エリテマトーデスとは?原因・症状・治療法・経過について知ろう!

エリテマトーデスというあまり聞きなれない病気をご存知でしょうか?別名「SLE」とも呼ばれ、その症状は全身に及び、日常生活を脅かすことがあります。

そして、時として命の危険もあるエリテマトーデス。この病気の症状や原因、治療法など詳しい内容についてみていくことにしましょう。

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エリテマトーデスとはどんな病気?

皮膚

エリテマトーデスの最大の特徴は紅斑がみられるということです。主に顔の両頬に紅斑がみられ、日焼けをしたかのような見た目になります。

エリテマトーデスは膠原病(全身性の炎症の病気)の一種です。症状が進行すると、肌だけではなく、体の様々な部位にも炎症を発症させます。

膠原病とは免疫疾患の一つです。自身の細胞などを異物と判断し、自分を攻撃してしまうために起こります。SLF以外にもリウマチなどがあります。

全体の患者数は5万人〜10万にとも言われていますが、患者のほとんどは20代〜30代の女性に集中しています。男性の罹患は女性の10分の1です。

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エリテマトーデスの症状とは?

皮膚

女性に多いエリテマトーデスですが、具体的にはどのような症状が出るのでしょうか?以下のことがあげられます。

自己免疫システムの異常

外敵から体を守るために、身体には自己免疫システムがあります。異物を破壊したり、排出するといった体本来のシステムです。

エリテマトーデスに罹ると、抗体である抗核抗体、抗DNA抗体といった抗体が検出されます。この量によって病気の進度を図ることができます。

全身の症状

顔の紅斑以外にも発熱や倦怠感。また、階段の上り下りといった簡単な動作で疲れてしまう易疲労感という症状がみられます。

皮膚の症状

顔の両頬の紅斑のほか、ディスコイド疹、手指手掌紅斑などもみられます。

ディスコイド疹

ディスコイド疹とは紅斑が皮膚の各部位にみられる症状です。かさぶたができ、痕が残りやすいという特徴があります。ディスコイド疹が頭部など毛髪のある部位に発生すると、永久脱毛となってしまいます。毛髪が大量に抜けるようになった。このような症状が見られるようであれば、注意が必要かもしれません。

手指手掌紅斑

手指手掌紅斑は手の内側や手の甲全体に紅斑ができる症状です。

レイノー現象

手が紅斑するのではなく、手先が真っ白になるレイノー現象が起こることもあります。血が通っていないと思うほど指先が白くなります。

光線過敏症

皮膚の紅斑だけではなく光線過敏症を発症することもあります。これは紫外線などの外的刺激が病気を悪化させることで、皮膚の状態も悪くなる病気です。

粘膜の症状

皮膚だけでなく、口腔にも潰瘍ができます。上顎に好発しますが、痛みはそれほど大きなものではありません。これもこの病気の特徴といえるでしょう。

関節の症状

同じ膠原病にあるリウマチ疾患では関節の変形を伴う炎症が主な症状です。一方でエリテマトーデスは関節に炎症が起こるものの、変形しない「非変形性関節炎」を発症します。

腎臓の症状

エリテマトーデスが進行すると腎臓にも悪影響を与えることがあります。具体的には尿蛋白、血尿、ネフローゼ症候群があります。

尿蛋白

尿蛋白とは腎臓のろ過機能が低下し、尿中にタンパク質が流出してしまう症状です。尿検査でタンパク質の値が高いことからわかります。

血尿

血尿は腎臓をはじめとする泌尿器に何かしらの出血が起こっているために起こります。女性であれば膀胱炎に伴って血尿が起こることが多いですが、症状がみられたら検査を受けるようにしましょう。

ネフローゼ症候群

ネフローゼ症候群はタンパク質の流出に伴い、血中のタンパク質濃度が下がり、身体にむくみができてしまう病気です。体内の水分と塩分が増えることでむくみが起こります。

詳しくは、ネフローゼ症候群とは?原因や症状、治療方法を知っておこう!を参考にしてください。

神経の症状

エリテマトーデスでは稀に神経障害を起こします。具体的には痙攣、精神症状です。発病者の約1割にみられます。

漿膜炎

漿膜は内臓を包み、内臓を守ったり、動きをスムーズにする役割があります。エリテマトーデスに感染するとこの漿膜に炎症を発症することがあります。

特に多いのが胸膜炎。これは肺を包んでいる漿膜に炎症がおこることです。咳が多発したり、呼吸をするたびに痛みを感じたりします。

血液の症状

様々な全身症状に伴って血液にも明確な変化が現れます。

溶血性貧血

赤血球がうまく産生されない、もしくは破壊されることで、貧血症状を発症する病態です。免疫システムが赤血球を異物として察知するため、このような貧血が起こります。

白血球の減少

エリテマトーデスでは白血球の減少もみられます。白血球は外敵から身を守る細胞なので、病気の進行に伴って抵抗力が低下するといったこともおこります。

血小板の減少

出血した際、凝固し血液を止める役割があるのが血小板です。エリテマトーデスでは血小板の数も減少するため、血が止まりにくいといった症状もおこります。

抗リン脂質抗体症候群

聞きなれない症状ですが、この病態が進行すると動脈や静脈での血栓産生。また、流産が習慣化される習慣性流産を発症しやすくなります。病態の名前の通り、抗リン脂質抗体という抗体が病気に伴って産生されることで起こります。

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エリテマトーデスの原因ってなに?

