「職場で会話が続かず仕事の連携も上手く取れない・・」「もっと会話を弾ませて彼女に喜んでもらいたい」
このように、会話が続かず様々な場面で悩んでいる方は少なくないでしょう。最近では企業の新人研修や、セミナーでコミュニケーション力を上げる企画がありコミュニケーション力というのが問われ即戦力が必要とされる世の中にもなっています。
そのような社会の流れにおいて、元々会話が苦手な人にとってはより動きづらい流れと感じるでしょう。しかし、対策を立てることは可能です。まず、会話が続かない人にはいくつかの特徴があり、その特徴を掴むことで自分がどのような会話の仕方をしているか客観的に理解することをまず行うことです。
次に、会話が続かない原因を理解し、その逆である会話続くコミュニケーションや行動を意識していくことで克服することが可能になります。今回は、そんな会話が続かない人の特徴から原因、場面別の対処法までご紹介します。
今回の記事を読んで、会話が楽しく感じるようになりましょう。
会話が続かない人の特徴
会話が苦手だという人の多くが、自分自身がどのような会話をしているかという客観的な分析が出来ていないということが挙げられます。
そして、よくある場面として、初対面の相手とスムーズな会話が出来ないということ、例えば「初めまして」からの言葉が浮かばないなどのパターンです。次に、何度も会っている相手なのに、いまいち会話が続かず他人行儀な関係性になっている。そして、家族や親しい友達などとは会話が出来ないといったこと。
いきなり会話を続けるようになれといっても、そんなことは出来ません。まずは会話が続かない人の多くに見受けられる特徴を紹介するので、自分がよく行っていることと確認してみましょう。
人の話に対して「自分の方がこうだよ」という話し方
A「私あの猫可愛いと思って今度飼おうと思うんです」
B「いや、全然かわいいと思わない」
A「・・・」
このような会話が続かないことは当然です。なぜならAさんはBさんの意見や主張を求めていないのにも関わらず、Bさんはすぐ自分の意見を言って会話を遮る行為をしているからです。
職場などでも、仕事だからといって相手と打ち合わせをする気もなくただ相手の批判を繰り返す人がいますが、そのような自己顕示欲が強い人は会話のミスをしすぎて自然と会話ができない人になっています。
しかし、このようなタイプに当てはまっているが会話が成立していると思っている方は、単純に相手が気を遣って会話が続くようにしているだけのことが多いので勘違しないようにすることが大切です。
お礼が言えない
A「いつも仕事頑張ってて周りも助かってるよ」
B「いや、全然頑張れてないですよ」
A「そう」
このような場面で会話が続かないということに、出くわすことも少なくないでしょう。なぜこの会話が続かないのかというと、Bの人は褒められているのにその評価に対して即座にお礼をまず言わなかったことが原因です。
コミュニケーションの基本の一つでもあるお礼の言葉、特に社会人であると様々な場面でお礼の言葉を言う場面が増えてきます。そのような状況において、人から褒められて謙遜はまだしもその後の言葉にお礼を付け加えないということが会話続かない原因になってしまいます。
人から褒められたりした場合は、まずお礼を言うことから始めましょう。
過度な楽観主義者
A「最近色々あって疲れてるんだ」
B「大丈夫だって、そんなことすぐ忘れるぐらいいいことあるよ」
A「そういうことではなくて」
B「もっと軽く考えよう」
一見するとBはAのことを励ましているように見えるので、会話も弾みそうな印象を受けます。しかし、それは時と場合によっては前述の言葉によって会話が途切れる原因にもなることがあります。
なぜかというと、前向きであることが全てというような考え方でなければいけないということは、誰が考えたのでしょうか。又、前向きでいなければいけない理由はありません。
時には落ち込むこともありますし、現代社会においてはストレスが常についてくるようなことも多いです。そのような日常を過ごしている我々にとって、状況を選ばずにいつも軽い言葉で済ませる人というのは会話が続かないばかりでなく、敬遠されてしまいます。
ネガティブな感情を持った人からの相談や会話にも乗ってあげるというのも、会話を続けるひとつの選択肢です。
相手が今の気持ちを素直に言っているのにそれを否定する
もし今、自分が話していることを全否定されたらどのような気持ちになりますか。
きっと、悲しい、腹が立つ、この人とは会話しないというような感情がでるのは当然かと思います。最近のSNS社会の発達により、いいねや共感ということをしなければいけない風潮が出てきていますが、かといって人の意見を全否定するというのも人としての振る舞いを考えた時に正しいといえるでしょうか。
まずは、人の意見を一旦受け入れて、落ちいて自分の言葉に気を付けながら会話するようにしましょう。
