伝染性軟属腫とは?症状・原因・治療方法を知ろう!予防する方法も紹介!

皮膚に起こる病変は色々な種類があります。身近なものですと日焼けがありますよね。紫外線に当たりすぎてしまうことで、皮膚が赤くなってしまう状態です。当然、大きな心配はありませんが夏の暑い日なんかは注意したいものです。

伝染性軟属腫はウイルスに感染する起こる皮膚感染症の1つです。いぼのようなブツブツを作ります。症状が出る場所によってはとても気になることもあり、早めの治療が大切です。では、この伝染性軟属腫について詳しくみていきましょう。

伝染性軟属腫とは

皮膚病

冒頭でも述べたように、伝染性軟属腫はウイルス感染によって起こる皮膚疾患の1つです。皮膚にはイボ状の隆起・丘疹がみられ、広範囲に発症することがあります。ポックスウイルス科のウイルスに感染することで発症します。

イボのような症状を発症しますが、イボとは種類が違います。伝染性軟属腫はポックスウイルス科のウイルスによって引き起こされますが、一般的なイボはヒトパピローウイルスというウイルスによって引き起こされます。

そのため、伝染性軟属腫は別名「水イボ」と呼ばれることがあります。これはプールなどの水場で感染することが多く、特に学校のプールの授業なんかで感染することが多いからです。

発症年齢は大体12歳以下といわれていて、それ以上の年齢で発症することは稀です。特に小学校低学年の発症率が高いことが特徴です。皮膚のバリアが弱かったり、感染の機会が多いことが考えられるでしょう。

伝染性軟属腫の症状

伝染性軟属腫は表面に光沢のあるイボを発症させます。大きさは1mm〜5mm程度。好発する部位は体幹や四肢などですが、傷口などをきっかけとしてウイルスが入り込んだ部分にイボ症状が起こるので、全身のどの場所にも起こる可能性があります。

かゆみはありませんが、治りかけの時にかゆくなることがあります。潰してしまったりするとウイルスが拡散されることがあるので、きちんとした治療が必要でしょう。

伝染性軟属腫のほか、アトピーなどの皮膚症状がある場合は、かきむしってしまうことがあるので注意が必要でしょう。衣類と擦れる部分に発症すると、余計にきになることもありますが、ウイルスの拡散には注意しなければなりません。

アトピーなどに限らず、肌が乾燥していたり、傷口があるなどの状態では感染のリスクが高まります。肌の保護をきちんと行い、露出が多くなるような場所に行かないことが大切です。潜伏期間は2週間から2ヶ月程度と幅がありますが、それほど感染力は強くなりません。

伝染性軟属腫の経過

ウイルスに感染後、皮膚にはイボが見られます。イボが消失するまでは1年程度の時間がかかります。ウイルスに対しては抗体が作られますが、免疫の獲得まで2年程度かかることがあります。免疫ができてしまえば、その後発症することはありません。

自然治癒する病気なのですが、問題点があります。それは周囲にも感染の恐れがあるということ。イボの存在がわかったら、早いうちに治療を受けることが大切でしょう。症状が小さい内から治療することで、症状の悪化、拡散を防ぐことができます。

子供が発病する病気ですから、気になって掻きむしってしまうことがあるかもしれません。ですが、掻きむしればむしるほど、症状は悪化し、拡散されてしまうことがあります。もし、自分の子供が感染・発症したのであればきちんと見守ってあげるようにしましょう。

伝染性軟属腫の原因

皮膚感染

伝染性軟属腫はウイルス感染によって発症する病気でした。

では、その感染原因や経路というのはどういったことがあるのでしょうか。意外と身近な原因についてみていくことにしましょう。

ウイルスの直接感染

伝染性軟属腫はウイルスが肌に直接触れることで感染します。直接、接触感染する場面としてはプールのビート板、タオル、もしくは皮膚の直接的な触れ合いなどが挙げられます。

肌の露出が多く、触れる機会が多ければプールだけに限らないでしょう。柔道や相撲などのスポーツの場合でも十分感染するリスクはあります。感染していることがわかっているのであれば、こういったことを控えるようにする必要があります。

ウイルスの間接感染

皮膚の直接的な触れ合いだけではなく、間接的な要因でもウイルスに感染することがあります。それは先に述べたプールでのタオル共有などが挙げられます。ビート板も同じです。プールだけではなく、日常使っているものにも注意が必要でしょう。

ウイルスは水を介しての感染は起こりません。あくまで、肌の直接的なふれあいや触れたものから感染するというのが感染経路です。ですが、伝染性軟属腫を発症しているのであれば、プール等の活動は控えた方がいいでしょう。

成人でも発症することがある?

