じたことはありませんでしたか?
臭っているかもしれないという人の中で、気になり始めたら困ってしまうという人もいらっしゃるかと思います。気になってしまったら、人と会話することもイヤになってしまいますよね。
嗅覚というのは、脳へと伝わるのが直なので、相手へも印象を悪くさせてしまうでしょう。くしゃみをしたときなどに唾液が臭いなと感じるという人もいるのではないでしょうか。口臭の原因がつかめないまま、間違った判断を自分でしてしまい間違った対処をしてしまうという方もいらっしゃることでしょう。
食べたあとに歯磨きをしたり舌をごしごしと磨いてみたり、たくさんケアをしてしまい口臭を強くしてしまうこともあります。口臭でも唾液の臭いが気になるなという人などはケアの方法を変えたほうが良いです。唾液からでる臭いの原因と対処法について紹介していきます。
唾液とは?
唾液腺からでてきたばかりの唾液というのは、さらさらとしたものになります。
そして、唾液というのは1日に1~1.5リットルほどの量が出されますので、いろいろなはたらきをしてくれるのです。
まず、唾液で口腔の中を洗浄してくれる自浄作用というものがあります。そして、口の中に入ってきた酸やアルカリが混ざって口の中の環境を正常なものにしてくれる緩衝能活用というものがあります。
また、細菌やバイ菌が増えてしまわないように抑えてくれる抗菌作用があります。そして、唾液に含まれるたんぱく質が乾燥しないようにしてくれる保護作用もあるのです。
さらに、唾液の中にあるアミラーゼやリパーゼという消化酵素というものが、食べ物を分解してくれて消化までしてくれる消化作用があります。
他にも、虫歯菌の酸によって溶け出したものを修復してくれる再石灰化作用や、味を感じる場所に味のあるものを届けてくれる溶解作用、唇や舌のうごきをスムーズにして飲み込みや会話を円滑にしてくれる作用などがあります。
これらの中で特に臭い関係してくるものは自浄作用、緩衝能活用、抗菌作用、保護作用になります。唾液が出てきて、正しくはたらいてくれることで口の中は清潔にキレイになります。しかし、何かしらの原因で唾液に変化が起きてきたりしますと、臭いが出てきてしまうことがあるのです。
唾液が臭くなる原因について
口の中というのは、細菌が充満しています。その数というのは、何百種類もの細菌があるのです。
その細菌が唾液の中をうようよと泳いでいます。この細菌は、嫌気性細菌といい、酸素のことを嫌っている性質をもっている菌なのです。
そのため酸素が多くて普通なら細菌は増えていきません。しかし、口の中が乾燥していると、唾液の量が減ってきてしまい、唾液がネバネバとした状態になってしまいます。
そうすると、口の中にある酸素も減ってきてしまうのです。この細菌を増やさなくするためには、口の中を乾かさないように潤わせてあげることです。
唾液が臭くなる原因はいくつか考えられます。
歯や歯茎のトラブル
まず考えられることとして、歯や歯茎の問題からくるということです。
口の中で炎症が起きてしまい、歯茎から血が出てしまったり膿が出てきてしまったりすることがあります。
治していない虫歯があったり歯周病で歯肉が腫れあがっていたりとするという症状があったら、そのせいで臭いが出てくるということがあるのです。
唾液の中和能力が落ちてしまう
食事が偏った食事になってしまったり、不規則な生活を送ったりすることで、体から疲れが出てきてしまったり、快調ではなく不調になることがあるのですが、唾液が臭くなるのもその原因もあり得ます。
唾液には、通常だと緩衝能力という口の中に入ってきてしまったものを混ぜてくれるという機能が出てきます。
この働きによると口の中の環境は正しく保つことが出来て、口臭も出にくくなってくるのですが、体調が悪くなってひどくなってしまったりすると、緩衝能力は下がってきてしまい、唾液は酸性と化してしまい口の中の環境に異常をもたらしてしまうということになるのです。
ストレスからくる臭い
気持ちがリラックスしてゆったりとしているときは、唾液の量も通常の量が分泌されてきて口臭が強くなるということはありません。
そのときの唾液というのは、サラサラとしたネバネバ感が少ないものになります。
しかし、人間ですのでストレスは抱えてしまうものです。ストレスを強く感じてしまったときというのは、唾液も減ってきてしまいます。この唾液の量が減ってきてしまうと、細菌が増えてきてしまいます。
さらに、新鮮な唾液が分泌されないので、古い唾液がいつまでも残ってしまうということになるのです。
臭いの元になる菌がよくはたらいてしまいますので、臭いを出してしまいます。
そのほかにも、舌磨きを習慣としている人にとっては粘膜が傷ついてしまって臭いの原因になったり、薬やサプリメントを多く摂ってしまったりすると、口臭の原因にもなるのです。
口臭の種類について
口臭にはいくつかの種類がありますので、紹介していきます。
生理的な口臭
