物に当たる人の心理や特徴を知ろう!怒りやすい人は必見!

昔のTVドラマで、腹を立てたお父さんがちゃぶ台をバーンとひっくり返すシーンがありました。ムシャクシャ腹が立った時、怒りを相手に直接ぶつけず、机を叩いたり柱を殴りつけたりして物に当たることがよくあります。「八つ当たり」といって、物だけでなく全く関係ない人に怒りをぶつける人もいます。

怒りの裏には、不安や悲しみ、寂しさと言う強い感情が隠されています。

「物に当たる」心理や裏に隠された感情、DVとの関係、そして、物に当たりたくなった時の対処方法について、お伝えしますね。

物に当たるとはどういうこと?

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「物に当たる」とか「八つ当たり」とか、よく聞く言葉です。腹が立った時、怒りがこみ上げてきた時、腹を立てる原因となった人物や物事に直接怒りをぶつけず、全く関係のない手近にある物体や周囲の人々(家族や部下など)に怒りをぶつけて発散しようとすることです。

全く関係のない方向(四方八方)の物や人に怒りを当てるので、「八つ当たり」と言うようです。

[物や人に当たる心理]

「物や人に当たる」「八つ当たり」する人は怒っています。その怒りのはけ口を求めています。怒りは、心理学では「本当の強い感情を隠す蓋(ふた)」とされています。不安感や悲しみや寂しさが怒りの底に潜んでいるのです。

①八つ当たりするのは不安からくる攻撃

物や人に当たる人は、何かまずいことが起きて強い悲しみや寂しさが生じると、不安や恐れを感じます。その不安や恐れを打ち消すために「怒り」という攻撃的な態度をとります。

よく怒る人は、不安や恐れを感じやすいということです。不安や恐れを生じさせる強い悲しみや寂しさが、心の奥底にいつもわだかまっているのです。

②怒りを直接ぶつけるリスクをわかっている

机に手を叩きつけたり壁を殴りつけたりするのは、「人に暴力を振るうのは悪いことだ」とわかっているのです。

どうしようもないほど強い不安や恐れを解消するには、暴力で相手を威嚇(いかく)するのが一番です。「攻撃は最大の防御」というように、先に相手を脅しつけ委縮させた方が勝ちです。しかし、本当に手を出せばリスクが大きいと、よくわかっています。ギリギリのところで理性を働かせ、物に怒りをぶつけるのです。

物に当たって威嚇する

物に怒りをぶつけても、十分に相手を威嚇できます。相手に自分の怒りや力を示すことができます。物に当たることで、相手を威嚇するという目的を達することができます。しかし、「暴力をふるった」ことにはならないのです。

人にも当たって威嚇する

机や壁、茶碗や皿など物に怒りをぶつけるだけでなく、弱い立場の人間(部下など)や家族に怒りをぶつけてどなりつけたり、物を投げたりします。人に当たって威嚇します。家庭内で八つ当たりすると、DV(家庭内暴力・ドメスティックバイオレンス)になります。

③言葉で怒りを上手に表現できないもどかしさ

物に当たる人は、たいてい言葉で自分の気持ちや考えを表現することが不得意です。言葉で自分の怒り、不安や恐れを十分に伝えることができないので、もどかしく思っています。そのために余計怒りがつのり、つい物を叩いたり蹴ったり、投げたりしてしまいます。

子供は言葉で怒りを表現することがうまくできません。それで、地団駄を踏んだり泣き喚いたりするのです。おもちゃなど手近な物を投げつけたりします。

大人になっても言葉による表現力には個人差があります。口達者な相手にやり込められると、攻撃性が最大限にまで上昇して物に当たることになります。

[物や人に当たりやすい人の特徴]

怒りの感情はだれにでもあります。

しかし、怒りを覚えた人がだれでも物や関係のない人に当たることはありません。怒りやすく、物や人に当たりやすい人の性格には特徴があります。

①冷静に対処できずパニックになりやすい

物や人に当たりやすい人は、何か起きた時に冷静に対処することが苦手でパニックになりやすいようです。

何か思いがけない出来事が起こったり、そのために失敗したり苦境に立たされたりすると、だれでも慌てふためきます。慌てながらも自分にできる限りの対策を考え、対処します。

しかし、八つ当たりしやすい人はどう対処すれば良いのかわかりません。ここに到るまでの過去を振り返ったり、こうなった理由を考えたり、考えすぎた挙句に頭の中が真っ白になってキレてしまいます。そして、頭に浮かんだことを口走ったり、どなったりしてしまうのです。

