まっさらなお肌は、女性なら誰もが憧れるお肌。そして私のお肌には、ポツンと紅一点。それは、にきび。にきび。
それは沢山の女性の敵。今やお化粧品のコーナーをはじめ、ドラッグストアにもラインナップされている、ニキビケア用の基礎化粧品や、ケア用品。
あれやこれ、と悩んでしまう程のその数の多さに、それを押してまで噂が絶えないのが、実はベビーパウダーなのです！ベビーパウダーがにきび肌に有効という、一見「本当？」と信じがたい情報を私は耳にしました。そこで私は、その情報の真相を確かめました。
ベビーパウダーの主成分と、その効果とは？
出典：http://www.salon.com
「ベビーパウダー」と聞くと、どうしても「赤ちゃん」のイメージが浮かんできますよね？その「赤ちゃんにも使用されている」とイメージされるベビーパウダーが、どうして大人の女性の間にも有効と言われるようになったのでしょうか？まずは、ベビーパウダーがどういった成分でできているのかを知っておきましょう。
使用目的について
・基本的に赤ちゃんの身体に使用します
・オムツまわりが蒸れたとき
・汗をかいて肌が不快なとき
・肌同士ががこすれて痛いとき
・あせもが悪化して触ると痛いとき
これが本来のベビーパウダーの使用目的です。次は主成分についてです。
主成分について
酸化亜鉛・タルク・コーンスターチetc…、とベビーパウダーの有効成分はその商品によって、まちまちです
使い方について
・ファンデーションや、おしろいの替わりに使用しています
・パック剤として使用しています
・洗顔として使用しています
・第三の有効成分と共に使用しています（ここでは、オロナイン軟膏（Ｒ）でした）
ここで私がリサーチして驚いたのは、お肌に直接つける、のではなく混ぜる事という使い方もあった事です。確かにベビーパウダーは赤ちゃんのお尻にも使われる程粒子は細かいので、きっと「優しく毛穴の汚れが取れる」というイメージなのでしょう。
現在のベビーパウダーの有効成分は、タルクとコーンスターチで出来ています。
主成分のタルクは、滑石という鉱石を細かく粉砕した無機粉末鉱物の粉末で、これは透明感を引き出すことが出来て、肌触りを良好にするので私達の化粧品等にも使用されている物です。しかも化粧品業界ではクレイ（泥）に分類されるほど、「鉱物」としてのイメージよりはるかに柔らかい性質を持っているのです。
また、コーンスターチはその名の通り、トウモロコシから取ることが出来る植物でんぷんです。このコーンスターチ自体には香りはありませんし、調理の材料の一つとしても使われる程、安全な成分でできています。なので赤ちゃんへの使用も安心です。
私達の化粧品にも使用され、また、主に赤ちゃんのおむつかぶれ防止等に利用される程、安全なものがベビーパウダーの主成分である、という事は分かりました。
ではこうした事が、どうしてにきび肌やにきびに関わっていくのか、という事を以下、お話ししていきたいと思います。
にきびは病気である！
実はにきびには「尋常性ざ瘡（じんじょうせいざそう）」という、ちゃんとした名前があります。これは当然皮膚科で使われる病名であり、れっきとした皮膚の病気でもあります。
たかがにきび！として放っておいたり、中にはつぶしてしまう方もいるかと思いますが、これを繰り返すと肌に痕が残ってしまいます。後悔しない前に、まずはにきびの種類やメカニズムをお伝えします。にきびは状態により呼び方が違います。
・白にきび
出典：http://pimplespictures.com
このにきびは、初期段階です。
皮膚が固くなってしまったのが原因で、皮膚の表面に出るはずだった皮脂が、毛穴の中に埋まってしまった状態です。この状態の皮脂は皮膚下で塊になり、表面上はボコッとしているだけで、特に炎症状態は見られません。お肌をギュッと押さえると白や黄色の汚れ＝コメド（面皰：めんぽう）が出てきます。
