ゲップがでることってありますよね。特に炭酸飲料を飲んだ後とか、うっぷって感じで。でもゲップが止まらなくなると困りますよね。人前にいるとき、誰かと話をしているとき、また静かな環境にいるときはとても困ってしまいます。
何とか止めようとするのだけど止まらなくて困惑してしまいます。ただ止まらないゲップには、何らかの病気が隠されていることがあるのです。ここではそんな止まらないゲップの原因と止め方について見ていきます。
ゲップについて
胃の中にあるガスが食道を通って外にに出るのがゲップになります。ゲップが止まらないというのは、胃の中にガスがたまり続けてそれが逆流しているためです。ゲップには臭いがあるときとないときがあり、それぞれ原因が異なります。
ゲップが止まらない原因とは
では、ゲップが止まらない原因について紹介します。
呑気症
人間は食事の際など、常に空気の飲み込んでいます。これは決して悪いことではなく、適度に消化を助けるとも言われています。ただ、空気を飲みすぎるということがあり、呑気症、空気嚥下症といわれる病気です。この場合、ゲップは飲みこんだ空気ですから臭いはありません。
空気を飲みすぎるというのは、実はストレスが大きく関係しています。誰でも極度に緊張したときはつい空気を飲んでしまうものです。ただストレスが高い状態が続くと、常に空気を飲み込んでしまうことが続き、ゲップが止まらなくなってしまいます。
普段から空気を飲みすぎてゲップが止まらないという方は、この呑気症の可能性があります。自分では空気を飲みすぎていることにはなかなか気づきません。ですので自分が呑気症であることに気づかない方がほとんどです。
呑気症の場合、空気をたくさん飲み込んでしまうので、腹部の膨満感や軽い吐き気といった症状を伴うことがあります。
噛み締め症候群
呑気症と同じような症状がでるものに、噛みしめ症候群というのがあります。これもストレスに関係しています。
歯を噛みしめてみてください。舌が上あごに押し付けられ、つばの行き場がなくなり、つばを飲み込んでしまいます。噛みしめ症候群とは、ストレスや緊張で奥歯を噛みしめたときに、空気を含んだ唾液を飲み込んでしまうことで胃の中に空気がたまり、ゲップが止まらなくなる病気です。この場合もゲップは飲みこんだ空気ですからにおいはありません。
噛みしめ症候群では、ゲップが止まらないだけでなく、奥歯を強く噛みしめることで、頭痛や肩こりといった症状を伴うことが多いようです。
ガスの発生
呑気症や噛みしめ症候群は、飲み込んだ空気がゲップとして出ますが、それ以外に胃の中に生じたガスがゲップとして出る場合があります。
食べ物が胃腸で消化される際にはガスが発生します。通常そのガスはオナラとして排出されますが、何らかの原因で、口から排泄したほうがよいと体が判断した場合、ゲップとして出てきます。この場合は、ゲップは匂います。
原因としては、
- 便秘などでお尻から排出できない
- 胃の内圧が必要以上に高まった
- 胃と食道の間の筋肉が緩んだ
などが考えられます。
胃もたれや胸やけを伴う場合は、胃酸が食道に逆流している胃食道逆流症である場合があります。これは食道の機能が低下したり、胃と食道の間の筋肉の働きが低下し、食道に胃酸が逆流して発生します。また胃の活動が低下して、食べ物が長く胃に停滞した場合にも生じます。
詳しくは、腸にガスが溜まる5つの原因とは?解消方法や病気の紹介も! を参考にしてください。
その他の病気の可能性
その他に、ゲップが止まらなく原因となる病気としては、逆流性食道炎や急性胃炎、胃潰瘍や食道や胃や消化器のがんが上げられます。
ゲップが止まらないだけでなく、痛みや何か気になる症状がある場合には要注意です。
ゲップを止める方法
では、ゲップを止める方法について紹介します。
ストレスを解消しましょう
