鏡を毎日見ていても、自分の顔が歪んでいると思うことは少ないと思います。しかし、顔の歪みを細かくチェックしてみると、ほとんどの方に顔の歪みがあります。多少の歪みであれば問題ありませんが、顔の歪みは美容上問題となります。この顔の歪みは生活習慣が大きく関係している為、子供がいる方は成長過程で子供に癖がつく前に、早めに気づいて改善してあげることが重要です。
ここでは、顔の歪みの概要やチェック方法、原因、顔の歪みが引き起こす影響、改善方法について詳しくご紹介します。
顔の歪みについて
ここでは、顔の歪みの概要とチェック方法についてご紹介します。
顔の歪みとは?
美人の条件の1つとして、顔が左右対称であることが挙げられています。可愛い人やモデルなど人気の芸能人の顔のラインをよく確認してみると、顔が左右対称に作られていることに気づきます。顔の歪みとは、顔が左右対称でなくずれが生じていることを指します。この顔の歪みを治して、左右対称に整えると美しい印象を与えることが出来ます。
心理学では、左右対称の物や人は、美しいという印象を持つと言われ、この効果をシンメトリー効果と呼びます。この左右対称による効果は、誠実感や信頼感、安定感、安心感をもたらします。その為、多くの企業がこの効果を取り入れて、愛着を沸かせるような作品を生み出しています。古くから用いられている技法の1つでもあり、多く美術品や建築物などでもこの効果が確認できます。例えば、フランスにあるルーブル美術館やベルサイユ宮殿なども左右対称に作られています。
インテリアで、左右対称を意識してコーディネートすると、すっきりした、まとまった印象にもなります。しかし、左右対称を意識しすぎると、キレイではありつつも、堅いイメージにもなります。100万人に1人の確率でキレイな左右対称顔になっている芸能人は、香椎由宇さんと言われています。香椎由宇さんもキレイな方の代表ではありますが、整いすぎている為、堅い印象を受ける方も多いと思います。誰でも多少の顔の歪みは持っているものです。
その部分を治すのにこだわりすぎると、堅い印象になりますが、左右対称を意識して治すことは、誰もが認める美人に一歩近づけることになります。
顔の歪みチェック方法
自分の顔をいつも鏡で見ていても、顔の歪みに気づかない人も多いです。ここでは、顔の歪みをチェックする方法をご紹介します。顔に線を描いても問題ないような、アイライナーペンシルなどの化粧品を使って、一度顔に直線を引いてみると左右対称か分かりやすいです。
チェック方法
- 口角を出来るだけ真横にするようにして、この時の顔を真正面から鏡で確認します。
- 口角を真横に伸ばした時の左右の高さが同じか確認します。
- 目尻の高さが左右対称か確認します。
- 眉毛の根の位置が左右対称か確認します。
- 顔の中心線を確認します。線が鼻の中心、歯の中心、顎下の中心にくるか確認します。
- 頬骨の高さが左右対称か確認します。
また、顔の歪みをチェックできる無料のアプリもあります。写真を取るだけで、歪みのラインを確認することができるので、このようなアプリを使ったり、写真をとって確認するのもオススメです。実際に、歪みをチェックしてみると、ほとんどの方が顔の歪みを確認できると思います。
高さや位置が左右対称で異なるだけでなく、鼻の穴や、目などの各パーツの左右の大きさや頭や額が長い、顔全体が面長、顔が平たいなど形のいびつさも顔の歪みです。ほとんどの方は歪んでいるので安心してください。しかし、この歪みの部分を直すことで、美しさに一歩近づくことが出来ます。
顔が歪む原因とは
過去に事故を起した場合に骨自体が曲がってしまった方は、顔の歪みが起こります。