こうした状態のにきびを、白にきびと呼びます。
・黒にきび
出典：http://www.vitaforacne.com
白にきびの状態が進んだものを黒にきびと呼びます。
お肌の内部に溜まっている皮脂が、完全に出ない状態でとどまり、その皮脂そのものに汚れや汚れが酸化して黒くなった状態を黒にきびと呼びます。触ったり押さえると、白にきびと同じ白や黄色の汚れ＝コメド（面皰：めんぽう）が出てきます。
この２つのにきびの状態の時は、お肌は炎症をおこしていません。この段階の時は、上手にコメド＝と白や黄色の汚れを押し出せば、キレイに治る事が殆どです。
・赤にきび
出典：http://www.hellawella.com
このにきびは、白にきび・黒にきびを放置してしまった、または上手にケアが出来なかったにきびで、にきびの部分が赤くなってしまい、炎症が起きてしまったにきびを指します。
これには抗生物質の治療が、一番有効です。
原因は、にきびの炎症の元であるアクネ菌が、つまった皮脂を栄養として繁殖してしまうことです。炎症が起こると自分でも違和感を感じるようになり、手で触ってしまったり指先でつぶしてしまったりしてしまいがちですが、これは大変危険な行為です。
手で触ってしまったり指先でつぶしてしまう行為は、お肌に大きなダメージを与えます。ニキビが治った後に跡が残ってしまいますから、なるべく触らない様にして、皮膚科へ行きましょう。
・黄にきび
出典：http://forondalfendora.blogspot.jp
赤にきびの炎症が、もっと進んだ症状のにきびを指します。炎症状態がもっと進むと、このにきびは膿を持ちます。
この段階のにきびになりますと、にきびが治っても赤にきび以上に跡が残り、ひどい場合だとクレーターが出来てしまう可能性が高くなります。にきびを触らない、にきびをつぶさないは勿論、赤にきび以上に皮膚科の治療を早めに受けましょう。
以上の様に、にきびは症状の段階によって種類があります。自分のにきびの状態によって、処置が違う事を知っておきましょう。
にきびはお肌のSOS！
出典：http://www.beautyjunkees.com
では次に作らない方法ですが、思春期にきびも大人にきびもにきびが出来る原因は、ズバリ毛穴のつまりです！ではどうしたら作らないようにできるかを考えましょう。
にきびが出来やすい個所
・顔（特にTゾーン）
・背中
・胸元
にきびが出来る原因
・皮脂分泌が活発な箇所
皮脂分泌が活発になる原因
・成長ホルモンの影響：成長段階で（特に思春期）見られる、通常の皮脂分泌です。
・男性ホルモンの影響：特に、男性に多く分泌されます。しかしながら、大人になってからはストレス等でも分泌が高まってしまい、これが「大人にきび」の原因にもなります。
・ストレス、過度の疲労等からくる自律神経の不調：皮膚の弾力がなくなり、お肌を硬化させてしまう事もあります。
・黄体ホルモンの影響：特に、女性に多く見られがちです。生理前に、このホルモンの作用で皮脂分泌が活発になるのでにきびは出来やすくなり、出来ていたにきびも悪化しやすくなります。
毛穴のつまりの原因
自律神経の不調をはじめ、それぞれのホルモンバランスの悪化が、お肌に元々にあるターンオーバー（新陳代謝・生まれ変わり）を妨げて硬化させてしまい、毛穴を詰まらせます。
・作らないようにするに
出典：http://i24women.com
にきびを作らない基本は、結局は洗顔です。洗顔回数は、1日2回が原則です。
しかし思春期にきびや大人にきびの場合、どうしても「洗えば良くなるかも！」とか「清潔にしなきゃ！」と思いがちで洗顔をより多く行ってしまう傾向にありがちですが、決して「洗えば良くなるハズ」はありません！どうしても気になる場合でも、１日2回まで！
