耳硬化症ってなに?症状や原因、治療方法を知って対処しよう!

耳硬化症と言う病気を聞いたことがありますか?日本人より白人の女性が多い病気で、妊娠により難聴が悪化する病気ですが、数が少ないだけに、正確な診断がされず、補聴器扱いにされている人たちも多い様です。

振動を内耳に伝えている、アブミ骨底板と周囲の骨が動きにくくなる病気です。手術で劇的に難聴が回復されます。

難聴の方は色々検査をしてもらい、耳硬化症ではないか調べて頂くと良いかと思います。その為には耳硬化症を扱っている、病院を訪れる方がより診断が確実化される様に思います。耳硬化症について調べて見ましたので、ご一緒に見ていきましょう!

耳硬化症とは

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◆アブミ骨底板とは耳の中の耳小骨(ツチ骨、キヌタ骨、アブミ骨)という、身体の中で一番小さな骨の一番深い部分にある一番小さな骨です。その骨が外耳・中耳・鼓膜の機能障害によりおこる伝音難聴を起こします。

放置していると内耳や聴神経による機能障害のある感音難聴に移行し、さらに悪化すると混合難聴になります。

混合難聴は外耳・中耳・鼓膜・内耳・聴神経機能の障害がある難聴です。ベートベンはこの耳硬化症で全く耳が聞こえなくなったそうです。

◆耳硬化症とは外耳・中耳・鼓膜の機能障害で、音がうまく伝わらない難聴です。手術で劇的に直ります。白人に多く日本人に少ない為、知名度が低いので、正確な診断がされていません。

正確な診断がされれば、難聴は手術で劇的に変わりますので、もし難聴が進むようであれば一度医師とご相談される方が良いと思います。

◆発症は思春期に多く進行が徐々に行われ40歳ぐらいで病気の症状が分かってきます。

◆耳硬化症の種類には2つあります。1つ窓型ともう1つは蝸牛型です。窓型は卵円窓(らんえんそう)の付近の機能障害です。蝸牛型(かぎゅうがた)は蝸牛の付近の機能障害です。

耳硬化症の症状

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耳硬化症の症状と受診率

◆耳硬化症の初期症状は、低い音が聞こえにくく、難聴や耳鳴りがあります。難聴の症状は個人個人違いますが放置していると、難聴が酷くなりそれに伴い耳鳴りも酷くなります。

症状を放置しておくと目まいが起こります。目まいや難聴で耳が塞がれた感じがすると訴える人もおります。

◆病院に診察に来る人は難聴が100%、耳鳴りが67%、耳が塞がれる33%、めまい10%の割合です。

外耳・中耳・鼓膜の機能障害の、伝音難聴の両方の耳の難聴の進行がほとんどです。思春期より発病して少しずつ聞こえにくくなるので、人から耳遠いねと指摘される場合は、早めに専門医を訪れた方が良いかもしれません。

◆全く聞こえなくなっても、人口の骨を入れるので、余り早く手術をしたから良いかどうかは、判断の迷うところですが、劇的に難聴と耳鳴りが回復するとの事ですので、良く専門医と相談して治療をされることが良いでしょう。

耳硬化症の原因

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遺伝による原因

原因はまだはっきりとは解っていません。考えられている原因は遺伝的なものによるものがあるのでは?と考えられています。白人の場合は遺伝性のものが考えられていますが、日本においては遺伝とは関係ない事が多いそうです。

アブミ骨の異常による原因

内耳を守っている骨や、身体で一番小さな骨アブミ骨に、初期の海綿状になって骨が作られる時、何らかの原因で骨の一部が柔らかくなって、その軟らかくなった骨を修復するために、耳硬化症が起こるのではないかといわれています。

女性ホルモンによる原因

麻疹の潜伏感染や妊娠出産を機会に起こる事が多く、女性ホルモンも関係しているのでは?と言われています。

耳硬化症の治療

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耳硬化症の治療はとても細かな技術を要します。海外では医療費が高い為、日帰り治療が行われているそうですが、本来は術後の経過を見る事が大切で、短期入院をしてめまいがおこらないかどうか確認した方がよいです。

耳硬化症の治療はできるだけ専門の病院を選んだ方が良いと思います。特殊な病気だけに放置していると、結局耳が聞こえなくなります。

耳硬化症の治療の実績

専門病院の虎ノ門病院は手術実績が一番多いです。こちらは耳の裏を切らないで、耳の穴からアブミ骨の手術を行う方法を取っています。

耳硬化症の実績のある病院を下記に載せておきましたので、参考にしてくださいね。

耳硬化症の治療の費用

◆一般的に耳硬化症の手術費用は70~80万円です。健康保険証を使えば3割負担で20から25万円です。それに高額医療保険制度を申請すれば10万円前後、後期高齢者は7~8万円です。

これは部屋代などは含まれていないのではないかと思います。部屋代などは病院によって違いがあるので確認して受けられると良いと思います。中々費用の事は効けないと言う人は、あらかじめお電話でお聞きになると、聞きやすいのではないかと思います。