子育て中のママもキレる

子育て中のママさんは初めてのことばかりでパニックに陥りやすいようです。ついキレてしまって、子供やママ友に当たることがあります。

②自分に自信がない

八つ当たりする人は自分に自信がありません。「自分が他人からどう評価されているか?」「人にどう見られているか?」を、とても気にしています。

自分に自信がないので、自分の非を素直に認めることができません。自分のあやまちを認めて謝罪することができません。自分の非を認めると、自分の評価が下がるように思えるのです。「悪い意味でプライドの高い人」とも言えます。

そこで他人のせいにして八つ当たりすることになります。「失敗したのは自分が悪いからではない。○○が悪いのだ」「○○が△△したから、こうなった」などと、他人を責めて自分の責任を逃れ、自分が傷つかないように防衛します。何が起きても、まず自分を守ろうとします。

③自分の考えに固執する

物や人に当たる人は自分の考えに固執します。年齢が高くなるにつれてこの傾向が強くなりますが、若い人にもよく見られます。

多くの人たちは、経験や知識を積み重ねて自分なりの考えや信念を確立します。いわゆる「プライドの高い人」は自分の考えや信念が絶対的に正しいと考えて、他人の言うことに耳を傾けません。自分に強い自信があるように見えますが、実のところ、自分に自信がないので他の意見や主張を受け入れることが怖いのです。

そこで、自分の考えに反対されたり異議を唱えられたりすると、自分を守ろうとして攻撃的になります。相手を直接攻撃しないで、物や周囲の人たちに攻撃性を発揮してしまうのです。

④物や人に当たってストレス発散をしようとする

物や人に当たる人は、上手なストレス発散の方法を知りません。

接客業な自分を抑制し続ける職場や上司・同僚との人間関係のトラブル、細かな神経を遣う仕事などは過大なストレスが溜まります。そのストレスを物や家族に当たって発散しようとするのです。「家族になら少々理不尽なことを言ってもしてもかまわない」と考えています。

物や人に当たる人にはどう接したらいい?

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物や人に当たる人・八つ当たりする人には家族や周囲が迷惑します。八つ当たりする原因を知り、うまく対応しないと問題が大きくなるばかりです。

[なぜ八つ当たりするようになるのか?]

「八つ当たり」「物や人に当たる」のは怒りによる攻撃的な行動です。怒りは、前述したように強い悲しみや寂しさから生じる不安感や恐れに蓋をして隠そうとする心理です。

怒りやすい人は不安や恐れという反応を起こしやすいのです。心の奥底に強いどうしようもない悲しみや寂しさ・孤独感を抱えているのです。

幼少期に健全な愛着が十分に形成されていない

大人になっても心の奥底に強い悲しみや寂しさを抱えている人は、幼少期の両親との関係に問題があることが多いようです。幼少期に「親に無条件に愛されている」という健全な愛着が十分に形成されていないのです。

「両親(特に母親)に無条件に愛されている」という安心がないと、子供は悲しく寂しい思いをします。自分に自信が持てず、ありのままの自分を受け入れられません。自己肯定感が乏しくなります。時には自己嫌悪になります。

両親が厳しすぎたり、一々細かく子供に指示したり、あるいは逆に忙しすぎて子供にかまう時間がなかったりすると、子供は「無条件に愛されている」という安心感を持てません。

機能不全家庭で育つ子供は心の傷が大きい

機能不全家庭」は「機能不全家族」ともいいます。家庭内に夫婦間の不和などの対立やアルコール・薬の依存、子供に対する肉体的および精神的虐待・性的虐待が恒常的に存在する家族(家庭)のことです。

機能不全家族で育つ子供は虐待されます。身体的に暴力を振るわれるだけでなく、激しい言葉による暴力を受けます。ネグレクト(無視・無関心)も精神的虐待です。虐待された子どもは常に親の顔色を窺います。「自分自身が悪いから虐待される」のだと考え、自分を責めます。自己肯定感も自信も持てません。「自分は何の価値もない人間だ」と考えます。心の中は悲しみと寂しさで溢れています。

このような心の傷を抱えたまま大人になり、人間関係がうまくいかず、どうしようもない孤独感や生き辛さに悩む人たちを「アダルトチルドレン」といいます。

虐待されて育った子供は虐待するようになる

機能不全家族で育った子供は、結婚したり親になったりすると、家族を虐待することが多くなるといいます。「虐待の連鎖」です。親が身体的・精神的暴力によって物事を対処するのを見て来たので、自分も何か起きると身体的・精神的暴力に頼って解決しようとするのです。

