夢を見ない方法は?疲れをためないことが大事なの?

「夢も見ないでグッスリ眠る」と言う人がいますよね。でも、夢を全く見ない人はいません。人間は睡眠中にいくつも夢を見ています。「夢を見ない」人は、起きた時に夢を見たことを覚えていないだけです。

夢と睡眠は深い関係があります。夢を沢山見る人は、眠りが浅い可能性があります。睡眠中は無意識の層に閉じ込められていた願望や感情が夢となって現れます。

「夢を見ない」という理由や夢の役割、夢を見ないで眠る方法についてお伝えしますね。

「夢を見ない」のは夢を見たことを覚えていないだけ

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夢を見ない人間はいません。よく「夢も見ないでグッスリ」とか「熟睡して夢も見なかった」という人がいますが、それは「夢を見たことを覚えていない」だけです。

犬や猫など大脳皮質の発達した哺乳類も夢を見るようです。大脳が未発達な下等動物は夢を見ません。

[夢はいつ見るの?]

人間は睡眠中に夢を見ますが、睡眠中ずっと夢を見ているわけではありません。夢を見るのはレム睡眠の時に多く、ノンレム睡眠の時にはほとんど夢を見ません。ノンレム睡眠時に夢を見ることがあっても、無機質な夢で記憶に残りません。

レム睡眠時に夢を見る?

レム睡眠とは、睡眠状態の一種です。身体は骨格筋が弛み休息状態になりますが、大脳は活動状態にあります。レム睡眠時には、脳の視床での情報の伝達が遮断されます。脊髄レベルで筋肉への情報の伝達が遮断され、運動機能が停止します。ところが、大脳特に大脳皮質は覚醒時よりも活発に活動しています。大脳皮質の強い活動の反映として夢を見ます。

レム睡眠時は大脳皮質が強く活動しているので、運動機能を停止しておかないと、寝ながら身体が動いてしまいます。ただし、眼球だけは急速に動いて「急速眼球活動」を行います。レム睡眠(REM睡眠)のレムは、英語の「急速眼球活動 Rapid Eye Movement=REM」です。

ヒトの新生児では睡眠の半分程度がレム睡眠で、成長するにつれて減少します。健康な成人では睡眠の20~25%がレム睡眠です。

レム睡眠行動障害

「レム睡眠行動障害」とは睡眠障害の一つで、レム睡眠中で夢を見ている最中に異常な行動をします。大声で叫んだり手足をバタバタ動かしたり、起き上がって大暴れしたりします。レム睡眠行動障害の人が見る夢は悪夢が多く、夢と同じように体が動いてしまいます。50代以上の男性に発症しやすいそうです。

視床

「視床」は間脳の一部で、嗅覚以外の興奮伝導を大脳皮質に中継し、痛覚知覚及び運動機能の調整を行います。感情の働きにも関係しています。

ノンレム睡眠は深い眠りで、夢を見ない?

「ノンレム睡眠」は睡眠状態の一種で「徐波睡眠」とも呼ばれます。身体だけでなく、脳も休息状態になります。体温や血圧が低下し、呼吸や脈拍が減少して穏やかになります。脳の活動が休止するため、夢を見ることがあったとしても記憶されません。

「ノンレム」は「NON-Rapid Eye Movement=NON-REM」のことで、大脳の皮質活動が休止して急速眼球活動がない状態を意味します。

ノンレム睡眠時にはデルタ波という低周波の脳波が観測されます。デルタ波には脳の記憶形成や脳機能回復の作用があります。ノンレム睡眠時に記憶を再構成し脳の疲労回復を行います。

睡眠段階

ノンレム睡眠には、ステージ1~ステージ4まで4つの睡眠段階(睡眠ステージ)があります。ステージ4のノンレム睡眠が最も深い眠りの状態です。

寝ぼける

ノンレム睡眠に入ると、少しくらいの刺激ではなかなか目覚めません。睡眠段階がステージ3~4では、多少の物音や身体を揺さぶられたくらいでは目覚めません。ノンレム睡眠時に無理に覚醒させると、大脳は活動を開始するまでに時間を必要とするので、いわゆる「寝ぼけた状態」になります。脳活動が始まるまで、ボウッとして行動できません。

ノンレム睡眠とレム睡眠は交互に訪れる

ヒトは入眠すると、45~60分でノンレム睡眠のステージ1~3に達します。その後、だんだん眠りが浅くなり、1~2時間でレム睡眠に入ります。それからは90~110分ごとにノンレム睡眠とレム睡眠を交互に繰り返します。6~8時間の睡眠の間にレム睡眠は4~5回訪れます。朝の起床時が近づくにつれて睡眠レベルの浅いレム睡眠の割合が増え、レム睡眠の状態の時に目覚めます。

[なぜ夢を見たことをおぼえていないの?]