考える

病気には原因があるものですが、エリテマトーデスに限ってはわかっていないのが現状です。

この病気を始める膠原病は自己免疫システムの異常で発症しますから、それに原因が関連すると考えられています。現在不確定でありながらも、病気の原因として以下が考えられています。

遺伝的要素

病気の原因となる遺伝子を親族から受け継いでいることが考えられます。遺伝が全ての要因ではないですが、1つの要因として考えられています。

環境的要素

病気の発病は遺伝的要素を背景とし、それに加えて環境的なきっかけで起こることがあります。ウィルス感染、紫外線を大量に浴びるなどが要因として考えられます。

薬剤によるもの

外部からのきっかけという意味では、薬剤も1つの要因として考えられます。他の病気の治療でもらった薬がきっかけで病気になってしまう。このようなことも十分考えられます。

女性ホルモンによるもの

エリテマトーデスは女性患者が男性患者の10倍多いことも特長です。このため、女性ホルモンと病気になんらかの関連があるのではないかといわれています。

特定疾患とは

原因不明であったり、難治性の病気は国の事業として調査・研究が行われています。この調査対象になっている病気を特定疾患と呼びます。エリテマトーデスもこの特定疾患に指定され、様々な研究がされています。

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エリテマトーデスの治療とは?

薬

病気の治療は原因不明な部分も多く、対症療法がメインとなります。対症療法とは症状を極力抑え、病気とうまく付き合っていくという治療法です。エリテマトーデスの場合、次の治療法が行われます。

ステロイド治療

ステロイドとは体の副腎という部分から分泌されるステロイドホルモンを人工的に生成した薬です。主な役割として「免疫抑制」「炎症抑制」があります。

エリテマトーデスによって生じた炎症症状を抑制する効果があります。また、免疫機能を抑制することで、症状の進行を抑える効果があります。その他、感じる改善として高熱が抑えられる、関節の痛みが軽減される、体が軽くなる、といった症状の改善がみられます。

免疫抑制剤

エリテマトーデスは免疫システムの異常によって発病します。その免疫システムの働きを抑制し、病気の進行を遅くしたり、症状を緩和しようというのが免疫抑制剤です。

一方で副作用があり、薬の種類によっては卵巣の機能低下、発ガンのリスク向上、膀胱炎といったことが起こります。使用には十分な検討が必要でしょう。

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エリテマトーデスの予後はどうなる?

病気

病気の治療が始まり、症状が改善されつつも、その予後については千差万別です。人によっては初期症状のまま、病気が悪化することなく維持されることもあります。

一方で治ったと思ったら、症状が再発する。これを繰り替えすということも起こります。その周期は年単位といった長期に渡ることもあり、非常に予後の読みにくい病気といえるでしょう。

ただ、エリテマトーデスを始めとする膠原病は初期の段階で治療を始めることができれば、それほど症状を悪化させることなく、症状を抑えることができます。

皮膚の異常が見つかったとき、いかに早く病院へ行けるか。これがこの病気の治療において重要なことでしょう。風邪や体調不良と片付けるのではなく、早めに治療を受けるようにしましょう。

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病気とどう向き合う?

付き合う

エリテマトーデスは以前までは不治の病いと言われ、数年以内の死亡が多かったといいます。しかし、現在はステロイド治療等の進歩により、生存率は格段に上がっています。これは医療の進歩によるものです。

現在でも完治は難しいですし、薬とうまく付き合っていく必要があります。また、日常生活に多くの支障がでるでしょう。しかし、死を意識する必要はない病気なのです。

病気にかかってしまうと、ついつい悪いことを考えてしまうものです。それこそ、死にたくなるといったことも思うかもしれません。

ですが、病気を完治させることから一旦離れ、病気とうまく付き合っていくという考えを受け入れられるようになると、心がふっと軽くなるのかもしれません。

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まとめ

どんな病気にも心の持ちようが症状を改善することがあります。毎日明るく振舞っている人はそうでない人に比べて、症状が軽いこともあるでしょう。人とのふれあいや笑顔の数も症状に大きく影響します。

病気の症状はとても辛いものです。家族の支えがなければ生きて行くのはとても辛く、厳しいものかもしれません。その中で少しでも前向きになることができたら、それはとても意味のあることでしょう。

病気になってしまったとき、どう行動するかが今後の治療に大きく影響するでしょう。自分のペースで、無理のない範囲で、少しずつ治療をしていくようにしましょう。

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