顔のしこりの原因はニキビだけじゃない?痛くない炎症って?

ある日気づいたら、顔にしこりが出来ていて焦ったことはありませんか。デートが近かったりすると気持ちも暗くなってしまいます。顔にできものがあると、人前に出るのも嫌になりますよね。

けれども、適当に処置して、そのうち治るだろうと放っておいたらひどいことになってしまうかも知れません。そんなあなたに、症状から原因をさぐって、それぞれの対処の仕方をお教えします。まずは鏡でよく観察してから、思い当たる症状を見てみてください。最後に、秘密の対処法を載せておきますね。

顔のしこりの原因と症状について

彫刻

顔にしこり、というと真っ先にうかぶのはニキビでしょうか。しかし、ニキビ以外にも、いろいろな原因が考えらえるのです。症状から見てゆきましょう。

痛みがあるもの

粉瘤(ふんりゅう)

皮膚の表面から直ぐ下にできる良性の腫瘍です。実は表皮でできた袋のような腫瘍で、表皮のう腫とも呼ばれます。はじめのうちは皮膚から盛り上がらず、少し皮膚の下にくりくりするものを感じる程度ですが、放っておくと、少しずつ大きくなります。また、開口部が黒くなり、黒ニキビと似たように見えることもあります。

毛穴の比較的深い部分に小さな袋状のものができ、そこに老廃物がたまるのですが、感染したり炎症を起こしたりすると赤くはれ上がり、痛みも出てきます。たまった老廃物が化膿してしまう場合もあり、つまむと中から白いものが出てきたりすることがあります。顔だけでなく、体中どこにでも出来る可能性がありますが、顔や背中に出来やすいと言われます。

炎症を起こしたものを炎症性粉瘤、感染したものを感染性粉瘤といいます。詳しくは、粉瘤が顔に出来た時の治療方法を紹介!手術が必要?を参考にしてください。

血管脂肪腫

痛みのない脂肪腫の中で、血管成分が多く、四肢や体幹などの皮下組織に多発するものです。脂肪腫の中でおよそ10パーセントが血管脂肪種と言われます。

通常の脂肪腫は痛みがありませんが、血管脂肪腫は軽い痛みや、圧迫されたときに痛いなど痛みを感じるのが特徴で、脂肪腫よりやや硬い感じがします。脂肪種の中では小さめで、直径1-2cmくらいまでのものが多いのですが、発生してから大きくなるまでの期間が短く、まれには卵くらいの大きさになるものもあります。

外骨種(骨軟骨腫)の進行したもの

遺伝性も認められ、初期症状では痛みもなく気づかないことも多いのですが、大きくなると痛みのない硬いしこりとして感じられるようになり、さらに大きくなると周囲の筋肉や腱などを圧迫して痛みを覚えることがあります。また、滑らかな運動の妨げになるため、関節が動かしにくいなどの症状を起こします。

飛び出た軟骨が血管や神経を圧迫すると、血行障害や神経の刺激症状として痛みを引き起こします。

痛みが無いもの

脂肪腫(しぼうしゅ)

皮膚の下に出来るできものとしては、粉瘤(ふんりゅう)の次に多いようです。

名前のとおり、脂肪からできる腫瘍です。脂肪を蓄えた細胞が増えることにより出来るのですが、外傷がきっかけでできることもあり、医学的にははっきりとした原因はよくわかっていません。通常は柔らかく、こりこりした感じではありません。腫瘍なので、すこしずつ大きくなりますから、場所によっては邪魔になる、あるいは目立つようになります。

体質的なものも関係しているらしく、ある程度の遺伝性も認められます。脂肪と名がつくので太っているとなりやすいかというと、そういうわけではありません。むしろ、ストレスとの関連があるのではないかと思われています。

石灰化上皮腫

皮膚の一部が石灰のように硬くなる、良性の皮下腫瘍のひとつです。

比較的若い人や、小児の顔(まぶた)、腕、首に発生することが多いようです。皮膚のすぐ下に硬いしこりができるのですが、ほとんどの場合、痛みは感じません。

まれに、かゆみや、圧迫すると痛いといった症状が出ることもあります。

良性骨種(外骨種ほか)

良性の骨種は、外骨腫(骨軟骨腫ともいいます)、内軟骨腫、類骨骨腫瘍、骨巨細胞腫などが代表的ですが、このうちの外骨腫は、小児~青年期に骨の出っ張りとして外側にしこりのように出てきます。

遺伝的要素が強く、初期状態では痛みもなく気付きにくいものですが、少し大きくなると、痛みのない硬いしこりとして触れるようになります。症状が進行すると痛みを伴うこともあります。

それぞれの対処方法について

目できもの

粉瘤

小さいうちに、皮膚科で見てもらうことをお勧めします。

対処法

粉瘤は、小さな袋が出来てその中に老廃物がたまりますから、袋ごととってしまわなければ、再発をくりかえすことになります。化膿してしまっている場合は、袋を取り除く手術の前に、まず切開して中の膿を出して、完治させてから、袋が小さいうちに袋を取り除く手術をすることになります。

皮膚科に行って相談しましょう。また、粉瘤か脂肪種かわかりにくいときには、エコー(超音波)検査をしてくれる病院もあります。

脂肪種

基本的に治療法はなく、観察経過し放っておくしかないのですが、出来た場所により痛みを感じたり、動きづらくなったり、見た目が悪く困るなどの場合、皮膚科、美容皮膚科へ行って手術してもらうことになります。