自分がされて嫌なことは人にしないという、当たり前のことを守りましょう。
人の話を聞かずに即座に同意する
A「この前あそこのお店で食べた料理がおいしくてさぁ」
B「あー分かる」
A「行ったことないよね?」
このような極端な例は現実的ではありませんが、相手の会話にとりあえず共感するという表面的なコミュニケーションの取り方をするのも良くありません。更に、相手はそのような軽薄な行動に気づいているので、徐々に距離感が遠くなることもあります。
前述の項目は、人の話を全否定するということが会話を途切れさせる原因と紹介しましたが、この項目はその逆を極端に行き過ぎるのもよくないということです。
どちらに共通するのも、相手の気持ちを理解しようとしない自己中心的な考え方で会話をしようとしているからです。
相手の話を否定する一方で自分の価値観は押し付ける
A「ここの料理ほんと美味しいんだよね」
B「何言ってんの、まずいじゃん」
B「それよりこの前行ったここの店の方が美味しいから、こっちに行ってみろって」
A「・・・」
Bのようなコミュニケーションの取り方は会話が続かないというよりは、ただ自分の主張を押し付けるだけの行動になっています。
これも相手の気持ちに立って言葉を発することが出来ないという悪い癖が出てしまっているので、気を付けないといけません。又、人というのは他人の自慢話や押し付けがましい話に興味が湧かないものです。
まずはそのような主張の仕方をしても、周りはあなたに興味が湧かないばかりか敬遠されるようになってしまうことの自覚をすることが大切です。
相手の話に興味がないことで、話題をすぐ変える
A「この前のテレビがさぁ」
B「へー、そういえばこのスマホってさぁ」
A「・・・」
この場合、Aの方がせっかく話題を振ってチャンスのはずなのに、Bが自ら会話をつぶすようなことをしてしまっています。
その大きな理由は、相手の話題を暗に否定しているからです。その話題に興味がないからといって、話題をすぐ変えるような行為というのは失礼ですし次から会話が続かないような関係になってしまいます。
積極的且つ素直に相手の話題に耳を傾けるよう意識して、話を聞くことが大切です。
会話の間を埋めるための笑顔
A「この前こういうことがあってさぁ」
B「あはは」
A「笑ってるだけじゃ分からない・・」
会話において、相手の話に意味がなかったり興味がないということもあるでしょう。しかし、だからといって返事を考えられないから黙っているというのもあまりよくありません。
そして、それを防ぐためにあえてニコニコ笑顔になって聞き手に回っているという人もいます。しかしそれでは逆効果になってしまうでしょう。理由は簡単、とにかく笑顔でいることは相手からするととても不自然な人になっているからです。
不自然な笑顔は相手に不快感を与えるだけでなく、結局会話を続けることも出来ない状態になるのでそこから沈黙になるだけです。
自然な笑顔は相手に好印象を与えますが、むやみに不自然な笑顔を続けていると沈黙にしかならないので気を付けましょう。
相手の会話の結末を先に言う
A「この前こういうことがあって」
B「それってこういうことでしょ?」
A「・・・」
時に相手の話を聞いていると、ある程度結論が予想出来る話題も多いです。しかし、だからといって我慢出来ずに、相手の話を遮ってまで答えを言うことは非常に失礼です。
会話の中で相手より先に結論を言ってしまうのは、食事でいうメインディッシュを横取りすることと同じ行為です。話をしている側からすと非常に不愉快ですし、今後その人とは会話をしないようにしようと思われてしまいます。
必ず相手の話をしっかり聞いた上で、感想なりを言うようにすることがマナーでもあります。
相手からの質問に対して答えのみを言う
会話をしていて、相手から質問を受けたとき結論を先に言って会話を終わらせてしまうことがあります。結論を先に言って会話のキャッチボールをしている人は、
A「洋食と和食どっちが好き?」
B「和食」
A「答えがそれだけ?」
という会話と同じです。
ビジネスメールなど仕事においては、結論を先に言って原因を後から補足して付け加えるということが基本です。しかし、仕事以外の場面でそのような会話を続けていては、気遣いのない人として認識され益々会話が続かない環境になってしまいます。
相手から質問されたら、
A「洋食と和食どっちが好き?」
B「味噌汁とか好きだし和食の方が好きかな、Aさんは和食が好きなの?」
というように、質問に答えつつも補足情報を付けていき、更に相手に質問を投げかけるといった会話を広げる工夫が必要です。
会話に対してもっと柔軟に考えてしゃべることが大切です。
会話を続ける為の基本
会話が苦手な人は、職場や学校などで何かちょっとした連絡すらも苦手意識が出てしまい、あらゆる場面で苦労することも少なくないです。