伝染性軟属腫は基本的に小児の病気です。ウイルスに接触する機会の多い子供ほど、感染リスクが高いのですね。また、皮膚のバリアが弱っていることも多いのも子どもです。

では、成人が感染・発症しないかというとそうとも限りません。というのも、皮膚に傷があったり、免疫力が低下していたりすると、十分感染・発症することが考えられます。

例えば男性であれば髭剃り、女性であれば眉毛剃りなどが肌に傷を作ることがあります。そして、そこからウイルスが入り込み、イボを作ってしまう。そんなことがあるのですね。そのため、成人の伝染性軟属腫は顔にできることがあります。

子供が伝染性軟属腫にかかっていて、タオルの共有をしている。そして、顔には髭剃りなんかで作った傷ができてしまっている。そんなとき、伝染性軟属腫に感染する可能性があるのです。

皮膚バリアが弱っているときは注意が必要

ウイルス感染してしまうのは、皮膚バリア機能が低下している可能性があります。皮膚表面は日々様々な刺激を受けていますが、ダメージが蓄積することでバリア機能が低下してしまいます。

それは紫外線や乾燥などです。日差しの強い日は紫外線量も多いですから、皮膚は相当なダメージを受けているでしょう。また、空気が乾燥していると、伴って皮膚も乾燥してしまいます。元々、乾燥肌である人も注意したいものです。

皮膚の状態を最善に保つ。これはウイルス感染だけではなく、皮膚病を予防することに繋がります。環境に気を配り、体の状態にいつも意識を払うことが大切です。

伝染性軟属腫の治療

ピンセット

伝染性軟属腫は特に大きな症状を発症せず、また自然に治癒するので大きな治療は必要ありません。

ただ、イボの数が増えてしまったり、周囲へ感染が拡大してしまうこともあり、早期対応が求められます。では、どういった治療・対処・処置がされるのでしょうか。

液体窒素療法

イボのできている皮膚に液体窒素を塗布することで、イボを取り除くことができます。痛みを感じることもあるようですが、人によっては痛みを感じないこともあります。

ちなみにヒトパピローウイルスによって発症する、一般的なイボも液体窒素を用いて治療することがあります。凍結ののち、時間経過とともにイボが剥がれていきます。

ピンセットで取ってしまう方法

イボをピンセットでそのまま取ってしまう治療方法もあります。この治療法はしばし痛みが強いことがあり、麻酔のテープを使って治療することがあります。子供であれば、水いぼとりは慎重に行う必要があります。

数が多くなると厄介です。1個1個取るのに強い痛みを感じますから、多ければ多いほど痛みが持続するでしょう。自分で取ることもできますが、やはり皮膚科などの専門的な科に行った方がいいかもしれませんね。

薬の塗布

市販薬には水いぼ自体に対応したものがあります。こういったものを患部に塗布することで、イボを取り除くことができます。病院に行かず、手軽にできるのでおすすめです。

デメリットとしては効果が発揮されるまで時間がかかるということ。また、周囲の皮膚を痛めることがあるので注意が必要です。過度に心配する必要のない病気・疾患ですが、薬局なんかで薬を買って対応するのもいいかもしれません。その他の薬では硝酸銀の塗布やヨクイニンという薬を服用することもあります。

症状が重いケースは病院へ

伝染性軟属腫はかゆみなどの症状は起こらず、基本的には無害です。ただ、範囲が広がってきたり、湿疹になってしまうことがあります。これは皮膚が弱いなどの原因が考えられます。

こういったときは家で治療するのではなく、医師に相談するようにしましょう。症状が重くなるほど、治療期間が長くなることもあるので早めに行動するようにしてくださいね。

早めの対応を心がけましょう

伝染性軟属腫は自然治癒する病気ですが、免疫力が低下していたり、皮膚の状態が悪かったりすると広範囲に広がってしまう可能性があります。なので、見つけた時は早めの対応をするようにしましょう。

自分で取るというのもいいですが、痛かったり心配だという患者は病院へ行って医師・皮膚科医に相談してみましょう。きっとすぐに対応してくれると思います。どんな病気でも早めの対応が大切です。

周囲の人も予防を

例えば子供が兄弟で、一方が伝染性軟属腫にかかってしまった。そういう時はもう1人の兄弟の予防にも意識を向ける必要があります。特に触れ合う機会が大きいですから、注意を払うようにしましょう。

伝染性軟属腫の予防法

肌のケア

水いぼに感染しないためには、普段の生活から予防を意識することが大事です。皮膚の状態が悪かったり、他からもらってきてしまうこともありますが、それでも予防する意識を持つことは大事でしょう。

では、健常皮膚を維持するためには、どのような予防策があるのでしょうか。

肌のバリア機能を維持する

肌のバリア機能を維持・向上させることは伝染性軟属腫の感染予防の第一歩です。肌の状態が悪化すれば、それだけ感染のリスクが高まるので注意が必要です。具体的には以下の予防策があります。