普通の家庭でも八つ当たり連鎖が続く

機能不全家族ではない普通の家庭環境でも、両親と健全な愛着を十分に形成できなかった子供は、大人になっても寂しさや悲しみや不安を強く抱えていますから、怒りの反応が生じやすくなります。理性が働きますから、怒りをぶつけても大丈夫な物や人に当たります。家族つまり夫や妻や子供に怒りをぶつけるのが、もっとも楽で安全な方法に思えるのです。

父親あるいは母親に八つ当たりされて育った子どもは、大人になってトラブルが起きた時に、家族に怒りをぶつけて解決しようとします。八つ当たり連鎖が続きます。

[物に当たることもDV]

TVドラマのようにちゃぶ台をひっくり返したり、テーブルを叩いて怒鳴ったり、茶碗や皿を投げつけたりするのはDV(ドメスティックバイオレンス家庭内暴力)です。

DVとは、夫あるいは妻や子供を暴力で威嚇して委縮させ支配することです。

直接暴力を振るわなくても威嚇すればDV

暴力を振るうのは夫とは限りません。妻が暴力を振るうこともあります。

夫または妻が直接相手を殴ったり蹴ったりしなくても、大きな音を立てたり怒鳴りつけたり、手当たりしだいに物を投げつけたりすることは暴力です。相手を威嚇して委縮させるので、暴力と同じ効果があるのです。はさみやバットを投げつけられれば、大ケガする可能性もあります。

子供は大きな音や声を怖がります。夫や妻の八つ当たりの一番の犠牲者は子どもです。

言葉による精神的虐待もDV

八つ当たりする人は言葉で表現することが苦手な人が多いのですが、物を壊したり投げつけたりするよりも言葉で攻撃する人もいます。言葉で相手を傷つけるのです。

妻を正座させて長々と説教する夫や、夫の短所欠点を並べ立てて口撃する妻は精神的に相手を痛めつけます。相手の心に深い傷を負わせます。これも立派なDVです。

家族には怒りをぶつけやすい

夫でも妻でも、家族には怒りをぶつけやすいのです。会社など仕事の場で嫌なことがあると、家族に当たり散らす夫や妻は大勢います。

仕事の関係の人たち、上司・先輩にはキレるわけにはいきませんし、同僚や部下に当たれば、評判が悪くなったり仕事がやりにくくなったりする可能性があります。その点、妻または夫や子供には、何を言ってもしても問題になる可能性はほとんどありません。「家族には何をしてもかまわない」と、無意識に家族に甘えているのです。

[物や人に当たる人への対処法]

物や周囲の人たちに当たる人は、仕事場(会社など)にも学校や幼稚園・保育園のママ友にもいます。怒りっぽい人はどこにでもいます。八つ当たりする人にはうまく対応しないと、不愉快な思いをするばかりです。こちらの方がキレてしまいます。

①八つ当たりする人には常に冷静な態度を保つ

八つ当たりする人やすぐ怒る人には常に冷静な態度で応じます。

何か不足の事態が起きて相手がパニックになった時も、あくまで冷静を保ちます。相手が何を言っても責めても聞き流します。「○○に電話してみましょう」「△△してはどうですか?」と対処方法を提案して、相手を落ち着かせます。

②八つ当たりする人とは距離を置く

自分の非を絶対に認めない人や自分の考えに固執する人とは、できるだけ距離を置きます。相手に失敗を認めさせようとしたり、自分の意見を受け入れてもらおうとしたりすれば、相手は攻撃性を強めるばかりです。

職場の仲間や上司などどうしても付き合う必要のある人とは距離を置くことが難しくなります。その場合は、相手に失敗やこちらの考えを認めさせようとせずに、「これからどうしますか?」「何か良い考えがありますか?」などと、今後に目を向けるようにします。相手の怒りの矛先を少し変えるようにします。

③八つ当たりする人には自信のある態度をとる

八つ当たりする人は自分に自信がありません。そして、自分よりも自信がなく弱気の態度の人には余計当たります。

何もかも自分が悪いような気がして、自分自身を責める人がいます。八つ当たりする人には恰好の標的になります。何か起きると、すぐにその人のせいにして攻撃します。

自分に自信を持ち、自分が悪くないことをはっきり主張します。八つ当たりする人は自分に自信のないので、強い態度に出られると引っ込んでしまいます。当たることをしません。