しかし、そんな会話が苦手な人こそ、出来るだけ今より会話を続けられるようになりたいと思います。
なぜ、会話が苦手になってしまうのか、その多くが自然体でいられないということが挙げられます。人と会う、会話をする場面になるとどうしても身構えてしまうと、自然体になれません。自然体で接することが出来るようになるには、素直な態度にすることです。
まずは自分に対して素直でいることが大切なのですが、それが難しい所になります。
ここでは、自然体・素直な態度になれるようにするために必要ないくつかの方法を紹介します。
素直な自分になれれば会話も楽しくなり、アクティブな行動にも繋がります。
挨拶をする
挨拶、それはコミュニケーションにおいて一番の基本であり、一番忘れてはいけないコミュニケーションです。
挨拶は会話をする以前に、当たり前の行動です。職場や初対面の人に対して挨拶をしない・出来ないというのは、第一印象でコミュニケーションがシャットされる可能性が高いです。
挨拶すれば、挨拶される。挨拶されれば、挨拶する。この自然な流れが出来るか、確認しましょう。もしどこか違和感があれば、しっかり挨拶出来るように意識して毎日行動する必要があります。
挨拶されて怒る人はいません。緊張しないで素直に挨拶するように心がけることが大切です。
とにかく雑談する機会を増やす
初対面の人や、いつも会っている人どちらにも共通するのが、会って最初の話題をしっかり広げることです。
会話が苦手な人の中には、いきなり本題から話始めて相手とのコミュニケーションがちぐはぐしてしまうパターンがあります。仕事であれば、本筋の話を端的にすぐ連絡・報告するのが基本ですが、それと同じことを普段の会話の中で行っていると会話が続きません。
雑談や世間話とは、会話のスタート、切り口として役立ちます。ベタな天気の話などでも良いので、焦らず会話を進めることです。
状況に合った会話をする
楽器屋にて、
A「このギター20万円するのか、結構高いね」
B「そういえば、今度の選挙がさぁ」
A「・・・」
このような例えは極端ですが、上記のように音楽が趣味で楽器屋に友人と楽器屋に行っているとします。そこで、友人はギターの話をしていますが、自分が急に全然関係のない話を脈絡もなく話し始めたら、この人はなんだ?と思うのが普通です。
その時、その場に合った無難な会話が出来るようになることも大切なコミュニケーション術の一つです。それは、空気を読むこと、相手の雰囲気を察する能力に繋がるので、その場に合った会話が出来るようになるのも必要です。
会話する相手との共通点を見つける
会話が苦手な人が特に苦手とする場面の一つが、初対面の人と話すことです。初対面の人と会っても挨拶をしてあとは沈黙になるということも少なくありません。
もし初対面の人と会話を続けられないというのであれば、単純に共通点を探すことがポイントになります。
共通点といっても深い話題をいきなり質問するのは、あまり良い方法とはいえません。相手もあなたの人となりをよく知らない状態なので、その状況でいきない深い内容の話題を振られるということは、警戒心にも繋がりますので注意が必要です。
まずは、出身地や好きな食べ物、趣味といったライトな話題・当たり障りのない話題から自分との共通点を探ります。そうして、いくつか共通点を見つけたら深堀りしていきます。
特に共通の趣味がある場合は、話題も広げやすいので会話を続けることが難しくないです。
趣味の話を聞かれれば、誰しもがその話題について自ら話します。そして自分はその話題についていきながら深堀りすることです。
ある程度自分の弱みを見せて壁をなくす
会話が苦手な人は自然体でコミュニケーションを取ることも苦手なことが少なくないです。そして自然体で振る舞うことが苦手ということは、自分の弱み隠しているということです。
勿論自分の弱みを、全て相手に話してしまうということは良くありません。弱みにつけこむ人も世の中にはいますので、ある程度弱みを見せるくらいで良いです。
なぜ弱みを見せることが、会話に繋がるのかというと自分の強みばかりを見せていたり、強気な態度は、相手からすると話しかけづらい人という印象を受けてしまいがちになってしまうからです。
少しでも自分の弱みを見せることで、相手も安心して話をしてくれるようになります。
まとめ
今回は、会話が苦手な人の特徴から、会話を続けることが出来るようになる基本まで紹介しました。
会話というのは本来楽しいコミュニケーションです。仕事などにおいては結論だけ述べて業務の効率化を図るということが、正しいものといえます。
しかし、普段の会話においては、リラックスしてありのままの自分で、相手と接することが出来るようになれば、言葉や話題も自然と思い浮かぶようになります。
まずは自分に素直になること、そして相手を思いやる心を持って接することが大切です。