また、5cm以上になったり、急に大きくなったりした場合などは、悪性の可能性もありますので、まずは専門医に診てもらいましょう。

対処法

予防方法や、大きくなるのを止める方法はないので、気になる場合には、出来たものを外科的に切除するしかありません。吸引する方法もありますが、メスで切開し脂肪細胞を取り出し、大きいものの場合は縫合したほうが、きれいに治る場合があります。

医師とよく相談し、納得のゆく医院で手術するようにしましょう。粉瘤とおなじく、手術するには小さいうちのほうがより良いです。

外骨腫(骨軟骨腫)

しこりとして感じるほどになるころには、症状は進行しています。

しこりが小さく、関節など痛みが無い場合でも、医師に相談し、経過観察をしましょう。普通のレントゲン検査でみつかることもあります。この場合、皮膚科ではなく、整形外科が適切です。

にきび

にきびは毛穴が角栓で塞がれてしまい、その中に皮脂が溜まるため出来るものです。ですが、処置を間違うと、痕が残ってしまったりします。

対処法

表皮を清潔にすること、いじらずに炎症を起こさせないことが肝要です。根本から治すにはホルモン療法しかありませんので、その他の方法は自然治癒を助けるものとなります。

清潔にしなければならないからと、洗顔しすぎると皮脂がたりなくなり、肌を守るものがなくなり、かえってニキビが増えるということもあります。

思春期のニキビは、炎症を起こさないよう、適切な洗顔料を選び、清潔を保ちましょう。

大人になってからのニキビは、跡を残さないことが肝心です。いろいろな薬やクリームが販売されていますが、肌の本来もっている力をきちんと機能させるのが、一番綺麗に治せる近道だと思います。ホルモンバランスをとる治療も考慮するといいですね。

顔のしこりの予防方法

美人

ストレスを減らす

ストレスなしの社会などなかなか考えにくいものですが、ニキビも、粉瘤も、脂肪種も、ストレスが深くかかわっていると指摘されています。

ストレスは、精神的なものだけでなく、肉体的ストレスも含みます。ストレスを完全に無くすことは難しいですが、感じるストレスの負荷を減らすことはできます。

ストレスの感じ方を変えてみよう(ストレスコーピング)

ストレスは負荷がかかった状態です。ネガティブな考え方、捉え方をしていると、ちょっとしたこともストレスになり、積み重なってゆきます。辛いことがあっても、その中にポジティブな意味を見つけ出す考え方を普段からくせづけることで、ストレスを軽減することができます。

ストレスを減らす行動をしてみよう

ひとりで、ぶらっと束縛されない旅に出てみるとか、旅先で美味しいものを食べようとか、楽しいことを、無理のない範囲で実行してみましょう。きっと、スッキリすることでしょう。

音楽の力をかりてみよう

心が落ち着く音楽を聴くのも、ストレスを軽減する助けになります。海の音やイルカの鳴き声だけのCDも沢山販売されています。リラクゼーションのためのCDなど探してみてはいかがでしょう。緊張がほぐれて、気づいたら身体が楽になることでしょう。

顔にしこりをつくらないためにはどうしたらいいでしょう

残念ながら、粉瘤や脂肪種には、効果的な予防法がないのです。

悪化させないことが肝心です。そして、みつけたら、すぐにお医者様に相談しましょう。万が一悪性の腫瘍ということもないわけではありません。痛みがないから、目立たないからと放っておいては、気付いた時には遅かった、とあとで悔やむことになりかねません。

秘密の対処法(注意を読んでくださいね)

内緒

目立たない場所に出来た粉瘤や脂肪種。化膿している感じで痛みがあり、かなり腫れてきて皮膚がやぶれそうだと思ったときのみに、わたしはこの方法をとっています。
(注意)これは、医師の診断にもとづく対処法ではありません。民間療法ですので、自己責任で行い、その後は必ず医者に見せるようにしてくださいね。

腫れて痛みもあり、腫れたところの皮膚がやぶれそうな時に

腫れたところとそのまわりを消毒し、手指も消毒して、少しいたいですが、まわりから押してみましょう。ぷちっと薄くなった皮膚から脂肪のような、膿のようなものがでてきたら、臭いを確認します。脂肪ならあまり臭くありませんので、ある程度しぼって出します。臭かったら膿ですので、痛いでしょうが、できるかぎり中の膿を出してしまいます。

膿が出たら、もう一度消毒します。手指も消毒し、クロロマイセチンなど抗生物質のはいった軟膏を塗り、心配なら滅菌ガーゼをあて、患部からはなれたところだけ、テープで留めます。絆創膏だと皮膚が呼吸できなくなる可能性が高いので、治りも悪く、あとの皮膚の状態も良くないのでやめておきます。

わたしの場合は絆創膏はせず、軟膏を日に何度か塗ると、半日から1日で痛みも腫れも納まります。粉瘤の場合で再発が嫌な場合は、この状態で医師にみてもらい、切除手術の段取りなど決めるとよいでしょう。

もちろん、一番いいのは、何か出来たと分かった時点で、すぐにお医者様に診察してもらうことです。

まとめ

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  • しこりにはいろいろな種類があり、たいていは良性ですが、まれに悪性もあるので、まずは医者に診てもらいましょう。
  • 粉瘤や脂肪種も、外骨腫を診察する整形外科でも診察可能なので、何件も行きたくないときには、まずは整形外科をたずねましょう。
  • きれいに治したい、見た目をきれいにしたいという場合は美容外科や美容皮膚科もあります。
  • ストレスをなくし、ホルモンバランスをとる日常生活で、発生が少なくなるケースもあります。

気になったら放っておかず、まず医者に相談するのが一番です。

  
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