私たちの身体には、皮脂という最高のクリームが毎日分泌されます。皮脂は、私達のお肌に必要な水分等に蓋をしてくれています。毎日過剰な洗顔を行っていますと、その大切な皮脂を洗い流してしまいます。
そして洗顔料の使い過ぎは、その皮脂を奪い取ってしまう事はもとより、にきび肌には大きなダメージになってしまいます。そうした理由から洗顔のし過ぎで、にきびが出来やすくなってしまうのです。朝晩の洗顔以外で、洗顔をする場面があるならば、洗顔料を使わず、水やぬるま湯のみで洗うように心がけましょう。
正しい洗顔方法は、正しい洗顔方法を紹介！ニキビのない肌を手にいれよう！の記事に詳しく書いてあるので読んでみてください！
では、ベビーパウダーの主成分とにきびの相性は？
出典：http://www.scam-hunter.com
この記事での本題なのですが、にきび肌とベビーパウダーは相性は良いのか？という事なのですが、実はこれ、ＮＯ！なのです！「私たちの化粧品にも使われるし、ましてや赤ちゃんのお肌につける物にも含まれるのに、どうして！？何故！？」とここまで読んでいた方は、きっとそう思われるかもしれません。けれど、ここにはちゃんとした理由があるのです。
ベビーパウダーをつけたお肌の第一印象は、どのような印象でしょうか？タルクやコーンスターチがファンデーションやおしろいにも使用される通り、使用したお肌はさらさらになります。これがこのタルクやコーンスターチの効果の一つ、高い吸収効果によるものなのです。
お肌に残る余分な水分や皮脂を、タルクやコーンスターチの成分を通して吸い取り、また、乾燥を防ぐのでので、さらさら効果が発揮・維持されるのです。こうした効果を毛細管現象（もうさいかんげんしょう）と呼びます。
ここまできくと、良い事尽くしのように聞こえますが、しかし危険なのはここからなのです。にきび肌とは先にもお話ししたように、つまり炎症をおこしているお肌なのです！健康なお肌なら、とても良い効果をもたらすベビーパウダーなのですが、ここでベビーパウダーを塗り過ぎてしまうと、毛細管現象が働かなくなるのです。つまり、汗や皮脂がベビーパウダーの有効成分で毛穴で防がれ、結果毛穴を詰まらせてしまうのです！
先程でもお話しした、にきびそのものはお肌のＳＯＳです。毛穴が自体が閉ざされて、コメド＝面皰（めんぽう）で毛穴が詰まってしまっては、逆ににきびを悪化させる可能性は否定できない状況でもあります。
まとめ
いかがかでしょうか？にきびの種類やメカニズム、ベビーパウダーの有効性やお互いの相性を調べましたが、そもそもにきびはお肌のＳＯＳ！それを忘れてしまっては元も子もありません！
にきびになってしまうと、炎症を起こしてしまった毛穴に対して「清潔に！」や「毛穴の汚れを取りたい！」となってしまうのは、どうしようもない願望です。ですが、ベビーパウダーの様な細かい粒子を混ぜてしまうとしっかり洗い流せれないばかりか、毛穴よりも粒子の細かいベビーパウダーが原因で、毛穴はどんどんつまり、お肌の炎症はどんどん酷くなっていきます。
やはり毛穴のよごれは、洗顔料の泡でとるのが一番良いかと思います。そして、にきびは初期段階では自分で治せる場合もありますが、自分でうまくできない場合は無理な力を加えてかえって悪化させてしまうこともあります。
初期段階ならばセルフ処理でもうまくいきますが、赤にきびや黄にきびともなれば、ケア用品や自分自身で直そうとせず、早め早めに皮膚科へ行きましょう！
関連記事として
・ニキビを予防するスキンケア方法とは？原因を知ることが大切！
・鼻の中や鼻の下にできるニキビについて原因や治し方を知ろう！
・肌荒れに効果のある食べ物を紹介！摂取したい９つの成分とは？
こちらの記事も合わせてお読みください！