しかし、骨折の経験がないにも関わらずに、顔が歪んでいる場合は、日常生活の癖が原因となって、筋肉や骨の形成に歪みが生じ、顔が歪んでいる可能性が高いです。ここでは、顔が歪む原因についてご紹介します。
寝方
寝方は顔のゆがみに大きく関係してきます。特に、頬骨や顎の大きさや形が左右非対称の場合は、寝方が影響している場合が多いです。日本人の平均睡眠時間は7時間23分と言われています。これは、1日の約4分1を占めていることになります。この長い時間帯の間、体の体重を傾けてしまうことで、顔や骨盤などが圧迫されて少しずつ変形していきます。
横向きに寝ている方、下向きに寝ている方は、顔のパーツに左右差が生じたり、輪郭が大きくなります。また、顔の歪みだけでなく、血行不良により、代謝が悪くなったり、下半身太り、また、横向きに寝ることで肩が内側を向きやすく、内巻き肩なども引き起こすと言われています。
他にも肌が摩擦をうけることで、ニキビ、むくみ、シワ、たるみなどの肌トラブルにも繋がります。横向きの寝方は悪い事だけではなく、イビキ改善や腰痛緩和などいい面もあります。しかし美容やダイエットを重視している方は、仰向けに寝ることをオススメします。寝方を直すことで、顔や骨盤などの歪みだけでなく、その他の美容トラブルも改善できます。
顎関節症
顎関節症とは、あごが痛い、口を開閉する際にカクカクと音が鳴ったり、口が開けづらいといった症状のある顎関節の疾患です。顎関節症は20代~30代の女性に多く発症しやすく、硬いものを食べ続けたり、食べる時の癖など生活習慣が原因となって発症することが多いと言われています。
問題となる生活習慣を見直し、安静にすることで自然と治る場合もありますが、重症化すると、顎の症状だけでなく、めまいや全身の痛み、食事の摂取が難しくなります。この顎関節症の症状を持っている方の多くは、顎の歪みが現れやすいです。中でも、併せて噛み癖のある方は、顎だけでなく、顔の歪みが全体に現れ始めます。顎や顔全体の歪みを放置すると、歪みが進行し、顎関節症の症状も治りにくくなります。
口呼吸
口呼吸も顔の歪みに影響すると言われています。呼吸を意識して行っている人はいないので、自分が鼻呼吸なのか口呼吸なのか分からない方も多いと思います。特に、寝ている時の状態は分かりません。口呼吸を行っている人は、下記のような特徴があるので、チェックしてみましょう。
口呼吸をしている人の特徴
- 日中、気づくと口が開いている時がある
- 唇が乾燥しやすい
- 朝起きた時に、口の中が乾燥し、喉の痛みを感じる
- 意識しても、鼻の穴を動かすことが出来ない
- 物を食べる時に音を立てて食べる
- いびきをかく癖がある
- 唇の厚みが上下大きく異なる
- 歯並びが悪い
- 食べる時に片方の歯をよく使って食べる
上記のチェック項目に1つでも当てはまる方は、口呼吸をしている可能性があります。口呼吸をしている方は、顔の歪みだけでなく、歯並びが悪くなったり、口臭の原因、風邪を引きやすくなります。
口呼吸をしている場合は、 空気の通り道を作るために、舌が歯と歯の間に位置します。その為、舌が歯を常に押しているような状態が作られてしまいます。
このような状態が長年続くと、歯並びが悪くなります。口呼吸が原因の歯並びの悪さは、上顎を中心に顔の歪みを発生させます。また、鼻の通りが悪い方は、口呼吸になりやすいので、耳鼻科を受診して鼻の病状を治療しましょう。
歯並び
歯並びが悪い場合は、噛み合わせが悪くなり、顔の歪みを発生させます。歯並びが悪い人は、噛みづらさが生じて、物が食べづらくなる為、特定の歯を使って咀嚼する傾向が見られます。この癖を長年続けていると、噛む力が均等にならずに一部の歯のみ磨り減り、顎の筋肉量も均一にならずに、顔の歪みを発生させます。また、歯が前に出ている方は、顎が小さく見えたり、受け口の方はしゃくれ顔になる影響もあります。