ヒトが夢を見るのは、大脳の皮質活動が活発なレム睡眠時です。レム睡眠は一晩に4~5回訪れますから、ヒトは少なくとも4~5の夢を見ています。でも、「夢を見た」という人でも、覚えている夢は見た夢全体の1%程度です。

目覚める前に見た夢だけを覚えている

レム睡眠時に見る夢は、ハッキリしています。荒唐無稽であっても内容が鮮明で、ストーリー展開もあります。でも、私たちが覚えているのは、目覚める前のレム睡眠の時に見た夢だけです。他のレム睡眠の時に見た夢は、覚えていません。

現実と混同しないために覚えていない

記憶は人間が生きるために存在しています。夢の中の現象や行動は鮮明であっても現実の生活とは違っています。夢をハッキリ覚えていない理由は、夢の内容を全部はっきり記憶していると、現実と夢が混同して収拾がつかなくなるからです。ストーリー性の強い夢でも、目覚めた時にはぼやけていることが多くなります。

[夢を沢山見るのは危険?]

床に就いてすぐ夢を見るのは、入眠直後にレム睡眠が訪れているためです。夢を沢山見るのはノンレム睡眠に入れずレム睡眠の割合が多いということです。眠りが浅いのです。眠りが浅いと、大脳が休息できず疲れが取れず機能回復できません。

眠りが浅いとホルモン分泌に悪影響を与える

エネルギー代謝を促進する成長ホルモンは、ノンレム睡眠時に分泌されます。ストレスホルモンのコルチゾールは、脳の海馬を傷つけて記憶の定着を妨げます。コルチゾールはノンレム睡眠時に減少します。ノンレム睡眠に入れないと、様々なホルモン分泌に悪影響を与えます。

急にレム睡眠に入ると金縛りに合う

極端な睡眠不足になったりナルコレプシーなど睡眠障害にかかったりすると、急速にレム睡眠に入ることがあります。急速にレム睡眠に入ると、脳はまだ覚醒状態で活動しているので、「入眠時幻覚」というとても現実的な夢を見ます。しかし、レム睡眠時は運動の機能が停止しているので体が動かず、いわゆる「金縛りの状態」になる可能性があります。現実的な夢と金縛りが重なって、非情な恐怖を感じます。

ストレスから睡眠障害を起こす

ノンレム睡眠が少なくレム睡眠が多い、つまり「夢ばかり見てグッスリ眠れない」のは睡眠障害の可能性があります。

ストレスが多くなると、脳内伝達物質のセロトニンの分泌が不足します。睡眠ホルモンのメラトニンはセロトニンを材料として産生されますから、セロトニンが不足するとメラトニンも不足することになります。

睡眠ホルモンのメラトニンは、身体のリズムを調整して入眠をスムーズにさせ、睡眠を安定させる働きがあります。メラトニンが不足すると、睡眠障害を発症する可能性があります。

うつ病の人は睡眠不足が多い

セロトニンが不足すると、うつ病を発症しやすくなります。セロトニンが不足するとメラトニンも不足しますから、うつ病の患者さんは睡眠不足を訴えることが多くなります。

なぜ夢を見るの?

dream-2864696_960_720夢占い

人はだれでも夢を見ます。人類は昔から夢について強い関心を持っていました。「夢占い」や「夢のお告げ」は現代でも人気があります。近代から現代にかけて、多くの精神科医や心理学者が夢について研究を続けてきました。しかし、今でもなお「夢を見る理由」や「夢のメカニズム」について謎が残っています。

夢は人間の深層心理(無意識層)と深い関係があります。心理カウンセラーの中には相談者の夢について強い関心を示す人もいます。

[夢を見る理由]

夢は自分からのメッセージと言います。無意識・潜在意識や体から自分自身が気づかないことを伝えようとしています。

①無意識が夢に現れる

人間の心理・考え・行動は「無意識」に強く影響されています。無意識は「潜在心理」ともいいます。自分では気づかない欲望や願望・感情が無意識の層に潜んでいます。理性や知性で社会ルールや社会常識に反しないように自分で抑圧した欲望・考え・感情が潜在意識の中に隠れています。無意識の層はとても大きく、意識は海面上に出ている氷山の一角のようにほんの一部です。