④DVは子どものためにも自分のためにも許さない

DVでストレス発散する夫や妻に対しては強い態度で対応します。決して「自分が悪いから、相手が怒るのだ」「主人が怒るのは私が至らないせい」などと考えないようにします。

ただし、物を投げつけられたり暴力を振るわれたりしてケガする危険性があるので、言い返したり説得しようとしたりするのはNGです。強い態度というのは、警察に通報したり弁護士に相談したりすることです。女性はシェルターに逃げ込むのも良い解決方法です。自分がどうすれば良いのか、解決方法をカウンセラーに相談してもいいですね。

「自分さえガマンすれば丸く収まる」などと考えるのは厳禁です。自身が崩壊するだけです。子供がいる場合は、子供が一番の被害者になります。DVを決して許さないようにします。

物に当たらないようにするには?

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怒りやストレスを物や人に当たって発散している人は、たいてい自己嫌悪に陥っています。「何とかして怒りをコントロールして人や物に当たらないようにしたい」と、悩んでいます。

「物に当たる癖を治したいが、どうしたらいいか?」と言う質問がいろいろなサイトに沢山寄せられています。「カウンセリングサービス」というサイトにも多くの質問者がいます。回答は体験談から心理学的なものまで多種多様ですから、参考になります。

[物に当たっても怒りは収まらない]

怒りがこみ上げると物に当たって発散しようとする人は少なくありません。手当たりしだいに投げつけたり殴ったり壊したりしますから、被害金額は相当なものです。ケータイ・TV・パソコン・ゲーム機・皿や茶わん・壁・ドアなどを破壊します。

プライマルセラピー

手近な物を投げたり、バットで叩き壊したり、枕を殴りつけたりしてストレスや怒りを発散する方法を「プライマルセラピー(原始的療法)」といいます。

プライマルセラピーでは枕を好きなだけパンチします。スペインでは、ハンマーで廃車や廃家具を叩き壊す「ディストラクトセラピー」も行われています。

「怒りを胸に溜め込まずに吐き出すことで、幼少期に受けたトラウマ(心の傷)の痛みを軽減する」という心理療法の1つです。

物に当たると怒りの感情が強くなる

怒りを吐き出して物に当たって怒りが鎮まるのは、怒りの根本にある原因を建設的に解決する手段がある時だけです。後述する「感情処理療法」でも怒りを吐き出して物を攻撃することがあります。それは相手に怒りをぶつけるのではなく、自分自身の感情を吐き出すためです。

怒りを人や物にぶつけて、物に暴力を振るったり人に暴言を吐き続けても、怒りは鎮まるどころか怒りの感情が高まるばかりです。物に当たる人の攻撃性も強まります。戦闘シーンの多い暴力的なゲームをしていると攻撃的になります。それと同じです。

相手の悪口を言いまくって怒りを解消する方法は、言葉によるパンチです。枕をパンチする代わりに悪口を言うのです。相手の悪口を言っても気分はスッキリせず、攻撃性が高まるだけです。

[感情処理療法]

「感情処理療法」「感情処理法」は心理療法の1つです。

私達には喜び・快い・不愉快・怒り・悲しみ・寂しさなどいろいろな感情があります。簡単に言うと「喜怒哀楽」です。感情は思考とは別物です。感情は理論的な考え方では処理しきれないことがあります。頭ではわかっていても、気持ちがスッキリしません。特に怒りの感情は理論的思考では処理しきれません。感情の対処法が必要です。それが「感情処理療法」です。

感情を外に出して感じきるようにする

心の底にモヤモヤとわだかまっている気持ちを外に出し、自分で自身の感情を感じきるようにします。自分は悲しいのか寂しいのか辛いのか、自分自身で感じ取ります。自分の感情を感じきってしまうと、消化して消えてしまいます。

かなり辛い不快な思いをすることもありますが、途中でやめてしまうと感情がくすぶり続けてしまいます。

怒りの下にある感情を吐き出す

心理学的には怒りは本当の感情ではなく、怒りの下に本当の感情が隠されているといいます。強い悲しみや寂しさ、不安感や孤独感が怒りで蓋をされているのです。この悲しみや寂しさを外に出して自分で感じきらないと、それらが基になって生じる怒りは消化できません。

カウンセリングで本当の感情を吐き出しやすくする

怒りの下に隠れている寂しさや悲しさなど本当の感情をだれかに知ってもらい、自分を受け止めて共感してもらうと、心が癒されていきます。怒りをコントロールできるようになります。自分独りで隠れている感情を感じきるのは難しいことです。カウンセラーに自分の気持ちを話して共感してもらうと、自分の本当の感情がわかりやすくなります。