顔の歪みが発生すると、更に歯並びが悪くなり悪循環を生み出します。歯並びが悪いことに気付いたら、なるべく早くに歯列矯正を行って改善しましょう。歯並びが悪い美人な芸能人がいないように、歯並びは顔の歪みだけでなく、美人の条件の1つであるともいえます。
癖
顔の歪みの最大の原因は食事の時に、いつも同じ歯を使って食べることで引き起こると言われています。このように、顔の歪みは、日常生活の様々な癖が原因となって引き起こります。下記のような癖があると、顔が歪む原因になります。
顔が歪む原因となる癖
- 頬杖をついてしまう
- 食事の時に同じ歯を使って噛む癖がある
- 寝るときに、いつも同じ頬を下や横に向けてしまう
- 歯をかみ締める癖がある
- 歯軋りをする癖がある
- 作り笑いをしてしまう
- 座るときに、いつも足を組んでしまう
- 猫背、姿勢が悪い
- いつも同じ方の手でカバンを持つ
顔の歪みが起す影響
顔の歪みは美容面で問題になるだけでなく、病気を引き起こす可能性もあります。
ここでは、顔の歪みが引き起こす影響についてご紹介します。
発音
歯の噛みあわせが悪い方、噛み癖がある方、歯並びが悪い、顎関節症が原因で顔の歪みが引き起こっている方は、発音に影響がある場合があります。
口が大きく開けられないなどの障害が生じて、何を言っているか分からなかったり、歯が邪魔をして上手く発音が出来ないといった影響があります。
咀嚼
顔の歪みは、歯並びを悪くしたり、噛みあわせを悪くし、咀嚼に影響を与えます。食べ物が食べづらいなどの症状が現れ、噛み易い歯で噛んでしまいがちです。
この状態を放置しておくと、噛みあわせが悪いことで、更に顔の歪みを引き起こし悪循環を生み出します。
病気
顔の歪みは、体全体にも影響を与えます。顔の歪みが原因となって、下記のような病気を引き起こす場合があります。
下記のような症状が起こると、私生活に影響が出てきて、辛いものがあります。このような状態になった場合、病院で治療したり、顔の歪みを引き起こす原因を解決したり、日常生活の見直しをすることで、下記のような症状も緩和されます。
顔の歪みが原因となって引き起こる病気
- 頭痛
- 肩こり、腰痛、首こり
- 顎関節症
- 眼精疲労
- めまい、耳鳴り
- 不眠症
- 嚥下障害(えんげしょうがい)、飲み込み障害
- 自律神経失調症
顔の歪みを治す方法
ここでは、顔の歪みを治す方法についてご紹介します。
輪郭矯正・矯正マッサージ
顔のゆがみは、整体院に通うことで、治療することが出来ます。顔の歪みを治すことで、小顔効果も期待出来ます。整体院によって治療内容は異なりますが、基本的には手で頭蓋骨を正常な位置に戻したり、顎関節の調整を行い、左右の歪みを治します。
手で歪みを治していく為、ほとんどの方が痛いと思いながら施術を受けますが、終えた後には、小顔になったり、明らかに目で見て分かる矯正効果に満足する方も多く、美容意識の高いモデルや芸能人の方にとても人気です。痛いのが嫌な方には、骨格調整器などを使って、手よりも優しくゆっくりと時間をかけて整える方法もあります。
頭蓋骨のマッサージ
整体院でも行われているように、頭蓋骨のマッサージは顔の歪みに効果的です。自分で出来る頭蓋骨のマッサージがあるので、日常に取り入れて顔の歪みを矯正しましょう。顔の大きさが気になる方、顎関節症により顔の歪みが発生している方、フェイスラインに筋肉がありエラが張っている方などにオススメです。
頭蓋骨のマッサージの仕方
- 耳の後ろの耳の付け根あたりに、手の平をあてて、指は後頭部を抱えるように添えます。指が頭皮に当たるように、髪の下に指を置くようにしてください。