レム睡眠中は、意識の層の活動が休止しているので、無意識・潜在意識からのメッセージが受け取りやすくなります。ユング派心理学では、「無意識・潜在意識に押し込まれていた欲望・願望・感情が夢となって現れる」と言います。

フロイトの夢判断

ユングの師であるフロイトは、「夢には無意識の願望が現れる」と考えました。フロイトは無意識の願望と抑圧された性欲を強く結びつけ、槍など尖った物は男性の象徴・家や丸い容器状の物は女性の象徴と考えました。フロイトは「夢判断」の著者として知られています。「夢判断」は新潮文庫などから出版されています。

ユング派心理学はフロイトから分離独立して発展しました。

②睡眠中の体の反応が夢になる

眠っている間に身体が運動して足がベッドから落ちると、高い所から転落した夢を見る可能性があります。睡眠中に尿意を催すと、トイレに行く夢を見ることがあります。睡眠中の体の反応が夢となって現れます。体の中に何か病気が潜んでいる時には、「息が詰まる」など極めて不快な夢を見る可能性があります。

③無意識で感じている危険が夢になる

日常生活において、自分では意識していないが無意識に危険を感じていることがあります。「自動車のブレーキの異音」や「家電製品の反応」から無意識に事故や火災の危険を感じていると、交通事故や火事の夢を見る可能性があります。何度も同じ夢を見るのは、無意識が一生懸命に警告を発しているのです。

[夢にはどんな働きがあるの?]

夢は無意識や身体からの自分へのメッセージですから、いろいろな働きをしています。夢を見るのには意味があります。夢には役割があるのです。

①ストレス解消

夢はストレス解消の働きをします。人間は日々の生活の中で様々な情報を受け取ります。覚醒している時は、次から次へと情報が入って来て整理する暇がありません。頭の中は情報が溢れて混乱し、ストレスが溜まります。

レム睡眠時に夢を見る理由は、覚醒時にインプットされた情報を整理するためです。必要な情報を記憶に残し不必要な情報を捨て去る過程が、夢を見ることです。レム睡眠中に頭に詰め込まれた情報が整理されると、スッキリしてストレスが解消されます。

イライラの原因は睡眠不足

忙しすぎて睡眠を十分にとれないと、頭の中の情報が整理されないでストレスが溜まります。夢を見る暇もないほどの睡眠不足は、イライラの原因になります。

一晩寝るとよく理解できる・問題の解決方法がわかる

試験勉強や難しい仕事をする時、理解できないで混乱することがあります。問題解決の方法がわからず、困り果てることがあります。そんな時、一晩眠ると頭の中がすっきりして、わからなかったことがよく理解できたり問題解決の方法が見つかったりします。その理由は、レム睡眠時に夢を見て、頭の中が整理できたためです。良質な睡眠を十分取ると、情報が整理できて記憶力を高めることもできます。

②無意識の願望や欲望を満たす

人間は夢の中で願望や欲望を満たすことができるようです。現実には達成できなかった仕事の目標に到達したり片思いの相手と恋愛したり、押さえ込まれた感情や欲望(性欲や破壊本能など)を開放したり、夢という疑似行為で満足させます。現実生活とは別の世界を体験できます。

③心身を休ませる

人間はいろいろな欲望や感情を持っています。覚醒している時は、願望・欲望・感情はエネルギーとなります。やる気の源になります。でも、眠っている時まで願望や感情が強ければ神経が興奮して、心身ともに休めません。夢は睡眠と現実を遮断して、心身を休めます。

人間の感覚は睡眠中も働き続けています。聴覚や嗅覚が働き続けることは良いのですが、情報が絶え間なく入ってくるために神経系が休むことができません。でも、睡眠中は目を閉じているので、視覚は休んでいます。休んでいる視覚に夢を見せることで聴覚や嗅覚から入る情報を夢の中に取り込み、現実と隔離できます。心身は無意識の世界の中でゆっくり休めます。

夢は嫌な記憶を薄くする

前述したように情報を取捨選択して整理すると、嫌な記憶を和らげることができます。夢を見ることは、その日の嫌な出来事の記憶を薄めてくれます。嫌な記憶で心を悩ませることが少なくなります。

③緊急時のシミュレーションになる?