呑気症や噛みしめ症候群はストレスが原因で発症することが多いといわれています。ストレスが高まり、不安や緊張が増すと、ため息をつくことが多くなります。
その時に、しらずしらずにつばと一緒に空気を多く飲み込んでしまい、ゲップが止まらなくなってしまうのです。たとえば、仕事や人間関係のストレスを抱えている人、細かいことを気にしすぎて不安になりやすい人は呑気症や噛みしめ症候群になりやすいといわれています。
またゲップは自分では止められません。また我慢してもお腹が膨らみ余計苦しくなるだけです。そのためゲップが止まらないと余計にストレスを感じ、悪循環となる場合が多いのです。
最近分かったことですが、ストレスで食道の上部に多く存在する感覚器官のTRPV1が過敏になると、ゲップのたびに痛みを感じるようになり、余計にゲップがひどくなるといわれています。
まずは身の回りからストレスを取り除くように日常生活を見直してみましょう。またゲップを我慢しても余計にストレスがたまり、辛くなるだけですので、我慢はしないようにしましょう。
歯をかみ締めていませんか
パソコンなどの作業、ついうつむき加減となりますが、これは奥歯を噛みしめやすい姿勢です。そうすると噛みしめ症候群になりやすいのです。作業に集中するのは必要ですが、適度に休憩をとって深呼吸をしてあごの緊張をとるようにしましょう。また日常でも背を伸ばすようにして、うつむき加減の姿勢は控えたほうが止まらないゲップには効果があります。
習慣的に、歯を噛みしめる癖がある人は要注意です。あまりにひどい場合には歯科でマウスピースを作ってもらい装着するという対処法もあります。市販で安価な物もあるようです。
食生活を見直しましょう
早食いすると食べ物と一緒により多くの空気を飲み込むことになりゲップがでやすくなります。そういえば...と思われる方もいるかと思います。忙しい時は大変ですが、できるだけゆっくりよく噛んで食事をしましょう。
またお茶やコーヒーなどを熱い飲み物を飲む時も、大げさにすすり上げないようにしましょう。一緒に多量の空気を飲み込んでしまいます。当然ですがゲップが止まらないときは炭酸飲料は控えましょう。
胃の調子が悪く臭いのあるゲップが出るときは、胃に良くない食べ物を避けるだけでも効果があります。脂の多い揚げ物やスナック菓子、イモ類、根菜や唐辛子などの刺激物、アルコールといった胃に負担がかかるものをさけましょう。とくに脂っこいものを一度にたくさん取ると胃酸の分泌が多くなり、ゲップの原因になります。
喫煙は胃の大敵です。タバコは胃の粘膜を傷つけ、症状を悪化させます。ゲップが止まらないときは禁煙第一です。
つぼを押してみましょう
胃腸の不具合を整えるつぼには、神闕(しんけつ)というおへその位置にあるつぼや、天枢というおへその外側の指三本分の位置にあるつぼが良く効きます。おなかのつぼなので優しく手でもむか、温かいタオルやドライヤーで暖めるとよいでしょう。カイロを貼ってもOKです。
お医者さんにかかる
ゲップが止まらずに苦しい症状が続くときは、医師を受診するのも大事です。まずは内科を受診し、胃炎や胃潰瘍、がんなど消化器の病気がないか調べてもらいましょう。もし器質的な病気がなければまずは一安心です。
ただそれでもゲップが止まらないくてどうしても気になる場合は、心療内科か精神科を受診しましょう。抗不安薬や抗うつ剤を飲むことでストレスから開放され、症状が軽減する場合もあります。
まとめ
いかがでしたでしょうか?ゲップが止まらないのは本人にとってはとても辛いことですが、なかなか周囲の理解を得られず、余計に苦しんでしまいます。ストレスが原因の場合はゲップが止まらないことで余計に悪循環に陥ってしまいます。
ぜひセルフケアをはじめましょう。ただし重大な病気が隠されていることもありますので、症状がひどい場合は医師を受診することが大事です。
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