口臭というのは誰にでもあるものになります。
唾液の分泌量が減ってきてしまうことで口の中に細菌が増えてしまい、口臭の原因でもある揮発性硫黄化合物がつくられることで出てきます。
朝起きたときに強い口臭がすると良くお聞きになると思いますが、他にはお腹が減った時や緊張したときなどにも強まってしまうことがあります。
しかし、歯磨きをしたり食事や人と会話をしたりすることで弱まってしまいますので、治す必要はないのです。
飲食物や嗜好品による口臭
ニンニクや臭いのきついものを食べたり、タバコやアルコールなどを摂ったりすることで、発生してしまう口臭です。
これらによる口臭についても、時間が経ってくるとだんだんとなくなってきますので、治療をする必要はありません。
病的な口臭
治さなくてはならない口臭になります。
病的口臭の9割は口の中の病気が原因になってきて、そのなかでも舌苔というのは一番の口臭元となっていて、口臭の6割が舌苔から出てくるのです。
病的口臭の原因についてです。
まずは、舌苔ですね。口の中にある細胞が剥がれてしまい、舌の上に溜まってしまい白く腐った沈着物になります。
そして、よく聞くとは思いますが、歯周病になります。病的口臭の原因として一番多い病気になってきます。歯と歯茎の溝で細菌が臭いをつくり口臭を出してしまうのです。
また、歯垢が原因なこともあります。集まった細菌が歯垢でそれが固まってしまったものが歯石になってきます。
他には虫歯が原因ということもあるのです。虫歯を放っておいてひどくなってしまいますと、痛みだけではなく強烈な口臭が出てきます。
これらの他にも、入れ歯の掃除をさぼっていたり、口腔ガンも原因としてあるのです。
治療方法について
口臭の原因となる病気の種類とその治療方法を紹介していきます。
ドライマウス
ドライマウスというのは、口が乾いていることをいいます。
症状としては口の中がカラカラとしたりネバネバとしたり舌がピリピリとしたり、味覚障害になったりすることです。
精神的なストレスを受けて自律神経のバランスが崩れてしまったりすることで、他の病気によってこの状態になってしまうのです。
また、体全体も乾いている傾向になってきますので、ドライアイや便秘になったり、筋肉が痙攣したりすることも多くあります。
治療方法としては、人工唾液や粘膜を保湿させてあげたり、内服薬などがあります。詳しくは、唾液が少ないドライマウスになる5つ原因とは!病気の可能性も!を参考にしてください!
口腔ガン
口の粘膜に出てくるガンのことになります。口腔底ガンや舌ガン、歯肉ガン、頬粘膜ガン、硬口蓋ガンなどがあります。
はじめの段階では、口の中の粘膜にただれたりするのですが、痛みなどはほとんど出てきませんので、ただの口内炎だと思い込んで発見することが遅くなってしまうことがあります。
50代になると発生してくるのが多く、慢性的な刺激を与えるタバコやお酒などを摂る人に多い病気になります。
治療方法としては、基本的には手術や放射線治療、薬物治療などがありますが、免疫療法などもあります。
舌苔について
歯医者へ行くことは必要ありませんが、頻繁にセルフケアをすることが大切です。
その方法としては、口を大きく開けて舌を出して、舌専用ブラシで後ろから前へと何回かやさしくブラッシングしてあげて、ブラシを流水ですすぎます。
これを舌苔がとれるまでやった後に歯ブラシをしてあげて終わりになります。舌の掃除をすることは朝ごはんを食べた後にします。
舌を掃除するときは奥まで器具を入れてしまいますと、嘔吐を起こしてしまいそうになってしまうので、あまり奥まで入れないほうが良いでしょう。
唾液が臭くならないための対処法
歯や歯茎に問題があるときは、まずその治療をしてあげると良いでしょう。口臭のことを気にしすぎてしまい、あまりにもブラッシングをしてしまわない方が良いです。
食べた後にすぐ歯みがきをすることは、歯の間に挟まったものを取ってしまうということには効果ありますが、臭いの対策にはならないのです。
また、歯ブラシで舌を磨いてしまいますと粘膜が傷ついてしまい、口臭が増えてしまうこともありますので、注意が必要です。
唾液を普通にするには、その分泌量を増やしてあげることが大切になります。食べた後はうがいをするよりも、水を飲むことのほうが減らさずに済みます。
また、ガムを噛んだりしてあげると舌の上もキレイになってきます。
まとめ
唾液が臭くなる原因や対処法などを紹介してきました。口臭の種類としても生理的なものから病気からくるものまでいろいろとあることが分かったと思います。
ただ、それぞれ対処法などがありますので、原因や種類に合った方法で治していくと、今まで悩んでいた唾液の臭いから解放されていくことでしょう。
また、まわりの人への心配もなくなっていくことでしょう。
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