火事や飛行機事故や大地震などの突発的な災難の夢を見るのは、緊急時のシミュレーションという説があります。夢で突発的な災難に遭っておけば、現実の緊急事態でも免疫ができているので冷静に対処できるそうです。

④悪夢を頻繁に見るのは睡眠障害

成人の半分は、時々悪夢を見ます。悪夢を見るのはストレス過多が原因です。心的外傷後ストレス障害(PTSD)でも、悪夢を見ることが多くなります。パーキンソン病・高血圧・うつ病などの治療薬が原因になることもあります。

悪夢を頻繁に見ることが続くようなら、睡眠障害の可能性があります。できるだけ早く心療内科など専門家の医師や心理カウンセラーに相談することをオススメします。

夢を見ないでグッスリ眠るには?

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人間は夢を見ないことはあり得ません。夢はヒトが生きるために必要で、重要な役割を果たしています。「夢を見ない」人は夢をみたことを覚えていないだけです。「夢を見ない」人はノンレム睡眠を十分に取れていて、交互に訪れるレム睡眠とのバランスが良いのです。

逆に「夢ばかり見る」「沢山夢を見る」人はレム睡眠の割合が多く、睡眠中も脳の皮質活動が活発で脳が休めていない状態です。心身の疲れが取れず、ストレスが溜まってイライラします。ストレスが溜まると、睡眠ホルモンが不足して睡眠不足・睡眠障害になるという悪循環が起きます。

[良質な睡眠を十分にとる方法]

睡眠は生物には必要不可欠です。睡眠には成長と生命維持の機構が託されているので、睡眠なしで生きていくことはできません。睡眠時間は人生の30%以上を占めていますから、睡眠研究も盛んです。睡眠科学では良質で快適な睡眠方法を研究しています。

睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠の両方が必要です。入眠後すぐにノンレム睡眠に入り、その後はバランス良くノンレム睡眠とレム睡眠が交互に繰り返されるようにします。睡眠力は入眠の速さと眠りの深さとスッキリした目覚めです。睡眠力を高めて良質な睡眠を十分とる方法は次の6つです。

①生活習慣を改めて体内時計を整える

夜グッスリ眠るには、朝早く起きて太陽の光を浴びるようにします。朝陽を浴びると神経伝達物質のセロトニンの分泌が増えて、睡眠ホルモンのメラトニンを産生も増えます。メラトニンは体内時計のリズムを整えるので、夜グッスリ眠れるようになります。

②ストレスを解消して規則正しい生活をする

ストレス過多や不規則な生活は自律神経系のバランスを崩します。適度な運動や気分転換でストレスを解消して、規則正しい生活をします。定期的にきちんと休みを取ります。自律神経系のバランスが整い、夜によく眠れるようになります。

夜遅くお腹いっぱい食べるのはNG

遅い時間に夕食を沢山食べると、体内時計のリズムが乱れます。夕食は夜八時前に済ませて、腹八分目に食べます。

③入眠の90分前に入浴する

入浴すると一時的に深部体温が上がりますが、すぐに下げようとします。深部体温が下がると入眠しやすくなります。朝の入浴やシャワーより、夜ベッドに入る90分前くらいに浴槽の湯にゆったり浸かって入浴することをオススメします。

④入眠前にはスマホ・パソコン・薄型テレビはNG

スマホ・パソコン・薄型テレビのブルーライトは睡眠の天敵です。ブルーライトは体内時計のリズムを乱れさせ、内分泌系・自律神経系・免疫系に悪影響を与えます。睡眠ホルモンのメラトニンの分泌が減少します。寝つきが悪くなり(なかなか入眠できない)、眠りが浅くなります。レム睡眠が多くなり夢を沢山見るようになります。

少なくとも入眠する1時間前から、スマホやパソコンの画面を見ないようにします。薄型テレビを見ながら眠るのもNGです。

寝る前は読書がオススメ

寝る前は読書がオススメです。静かな音楽を流しながら、本を読むとリラックス効果があります。気持ちが落ち着いて入眠しやすくなります。ただし、電子書籍はブルーライトなので、リラックスの効果どころかメラトニン減少で寝つきが悪くなります。

⑤寝室の環境を整える

寝室の環境を入眠しやすいように整えます。睡眠環境を整えるために、室内を適温に保ち、寝心地のいい寝具を使います。照明を落として、静かな音楽を流します。気持ちが落ち着くアロマには、心身ともにリラックスさせる効果があります。

⑥就寝前にトイレに行く

睡眠中に尿意を催すと、睡眠が妨げられます。就寝前は水を大量に飲まないようにします。利尿作用の強い紅茶やほうじ茶は避けます。ベッドに入る前に、必ずトイレに行きます。

[まとまって睡眠がとれない人は分割睡眠]

普通、人は5~8時間の睡眠をとります。忙しい現代人は、まとまって6時間程度の睡眠をとれない可能性があります。まとまった睡眠がとれない時は、睡眠時間を2つ~3つに分けて取る「分割睡眠」がオススメです。

