形の良いバストは、女性の憧れですよね。日々、バストの形を綺麗なものに保とうと意識している女性は多いのではないでしょうか。そんなバストの形に深く関わっている「クーパー靭帯」というものをご存知でしょうか。
今回は、そんな女性のバストの形に影響を与えるクーパー靭帯についての記事をまとめました。
クーパー靭帯について
聞き慣れない言葉ですが、クーパー靭帯とはどのようなものなのでしょうか?
クーパー靭帯とは
クーパー靭帯とは、バストの上部に位置するコラーゲン組織の束で、胸の組織である乳腺を皮膚と大胸筋につなぎ、バストがたれてしまうことを防ぐ、いわば吊りケーブルのような役割を果たす結合組織です。
通常の靭帯というものは、伸び縮みしたりしないものなのですが、クーパー靭帯はゴムのような性質を持っており、伸びることがあります。また、このクーパー靭帯に負担をかけ過ぎると、場合によっては、切れてしまうこともあります。クーパー靭帯には再生する力がなく、一度切れてしまうと元に戻らず、胸の形がずっと悪いままになってしまいます。
バストに及ぼす影響
クーパー靭帯は、バストの形を整えるのに重要な役割を担っています。胸の重さはAカップで250グラム、Eカップではなんと800グラムもの重さがあるのですが、これをクーパー靭帯が上から支えることによって、形の良いバストを作り上げているのです。
クーパー靭帯が傷んでいたり、切れていたりする場合は、胸が垂れてしまい形が悪くなることはもちろん、バストの見た目が小さく見えたり、大きくなることに影響を及ぼすこともあります。クーパー靭帯は、綺麗な形の胸をつくり上げるのには、無くてはならないものです。
クーパー靭帯が切れる原因
クーパー靭帯が切れてしまうのには、いくつかの原因があります。クーパー靭帯は、一度切れてしまうと、修復することが出来ないので、以下の点に当てはまるという方は注意してください。
サイズの合わないブラ
日常的に過ごすのが楽だから、と言って、ゆるいブラジャーをつけていると、胸を支えるクーパー靭帯に強い負担がかかってしまい、傷んだり、切れたりしてしまう原因となります。もちろん、ノーブラはNGです。就寝時も、ナイトブラでしっかりと胸を保護し、クーパー靭帯に負担をかけないようにしましょう。
激しいスポーツ
ジョギング、ダンスなどの運動を行うと、胸に負担がかかってしまい、クーパー靭帯を傷つけてしまうことがあります。運動時は特にスポーツブラなどで、しっかり保護を行いましょう。
皮膚と結合組織の弛み
加齢などによって、皮膚が緩んでしまうと、バストの位置が下がり、クーパー靭帯に影響を与えてしまいます。また、人の体の結合組織は、加齢によって緩んでしまいます。肌がたるんだり、おしりがたるんだりするのと同じように、結合組織であるクーパー靭帯も、加齢によって大きく影響を受けます。
最終的に形が悪くなってしまうのを防ぐには、バストケア用品や、美容液、保湿クリームなどで、日頃からしっかりとケアをしていきましょう。
過度なマッサージ
胸のサイズを気にしている方は、バストアップのためにマッサージを良くして居るという方も居ると思います。程々にとどめ、正しい方法でマッサージを行えば、バストの形に良い影響を与えてくれますが、このマッサージをやり過ぎてしまうと、クーパー靭帯を傷めてしまい、バストの形が崩れる原因となります。
日頃から激しいマッサージをしてしまっている方は、マッサージの方法を見なおしてみましょう。
バストの重み
胸が大きいと、その分重みによって重力の負担が大きくなります。胸が大きい人は、形が悪くなりやすいというのは、胸の重みによってクーパー靭帯がダメージを受けてしまうからです。胸が人より少し大きいという人は、人一倍ブラのサイズに注意を払ったり、日頃のケア等にも充分に注意を払う必要があります。
クーパー靭帯を守る方法
一度切れてしまうと、元には戻らないというクーパー靭帯ですが、クーパー靭帯を傷つけないように、または丈夫なものにするために、必要な事とはどのようなことでしょうか?