肌の乾燥に気をつける

例えばプールで使用される塩素は、肌を乾燥させる作用があります。このため、プールから出た後はなるべく肌を保湿してあげるようにしましょう。クリームなどを塗ってみることをおすすめします。

紫外線に気をつける

紫外線は肌を傷つける原因の1つです。特に夏場は日差しが強いですから、肌へのダメージはとても大きくなります。夏場のプールに入るときは紫外線対策をし、肌を守るようにしましょう。

体力を落とさない

体力が落ちていると、どうしても病気にかかりやすくなります。そういったときはきちんと療養することが大切です。風邪をひいているのにプールに入る。そういうことはないとは思いますが、一応の注意が必要です。

タオルは共有しない

伝染性軟属腫に感染している家族がいる場合、タオルの共有はしないようにしましょう。タオルを介して感染することがあるためです。感染者が使用したタオルを毎回取り替え、きちんと洗濯するようにしましょうまた、それ以外でも共有しているものがあれば注意が必要です。

伝染性軟属腫と学校感染症

学校

子供が病気にかかってしまったとき、幼稚園や学校等で他の子供への感染拡大を防ぐための法律、学校保健法というものがあります。その中では学校感染症の具体的な病名があります。

伝染性軟属腫は出席停止や届け出の必要がない感染症として記載されています。同じレベルの病気としてはアタマジラミや伝染性膿痂疹(とびひ)などがあります。

また、伝染性軟属腫はプールに入っても問題ないとされています。ただ、ビート板や浮き輪・タオル、皮膚に触れることで感染の恐れがあることから、こういった部分への注意が必要です。同じ園のプールに入るというのは、気をつけなければならないでしょう。普通に登園はできるので安心してください。

伝染性軟属腫以外の学校感染症

学校感染症は伝染性軟属腫以外にもあります。先に述べた様にアタマジラミや伝染性膿痂疹などがあります。それぞれの感染症についてみていきましょう。

アタマジラミ

その名の通り、シラミに頭皮を噛まれることで起こる皮膚症状です。頭皮の強いかゆみを発症します。シャンプー等で頭を洗ってもかゆみが収まることはありません。

集団感染する可能性があり、6月から7月の時期に流行します。初期の段階ではそれほど症状は強くありませんが、シラミが増殖して数が増えてくると強いかゆみを招きます。

シラミの感染は帽子やタオルなどのシラミを持っている人のものを、そのまま頭に移すことで感染拡大していきます。そのため、帽子などの共有は極力控えた方がいいでしょう。

そのほか、感染を予防するためにはきちんと毎日頭皮を洗う、衣類を洗濯する、髪を短くするなどの方法があります。こういったことをきちんとしていれば、感染しても症状がひどくなることはないでしょう。

伝染性膿痂疹

伝染性軟属腫のように細菌感染によって起こる皮膚疾患です。原因となる細菌は黄色ブドウ球菌、化膿レンサ球菌です。これら細菌が皮膚で過剰に増殖してしまうことで、様々な症状を引き起こします。

症状は水疱を作ったり、かさぶたを作ったりします。水疱は水疱性膿痂疹と呼ばれ、かゆみを伴います。また、かゆみから水疱をやぶってしまい、その手でまた別の部位を触ると水疱症状が広がります。

かさぶたは痂皮性膿痂疹と呼ばれます。炎症が比較的強く、発熱、喉の痛みも発症することがあります。皮膚の病変が見た瞬間わかるので早急な治療が必要です。

治療としては皮膚への塗り薬や抗炎症剤があります。炎症やかゆみを抑え、症状を最小限に止めることが早期回復に大切です。発症に気づいた時点で早めの対処をすれば、症状を抑えることができます。

疥癬(かいせん)

疥癬はダニに寄生されることで起こる皮膚の病気です。ヒゼンダニというダニです。皮膚から皮膚へとダニは移っていきますが、布団などを長期間干していないことでもダニは広まっていきます。

症状としては身体中にブツブツができる丘疹が現れます。ダニに噛まれる場所に発症するので、全身のどこにでも発症する可能性があります。

治療では飲み薬や塗り薬で症状を抑えていきます。また、かゆみを伴うのでかゆみ止めを塗り、症状を抑えます。

病気になっている間は周囲へうつさないためにも、衛生面で気をつける必要があります。布団、タオル、衣類などには十分意識を払うようにしましょう。

まとめ

伝染性軟属腫は大きな病気ではないものの、できるとやっぱり気になるものです。それが子供であればなおさらでしょう。かきむしって取ってしまうということもあるかもしれませんね。

ただ、時間経過とともに症状は落ち着いていきますから、保護者の方は落ち着いて見守ることが大事でしょう。また、症状が悪化しているようであれば、きちんと医者に行くことが大切です。

皮膚が弱いようであれば清潔に保つことを意識しましょう。普段の生活から皮膚を守る意識を持つことは皮膚の病気を遠ざけるために大切なことだと思います。

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