[怒りのコントロール法]

怒りをコントロールする方法はいろいろありますが、基本的な方法をお伝えします。

ありのままの自分を受け入れる

短気で物に当たりやすい人は自分に自信がありません。子供時代に両親にありのままの自分を受け入れてもらえなかったためです。

まず、ありのままの自分自身を受け入れるようにします。短所も欠点も弱点も何もかも受け入れ、つまらないプライドを捨てます。すると、自己肯定感や自信が持てるようになります。自分の存在自体に価値があると思えるようになります。

不測の事態が起きても失敗しても慌てふためいてパニックにならず、冷静に対処できるようになります。失敗を他人のせいにせず、自分で責任を負うことができます。

(カウンセラーの助けを借りる)

ありのままの自分を受け入れることは容易ではありません。カウンセリングを受けると、少し楽になります。気軽にカウンセラーに相談することをオススメします。

イライラしたら10分ほど歩く

腹が立ってイライラする時は、その場を離れて深呼吸をしたり空を眺めたりします。心を空っぽにします。気持ちが落ち着いたところで考えるようにすれば、物事の見方が変わり、冷静に対処できます。

できれば外に出て深呼吸をし、10分ほど歩くとイライラした気持ちが落ち着いてきます。

怒りやストレスは運動と歌で発散する

ストレスを発散する一番良い方法は身体を動かすことです。怒りも運動することで発散できます。ジョギングでも水泳でもかまいません。汗をかくくらいの運動がオススメです。体を動かすことに専念すると、頭も心も空っぽにできます。物事を違う角度から眺められるようになります。

大声を出すこともストレス発散になります。山に登って大声で「バカヤロー」と叫ぶのも良いし、カラオケボックスで歌い踊るのも楽しいですね。

パワーストーンなどの力を信じている人は、それを持って運動したり歌ったりするとより効果があるかもしれません。

心を粘土のように柔らかく

心を粘土のように柔らかくして、いろいろな人の考えや気持ちを受け入れるようにします。心が柔らかくなれば、様々な環境の変化にも対応できます。イライラすることがなくなります。

[物や人に当たる精神疾患]

怒りっぽく物や人に当たる人の中には、精神疾患の可能性がある人もいます。この場合は自分でコントロールすることが難しいので、精神科の医師や心理カウンセラーの治療を受ける必要があります。

不安障害・気分障害

不安障害とは、行き過ぎた不安を感じるようになり、社会生活に支障をきたす精神疾患です。不安障害の患者さんの中には、行動に変化が生じて攻撃的になる人がいます。

気分障害の代表はうつ病です。気分が落ち込んでしまいますが、イライラ・ピリピリすることがあります。

パーソナリティー障害

パーソナリティー障害は、他者との関わりや内面的な考え方が普通の人とは違っているために本人も周囲の人たちも悩む精神疾患です。

感情が混乱して自分でコントロールできなくなり、対人関係のトラブルが起きやすくなります。

間欠性爆発障害

怒りのコントロールが難しくなる病気です。精神疾患というよりも、脳の異常による脳疾患といえます。

突然怒りが爆発します。物に当たるだけでなく人に暴力を振るいます。20分ほどで怒りが消えてケロリとします。

まとめ 物に当たる怒りの裏に本当の感情が隠れている

何か事が起きて不安や恐れが生じた場合、人間は不安や恐れを打ち消すために怒りという攻撃的な態度に出ます。攻撃して相手を威嚇し、自分を護ろうとします。しかし、怒りの原因となった人間を直接攻撃するのはリスクが高いので、物に怒りをぶつけます。物に当たることで相手を威嚇するのです。

心理学的には、怒りは強い悲しみや寂しさという感情を隠す蓋です。物に当たる人は常に心の奥底に強い悲しみや寂しさを抱えています。そのため不安感や恐れが生じやすく、それに反応して怒り、物に当たります。物だけでなく、弱い立場の人間(部下など)や家族にも当たります。家族に当たるのはDVです。

物に当たる人は、子供時代に両親から無条件で愛されたという安心感がありません。心が深く傷つき、自分に自信がありません。そのため自分を護ろうとして攻撃的になります。

物に当たるのを治すには、怒りの裏に隠れている本当の感情を外に出し、自分自身で感じきるようにします。どんなに辛く不快でも本当の感情を感じきらないと、怒りは消化できません。そして、ありのままの自分を受け入れて、自信を持つようにします。そうすれば、物に当たる怒りをコントロールしやすくなります。

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