ブラを正しく使用する
原因の部分でも説明しましたが、クーパー靭帯はブラを付けずにバストをそのままにしておくと、大きい負担がかかり、すぐに切れたり傷ついたりしてしまいます。休みの日は楽だからといってブラを付けないのもよくありません。
サイズの合ったブラを着用することも、大切です。ブラをしていても、しっかりと胸の重みを支えることが出来ないような、ゆるいものの場合は、ブラの効果が薄いといえます。しっかりと自分の胸のサイズに合ったものを、着用するようにしましょう。
また、ナイトブラを着用する習慣をつけるのも大切です。夜は締め付けるものがないほうが、楽だといって、ノーブラで就寝するという女性が日本人には多いそうです。寝ている間は、あまり動かないからいいと、胸を保護する事を怠ると、クーパー靭帯に負担がかかって、胸の形が悪くなってしまいます。
女性ならば、バストの形をずっと綺麗なまま保ちたいという、共通の想いがあると思います。正しいブラの着用で、クーパー靭帯の負担をできるだけ減らし、綺麗なバストを保ちましょう。
胸の筋肉を鍛える
クーパー靭帯は、乳腺と大胸筋を皮膚とつなぎ合わせる役目を持っていると説明しましたが、このクーパー靭帯の裏側にある胸の筋肉を鍛えることによって、クーパー靭帯を内側からしっかり支え、本来はクーパー靭帯に全てかかってしまう胸の重みによる負担を、軽減してくれます。
胸の筋肉とは、クーパー靭帯のすぐ裏側に位置する大胸筋と、大胸筋の内側にある小胸筋のことです。これらの筋肉は、日常生活の中では、中々鍛えることが出来ないのですが、エクササイズや、筋肉トレーニングによって、鍛えることが可能です。無理のない範囲で、日常的にトレーニングを生活のサイクルに取り入れてみてください。
クーパー靭帯を丈夫にする食生活
食生活からもクーパー靭帯を保護することが出来ます。どのような栄養素を取り入れると良いのでしょうか。
コラーゲンを摂取する
クーパー靭帯はコラーゲンによって作り上げられている組織です。
そのため、体のコラーゲンが不足してしまうと、クーパー靭帯が弱くなってしまい、傷みやすくなる原因になります。コラーゲンを日常的に摂取することができれば、より丈夫なクーパー靭帯をつくり上げることが出来ます。1日に必要なコラーゲンの摂取量は5000mg(5g)程度とされていますが、過剰摂取による副作用は、他の栄養素に比べ比較的少ないので、摂れるときに摂りましょう。
例えば、モツ鍋はコラーゲンが豊富に含まれていて、美容に良いと言われますね。コラーゲンは基本的に、骨と皮の間に多く含まれている栄養素と言われています。魚の皮が苦手で残してしまうとか、軟骨は苦手という方も、コラーゲンを摂取するためにしっかりと、食べるようにしましょう。
コラーゲンが多く含まれている食材は、以下になります。
コラーゲンを多く含む食材(100g中)
特に多く含む食材
- 鶏軟骨(4000mg)
- 牛すじ(4980mg)
- 豚白モツ(3080mg)
- フカヒレ(9920mg)
- うなぎ(5000mg)
魚介類
- ハモ(皮含む)(3500mg)
- 鮭(皮含む)(2500mg)
- しらす干し(2000mg)
- サンマ(皮含む)(1500mg)
- ブリ(皮含む)(1500mg)
- イカ(1300mg)
肉類
- 鶏砂肝(2500mg)
- 豚レバー(2000mg)
- 手羽先(1550mg)
- ソーセージ(1500mg)
- 豚スペアリブ(1500mg)
- 豚こま肉(1200mg)
- 鶏レバー(900mg)
フカヒレが10000mg近くと、ダントツでコラーゲンが多く含まれていますが、日常的にフカヒレを食べることができる人は、少ないと思います。また、ダイエットなどをしていて、あまりカロリーを多く摂取できないという方は、これらの食品を意識することも難しいかもしれません。
なので、食材からコラーゲンを摂取することが難しいという方は、サプリメントや、コラーゲンドリンク、コラーゲンゼリー、コラーゲンペプチド粉末などの、コラーゲン専用の製品で摂取すると良いでしょう。日常的に手軽に、コラーゲンを摂取することができるので、簡単に続けられます。
コラーゲンに影響を及ぼす栄養素
コラーゲンを摂取するだけではなく、食べ合わせにも注意が必要です。コラーゲンと一緒に摂取すると良い物、また、控えるべき食材があります。
コラーゲンと摂取すると良い栄養素
コラーゲンを安定させる栄養素としては、ビタミンCがあります。ビタミンCとコラーゲンを両方共、継続的に摂取することによって、コラーゲンが効率よく体に吸収されます。
また、必須アミノ酸であるトリプトファンは、コラーゲンと同時に摂取することで、体組織を成形する手伝いをしてくれます。人間の体内で合成できないもののうち、体が必要とするアミノ酸を、必須アミノ酸と呼びますが、コラーゲンはそれら必須アミノ酸を多く含んでいます。しかし、必須アミノ酸のうち、トリプトファンは含まれていないので、コラーゲンを摂取すると同時に、トリプトファンも摂り入れることで、必須アミノ酸を効率よく体内に吸収することができます。
コラーゲンと同時に摂取するのを控えるべき栄養素
コラーゲンと逆の作用のある糖分などを、過剰に摂取してしまうと、糖の作用でコラーゲンが固くなってしてしまい、弾力性が失われ、コラーゲンが体に吸収するのを阻害してしまいます。
甘いモノを摂取するときには、コラーゲンと糖分の結合を抑えてくれる作用のある、食物繊維と同時に取ると良いでしょう。
まとめ
今回は、クーパー靭帯についてと、クーパー靭帯を保護するには、という記事でしたが、いかがだったでしょうか。バストケアには総合的な要素が不可欠です。例えば、マッサージをするだけ、ケア用品を使うだけ、食生活に気を使うだけ、というのではなく、それらの様々なこと全てを行って、初めて効果が現れるものです。
クーパー靭帯を守って、いつまでも綺麗なバストを保ってください。