必ず22時から2時に睡眠をとる

分割睡眠を取る時のポイントは、必ず午後10時から深夜2時の間に分割睡眠を取ることです。22時~2時の間は成長ホルモンの分泌が最も多く、エネルギー代謝が促されます。エネルギーを得て力が出ます。後は、自分の生活に合わせて2時間~3時間ずつ分割睡眠を取ります。

長時間睡眠を必要な人には向かない

体質的に8~10時間の睡眠を必要とする人には、分割睡眠はオススメできません。

昼寝も睡眠不足に効果がある

昼寝にも睡眠不足を補い、脳の疲れを回復させ記憶力を高める効果があります。午後1~2時に10~20分程度の昼寝をします。昼寝は夜の睡眠ステージの高い深い眠りの3倍の効果があります。

[夢を見ないのはどんな人?]

夢は見ているけれど覚えていない人は「夢も見ないでグッスリ」と言います。「夢を見ない」と言う人には性格的・心理的な特徴があります。

夢を見るのはレム睡眠の時です。浅くて目覚めやすい睡眠状態です。ストレスが溜まりやすい人はレム睡眠が長くなり、よく夢を見ます。楽観主義で自我の強くない人はストレスが溜まりにくいので、眠りの深いノンレム睡眠を十分に取れます。ノンレム睡眠の時はほとんど夢を見ません。楽観主義の人は夢を気にしないので、レム睡眠の時に見た夢を覚えていません。

脳の偏桃体を鍛えてストレスに強くなる

ヒトがストレスや不安・恐怖を感じるのは、脳の一部の偏桃体という神経細胞の集合体です。偏桃体は「情動の発電装置」とも呼ばれ、記憶や学習を司る海馬という脳の部分とつながっています。偏桃体はドーパミン神経系とも関連があるようです。

ヒトが恐怖や不安を強く感じ続けると、偏桃体が過剰反応してストレスホルモンが分泌がされます。ストレスホルモンが過剰に分泌し続けると、海馬を傷つけます。ストレスホルモンは、ノンレム睡眠に入ると減少します。

うつ病や不安障害の患者さんは偏桃体が過剰反応しています。

偏桃体を鍛えてノンレム睡眠を十分にとる

偏桃体を鍛えて不安やストレスに強くなれば、ノンレム睡眠を十分にとれます。ノンレム睡眠を十分に取れば、ストレスホルモンは減少します。

情動・感情の中枢である偏桃体は、好きな事に打ち込んで喜びを感じると活性化します。大声で笑ったり美しい風景に感動したりすると、偏桃体は強くなります。

[睡眠環境を整えても眠りが浅いのは?]

熟睡できるように睡眠環境を整えても眠りが浅く、夜中に何度も目覚める人は睡眠時無呼吸症候群の可能性があります。40歳以上で夜中に何度も目が覚めてトイレに行く人は、睡眠時無呼吸症候群・高血圧・腎機能障害の可能性があります。すぐに専門家の医師に相談することをオススメします。

まとめ 夢を見ない人はいない

夢を見ない人はいません。だれでも睡眠中に夢を見ます。「夢を見ない」という人は夢を見たことを覚えていないだけです。

人間は睡眠なしで生きることはできません。睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠の2種類があります。夢を見るのはレム睡眠時です。レム睡眠は浅い眠りで、身体は休んでいますが脳は活発に活動しています。大脳皮質の強い活動を反映して、人間は夢を見ます。ノンレム睡眠は身体も脳も休息する深い眠りです。ノンレム睡眠時に脳は疲労回復・機能回復をします。

人間は見た夢の1%程度しか覚えていません。たいていの人は目覚める前のレム睡眠時に見た夢しか覚えていません。夢をハッキリ覚えていると、現実と混同して収拾がつかなくなるからです。

夢は人間にとって必要不可欠です。夢は無意識・潜在意識や体の反応から来る自分へのメッセージです。夢を見ることで、無意識の層にある願望・欲望を満足させたり感情を開放させたりします。覚醒時に受けとった情報を取捨選択して記憶を整理して、ストレスを解消します。睡眠と現実を遮断して心身を休めます。

夢を沢山見る人はレム睡眠の割合が多い人です。ノンレム睡眠が少なくなり、脳の疲労回復や機能回復が十分行われません。特に悪夢ばかり見る人は、睡眠障害やうつ病の可能性があります。「夢なんか見ない」と言うのは、グッスリ眠っている人です。

  
  
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