◆健康保険証が私達にとってどれほど大切な制度か、ここでも認識したいですね。健康保険証があれば耳硬化症の手術は大体10万円前後になると言う事ですね。

◆高額医療保険制度は病院支払いが多いと、役所から連絡が来ます。そこで申請を忘れない様にしましょう。但し部屋代などは含まれません。

所得税を払っている人などは、税金でも還付してもらえますから、やはり耳が聞こえないより、劇的に治るのであれば他の事のお金を削ってでも、手術をした方が自分の為ですね。

耳硬化症の検査

検査は視診、聴力検査、耳小骨筋反射検査、CT検査、ティンパノメトリー等の検査を行います。

視診

視診は医師が目視します。鼓膜は正常な状態が多いです。時にピンク色をした鼓膜をしている事があるそうです。このピンク色の症状が耳硬化症の決め手になる事があります。

耳小骨筋反射検査

耳小骨筋反射検査とは、耳小骨の動きができるかどうかを見ます。耳小骨の骨に筋肉がついていてその筋肉が動かないと、耳硬化症の疑いがあるとされています。

聴力検査

聴力検査は気導聴力と、骨導聴力を検査します。音のない部屋に入り、ピーと言う音が聞こえるとボタンをおす検査です。

気道聴力とは鼓膜の振動が3つの耳小骨に伝わり、最後の骨が内耳の液を振動させて音を伝える事です。

骨導聴力とは頭蓋骨の振動が直接耳に伝わる、身体内部からの音や、60デシベル以上の音の事です。

CT検査

CT検査はエックス線を使って耳の内部をコンピュー処理して画像化して、レントゲンよりはより詳しく機能障害の様子が解ります。

CT検査で内耳骨包の脱灰像がみられると、耳硬化症の決め手になります。

ティンパノメトリー

ティンパノメトリーとは耳の鼓膜の動きを調べる検査で、外耳道の空気圧の変化で、鼓膜の動きを調べます。機械は体温計の様な機械でそこから耳に差し込むイヤホーンの様な物がついていて、それを耳に入れて調べます。

耳硬化症の治療

耳硬化症の治療は手術が必要です。手術をして聴力は数日後で回復し、耳鳴りも解消されますが、めまいなどが残り、短期入院等で様子見を見る事があります。

全く聞こえなくなる人もいてこの様な場合は、人工骨を手術で入れます。

耳硬化症の予防

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原因が分かっていないだけに、予防はない様ですね。

耳硬化症の診察を専門に行っている病院

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耳硬化症の手術実績のある主な病院

  • 虎ノ門病院      東京都港区虎ノ門2-2-2         03-3588-1111
  • 慶應義塾大学病院         東京都新宿区信濃町35          03-3353-1211
  • 神尾病院                     東京都千代田区神田淡路町2-25      03-3253-3351
  • 三井記念病院     東京都千代田区神田和泉1        03-3862-9111
  • 聖隷横浜病院     神奈川県横浜市保土ヶ谷区岩井町215    045-715-3111
  • 東大病院       東京都文京区本郷7-3-1            03-5800-8630
  • 大阪赤十字病院    大阪市天王寺区筆ヶ崎町5-30       06-6774-5111
  • 大阪労災病院     堺市北区長曾根町1179-3            072-252-3516
  • 東邦大学医療センター 千葉県佐倉市下志津564-1            043-462-8811
  • 細井耳鼻科      大阪府豊中市北桜塚2-1-13        06-6853-0333

全国で耳硬化症の手術を行っている件数は697件です。虎ノ門では1年間に50から80件ほど手術をして、今までに500件ほどの実績があります。上記の病院以外でも耳硬化症の手術はやってられますが、ネット上に載っている主な病院を載せています。

慶応義塾大学病院は年間30~40件、神尾病院28件、三井記念病院は14件、聖隷横浜病院13件、東大病院10件、大阪赤十字病院10件、大阪労災病院は8件、東邦大学医療センター8件

今の所虎ノ門病院の耳硬化症の手術件数が一番多いようです。細井耳鼻科は特殊な方法で日帰り手術が可能になっているとホームページに書いています。日帰り手術で、めまいが起こらない方法だそうですので、実績などは解りませんが載せておきました。

他の病院でも件数は少ないですが、耳硬化症の手術をしている病院は沢山ありますが、ここに載せたのは、毎年コンスタントに手術を行っている主な病院を載せました。

まとめ

如何でしたでしょうか?耳硬化症について少しは理解して頂けましたでしょうか?耳硬化症は白人女性に多い病気で余り日本ではなじみがないので、今までは補聴器で対応されてたようです。しかし全く聞こえなくなると、補聴器も難しく成ってきます。

思春期に発症して40歳ころに聞こえなくなる様ですので、まだまだ人生は長いと思います。そんな中、耳硬化症の病気が増えてきている様です。

食の欧米化に伴って増えてきているのか?そこのところは分かりませんが、若いうちから耳が聞こえなくなると言う事は、通常の生活を送るにはとてもリスクが高く思います。

手術をすることで劇的に治ると言われていますので、専門医と良くご相談されこのサイトが、お役に立てればとても嬉しく思います。

  
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