- 手首側に力を入れて、頭蓋骨を後頭部の方へ押し出すようなイメージで力を入れます。
- 上記の内容を5秒間×3回を朝、昼、晩の3回行います。
割り箸矯正
今すぐに自分で出来る方法の1つに、割り箸矯正があります。これは名前通り、割り箸を使って行うストレッチ方法です。これを用いることで、左右非対称である口角のずれを改善することが出来ます。
割り箸矯正の方法
- 割り箸を2つに割って、口角が下がっている方の奥歯に、割り箸1本だけ入れて3分ほど強く噛みます。
- 次に、左右の奥歯で5分ずつ噛みます。口角が下がっている奥歯の方は、より強い力を入れて噛みます。
このストレッチは、すぐに効果がでるわけではありません。毎日継続的に行うことで日に日に効果が現れてきます。
マウスピース
歯ぎしりの癖がある方や、顎関節症の方にはマウスピースの使用がオススメです。マウスピースの主な使い方は、寝ている時の歯ぎしりによる歯へのダメージを緩和させる為につけるものです。歯軋りが酷いと顎が痛くなる場合があり、顎関節症などを引き起こす可能性もあります。
その為、歯や顎を守る為にマウスピースはオススメです。しかし、自分にあったものを正しく使用しないと、虫歯や顎関節症などを引き起こす場合があります。マウスピースを使用される場合は、歯科医に相談して自分にあったものを、正しく使用しましょう。
ガムを噛む
口角が左右対称でなく、片方が下がっている方は、ガムを噛むこともオススメです。
口角が下がっている方の歯にガムを入れて噛み続けましょう。
美容整形
成長期における生活習慣が原因となって、顔の歪みが発生した方や、交通事故などが原因となって骨の歪みにより顔の歪みが発生した方は、美容整形で治すことが出来ます。
人によって治療内容が異なりますが、多くの場合は顎の骨の位置が曲がっていることが原因となって顔の歪みが発生しています。その為、顎の骨を切ったり、補強することで、顎の位置を正しい場所に移動する手術を行います。
矯正歯科
歯並びの悪い方、噛みあわせの悪い方は、矯正歯科にて、キレイな歯並びに変えることが可能です。
方法は、矯正装置を使用して、歯や顎の骨に力をゆっくりと時間をかけて、正しい位置に動かして治します。下記のような歯の状態を矯正して治療していきます。
矯正する歯の状態
・出っ歯
歯の並びが前に押し出されている状態の歯です。口を閉じることが難しく、唇を切りやすいです。
・受け口
下の歯が上の歯よりも出ている状態の歯です。上手く噛めないだけでなく、話しずらかったり、発音に問題が出る可能性があります。
・乱ぐい歯
乱ぐい歯は、歯の並びがデコボコの状態の歯です。歯の大きさが異なったり、場所が異なることで、歯の並びがアンバランスになります。
・開咬
前歯がかみ合わない状態の歯です。前歯で食べ物を噛み切るのが難しくなります。
生活習慣の改善
顔の歪みは生活習慣の癖が原因となって引き起こります。
原因となる癖を直して、顔の歪みを治しましょう。口呼吸をしている方は、鼻呼吸にするように意識したり、同じ歯でいつも噛んでいる方は、別の歯でも噛むように意識したり、横向きや下向きに寝ている方は、寝方を改善するなど、原因となる癖を改善することが重要です。
おわりに
顔の歪みは、生活習慣の癖が原因となって、徐々に歯や顎などの筋肉や骨のバランスが崩れることで発生します。特に骨が発達する成長期にこのような癖があると、顔の歪みを引き起こしやすい為、早いうちから癖を改善することが重要です。
また、子供の頃から歯並びが悪い場合は、親御さんが早めに気づいて積極的に治療することで、将来キレイになる可能性も高くなります。
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